ルクセンブルク大公室が、報告書に対する極めて短いメッセージ(2020年1月)

 2020年1月31日付で、ルクセンブルク大公室が、報告書に対する極めて短いメッセージを出しています。
 ジャノ・ワリンゴ氏(Jeannot Waringo)からベッテル首相に提出された報告書によって提案されている、より一層の透明性と近代化の実現に協力するよということです。
 あまりに短いので、ページの読み込みが途中で止まっているのかと思いました。

 

 (フランス語:ルクセンブルク大公室 公式ウェブサイト)Communiqué relatif au rapport de M. Jeannot Waringo – Cour Grand-Ducale de Luxembourg – Janvier 2020

 

関連:
 ルクセンブルク大公アンリ殿下がメッセージを公開(2020年1月)大公妃マリア・テレサ殿下に関する否定的な報道を強く非難するもの。フランス語の他、ルクセンブルク語、英語、スペイン語が用意され異例
 ルクセンブルク:ワリンゴ報告書が公開される。全般的に他の君主国と比較したシステムの分析や問題点の洗い出しをする生真面目なもの(2020年1月)劣悪な就業環境に関する言及はあるものの、「退位」とか言い出したメディアも大幅にトーンダウン

 

秋篠宮家の佳子内親王殿下が「花の展覧会」を訪問(2020年1月)三笠宮家の寬仁親王妃【寛仁親王妃】 信子 殿下と高円宮妃(久子)殿下も別に訪問

 秋篠宮家の佳子内親王殿下(かこ : Her Imperial Highness Princess Kako of Akishino)が「花の展覧会」を訪問したようです。
 内親王殿下の訪問とは別に、三笠宮家の寬仁親王妃【寛仁親王妃】信子殿下(のぶこNobuko : Her Imperial Highness Princess Tomohito of Mikasa)と高円宮家の憲仁親王妃久子殿下(ひさこHisako : Her Imperial Highness The Princess Takamado)が連れ立って訪問しています。

 

ANNnewsCH(ANN NEWS):
「綺麗ですね」佳子さま 5年ぶりに花の展覧会訪問(20/01/31) – YouTube

 

 なお、これを記事にしたのは、信子妃殿下と久子妃殿下が連れ立って訪問していたことと、動画説明文に、

会場には三笠宮家の信子さまと高円宮妃久子さまも足を運ばれました。

 と、なかなか考えさせられる表記がされていたからです。

 

 「花の展覧会」については、

 第69回関東東海花の展覧会 | イベント/展示会 | サンシャインシティ
 サンシャインシティは花ざかり!

 

ルクセンブルク:ワリンゴ報告書が公開される。全般的に他の君主国と比較したシステムの分析や問題点の洗い出しをする生真面目なもの(2020年1月)劣悪な就業環境に関する言及はあるものの、「退位」とか言い出したメディアも大幅にトーンダウン

 ジャノ・ワリンゴ氏(Jeannot Waringo)からベッテル首相に提出された報告書が公開されました。
  PDF ファイルで44ページ(フランス語)のもので、全般的に他の君主国と比較したシステムの分析や問題点の洗い出しをおこなっています。学術論文みたいなものです。
 劣悪な就業環境に関する言及もあり、それをルクセンブルク大公妃マリア・テレサ殿下(Maria Teresa : Her Royal Highness The Grand Duchess of Luxembourg)と結びつけることも可能である書き方ではありますが、基本的に大公妃本人に直接言及するようなところはほとんどありません(というか、むしろ特定個人に言及することを避けている感すらあります)。
 要するにシステムを改善して問題点を解消することを目指しており、「特別捜査官が大公妃の悪事をあばく」とかそういうものではありませんでした

 

 ……こんな生真面目な報告書からどうやったら大公が退位するという話が生まれるのか……。

 

 もちろんざっと読んだだけなので、見逃しているか勘違いしているかもしれませんが……。
 首相が議会に制度改正をはかって、可決されて終わる話なのでは。

 

