クリスマスメッセージ映像(2022年):英国王チャールズ3世陛下による降誕祭(クリスマス)のスピーチ映像(2022年12月)

 英国王チャールズ3世陛下(King Charles III : His Majesty The King)による、降誕祭(クリスマス)のスピーチ映像が公開されています。

 

The Royal Family(英国王室 公式チャンネル):
The King's Christmas Broadcast 2022 – YouTube

 

BBC News Japan:
【全訳】 チャールズ英国王が初のクリスマスのあいさつ エリザベス女王を追悼 – YouTube

 

ANNnewsCH(ANN NEWS チャンネル):
英チャールズ国王 クリスマスメッセージで国民に思い寄せる(2022年12月26日) – YouTube

 

日テレNEWS:
【イギリス・チャールズ国王】初のクリスマススピーチ エリザベス女王しのぶ – YouTube

 

TBS NEWS DIG Powered by JNN:
英・チャールズ国王 初のクリスマスメッセージ|TBS NEWS DIG – YouTube

 

 イギリス チャールズ国王 クリスマスメッセージで女王しのぶ | NHK | イギリス

オランダ世論調査(2022年9月):オランダでの王政継続を支持するのは51%まで低下。18歳~54歳では43%

 (オランダ語)Peiling Ipsos: slechts 51 procent van Nederland steunt monarchie

 

 オランダでの王政継続を支持するのは 51% まで低下し、 18 歳~ 54 歳では 43% であると、オランダの公営放送 NOS が報じています。
 この世論調査は共和政支持者団体が、イプソス(Ipsos)という有名な調査会社に委託したものらしく、依頼元はともかくとしても数値は信頼できるでしょう。

 

 記事によれば今年(2022年)の春には支持は 58% であり、低下の原因はわかりませんが、調査元の共和政支持者団体は、調査日について、予算関連の日に近く、王室予算について意識された(ことがマイナスにつながった)のではないかという指摘をしています。
(つまり、特に問題が起きなければ、次の世論調査ではわずかに上がるのは確実だろうと思います)

 

 また(いまさら意図がよくわからない設問ですが)、君主の長子が自動的に次の君主となるという、継承法についての支持が、 51% だったものが 47% に低下しています。
 これについては「ではなにを望むのか」という回答がない限り判断しようがなく、また、誤差とみてもいいレベルではないかという気もします。
 個人的には気にしていません。

 

 一方、共和政への支持は 24% から 26% への増加にとどまっており、これも誤差の範囲でしょう。
 つまり 25% 程度の人は、「どちらでもない」類の回答をしていることになりますが、その具体的な表現はわかりません。
 (なお、高齢層でも共和制支持がわずかずつ高まってきているというのは近年指摘されています)

 もし共和政になった場合にどのような政体を取るかですが、
  32% が、特に意見はなし
  30% が、ドイツ連邦共和国のような儀礼的大統領
  20% が、大統領のいない共和国(スイス連邦のような、と書かれていますが、スイスにも大統領はいます。ただローテーション制の特殊なものであるのと、国家元首としての規定がありません。外交上、他国の国家元首と同等になる機会は多々ありますが)
  17% が、アメリカ合衆国のような実権を持った大統領
 と回答しています。

 

 オランダの王政支持は、かつては 90% 近くあり、2020年でも 75% 程度あったのですが、
 国民に厳しい新型コロナウイルス【COVID-19】対策を課す中、
 オランダ王ウィレム=アレクサンダー陛下がギリシャで秋の休暇開始→激しい反発で数時間で帰国発表(2020年10月)
 という事件があったのが低下の主原因はないかと思われています。
 とはいえ、ゆるやかな長期的低下にあったことも事実ですし、 COVID-19 から現在のインフレまで社会が大きく揺らいでいるという事情もあるでしょう。

 

 継承法を男女の性別を問わない絶対長幼制にし、王室自体の人数を減らすことによって予算とスキャンダルを減らす、という方針は、ある程度は欧州の(モナコとリヒテンシュタインは除く)君主国にとっての共通方針になりつつあります(スペインは絶対長幼制ではありませんが)。

