訃報(2021年8月29日?30日?):アンリ・デュデケム・ダコ伯爵が薨去(1933~2021)ベルギー王妃マティルド陛下の伯父

 2021年8月29日~30日の間に、アンリ・デュデケム・ダコ伯爵(Count Henri d’Udekem d’Acoz)が薨去した模様です。
 1933年11月27日生まれの87歳。

 同家はもともと政治方面の家系で、故・伯爵も市議会議員や市長を務めていたようです。

 故・伯爵はシャルル・デュデケム・ダコ男爵の長男で、父の生前に男爵の称号を許されていたという話もありますが詳細は不明。
 姪の現・ベルギー王妃マティルド陛下と現・ベルギー王フィリップ陛下が結婚したことにより、弟二人と共に伯爵に叙されています。もともとの男爵は同家の当主(相当の人物:最年長系統の男系男子)が帯びるものでしたが、伯爵号に関しては男系子孫全員に継承されます。
 伯爵に叙された年は2000年としているものがありますが、ドキュメントを見ると当時のベルギー王アルベール2世陛下による1999年11月8日付の勅令で同年12月4日から効力を発するとしています。

 

 (オランダ語)Graaf Henri d'Udekem d'Acoz, de oom van koningin Mathilde, is overleden | VRT NWS: nieuws
 (オランダ語)Graaf 'nonkel' Henri d'Udekem d'Acoz overleden | De Tijd
 (オランダ語)Henri d’Udekem d’Acoz (88), oud-burgemeester en oom van koni… (Poperinge) – Het Nieuwsblad

 

Nieuwsblad.beさんはTwitterを使っています 「Henri d’Udekem d’Acoz (88), oud-burgemeester en oom van koningin Mathilde, overleden https://t.co/4rjOKvKo0v」 / Twitter

 

Nieuwsblad.beさんはTwitterを使っています 「PORTRET. Nonkel Henri is overleden, de man die de familie van koningin Mathilde de bijnaam d’Udekem d’Ambras bezorgde https://t.co/7178w42Efo」 / Twitter

葬儀(2021年8月28日):リヒテンシュタイン公妃マリー殿下の葬儀(国葬)。前スペイン王妃、元オーストリア大統領、元スイス大統領らが参列

 2021年8月28日、リヒテンシュタイン公国では、8月21日に薨去したリヒテンシュタイン公妃マリー殿下(Marie : Her Serene Highness The Princess of Liechtenstein : キンスキー・フォン・ヴヒニッツ・ウント・テッタウ伯爵女マリー : Countess Marie Kinsky of Wchinitz and Tettau)の葬儀(国葬)がおこなわれました。

※参列者後述

 

ライブ映像(2時間8分ほど)/
Vaterland TV:
Trauergottesdienst für Fürstin Marie – YouTube

 

 (ドイツ語)Verstorbene Fürstin Marie in Vaduzer Kathedrale aufgebahrt – Liechtenstein – Liechtensteiner Volksblatt, die Tageszeitung für Liechtenstein
 (ドイツ語)Fürstin Marie mit allen Ehren und Würden beigesetzt – Liechtenstein – Liechtensteiner Volksblatt, die Tageszeitung für Liechtenstein
 (写真:174枚)Liechtensteiner Vaterland – Fotogalerien – Vaterland online

 

