英国のウェールズ公チャールズ皇太子殿下を次の英連邦元首とすると英連邦行政府長会議【英連邦首脳会議:CHOGM 】で53ヶ国が合意した模様(2018年4月)

 英連邦行政府長会議(CHOGM : 英連邦首脳会議)の声明が発表されました。
 現在の元首である英国女王エリザベス2世陛下(Elizabeth II : Her Majesty The Queen)の次の元首を、ウェールズ公チャールズ皇太子殿下(Prince Charles : His Royal Highness The Prince of Wales)とする条文が含まれています。

 

 (英語:公式サイト)Commonwealth Heads of Government Meeting 2018 – Leaders' Statement | The Commonwealth

We recognise the role of The Queen in championing the Commonwealth and its peoples. The next Head of the Commonwealth shall​ be His Royal Highness Prince Charles, The Prince of Wales.

 (英語)Prince Charles to be next Commonwealth head – BBC News

 (英語)BREAKING: Prince Charles will become the next Head of the Commonwealth – Royal Central

 

 英連邦の元首は世襲ではないため、エリザベス2世陛下の次の元首をチャールズ皇太子殿下とするルールはありませんでしたが、この度、後継となることが決まりました。

英連邦行政府長会議【英連邦首脳会議:CHOGM 】の開会式。元首のエリザベス2世陛下がスピーチ、英国王室から多数臨席(2018年4月)

 英連邦行政府長会議(CHOGM : 英連邦首脳会議)の開会式がおこなわれ、英国王室王族らの臨席があり、英連邦元首の英国女王エリザベス2世陛下(Elizabeth II : Her Majesty The Queen)がスピーチを行いました。

 

The Royal Family Channel:
Royal Family arrives at the Official opening of Commonwealth Meeting at Buckingham Palace – YouTube

The Royal Family Channel:
The Queen declares Commonwealth Heads of Government Meeting open at Buckingham Palace – YouTube

The Royal Family Channel:
Royal Family departs opening of Commonwealth Heads of Government Meeting at Buckingham Palace – YouTube

 

The Royal Familyさんのツイート: "The Queen has given a speech at the Opening of the Commonwealth Heads of Government meeting at Buckingham Palace.… "

 

 (英語)Queen and Prince Charles welcome heads of the Commonwealth to Buckingham Palace | Daily Mail Online

 

 エリザベス2世陛下のほかに臨席したのは、
 ウェールズ公チャールズ皇太子殿下(Prince Charles : His Royal Highness The Prince of Wales)、
 コーンウォール公爵夫人カミラ妃殿下(Camilla : Her Royal Highness The Duchess of Cornwall)、
 ケンブリッジ公爵ウィリアム王子殿下(Prince William : His Royal Highness The Duke of Cambridge)、
 ハリー王子(Prince Harry : ウェールズ公家ヘンリー王子殿下 : His Royal Highness Prince Henry of Wales)、
 ヨーク公爵アンドルー王子殿下(Prince Andrew : His Royal Highness The Duke of York)、
 プリンセス・ロイヤル殿下(Her Royal Highness The Princess Royal : アン王女 : Princess Anne)、
 ウェセックス伯爵夫人ソフィー妃殿下(Sophie : Her Royal Highness The Countess of Wessex)、
 ケント公爵エドワード王子殿下(Prince Edward : His Royal Highness The Duke of Kent)、
 ケント公爵家マイケル王子殿下(His Royal Highness Prince Michael of Kent)とマリー・クリスティン妃殿下(Marie Christine : Her Royal Highness Princess Michael of Kent)、
 アレクサンドラ王女殿下(オギルヴィー令夫人閣下 : Her Royal Highness Princess Alexandra, The Honourable Lady Ogilvy)、
 です。

 

 なお、英連邦事務総長は、一代貴族スコットランド・オブ・アストホール女男爵パトリシア・スコットランド閣下(Patricia Scotland : Her Excellency The Right Honourable The Baroness Scotland of Asthal QC PC)です。

 

ロシアの君主政主義者党党首アントン・バコフ“公”“閣下”が大統領選挙から撤退した理由。「私はロシア連邦と“ロマノフ帝国”の二重国籍なので大統領になれない」。話題作りだったように思えますが完全に失敗しているのでは(2018年1月)

