マレーシア国王アブドゥラ陛下夫妻が、英国王チャールズ3世陛下を訪問(2022年10月)

 2022年10月10日~16日の予定で訪英中のマレーシア第16代国王アブドゥラ陛下(His Majesty Al Sultan Abdullah Ri’ayatuddin Al-Mustafa Billah Shah Ibni Sultan Haji Ahmad Shah Al-Musta’in Billah, The Yang di-Pertuan Agong XVI : パハン州スルタン)およびマレーシア王妃“トゥンク”・アジザー・アミナー・マイムナー・イスカンダリアー陛下(Her Majesty Seri Paduka Baginda The Permaisuri Agong Tunku Hajah Azizah Aminah Maimunah Iskandariah Binti Almarhum Al-Mutawakkil Alallah Sultan Iskandar Al-Haj : パハン州スルタン第一夫人)は、10月12日、バッキンガム宮殿を訪問、英国王チャールズ3世陛下(King Charles III : His Majesty The King)と会見しました。

 報道などでも映像を見かけない(写真のみ)なので、動画は撮影されていないのではないかと思います。

 

The Royal FamilyさんはTwitterを使っています: 「🇲🇾 Today at Buckingham Palace, The King received The Yang di-Pertuan Agong of Malaysia and The Raja Permaisuri Agong. https://t.co/EamFqh4wTO」 / Twitter

 

Astro AWANI:
Kunjungan Hormat | Agong, Permaisuri bertemu Raja Charles III – YouTube

訃報(2022年7月2日):ジョー・グラハム(・ブルック?)、急死(?~2022)サラワク王国白人王の子孫

 2022年7月2日に、ジョー・グラハム(・ブルック?)氏(Joe Graham Brooke?)が急死したことが異母兄弟であるジェイソン・デズモンド・アントニー・ブルック氏(Jason Desmond Anthony Brooke FRAS)により明らかになっています。
 生年不明。故人には一子オーウェンOwen)がいるようです。

 現在、マレーシアの一部になっているサラワク州などの領域にあったサラワク王国を統治した白人王の子孫です。

 ジェイソン氏とジョー氏の父親、ジェームズ・ブルック氏はアントニー・ブルック殿下。アントニー殿下の父がベルトラム殿下でその兄がヴァイナー殿下です。
 つまり、
 初代サラワク王ジェームズ・ブルック殿下
 の甥が第二代サラワク王チャールズ・ブルック殿下
 の息子が第三代で最後のサラワク王ヴァイナー・ブルック殿下
 の弟がバートラム・ブルック殿下で推定相続人の称号(Tuan Muda of Sarawak)が使用されていますが、
 一方でバートラム殿下の長男のアントニー・ブルック殿下が法定推定相続人の称号(Rajah Muda of Sarawak)を与えられており、継嗣であるように思われますが、二度、剥奪されています。
 つまるところ、サラワク王位継承のルールがはっきり決まっていないのですが。
 アントニー殿下の子息がジェームズ氏であり、ジェームズ氏の長男がローレンス・ブルック氏、次男がジェイソン・ブルック氏。
 この次男のジェイソン・ブルック氏がサラワクに関わって精力的に活動している模様。今回亡くなったジョー氏は父の婚外子ではないか、ということです。

 

Sending all our love and… – Jason Desmond Anthony Brooke | Facebook

誕生(2021年4月21日):マレーシア/ジョホール州でザフラ・ザリス・アジヤー殿下が誕生。ジョホール州皇太子イスマイル(・イドリス)殿下夫妻の第四子・次女

 2021年4月21日、マレーシアのジョホール州で、ジョホール州皇太子“トゥンク”・イスマイル(・イドリス)・イブニ・スルタン・イブラヒム殿下(His Royal Highness Major General Tunku Ismail 【Idris】 ibni Sultan Ibrahim, the Crown Prince of Johor)夫妻の第四子・次女“トゥンク”・ザフラ・ザリス・アジヤー・ビンティ・トゥンク・イスマイル殿下(Yang Amat Mulia【YAM / Her Highness】 Tunku Zahrah Zarith Aziyah Binti Tunku Ismail)が誕生したようです。

 

