クリスマスメッセージ(2022年):オランダ王ウィレム=アレクサンダー陛下による降誕祭(クリスマス)のスピーチ映像(2022年12月)

 オランダ王ウィレム=アレクサンダー陛下(Willem-Alexander : His Majesty The King of the Netherlands)による降誕祭(クリスマス)のスピーチ映像が投稿されています。

 

Koninklijk Huis(オランダ王室 公式ウェブサイト):
Kersttoespraak 2022 – YouTube

 (オランダ語:オランダ王室 公式ウェブサイト)Kersttoespraak van de Koning, 25 december 2022 | Toespraak | Het Koninklijk Huis

神聖ローマ皇帝カール5世(スペイン王カルロス1世)からフランス大使に送られた暗号の手紙が解読される(2022年11月)

 神聖ローマ皇帝カール5世(スペイン王カルロス1世)から、フランス王国を駐箚していた大使ジャン・ド・サン=モーリスJean de Saint-Mauris)に送られた暗号の手紙が解読されたと報道されています。

 手紙は、1547年(1543年のクレピーの和約の4年後)に書かれたもので、フランスによるカール5世に対する暗殺計画があるというフランスでの噂に関連する話題があった模様。

 

 (英語)Spain's King Charles V's secret code cracked after five centuries | Euronews

euronews:
Spain's King Charles V's secret code cracked after five centuries – YouTube

オランダ世論調査(2022年9月):オランダでの王政継続を支持するのは51%まで低下。18歳~54歳では43%

 (オランダ語)Peiling Ipsos: slechts 51 procent van Nederland steunt monarchie

 

 オランダでの王政継続を支持するのは 51% まで低下し、 18 歳~ 54 歳では 43% であると、オランダの公営放送 NOS が報じています。
 この世論調査は共和政支持者団体が、イプソス(Ipsos)という有名な調査会社に委託したものらしく、依頼元はともかくとしても数値は信頼できるでしょう。

 

 記事によれば今年(2022年)の春には支持は 58% であり、低下の原因はわかりませんが、調査元の共和政支持者団体は、調査日について、予算関連の日に近く、王室予算について意識された(ことがマイナスにつながった)のではないかという指摘をしています。
(つまり、特に問題が起きなければ、次の世論調査ではわずかに上がるのは確実だろうと思います)

 

 また(いまさら意図がよくわからない設問ですが)、君主の長子が自動的に次の君主となるという、継承法についての支持が、 51% だったものが 47% に低下しています。
 これについては「ではなにを望むのか」という回答がない限り判断しようがなく、また、誤差とみてもいいレベルではないかという気もします。
 個人的には気にしていません。

 

 一方、共和政への支持は 24% から 26% への増加にとどまっており、これも誤差の範囲でしょう。
 つまり 25% 程度の人は、「どちらでもない」類の回答をしていることになりますが、その具体的な表現はわかりません。
 (なお、高齢層でも共和制支持がわずかずつ高まってきているというのは近年指摘されています)

 もし共和政になった場合にどのような政体を取るかですが、
  32% が、特に意見はなし
  30% が、ドイツ連邦共和国のような儀礼的大統領
  20% が、大統領のいない共和国(スイス連邦のような、と書かれていますが、スイスにも大統領はいます。ただローテーション制の特殊なものであるのと、国家元首としての規定がありません。外交上、他国の国家元首と同等になる機会は多々ありますが)
  17% が、アメリカ合衆国のような実権を持った大統領
 と回答しています。

 

 オランダの王政支持は、かつては 90% 近くあり、2020年でも 75% 程度あったのですが、
 国民に厳しい新型コロナウイルス【COVID-19】対策を課す中、
 オランダ王ウィレム=アレクサンダー陛下がギリシャで秋の休暇開始→激しい反発で数時間で帰国発表(2020年10月)
 という事件があったのが低下の主原因はないかと思われています。
 とはいえ、ゆるやかな長期的低下にあったことも事実ですし、 COVID-19 から現在のインフレまで社会が大きく揺らいでいるという事情もあるでしょう。

 

 継承法を男女の性別を問わない絶対長幼制にし、王室自体の人数を減らすことによって予算とスキャンダルを減らす、という方針は、ある程度は欧州の(モナコとリヒテンシュタインは除く)君主国にとっての共通方針になりつつあります(スペインは絶対長幼制ではありませんが)。

 しかし、これは成功の秘訣といえるほどのものでもありません。他にもう案がないという現実もあります。

 また、
 オランダ王室のオランニェ女公(オランダ皇太子)カタリナ=アマリア王女殿下が、警備上の理由から学生寮を離れた模様(2022年10月)
 という出来事がありました(世論調査はこれより前)。
 継嗣に対して、攻撃的な行動が(ソーシャルメディアを含め)継続的におこなわれており、同王女を守ることができていない状況です。