参列者(後で追記します):
 キリスト教/ローマ・カトリック教会/ファドーツ大司教

リヒテンシュタイン公室/
 リヒテンシュタイン公ハンス=アダム2世殿下(Hans-Adam II : His Serene Highness The Prince of Liechtenstein)
 リヒテンシュタイン公国国家元首代行のリヒテンシュタイン公世子アロイス殿下(アロイス皇太子アロイス摂政Alois : His Serene Highness The Hereditary Prince of Liechtenstein : His Serene Highness The Prince Regent of Liechtenstein)とリヒテンシュタイン公世子妃ゾフィー殿下(Sophie : Her Royal Highness The Hereditary Princess of Liechtenstein, Countess of Rietberg : バイエルン王女、バイエルン公女 : Her Royal Highness Duchess Sophie in Bavaria, Princess of Bavaria)
  リヒテンシュタイン公子ヨーゼフ・ヴェンツェル殿下(His Serene Highness Prince Joseph Wenzel of Liechtenstein)
  リヒテンシュタイン公女マリー=カロリーネ殿下(Her Serene Highness Princess Marie-Caroline of Liechtenstein)  
  リヒテンシュタイン公子ゲオルク殿下(His Serene Highness Prince Georg of Liechtenstein)
  リヒテンシュタイン公子ニコラウス殿下(His Serene Highness Prince Nikolaus of Liechtenstein)
 リヒテンシュタイン公子マクシミリアン殿下(His Serene Highness Prince Maximilian of Liechtenstein)とリヒテンシュタイン公子妃アンゲラ殿下(Her Serene Highness Princess Angela of Liechtenstein)
  リヒテンシュタイン公子アルフォンス殿下(His Serene Highness Prince Alfons of Liechtenstein)
 リヒテンシュタイン公子コンスタンティン殿下(His Serene Highness Prince Constantin of Liechtenstein)とリヒテンシュタイン公子妃マリア殿下(Her Serene Highness Princess Maria of Liechtenstein)
  リヒテンシュタイン公子モーリッツ殿下(His Serene Highness Prince Moritz of Liechtenstein)
  リヒテンシュタイン公女ゲオルギーナ殿下(Her Serene Highness Princess Georgina of Liechtenstein)  
  リヒテンシュタイン公子ベネディクト殿下(His Serene Highness Prince Benedikt of Liechtenstein)
 リヒテンシュタイン公女タチアナ殿下(Her Serene Highness Princess Tatjana of Liechtenstein)と夫のフィリップ・フォン・ラートトルフPhilipp von Lattorff

 リヒテンシュタイン公女マリア・ピア殿下(Her Serene Highness Princess Maria Pia of Liechtenstein : マリア・ピア・コートバウアーMaria Pia Kothbauer

 ユーゴスラビア王子妃【セルビア王子妃】/リヒテンシュタイン公女バルバラ殿下(Her Royal Highness Princess Barbara of Yugoslavia / Serbia)

 リヒテンシュタイン公子シュテファン殿下(His Serene Highness Prince Stefan of Liechtenstein)

スペイン王室/
 前スペイン王妃ソフィア陛下(Her Majesty Queen Sofía of Spain)

モナコ公室(兼・旧ハノーファー王室)/
 ハノーファー公妃/モナコ公女カロリーヌ殿下(Princess Caroline of Monaco : Her Royal Highness The Princess of Hanover)

ルクセンブルク大公室/
 ルクセンブルク大公子ギヨーム殿下(His Royal Highness Prince Guillaume of Luxembourg)と大公子妃シビラ殿下(Her Royal Highness Princess Sibilla of Luxembourg):

(旧)バイエルン王室/
 バイエルン王室当主/ヴィッテルスバッハ家当主のバイエルン公フランツ殿下(Franz : His Royal Highness The Duke of Bavaria : フランツ・ヘルツォーク・フォン・バイエルンFranz Herzog von Bayern : ジャコバイトのイングランド王・スコットランド王・フランス王・アイルランド王フランシス2世陛下 : His Majesty King Francis II of England, Scotland, France and Ireland)
 バイエルン公(in)マックス・エマヌエル殿下(His Royal Highness Duke Max Emanuel in Bavaria, Prince of Bavaria)とバイエルン公妃(in)エリザベート殿下(Her Royal Highness Duchess Elizabeth in Bavaria, Princess of Bavaria)

(旧)オーストリア帝室(ハプスブルク家)/

(旧)ヴュルテンベルク王室/
 ヴュルテンベルク公子妃マリー・カロリネ殿下(バイエルン公女 : バイエルン王女 : Her Royal Highness Duchess Marie Caroline of Württemberg, Duchess in Bavaria, Princess of Bavaria)

オルレアンス=ボルボン家(オルレアンス=ガリエラ家)/
 アルバロ・ハイメ・デ・オルレアンス=ボルボン氏(Álvaro Jaime de Orleans-Borbón)と娘のエウラリア・デ・オルレアンス=ボルボン嬢(Eulalia de Orleans-Borbón