 (英語)Wee congratulates TMJ on birth of his fourth child | The Star

The StarさんはTwitterを使っています 「Wee congratulates TMJ on birth of his fourth child https://t.co/4aad2dpceI https://t.co/4aad2dpceI」 / Twitter

 

 

HRH Crown Prince of JohorさんはTwitterを使っています 「Ucapan Tahniah daripada Lee Hsien Loong, Perdana Menteri Singapura kepada DYAM Mejar Jeneral Tunku Ismail Ibni Sultan Ibrahim, Tunku Mahkota Johor atas keputeraan puteri baginda. Allah Peliharakan Sultan. https://t.co/B3o9EQ6Ol4」 / Twitter

 

YAM Che' Puan Besar KhaleedaはInstagramを利用しています:「ٱلْحَمْدُ لِلَّٰهِ❤️」
https://www.instagram.com/p/CN95s-6pGJd/

マレーシア国王アブドゥラ陛下夫妻が、薨去した英国王室/エディンバラ公爵フィリップ王子殿下への弔意を表明(2021年4月)

 マレーシア第16代国王アブドゥラ陛下(His Majesty Al Sultan Abdullah Ri’ayatuddin Al-Mustafa Billah Shah Ibni Sultan Haji Ahmad Shah Al-Musta’in Billah, The Yang di-Pertuan Agong XVI : パハン州スルタン)およびマレーシア王妃“トゥンク”・アジザー・アミナー・マイムナー・イスカンダリアー陛下(Her Majesty Seri Paduka Baginda The Permaisuri Agong Tunku Hajah Azizah Aminah Maimunah Iskandariah Binti Almarhum Al-Mutawakkil Alallah Sultan Iskandar Al-Haj : パハン州スルタン第一夫人)は、薨去した英国王室/エディンバラ公爵フィリップ王子殿下(His Royal Highness The Prince Philip, Duke of Edinburgh)への弔意を表明しました。

 

ISTANA NEGARAはInstagramを利用しています:「9 April 2021 – His Majesty Seri Paduka Baginda The Yang di-Pertuan Agong Al-Sultan Abdullah Ri’ayatuddin Al-Mustafa Billah Shah Ibni…」

 

 (英語)King, Queen convey deepest condolences to Queen Elizabeth II, British royal family over Prince Philip’s passing | The Star

47NEWS の いい加減な記事「王位継承権より大事なもの、それが「愛」 オランダ王室の恋愛・結婚事情【世界から】」(2020年12月)

 いい加減な記事を見かけたのでリンクしておきます。

 

 王位継承権より大事なもの、それが「愛」 オランダ王室の恋愛・結婚事情【世界から】
URL: https://www.47news.jp/47reporters/5607122.html

 

 およそ日本語の欧州王室に関する記事は(のみならず書籍も)かなりの部分でいい加減ですが(その逆も)、しかしここまでいい加減なものが出るか……と呆れています。

(オランダ在住ジャーナリスト、共同通信特約=稲葉かおる)

 という人物が書いているらしいですが、共同通信がからんでいるのかなるほどと思う次第。

 そして、アホウなこと書いています。

 あくまでも冗談だが、「アマリア王女が将来、異性ではなく同性と結婚すると言い出したら、一体王家はどうなるのか?」というような、たわいもない話題で国民はあれこれと話し合うのが大好きだ。

 ちなみに、同性同士の婚姻はオランダで合法化されている。アマリア王女が「花嫁」を迎え入れることは可能である。「それでは王室の血統が途絶えるのでは?」と心配する声が上がりそうだが、心配はない。他の王家から養子を迎えるなどすればいいだけだ。アマリア王女は女王になった暁には、パートナーは王女という肩書を授与される結果に落ち着くだろう。

 あのですね、オランダには王位の継承法があり、王位継承順位というものがあります。ルールがあるわけです
 オランニェ女公カタリナ=アマリア王女殿下に子供がいなければ、妹のアレクシア王女殿下が継承することになります。
 なぜいきなり「他の王家から養子を迎えるなどすればいいだけだ。」などという戯言が出てくるのか。妹がいるんですよ? ルール上継承順位が次の順位になっている妹がいるんですよ? 知らないんですか? 「他の王家」ってどこです?
 それでなくても、オランダ人の専門家の一部は、歴代の女王がドイツ人を夫に迎えてきた最近のオランダ王室(オランニェ=ナッサウ家)に対して、政府が現在の王室をあきらめて(この間も失態がありましたねいっそドイツの(旧)王朝のどこかに新しい君主を要求する可能性(つまり「養子を迎えるなどすればいい」論を超えてクビにする論)を捨てていないと判断している、そしてその潜在的な案に反対している。オランニェ=ナッサウの家系の血を引かない人物の継承がオランダの伝統に関連しているとみなしていないからだ。この人は現在の王室の状況を知っているのか? 専門家の意見を知っているのか?