マルタ騎士団副長(総長の代行職)が、聖ヨハネ騎士団同盟との協議会に(2022年10月)聖ヨハネ騎士団ブランデンブルク大管区管長/プロイセン王子オスカー殿下らが臨席

 2022年10月7日から、マルタ騎士団(=聖ヨハネ騎士団)と、マルタ騎士団が認める聖ヨハネ騎士団の4つの後継(あるいは分枝)騎士団、聖ヨハネ騎士団ブランデンブルク大管区、スウェーデン聖ヨハネ騎士団、オランダ聖ヨハネ騎士団、英国の聖ヨハネ騎士団、との協議会がおこなわれました。

 マルタ騎士団は主権実体として外交関係を持つ国々もあり、スウェーデン聖ヨハネ騎士団とオランダ聖ヨハネ騎士団、英国の聖ヨハネ騎士団は微妙に位置付けが異なるもののそれぞれの国の君主からの庇護や叙勲がなされています。
 聖ヨハネ騎士団ブランデンブルク大管区はすでに統治している君主とは関連のない団体ですが、もともとここからスウェーデンとオランダの騎士団がわかれたこともあり、ドイツ以外の国々にも支部を持っています。

 マルタ騎士団とこれらの騎士団は共同で慈善活動をおこなっています。

 マルタ騎士団からは、総長代行の副長“フラー”・ジョン・ダンラップ(Lieutenant of Grand Master Fra' John Dunlap)、
 聖ヨハネ騎士団ブランデンブルク大管区管長プロイセン王子オスカー殿下(His Royal Highness Prince Oskar of Prussia, the Herrenmeister of the Johanniterorden : Oskar Prinz von Preußen【Preussen】オスカー・プリンツ・フォン・プロイセン)、
 英国の聖ヨハネ騎士団から副長のマーク・コンプトン教授(the Lord Prior of the Most Venerable Order of Saint John, Mark Compton)、
 スウェーデン聖ヨハネ騎士団司令官でスウェーデン無爵位貴族のオットー・ドレイケンベリ(the Commander of the Order of Saint John in Sweden, Otto Drakenberg)、
 オランダ聖ヨハネ騎士団の評議会の議長(?)でオランダ貴族のエルンスト・カレル・グレーヴェン(Coadjutor of the Order of Saint John in the Netherlands, Ernst Karel Greven)、
 らが臨席。

 

 (英語:マルタ騎士団 公式サイト)Alliance of the Orders of Saint John Meeting – Sovereign Order of Malta

Order of MaltaさんはTwitterを使っています: 「With speeches by Lieutenant of Grand Master Fra' John Dunlap, Herrenmeister Oskar Prinz von Preussen, Lord Prior Mark Compton, Commander Otto Drakenberg and Coajutor Ernst Karel Greven, the conference with the Council of the Alliance of the Orders of St. John began today in Rome. https://t.co/59rTpZrgcM」 / Twitter

オランダ王室のオランニェ女公(オランダ皇太子)カタリナ=アマリア王女殿下が、警備上の理由から学生寮を離れた模様(2022年10月)

 先月(2022年9月)からアムステルダムの大学の学生となって学生寮で生活していたオランニェ女公【オランダ皇太子】カタリナ=アマリア王女殿下(オランダ王女: オランニェ=ナッサウ公女 : Catharina-Amalia : Her Royal Highness The Princess of Orange, Princess of the Netherlands, Princess of Orange-Nassau)が、警備上の理由(犯罪組織からの襲撃や誘拐の恐れ)から学生寮を離れたようです。

 スウェーデン王国訪問中にオランダ王ウィレム=アレクサンダー陛下(Willem-Alexander : His Majesty The King of the Netherlands)とオランダ王妃マクシマ陛下(Her Majesty Queen Máxima of the Netherlands)がこの件についてコメントしており、また、オランダ王国首相マルク・ルッテ閣下(His Excellency Mr Mark Rutte)や司法・治安を担当する大臣も強い懸念を表明しているようです。

 アムステルダムに一人で居住するのも不可能だろうということになり、デン・ハーグの王宮に戻っているようですが、そこから通学するのか、今後のことについてはわかりません(追記:現在は通学しているという報道があります)。

 

 (英語)Princess Amalia: Dutch royal moved from student home after security threats | Euronews

euronews:
Princess Amalia: Dutch royal moved from student home after security threats – YouTube

 

RoyalTV by Rick Evers:
Máxima en WA over bedreigingen Amalia – YouTube

 

追記(2022年11月17日):
 なぜか欧州での報道から一ヶ月経過してから ANN NEWS が報道。

ANNnewsCH(ANN NEWS):
オランダ王女がマフィアの標的に?“誘拐・襲撃の危機”で大騒動(2022年11月17日) – YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=kfazBxOtiTc

 なお、最新のオランダ世論調査は、
 オランダ世論調査(2022年9月):オランダでの王政継続を支持するのは51%まで低下。18歳~54歳では43%