82歳(2020年10月15日):ナイジェリア伝統的君主/オヨ王 ラミディ・オライウォラ・アデイェミ3世 陛下が82歳に

 2020年10月15日、オヨ王ラミディ・オライウォラ・アデイェミ3世陛下(His Royal Majesty【His Imperial Majesty】 Oba Lamidi Olayiwola Adeyemi III, J.P, CFR, LL.D, The Alaafin of Oyo)が82歳を迎えました。

 ヨルバ系君主の中でもっとも格が高い一人で、皇帝格の Imperial Majesty の敬称が用いられることがあります。

 

 (英語)Alaafin feted by wives at 82 – Punch Newspapers

 

“You are not just Oyo’s own but belong… – Punch Newspapers | Facebook

 

十二人(?)の妻の一人、フォラシャデ・アデイェミ王妃(Ayaba【Queen】 Folashade Adeyemi)の Instagram アカウント:
Queen Folashade Adeyemi(@ayaba_folashade) • Instagram写真と動画
https://www.instagram.com/p/CGV3tQHn-a2/

 

ナイジェリアのオスン州裁判所が、ナイジェリア伝統的君主/イグバイエ王エジオル4世陛下の正統性を認めたところ、反対派が抗議活動・対立王を擁立(2020年10月)

 2020年10月13日(?)、ナイジェリア連邦共和国オスン州のイキルンにある州高等裁判所が、イグバイエ王エジオル4世陛下(ジョセフ・モロンフォイエ・オクノラ=オニ : His Royal Majesty Oba Joseph Moronfoye Okunola-Oni JPIL, (Ejiolu IV), the Onigbaye of Igbaye)の正統性をを認める判断を示したところ、反対派が抗議活動を開始、“アルハッジ”・ガニユ・オイエニケAlhaji Ganiyu Oyenike)という人物を擁立したそうです。

 

 (英語)Tension In Igbaye As Indigenes Install Parallel Monarch — OsunDefenderOsunDefender
 (英語)Tension In Igbaye As Indigenes Install Parallel Monarch – Bioreports

 

 この対立王(?)として擁立された人物は、同地の三つの王家の一つに所属しており、裁判所が認めたエジオル4世はいずれの家の出身でもないため資格が無いとしています。

 また、エジオル4世は、2007年に即位してよりオニグイバエ宮殿(Onigbaye palac)に入っていないということです(その割には普通に活動している記事とか出ていたような気もしますが……)。宮殿は先代王ソレドル3世エリシャ・オドゥオイエ・オイエヤンジュOba Elisha Oduoye Oyeyanju, Soledolu III)の崩御以来荒れているようですが、館としての規模はわかりません。

 

 余談というか関連する話題ですが、同地周辺では対立王として名の出ているオイエニケという家は複数の地で君主の家として認識されており、また今回王として認定されたモロンフォイエという名称(人物?)も(王よりは格下として)度々出てきます。

 判断するには情報が少なすぎるのでなんとも言いかねますが、格としてはもともとは上だった方の家が君主の地位を維持できていないために反抗しているのかもしれません。

 

記事(英語):アフリカで最も裕福な六人の王。モロッコ王、ナイジェリアのウグボ王・イフェ王、エスワティニ王(スワジランド王)、南アフリカのズールー王、ガーナのアシャンティ王(2020年10月)

 たまにあるタイプの特集記事ですが、アフリカで最も裕福な(収入の多い)六人の王の紹介というものです。
 例によって、国家元首だろうがそうでなかろうが、さして気にされていません。

 六人は金持ち順に、

  1. モロッコ王モハメッド6世陛下(His Majesty the King Mohammed VI of Morocco)
  2. ナイジェリア連邦共和国の伝統的君主/ウグボ王“オバ”・フレデリック・オバテル・アキンルンタン陛下(His Royal Majesty Oba Fredrick Obateru Akinruntan, the Olugbo of Ugbo)
  3. ナイジェリア連邦共和国の伝統的君主/イフェ王【オオニorオニ】オジャジャ2世、“オバ”・アデイェイェ・エニタン・オグンウシ陛下(His Royal Majesty【His Imperial Majesty】 Oba Adeyeye Enitan Ogunwusi, Ojaja II, The Ooni of Ife)
  4. エスワティニ王ムスワティ3世陛下(His Majesty King Mswati III of Eswatini)
  5. 南アフリカ共和国の伝統的君主/ズールー王グッドウィル・ズウェリティニ陛下(His Majesty King Goodwill Zwelithini of Zulu)
  6. ガーナ共和国の伝統的君主/アシャンティ王オトゥムフオ・オセイ・トゥトゥ2世陛下(アシャンティ皇帝 : His Royal Majesty Otumfuo Osei Tutu II, King【Emperor】 of the Ashanti Kingdom【Empire of Ashanti】【Asantehene of Asante】, Kumasehene of Kumasi)

