離婚(2022年?):ラヒム・アーガー・ハーン公子とサルワ妃(ケンドラ・スピアーズ)が離婚していた模様

 アーガー・ハーン4世殿下(His Highness Aga Khan IV)の長男ラヒム・アーガー・ハーン公子(Prince Rahim Aga Khan)と、サルワ・アーガー・ハーン公子妃(Princess Salwa Aga Khanケンドラ・スピアーズKendra Spears)が離婚していたようです。

 

 (英語)The Aga Khan’s Enduring Struggle in Afghanistan 2022-02-23 | Ismaili.NET – Heritage F.I.E.L.D.

Following his recent divorce from American model Kenda Spears, the Prince maintains a home in Geneva with his two sons, Irfan, 6, and Sinan aged 5.

 離婚の日付は不明ですが、二人の子供、イルファン公子とシナン公女はラヒム公子とジュネーヴで同居しているようです。

 

 アーガー・ハーン4世殿下はイスラム教イスマーイール派(ニザール派)のイマームで、故・英国女王エリザベス2世陛下より「殿下(His Highness)」の敬称を(個人として)受けています。

殉教者・カヘティ王妃聖ケテヴァンの不朽体(聖遺物)がインドからジョージア【グルジア】に(2021年7月)大統領・両外相らが大聖堂の式典に参列するも、バグラチオン王朝からの参列者なし(たぶん)

 2021年7月9日、キリスト教/東方正教会/ジョージア正教会【グルジア正教会】の殉教者・カヘティ王妃聖ケテヴァン(Saint Queen Ketevan of Kakheti)の不朽体(聖遺物)がインドからジョージア【グルジア】にもたらされました。

 

 (英語:インド外務省 公式サイト)External Affairs Minister at the ceremony to mark the return of the holy relics of St. Queen Ketevan in Georgia

Ministry of External Affairs, India(インド外務省 公式チャンネル):
EAM at the ceremony of Handing over of holy relics of Queen St.Ketevan – YouTube

 

ジョージア大統領コメント/
Salome Zourabichvili(サロメ・ズラビシヴィリ公式チャンネル):
პრეზიდენტის კომენტარი ქეთევან დედოფლის წმინდა ნაწილების საქართველოში გადმოსვენებასთან დაკავშირებით – YouTube

 

 (ジョージア語【グルジア語】:ジョージア正教会【グルジア正教会】総主教庁 公式サイト)საქართველოს საპატრიარქო | დიდმოწამე ქეთევან დედოფლის წმინდა ნაწილი საქართველოს მართლმადიდებელ ეკლესიას გადმოეცა

 (英語)Georgian Church receives relics of St. Ketevan from Indian gov’t / OrthoChristian.Com

 

 聖ケテヴァンは、現在のジョージアの東部に成立していたカヘティ王国の王妃(&王太后)であり、サファヴィー朝のアッバース1世にイスラム教への改宗を要求されたため拷問を受け殉教したとされています。
 その遺骨などはカトリックの聖職者によってインドにもたらされます。
 インドでは、自国に現在あるものについては、インドの文化的遺産として扱うため、他国に渡す理由がありません。したがって今回の“返還”はインド首相ナレンドラ・モディ閣下の英断となるわけです。
 今回、インド側が特殊な決断をした上に外務大臣スブラマニヤム・ジャイシャンカル閣下がジョージアを初訪問までしたその目的についての考察はやや錯綜しており、ロシアへの牽制を読み取るものや、あるいはコーカサスへの足掛かりをえて婉曲的に中国への牽制をしている、あるいはイスラムvs非イスラムの対立を構築する作戦という見方もあります。しかし、いずれにせよちと説得力が足りないように思います。はっきりいってよくわかりませんが、当サイトの考察対象ではないのでここまでにしておきます。
 ジョージア側では、副首相・外務大臣ダヴィト・ザルカリアニ閣下が対応をおこないました。

 重要なのは、7月10日には、ジョージアの首都トビリシの至聖三者大聖堂で記念式典がおこなわれたことであり、ジョージア正教会から首座代行であるセナキ・チホロツク府主教シオ座下(His Eminence Metropolitan Shio of Senaki and Chkhorotsqu)が臨席しています。
 事前には総主教イリア2世聖下の臨席という話も出ましたが、高齢と体調の問題で動くのも難しいのかもしれません。
 また、記念式典には、ジョージア大統領【グルジア大統領】サロメ・ズラビシヴィリ閣下(ズラビシュヴィリ大統領)も臨席しています。