 しかし、これは成功の秘訣といえるほどのものでもありません。他にもう案がないという現実もあります。

 また、
 オランダ王室のオランニェ女公(オランダ皇太子)カタリナ=アマリア王女殿下が、警備上の理由から学生寮を離れた模様(2022年10月)
 という出来事がありました(世論調査はこれより前)。
 継嗣に対して、攻撃的な行動が(ソーシャルメディアを含め)継続的におこなわれており、同王女を守ることができていない状況です。

オランダ王室のオランニェ女公(オランダ皇太子)カタリナ=アマリア王女殿下が、警備上の理由から学生寮を離れた模様(2022年10月)

 先月(2022年9月)からアムステルダムの大学の学生となって学生寮で生活していたオランニェ女公【オランダ皇太子】カタリナ=アマリア王女殿下(オランダ王女: オランニェ=ナッサウ公女 : Catharina-Amalia : Her Royal Highness The Princess of Orange, Princess of the Netherlands, Princess of Orange-Nassau)が、警備上の理由(犯罪組織からの襲撃や誘拐の恐れ)から学生寮を離れたようです。

 スウェーデン王国訪問中にオランダ王ウィレム=アレクサンダー陛下(Willem-Alexander : His Majesty The King of the Netherlands)とオランダ王妃マクシマ陛下(Her Majesty Queen Máxima of the Netherlands)がこの件についてコメントしており、また、オランダ王国首相マルク・ルッテ閣下(His Excellency Mr Mark Rutte)や司法・治安を担当する大臣も強い懸念を表明しているようです。

 アムステルダムに一人で居住するのも不可能だろうということになり、デン・ハーグの王宮に戻っているようですが、そこから通学するのか、今後のことについてはわかりません(追記:現在は通学しているという報道があります)。

 

 (英語)Princess Amalia: Dutch royal moved from student home after security threats | Euronews

euronews:
Princess Amalia: Dutch royal moved from student home after security threats – YouTube

 

RoyalTV by Rick Evers:
Máxima en WA over bedreigingen Amalia – YouTube

 

追記(2022年11月17日):
 なぜか欧州での報道から一ヶ月経過してから ANN NEWS が報道。

ANNnewsCH(ANN NEWS):
オランダ王女がマフィアの標的に?“誘拐・襲撃の危機”で大騒動(2022年11月17日) – YouTube

 なお、最新のオランダ世論調査は、
 オランダ世論調査(2022年9月):オランダでの王政継続を支持するのは51%まで低下。18歳~54歳では43%

英国王チャールズ3世陛下即位により、欧州の現在の君主の最も近い共通祖先がヘッセン=ダルムシュタット方伯ルートヴィヒ9世夫妻になった模様(2022年9月)

 欧州の現在の君主の最も近い共通祖先は、1939年~2022年10月8日まで(英国女王エリザベス2世陛下の崩御まで)オランニェ公ヨハン・ウィレム・フリーゾと公妃マリー・ルイーゼ(ヘッセン=カッセル家出身)の夫妻でしたが、チャールズ3世陛下即位に伴い、ヘッセン=ダルムシュタット方伯ルートヴィヒ9世と“大方伯妃”カロリーネ(ツヴァイブリュッケン宮中伯女)夫妻に変わったとみられています。

 この“交代”は、チャールズ3世陛下の父・故エディンバラ公爵フィリップ王子殿下が(旧)ギリシャ王室出身で、その系統からも他の王室との共通祖先が存在したからです。

デンマーク女王マルグレーテ2世陛下の即位50周年記念式典(ジュビリー)(2022年9月)

 デンマーク女王マルグレーテ2世陛下の即位50周年記念式典がおこなわれています。

 北欧君主・国家元首のほか、女王陛下の近親として妹の子供たちになるザイン=ヴィトゲンシュタイン=ベルレブルク公室・(旧)ギリシャ王室、そしてデンマーク王室の貴賤結婚の子孫や、(旧)シャウムブルク=リッペ公室の人々が参列しています。

 

Nordic Royals and many more on Queen Margrethe of Denmark 50 … – YouTube

 

長男のデンマーク皇太子フレデリック殿下のスピーチ/
Det danske kongehus(デンマーク王室 公式チャンネル):
H.K.H. Kronprinsens tale ved gallataffel på Christiansborg Slot den 11. september 2022 – YouTube

 