 このうち、ナイジェリアの二人は同じくヨルバ人に属します。
 また、(上記の収入ランクでは下になっている)イフェ王はヨルバ系君主最高権威の二人のうちの一人で、こちらのほうが格上です。
 イフェ王とガーナのアシャンティ王は、皇帝として称されることもあります。

 

 (英語)Meet the 21st-century filthy rich kings of Africa [ARTICLE] – Pulse Ghana

 

Pulse GhanaさんはTwitterを使っています 「Meet the 21st-century filthy rich kings of Africa https://t.co/9nqOZeVSx9 https://t.co/AwGyHvrzMe」 / Twitter

 

Pulse Ghana – Here are the wealthiest Kings in Africa and… | Facebook

 

訃報(2020年1月?):ナイジェリア伝統的君主/イリ王ジョシュア・アガグバ陛下【アマソヴォ1世】が崩御、統治2年ちょっとで 115歳 (! たぶん間違いですが)と報道(?~2020)世界最高齢君主は94歳だったのでは……

 ナイジェリア連邦共和国デルタ州の伝統的君主/イリ王ジョシュア・アガグバ陛下(His Royal Majesty Joshua Aghagbaアマソヴォ1世Amathovo I, Odio-Ologbo of Irri Kingdom)が崩御した模様。
 統治2年ちょっとですが 115歳 と報道されています(なお信頼できる世界高齢ランキングには名前がありませんでした)。

 なお子息のジョセフ・アガグバ王子(Prince Joseph Aghagba)らの声明によると、キリスト教のアングリカンの信徒らしいです(王子の年齢も気になりますが……)。

 

 (英語)115-year-old Delta monarch dies after two-year reign – WuzupNigeria General
 (英語)Delta kingdom loses 115 years old monarch, after 2yrs reign – Vanguard News

 

 それにしても、世界最高齢君主は94歳だったのでは。
関連:
 ナイジェリア伝統的君主/ンネウィ王ケネス・オニエネケ・オリズ3世、“現在の世界最高齢君主【94歳】”に関する記事(2020年1月)

 21年も今回の方が上回ります。
 いや、本当に115歳ということはないでしょうが……。

 

ナイジェリア/クワラ州で、王を称したサンデー・アヤントラ首長という人物に有罪判決(2020年1月)

 2020年1月22日、ナイジェリア連邦共和国クワラ州の高等裁判所は、イウォイエ王陛下(His Royal Majesty, Obaoye of Iwoye)を称したサンデー・アヤントラ首長(Chief Sunday Ayantola)という人物に有罪判決を出したようです。

 

 (英語)Kwara chief sentenced for parading self as king – Punch Newspapers
 (英語)Kwara 'monarch' goes to prison – The Nation Newspaper

 

※量刑が「sentenced to one year non-custodial imprisonment.」となっていて、なんだかいまいちわかりませんが……。保護観察みたいなものでしょうか。

 ナイジェリア連邦共和国クワラ州のオケ=エロ地方行政区の中にアイエドゥン王国(Ayedun kingdom)というものがあり、そこの王がオルセグン・ロティミ陛下(His Royal Majesty Dr Olusegun Rotimi, Obajisun of Ayedun)というらしいですが、その王が、有罪になった人物を、

installed him as his second-in-command.

 補佐役というのか副王というのか、ともかく自分の次席となる高い地位に就けたところ、思い上がったのかどうかはわかりませんが、次席に就いた人物が自分は王だと主張し始めたということのようです。
 それでコミュニティが混乱したそうですが、記事を読んでいる当方も「なぜそんなことで混乱するのか」と混乱しております。

Evidence before me is that Ayedun kingdom is made up three wards which are Ikotun, Iwoye, and Odo-Ila, and Iwoye is just a ward or quarter in Ayedun under the Obajisun.

 裁判官によると、アイエドゥン王国は、イコトゥン、イウォイエ、オド=イラの三区画で構成されており、イウォイエはアイエドゥンの中の区画のひとつにすぎない(のでイウォイエには王様はいない)ということです。
 それは……そうなのかもしれませんが、そういう問題なのかということと、あと王国に三区画しかないんですかという感想がわきます。もっとも、ナイジェリアではよくあることなんだろうなあという気もします。