 そしてようやくここからが当サイトの本題となります。
 ジョージア王室、あるいはバグラチオン王朝の当主は二系統にわかれて対立を続けています。
 男系では年長系統ながら、長らく君主の位から離れていたムフラニ系統。
 そして、ジョージアの最後の統一的な王の系統であるグルジンスキー系統。
 動画やその他記事を見る限りでは、両系統ともこの重要な式典に臨席していません。
 ムフラニ系ジョージア王室当主/ジョージア皇太子ダヴィト殿下(ムフラニ公 : His Royal Highness The Crown Prince Davit of Georgia, Royal Prince of Kartli (Batonishvili), Prince of Mukhrani and Mukhran Batoni : ダヴィト・バグラチオニ=ムフラネリ公子 : Prince Davit Bagrationi-Mukhraneliダヴィト・バグラチオン=ムフランスキー公子 : Prince Davit Bagration-Moukhransky)は、グルジンスキー系統の元妻からの暴行・DVでの提訴を受けジョージアを離れています。臨席しようがありません。
 一方、グルジンスキー系統のジョージア皇太子ヌグザル殿下(His Royal Highness Crown Prince Nugzar of Georgia : ヌグザル・バグラチオン=グルジンスキー公子 : Prince Nugzar Bagration-Gruzinskyヌグザル・バグラチオニ=グルジンスキー公子 : Prince Nugzar Bagrationi-GruzinskiBatonishviliTsarevich)もまた臨席していません。

 聖ケテヴァンは、ムフラニ系の男系女子であり、またヌグザル殿下の直接の先祖になります。
 そして、バグラチオン王朝関連の出来事で、今回より大きなことは当分ない、下手したらもうないということです。
 このような状況で臨席が実現しなかったのは、もはや政府も教会も両系統共に王室当主として扱う気が薄れているのではないかという気がします。
 王政復古どころか当主として扱われないという、なんとも情けない有様になってしまいましたが……。そもそも先祖の遺骨の返還に呼ばれないという時点で、もうどうにもならないでしょう。
 最大の王政復古支持者である総主教イリア2世聖下は高齢で、後継と目されるシオ府主教は、コンスタンティノープルがロシア正教会の管轄権下にあるウクライナに対して起こした勝手な行動に起因するシスマ2018が遠因で、コンスタンティノープルを支持する聖職者らとの教会内闘争に入りつつあり、教会は王政復古を支持するどころではありません(これは東方正教会全域がそうで、もはやルーマニアやブルガリア、セルビアですら王政復古は不可能です。なにかすると、コンスタンティノープルが介入してきて荒れる可能性があるのでは、王政復古による社会の安定など戯言にしかなりません)。
 ジョージア政府にしても、今までメインで支持してきたムフラニ系のダヴィト殿下がこんなことになってしまった以上、やる意味も見いだせないでしょう。そもそも彼らが本気でダヴィト殿下とヌグザル殿下の関係をマネージしなかったことが一因ではありますが……。

 ダヴィト殿下の一子で、ヌグザル殿下の女系孫にもあたるギオルギ殿下の将来に期待する人々もいますが、統一の王室当主として認められる可能性はあるかもしれませんが、それは確実ではありませんし、まして王政復古はもうないと断言していいでしょう。

 

関連:
 ジョージア王女【グルジア王女】アナ殿下が父でグルジンスキー系当主のヌグザル殿下と共に、元夫で対立するムフラニ系当主のダヴィト殿下を「王室の代表者を勝手に名乗るのをやめよ」と提訴(2019年3月)ダヴィト殿下がエリザベス2世陛下に授与した勲章(鳩山(元)総理も授与されているとの噂あり)が一定金額寄付すれば誰でも入手できる説や、ダヴィト殿下側が弁護士がヌグザル殿下を「ジョージア正教会【グルジア正教会】によるDNA検査の結果バグラチオン王朝の一員でないとわかった」(検査機関は否定)とするなど泥沼総決算の予感
 ジョージア王室【グルジア王室】グルジンスキー系当主ヌグザル殿下をはじめとする人々(ムフラニ系含む)が、対立するムフラニ系当主のダヴィト殿下とその弁護士を非難する公式声明を新聞に掲載した模様(2019年4月)