 (英語:デンマーク王室 公式サイト)Guest list for the command performance at the Royal Theatre at 10 September 2022
 (英語:デンマーク王室 公式サイト)The Royal Family arrives at The Royal Yacht Dannebrog
 (英語:デンマーク王室 公式サイト)Luncheon reception on The Royal Yacht Dannebrog on the ocassion of the 50 years anniversary of HM The Queen’s accession to the throne
 (英語:デンマーク王室 公式サイト)Service at the Cathedral Church of Our Lady on the occasion of the 50 years anniversary of HM The Queen’s accession to the throne
 (英語:デンマーク王室 公式サイト)Flower decorations at Christiansborg Palace on the occasion of the 50 years anniversary of HM The Queen’s accession to the throne
 (英語:デンマーク王室 公式サイト)The Royal Family and Nordic Heads of State arrive at the gala dinner at Christiansborg Palace
 (英語:デンマーク王室 公式サイト)Gala dinner at Christiansborg Palace on the occasion of the 50 years anniversary of HM The Queen’s accession to the throne

ゲストリスト(英語に翻訳されていない部分がありますが):

The Royal Family
Hendes Majestæt Dronningen
Hans Kongelige Højhed Kronprinsen
Hendes Kongelige Højhed Kronprinsessen
Hans Kongelige Højhed Prins Christian
Hendes Kongelige Højhed Prinsesse Isabella
Hans Kongelige Højhed Prins Joachim
Hendes Kongelige Højhed Prinsesse Marie
Hans Højhed Prins Nikolai
Hans Højhed Prins Felix
Hendes Kongelige Højhed Prinsesse Benedikte
Hendes Højhed Prinsesse Alexandra zu Sayn-Wittgenstein-Berleburg
Kammerherre, hofjægermester, greve Michael Ahlefeldt-Laurvig-Bille
Hendes Højhed Prinsesse Nathalie zu Sayn-Wittgenstein-Berleburg
Hendes Majestæt Dronning Anne-Marie
Her Royal Highness Princess Alexia
Don Carlos Morales Quintana
His Royal Highness Crown Prince Pavlos
Her Royal Highness Crown Princess Marie-Chantal
Her Royal Highness Princess Theodora
Mr Matthew Kumar
His Royal Highness Prince Philippos
Her Royal Highness Princess Nina

日本語:
王室
 デンマーク女王マルグレーテ2世陛下(Margrethe II of Denmark : Her Majesty The Queen)

 デンマーク皇太子フレデリック殿下(モンペザ伯爵 : Frederik : His Royal Highness The Crown Prince of Denmark, Count of Monpezat)
 デンマーク皇太子妃メアリー殿下(モンペザ伯爵夫人 : Mary : Her Royal Highness The Crown Princess of Denmark, Countess of Monpezat)
 デンマーク王子クリスチャン殿下(モンペザ伯爵子 : His Royal Highness Prince Christian of Denmark, Count of Monpezat)
 デンマーク王女イサベラ殿下(モンペザ伯爵女 : Her Royal Highness Princess Isabella of Denmark, Countess of Monpezat)

 デンマーク王子ヨアキム殿下(モンペザ伯爵 : His Royal Highness Prince Joachim of Denmark, Count of Monpezat)
 デンマーク王子妃マリー殿下(モンペザ伯爵夫人 : Her Royal Highness Princess Marie of Denmark, Countess of Monpezat)
 デンマーク王子ニコライ殿下(モンペザ伯爵子 : His Highness Prince Nikolai of Denmark, Count of Monpezat)
 デンマーク王子フェリクス殿下(モンペザ伯爵子 : His Highness Prince Felix of Denmark, Count of Monpezat)

 デンマーク王女ベネディクテ殿下(Her Royal Highness Princess Benedikte of Denmark : ザイン=ヴィトゲンシュタイン=ベルレブルク公妃【未亡人】 : Princess of Sayn-Wittgenstein-Berleburg)
 ザイン=ヴィトゲンシュタイン=ベルレブルク公女アレクサンドラ殿下(Her Highness Princess Alexandra of Sayn-Wittgenstein-Berleburg)
 エーレフェルト・ラウルヴィ・ビル伯爵ミカエル(Michael, Count Ahlefeldt-Laurvig-Bille)
 ザイン=ヴィトゲンシュタイン=ベルレブルク公女ナターリエ殿下(Her Highness Princess Nathalie of Sayn-Wittgenstein-Berleburg)