ケーニッヒセック=アウレンドルフ家/
 ケーニッヒセック=アウレンドルフ伯世子フィリップ殿下(Philipp : His Illustrious Highness The Hereditary Count of Königsegg-Aulendorf : フィリップ・エルプグラーフ・ツー・ケーニッヒセック=アウレンドルフPhilipp Erbraf zu Königsegg-Aulendorf

その他/
 アラン・ベルセ(元スイス連邦大統領 : Alain Berset
 ハインツ・フィッシャー(元オーストリア共和国大統領Heinz Fischer)夫妻

前スペイン王妃ソフィア陛下が、8月21日に薨去したリヒテンシュタイン公妃マリー殿下の葬儀(国葬)に参列予定(2021年8月)

 本日(2021年8月28日)、リヒテンシュタイン公国では、8月21日に薨去したリヒテンシュタイン公妃マリー殿下(Marie : Her Serene Highness The Princess of Liechtenstein : キンスキー・フォン・ヴヒニッツ・ウント・テッタウ伯爵女マリー : Countess Marie Kinsky of Wchinitz and Tettau)の葬儀(国葬)がおこなわれます。
 スペイン王室より、前スペイン王妃ソフィア陛下(Her Majesty Queen Sofía of Spain)の参列が発表されています。

 

 (スペイン語:スペイン王室 公式サイト)HomeActividades y Agenda – Funeral por Su Alteza Serenísima Marie de Liechtenstein, Princesa de Liechtenstein

 

関連:
 葬儀(2021年8月28日):リヒテンシュタイン公妃マリー殿下の葬儀(国葬)。前スペイン王妃、元オーストリア大統領、元スイス大統領らが参列

南アフリカ共和国クワズールー=ナタル州政府が、ズールー王位の争いに関して、大統領の介入を要請することを決定(2021年8月)

 2021年8月25日、南アフリカ共和国のクワズールー=ナタル州政府は、ズールー王位の争いに関して、南アフリカ共和国大統領マタメーラ・シリル・ラマポーザ閣下(Matamela Cyril Ramaphosa)の介入を要請することを決定したようです。

 

 (英語:クワズールー=ナタル州 公式サイト)KZNONLINE: Your Government – at the click of a button. – Statement Following Meeting Of The KwaZulu-Natal Provincial Executive Council Sitting

2. UPDATE ON THE ZULU ROYAL FAMILY MATTERS
The Provincial Executive Council received an update on the progress with regard to the dispute over the kingship of the Zulu Royal Family.
The Executive Council supports all efforts of government to resolve the matter as soon as possible. The matter of the Zulu Royal family is now being handled in line with the provisions of the Traditional and Khoi-San Leadership Act No. 3 of 2019.
In terms of this Act, matters related to disputes in the case of a King, Queen, Kingship or Queenship, must be dealt with by the President of the Republic of South Africa.
The President has duly delegated this function to the Minister of Cooperative Governance and Traditional Affairs, Dr Nkosazana Dlamini-Zuma.

 出されている文章によると、2019年の法により、王、女王、王位、女王位に関する争いについては大統領が取り扱うことになっていることと、ンコサザナ・クラリス・ドラミニ=ズマ共生・伝統担当大臣が職掌を委ねられていることが書かれています。
 具体的にこれからどうなるのかわかりませんが……。

 

 とりあえずここまでの経緯を簡単に書くと、

 まず、本年3月12日にズールー王グッドウィル・ズウェリティニ陛下が崩御します。
 訃報(2021年3月12日):南アフリカ伝統的君主/ズールー王グッドウィル・ズウェリティニ陛下が崩御(1948~2021)

 続いて、摂政となっていた第三王妃のマントフォンビ陛下も崩御。
 訃報(2021年4月29日?):南アフリカ伝統的君主/ズールー摂政(王妃)マントフォンビ陛下が崩御(1953~2021)ズールー王の崩御の翌月。南ア大統領は弔意を表明。エスワティニ王(スワジランド王)ムスワティ3世陛下の姉

 そして二人の子供のミスズールー陛下が王になります。
 崩御した南アフリカ伝統的君主/ズールー摂政(王妃)マントフォンビ陛下の遺書が読み上げられ、子息のミスズールー・ズールー王子殿下がズールー王に指名される(2021年5月)