 2018年3月の大統領選挙に、自らの政党「君主政主義者党」から立候補を表明していたアントン・アレクセーヴィチ・バコフ氏(Anton Alexeevich Bakov)ですが、先月(2018年1月)人知れず(?)撤退していた模様。
 撤退理由は、「私はロシア連邦と“ロマノフ帝国”の二重国籍者なので大統領になれない」というもの。
 事情をご存じない方には、このオッサンはなにをいうとるのか、という話ですが、以下、なるべく簡潔に説明します。
 ちなみにこの人。ロシア連邦は国として出場できなくなったオリンピックには、ロシア帝国の旗などをつかえ!、と主張していました。

 さて。このバコフ氏は、金持ちの変人なのですが、なぜかロシア帝国を復興するためにロマノフ王朝の後継者を擁立しようと考えました。
 そこで、白羽の矢が立てられた一人が、ロマノフ家当主ロシア女大公マリヤ殿下なのですが、マリヤ殿下には婉曲に断られます。
 ここでとっととあきらめればいいのですが、なぜかさらに突き進み、ロシア帝室の厳しい同等身分結婚をマリヤ殿下もその他の男系子孫も満たしておらず、その条件を満たすロシア帝位継承者はロマノフ家女系子孫のライニンゲン家直系だ、といいだしました。補足しますと、この考え自体は(あくまで仮定としてですが)たまにそういう意見を表明する人がいたことはいます(現実的にいうとゲフンゲフンもいいところですが)。
 そしてライニンゲン男系直系のライニンゲン公子カール・エミッヒ殿下(His Serene Highness Prince Karl Emich of Leiningen)をキリスト教のルター派から東方正教会の信徒に改宗(洗礼名ニコライ・キリロヴィチ)させて皇帝候補として担ぎます。これが“ロシア皇帝ニコライ3世”です。ちなみにカール・エミッヒ殿下は、二度目の結婚が貴賤結婚とされてライニンゲンの跡継ぎからはずされてしまった人です。

 いっぽう、バコフ氏は、どこぞの貧乏な国からそこそこのサイズの島を買い取って、その島を独立国としてその貧乏な国に認めさせようという金の力で独立国を作るという計画を発動します。
 当初、この“国”は、まんま“ロシア帝国”と呼ばれていましたが、その後“帝座”と名称を変更します。概念的にもローマ教皇聖座を意識したものへ変更をしようとしますが、ムチャやん……。
 そして、南太平洋のキリバス共和国に狙いが定められ、政治家の中にも乗り気になる愉快な人も出たのですが、専門家からの否定的な声などもあり、結局破談となります。
 その後、アフリカ西部のガンビア共和国が狙われ、バコフ氏とガンビアの間で協定が交わされます。率直な話、この協定の内容は独立国うんぬんとは到底呼べないようなものだと思うのですが、「その一歩だ!」といわれればさようですかというほかありません。
 ここでなぜか名前が“ロマノフ帝国”になります。
 ともあれ、バコフ氏は、“ニコライ3世”から与えられた称号などを含め、大法官アントン・バコフ公殿下(His Serene Highness Prince Anton Bakov, The Archchancellor of Romanov Empire)と名乗っていたのですが、ロマノフ帝国では単に首相になったりといろいろ忙しいですが、ともあれ本人の脳内ではすでに帝国は成立しているようです。脳外ではリゾート地としての整備が始まっているだけのようですが。ただリゾート地としての整備は本格的なものを目指しているとの分析もあり、いったいこの人はなにがしたいのかハテナマークが頭に浮かぶばかりです。

 そしてロシア大統領選挙の話に戻りますが、以上の状況からすると、最初から「“ロマノフ帝国”との二重国籍だから無理だったわ」といって“ロマノフ帝国”の宣伝をおこなうだけのつもりだったのではないか、という気がします。

 

 (ロシア語)Лидер Монархической партии заявил, что снимается с выборов – Политика – ТАСС

ロシアのアントン・バコフ氏、キリバスをあきらめガンビアにて“ロマノフ帝国”建国を予定(2017年12月)