 デンマーク王女/(旧)ギリシャ王妃アンナ=マリア陛下(Anne-Marie : Her Majesty The Queen of the Hellenes, Princess of Denmark)
 ギリシャ・デンマーク王女アレクシア殿下(Her Royal Highness Princess Alexia of Greece and Denmark)
 カルロス・モラレス・キンタナ氏(Don Carlos Morales Quintana
 旧ギリシャ皇太子パウロス殿下(デンマーク王子 : His Royal Highness Crown Prince Pavlos of Greece, Prince of Denmark)
 旧ギリシャ皇太子妃マリー=シャンタル妃殿下(Her Royal Highness Crown Princess Marie-Chantal of Greece, Princess of Denmark)
 ギリシャ・デンマーク王女セオドラ殿下(Her Royal Highness Princess Theodora of Greece and Denmark)と夫のマシュー・クマー氏(Matthew Kumar
 ギリシャ・デンマーク王子フィリッポス殿下(His Royal Highness Prince Philippos of Greece and Denmark)とニナ妃殿下(Her Royal Highness Princess Nina of Greece and Denmark)

 ここまでが王室となっており、その内訳はデンマーク王室の人々として普段言及される、
 マルグレーテ2世およびその子孫。
 妹のベネディクテ王女殿下とその娘たち。亡夫がドイツのザイン=ヴィトゲンシュタイン=ベルレブルク公のためザイン=ヴィトゲンシュタイン=ベルレブルクの称号を保有し、敬称は(英語では)Her Highness という(ザイン=ヴィトゲンシュタイン=ベルレブルクのものより一段階高い)殿下の敬称が与えられています(デンマークには Serene Highness がないという話もありますが……)。
 (旧)ギリシャ王妃アンナ=マリア陛下とその子供たち夫婦。こちらは明らかにギリシャの称号なのですが通例(?)によってギリシャを示す部分は表記されていません。パウロス皇太子殿下が「Crown Prince」になっている時点で明らかですが。なお、(旧)ギリシャ王室はデンマーク王室男系子孫としてデンマークの称号も用います。

 ちなみに継承法が変わっていなければデンマーク王になっていたはずの、(元デンマーク王子)ローセンボー伯爵インゴルフ閣下夫妻は、

Family
H.E. Greve Ingolf af Rosenborg
Grevinde Sussie af Rosenborg

 北欧国家元首らの下の「Family」という謎の分類になっています。

Nordic Heads of State
Hans Majestæt Kong Carl XVI Gustaf af Sverige
Hendes Majestæt Dronning Silvia af Sverige
Hans Majestæt Kong Harald V af Norge
Hendes Majestæt Dronning Sonja af Norge

 北欧国家元首は、スウェーデン王カール16世グスタフ陛下夫妻とノルウェー王ハーラル5世陛下夫妻、アイスランド大統領、フィンランド大統領らです。

H.E. Alexandra Grevinde af Frederiksborg

 ヨアキム王子殿下の先妻/フレデリクスボー女伯爵アレクサンドラ閣下(Her Excellency Alexandra, Countess of Frederiksborg)

Desirée af Rosenborg
Hr. Peter Rindom
Grevinde Karin af Rosenborg
Mikael Warberg
Greve Ulrik af Rosenborg
Grevinde Judith af Rosenborg

 ローセンボー伯爵女デシレ(Countess Desirée of Rosenborg)
 ピーター・リンドム氏(Hr. Peter Rindom
 ローセンボー伯爵子夫人カリン(Countess Karin of Rosenborg)
 ミカエル・ヴァルベルク氏(Mikael Warberg
 ローセンボー伯爵子ウルリク(Count Ulrik of Rosenborg)
 ローセンボー伯爵子夫人ユディト(Countess Judith of Rosenborg)

H.H. Prins Wilhelm zu Schaumburg-Lippe
H.H. Prinsesse Ilona zu Schaumburg-Lippe
Kammerherre, hofjægermester, godsejer Michael Iuel
Kammerherreinde Désirée Iuel [née Princess zu Schaumburg-Lippe

 シャウムブルク=リッペ公子ヴィルヘルム殿下
 シャウムブルク=リッペ公子妃イローナ殿下
 ミカエル・ユール
 デシレ・ユール夫人(シャウムブルク=リッペ公女)

 

 (写真:英語:デンマーク王室 公式サイト)The Royal Family and the Nordic Heads of State arrive at the Royal Theatre