 現在の“ズールー問題”は三つにわかれていますが、一つはミスズールー陛下の継承は無効とし、他の王子が王位を継承するべきとするものです。

※当面のところミスズールー陛下としますが、大統領なり大臣なりによって遡って継承が無効とされる可能性もあります。

 これまで(他の)有力候補として挙げられているのが、故・グッドウィル陛下の庶子(婚外子)ながら最年長の男子らしいシマカデ王子(Prince Simakade)です。
 この王子を支持しているのが、テンビ・ズールー=ンドロヴ王女(Princess Thembi Zulu-Ndlovu)とムボニシ・ズールー王子(Prince Mbonisi Zulu)ですが、この二人がどれくらいの有力者なのかはよくわかりません。
 また、シマカデ王子の母親や一族もよくわからないのと、他に王の候補となる王子はいないのかどうかもよくわかりません。
 ただ、一度はミスズールー陛下に予算額を提示したクワズールー=ナタル州政府が大統領の介入を要請したということは、このままでは収拾がつかないと判断したのでしょう。

 

 上記の問題とは独立していますが、二つ目の問題は、故・グッドウィル陛下と王妃の中で唯一民事婚の関係にあったらしい第一王妃シボンギレ・マドラミニ陛下が、遺産の半分を要求していること。
 これに関して、ミスズールー陛下は亡夫と第一王妃の民事婚を無効にするよう法的手続きを開始したという話が出ています。
 南アフリカ伝統的君主:ズールー王ミスズールー陛下が、亡父とその第一王妃の結婚を無効とするよう法的措置を開始した模様(2021年7月)

 三つめは、第一王妃の二人の娘、ンタンドイェンコシ・ズールー王女(Princess Ntandoyenkosi Zulu)とントンビゾスス・ズールー=ドゥマ王女(Princess Ntombizosuthu Zulu-Duma)が、故グッドウィル陛下の遺言に改竄があったと主張しているものです。故マントフォンビ陛下が摂政となったのは、この改竄によるものだとの主張ですが、これの目的というか動機はよくわかりません。

インタビュー記事(イタリア語):アフガニスタン王の女系孫ソラヤ・マレク女史(王女との表記あり)アフガン情勢について「もう手遅れ」「サイゴンよりひどい。アメリカ人はニワトリ泥棒のように逃げた」(2021年8月)

 イタリアの複数のニュースサイトが、初代アフガニスタン王アマーヌッラー・ハーンの女系孫であるソラヤ・マレク女史(Her Royal Highness Princess Soraya Malek of Afghanistan)へのインタビュー記事などを掲載しています。
 なお、同女史は、アマーヌッラー・ハーンとソラヤ王妃の娘ヒンディア王女(インディア王女)の娘ですが、下記記事では王女の称号が使用されています。これについて、王女の娘にも称号があるという話もありますが、詳細は不明(欧州の言語で同じになっていても、現地では使う単語が違うというケースもアジアではよくありますので、称号があっても親と同じかはわかりません)。
 ともあれ以後、ソラヤ王女と表記します。

 アマーヌッラー・ハーンは本国の騒乱により、イタリアへ亡命しました。今回インタビューに答えているソラヤ王女もローマで育っているはずです。

 

 (イタリア語)Il grido di dolore della principessa Soraya: "Sono angosciata per le mie sorelle afghane. La situazione era già tragica, ora coi talebani la partita è chiusa". – Luce

 (イタリア語)La nipote dell'ultimo Re illuminato: ecco perché l'Afghanistan si è ridotto così. Intervista esclusiva a Soraya Malek
 (イタリア語:動画)Afghanistan, le dure parole della principessa Soraya Malek a La7
 (イタリア語)Afghanistan, principessa Soraya/ “Talebani? Non mi fido, gente ha paura: Occidente…”

 

 内容ですが、「もう手遅れ」「タリバンは女性市長を殺す(注:マイダーンシャーというところに29歳の女性市長がいたらしいですが、飛行機で出国した模様)」「これから出国したいアフガン人はパキスタンへ歩いていくだろう」「サイゴンよりひどい。アメリカ人はニワトリ泥棒のように逃げた」「20年で何も達成できなかった」といった、悲観的というか現実的というか、そんな内容です。