 「パートナーは王女という肩書を授与される結果に落ち着くだろう」というのも、大した根拠があると思えず、ド素人の世間話をいかにも実現しそうな記事にするという共同通信らしい無責任さはやめていただきたい。
 
 

 その次の、

ここで、他国の王室に婿入りしたオランダ人男性のエピソードを紹介しよう。マレーシアの王女と結婚した、デニス・フェルバース氏だ。

 は、そもそも話の内容が、さっぱりなく、なんのために挿入したのか。オランダ王室の話でもないし。
 原稿料の都合で文章を水増ししたのか。
 いや、そんなことはないはずですね。

 なお、デニス・フェルバース氏(Dennis Verbaas)というのは、ジョホール州スルタンの娘アミナー王女殿下(Her Highness Tunku Tun Aminah Maimunah Iskandariah)と結婚した人物です。結婚前にイスラムに改宗し、現在はデニス・ムハマド・アブドゥラ閣下(The Honourable Dato’ Dennis Muhammad Abdullah)と呼ばれるのが正式のようです。

 

 そして……

▽王位を掛けた恋

 一般女性への愛を貫き結婚し、王子のタイトルを放棄した人物もいる。アレクサンダー国王の弟、ヨハン・フリーゾ王子である。彼がオランダの一般女性、メイベル・ウィサスミットさんとの婚約を発表したとき、多くの国民が驚くとともに、落胆の声も上がった。

 記事タイトル・副題を思い出してください。
「王位継承権より大事なもの、それが「愛」 オランダ王室の恋愛・結婚事情」
 ここからですよようやく。記事のタイトルにあう話。
 今まではただの素人の世間話とオランダ王室の実際の話と関係ない話
 それに加え、この段の「王位を掛けた恋」という出だしはおおげさ
 この殿下が結婚する前年、兄に娘であるカタリナ=アマリア王女殿下が生まれ、王位を継承する見込みは大幅に薄まっていたのである。
 また、弟コンスタンティン王子殿下もいるため、実際のところ、抜けたとしてもそこまで王室にとっても痛手にならない状況だったのだ。
 もちろん、だからと言って、それは彼が王位を継ぐ可能性がなかったことを示すわけではないし、そもそも王室が想定していた構成員の役割について再考が迫られたことは事実です。
 しかしそれは「王位を掛けた」というほどのものでもない。
 また、「王子のタイトルを放棄した」とありますが、細かいことになりますが、同意なしに結婚したのと同時にオランダの王子の称号が自動的に失われるというルールなので、「私はこれを放棄する」と宣言して放棄したというのはちょっと違います。そして、またその後に、オランニェ=ナッサウ公子には叙されています。

 

 最後の段もいい加減です。

 もし、不幸にして議会や国民からの合意を素直に得られそうにない相手を選んだ場合は潔く王室を去る。これも、国民に支えられ、国の象徴として存在する王室メンバーとしての自覚があるがゆえの選択だろう。

 昔から国王(や後に議会)の許可を得られなかったら結婚の代わりに継承権と称号を手放すというのは欧州に広範囲によくあることだっただけで自覚でもなんでもないです(もちろんそう取りたいなら取ってもいいようなものでもありますけど)。
 最近にいたっては、相手の過去に問題があっても反対される可能性は少なく、許可を取らないのも単に手続きが面倒くさいというケースすらあります(しかも遡って後から許可をもらうことが出来る国もある)。ゆるゆるになっています。

 

 それにしても、おおげさなタイトルをぶち上げた割には、フリーゾ殿下の話しか当てはまるものはなし。「オランダ王室の恋愛・結婚事情」とは一件で代表させて良いものなのでしょうか。そうは思えないのですが……。
 これが「釣り」というものでしょうか。