 (英語)Russian empire plans shift from Kiribati to the Gambia | Radio New Zealand News

 (英語:ロマノフ帝国公式サイト)Romanov Empire |

 

Signing of the Memorandum of Friendship and Cooperation between The Gambia and Romanov Empire – YouTube

背後がタス通信になってますが、タス通信で報道されているのは確認していません(ロシア語のキリル文字の’С’は’S’)。

 

 ロシアのアントン・アレクセーヴィチ・バコフ氏(Anton Alexeevich Bakov)という人は、金持ちの変人ですが、なぜか君主政主義者党という政党を立ち上げて、ロシア帝国を復活しようとし始めました。
 あと、国としての出場がアウトになったオリンピックには「ロシア帝国の旗で出ればいい」と発言しています。
※ちなみに来年(2018年)のロシア大統領選挙出馬予定です……本当に出るのかな??
追記1:
 出ませんでした。
 ロシアの君主政主義者党党首アントン・バコフ“公”“閣下”が大統領選挙から撤退した理由。「私はロシア連邦と“ロマノフ帝国”の二重国籍なので大統領になれない」。話題作りだったように思えますが完全に失敗しているのでは(2018年1月)

 しかし、ロマノフ家当主ロシア女大公マリヤ殿下らに皇帝候補になるのを(婉曲的に)断られたので、ロマノフ家の血を引くライニンゲン公子カール・エミッヒ殿下(His Serene Highness Prince Karl Emich of Leiningen)をキリスト教のルター派から東方正教会の信徒に改宗(洗礼名ニコライ・キリロヴィチ)させて皇帝候補として担いでいます(“ロシア皇帝ニコライ3世”)。
 カール・エミッヒ殿下がなぜこんなことを承知したのかはっきりしたことはわかりませんが、お金に困っていてバコフ氏の献納するお金が欲しかったのか、あるいは二度目の結婚を貴賤結婚とされライニンゲンの跡継ぎからはずされたことで人生を見失ってしまったのか、そういうことであって、ぶっちゃけロシアの皇帝になりたいなどとは思ってないだろうと考えられています。
 また、カール・エミッヒ殿下を候補として推すことの是非ですが、貴賤結婚による厳しい制限があったロシア帝室のルールと、その観点からの継承順位を考えるとまったくありえないことではない(ライニンゲン家を推す人もいる)のですが、本人の二度目・三度目の結婚が貴賤結婚だという問題があります(しかしそうだとしても最初の結婚からの長女であるライニンゲン公女ツェツィーリエ殿下(Her Serene Highness Princess Cäcilie of Leiningen)に権利があると考えることもできないことはないですけど)。
追記2:
 なお、カール・エミッヒ殿下の子供たちにロシアの称号が併記されたのはまだ見たことがありません。
 次の皇帝はどうするのか……。

 ともあれ、バコフ氏は、“ニコライ3世”より敬称と称号をいただき、アントン・バコフ公閣下(His Serene Highness Prince Anton Bakov)および大法官(Archchancellor)となっています。もちろん、まじめに受け取る必要はないのですが、いい続ければ夢はかなうかもしれないので、いい続けるでしょう。

 さて、いっぽう、アイデアマンのバコフ氏は、「どこかの国に土地を確保して、(金の力で)そこの国に独立した帝国として認めてもらう」という計画を立てます。
 この計画、いろいろあってまずは南太平洋のキリバス共和国に狙いが定められるのですが、専門家による「アホか」という趣旨のコメントもあり挫折。
 そして、ガンビア共和国を次に狙っているらしいです。
 ガンビアといえば、アフリカの誇る変人大統領の一人がフェードアウトした国家ですが、やはりほかにも変人がいるようです、としかいえません。とはいえ、最終的に通るとは思っていませんけど。

 なお、このミクロネーション、今の名称は「ロマノフ帝国(Romanov Empire)」となっており、バコフ氏……じゃなくてバコフ公閣下は首相(Prime Minister)のようです。
 人工島を建造して旅行地として開発し、定住者(定住従業員)を確保して、ガンビアから独立を承認されれば、ミクロネーションからミニ国家への昇格も妄想から夢くらいには評価が上がるかもしれませんが、はたして……。