 

レバノンのアルスラーン家当主タラール・アルスラーン公殿下が、ロシア副外相ボグダノフ閣下を訪問(2018年8月)

 2018年8月14日、レバノン共和国のイスラム教系ドゥルーズ派の有力家門アルスラーン家の当主で、難民大臣代行を務めているタラール・アルスラーン公殿下(His Highness Prince【Emir】 Talal Arslan)は、ロシア連邦外務副大臣ミハイル・レオニードヴィチ・ボグダノフ閣下(ボグダーノフ副外相Mikhail Leonidovich Bogdanov)を訪問したようです。

 

 (アラビア語:レバノン民主党公式サイト)أرسلان بعد لقائه بوغدانوف في موسكو: لولا وجود روسيا في هذا الزمن لذهب العالم إلى الخراب والإنهيار | موقع الحزب الديمقراطي اللبناني – Lebanese Democratic Party Website
 (アラビア語:レバノン民主党公式サイト)الديمقراطي: أرسلان مدّد زيارته إلى موسكو ليلتقي كبار المسؤولين في الدفاع الروسية | موقع الحزب الديمقراطي اللبناني – Lebanese Democratic Party Website

 (英語:ロシア外務省公式サイト)Press release on Deputy Foreign Minister Mikhail Bogdanov’s meeting with Lebanese Democratic Party leader and Acting Minister of the Displaced Talal Arslan – News – The Ministry of Foreign Affairs of the Russian Federation

 

レバノン総選挙:アルスラーン家当主タラール・アルスラーン公殿下は再選、閣僚に留任するかどうか(2018年5月)

 2018年5月6日におこなわれたレバノン共和国総選挙で、現職のタラール・アルスラーン公殿下(His Highness Prince【Emir】 Talal Arslan)は再選した模様です。
 閣僚にとどまるかどうか注目です。

 タラール・アルスラーン殿下は、イスラム教系のドゥルーズ派の有力家門アルスラーン家の当主です。

 称号が用いられるときは、報道や政界(対立する政治家からも)ではアラビア語では「アミール」が使用されます。
 この「アミール」は英語で「Emir」または「Amir」とされる「首長」と同じものですが、一方タラール・アルスラーン殿下の場合、英語では「プリンス【Prince】」と書かれることもあります(アミールとプリンスは同義ではありませんが、西欧のプリンスがアミールと呼ばれる場合もあります)。
 タラール・アルスラーン殿下の場合、英語記事では Prince とされているほうが多い(と思う)ので「首長」ではなく「公」と書いています。

 

 称号の混乱(?)ぶりはたとえば、こちらの記事では、
Talal Arslan

Talal Arslan is a Lebanese politician who is better known as Prince Talal Arslan.

 本人は Prince とし、

Talal is the son of the former leader Amir Majid Arslan .

 亡父は Amir となっているなどがあります。

 

 敬称については、「His Highness【殿下】」ですが、報道などではあまり使用されているのを見かけない気がします。

 

【英語、字幕はペルシャ語】旧イラン皇太子レザー・パフラヴィー殿下が、アメリカ合衆国上院議員テッド・クルーズ閣下を訪問(2018年1月)

 パフラヴィー朝の旧イラン皇太子レザー・パフラヴィー殿下(His Imperial Highness Crown Prince Reza Pahlavi of Iran)が、イラン・イスラム共和国での反体制・抗議活動に関して、アメリカ合衆国上院議員(テキサス州選出)テッド・クルーズ閣下(Ted Cruz)を訪問したようです。

 クルーズ上院議員(共和党)の英語での発言(字幕はペルシャ語)の映像です。
 イラン現体制の転覆を呼びかけています。

 

Reza Pahlavi(レザー・パフラヴィー公式チャンネル):
پیام سناتور تد کروز به مردم ایران در جریان دیدارم با او در کنگره امریکا (زیرنویس فارسی) – YouTube