 報道したメディアのひとつ RTL は大幅にトーンダウンし、そこをコピペしてちょっと変えて記事にしていた他のメディアは、上記の劣悪な就業環境の部分のみを報じたり、今までのことを完全に忘れて報告書のポイントを記事にしたり(ありがたいっちゃありがたいですけど)と、対応は様々です。

 もちろん、すでにふれたように、劣悪な就業環境についてしっかりと記述されています。つまり、根本的なスキャンダルの存在が否定されたわけではないので、今後タブロイドがなにかまた引き起こす可能性はあるかもしれませんが、それにしても退位がどうとかいっておいてこのオチではなにを言い出しても信用されないのでは……。
 また、以前に公開されたアンリ殿下のメッセージに対して、ルクセンブルクの報道関係者が報道の自由や公共の利益などの観点から大公に批判的な声明を出していたようです。このオチでは彼らの面目も丸つぶれですのでこれから頑張る可能性があります。

 

 (フランス語:ルクセンブルク政府 公式ウェブサイト)Rapport du représentant spécial du Premier ministre auprès de la Cour grand-ducale — gouvernement.lu // Le gouvernement luxembourgeois
 (フランス語:ルクセンブルク政府 公式ウェブサイト)Rapport du représentant spécial du Premier ministre auprès de la Cour grand-ducale — gouvernement.lu // Le gouvernement luxembourgeois

 

 (英語)RTL Today – Waringo report officially made public: "The monarchy's functioning must be reformed"
 (英語)RTL Today – RTL exclusive – WARINGO: Unrest at the Grand Ducal Court as Waringo report looms

 

続報:
 ルクセンブルク大公室が、報告書に対する極めて短いメッセージ(2020年1月)

 

70歳(2020年1月28日):バーレーン王ハマド陛下が70歳を迎える

 2020年1月28日、バーレーン王ハマド・ビン・イーサ・アル・ハリーファ陛下(His Majesty Hamad bin Isa Al Khalifa, King of Bahrain)は、70歳を迎えました。

 バーレーン通信(Bahrain News Agency)は、英国女王エリザベス2世陛下(Elizabeth II : Her Majesty The Queen)およびロシア連邦大統領ウラジーミル・ウラジーミロヴィチ・プーチン閣下(His Excellency Mr Vladimir Vladimirovich Putin)から祝電があったことを伝えています。
 この二者(二国)以外からも祝福はあったと思うので、バーレーンにとって英国とロシアが重要であることを示していると思います。
 一方、アメリカ合衆国大統領ドナルド・J・トランプ閣下(The Honorable Donald J. Trump)からの祝電は報じられておらず、これは送られてこなかったということなのでしょう。

 

 (英語)HM the King congratulated by Queen Elizabeth II
 (英語)HM King congratulated by Russian President

 

Bahrain TV News Center مركز الأخبار:
البحرين مركز الأخبار : جلالة الملك المفدى يتلقى برقية تهنئة من ملكة المملكة المتحدة 29-01-2020 – YouTube

 

ザイン=ヴィトゲンシュタイン=ベルレブルク公子ルートヴィヒ=フェルディナント殿下が当主グスタフ殿下を提訴した件、第二審は2020年7月の模様(2020年1月)「もはや事実婚は普通の結婚と同等であり、庶民と事実婚した当主は先祖の遺言に背いている」と主張

 ザイン=ヴィトゲンシュタイン=ベルレブルク公グスタフ殿下(Gustav : His Highness The Prince of Sayn-Wittgenstein-Berleburg : グスタフ・フュルスト・ツー・ザイン=ヴィトゲンシュタイン=ベルレブルクGustav Fürst zu Sayn-Wittgenstein-Berleburg)は、デンマーク王女ベネディクテ殿下の息子、つまりデンマーク女王マルグレーテ2世陛下の甥にあたります。

 このザイン=ヴィトゲンシュタイン=ベルレブルク家は、先々代のグスタフ・アルプレヒト殿下が、財産相続に厳しい制限を付けています(第三帝国時代)。
 それは、財産相続人は男子であり結婚相手を「貴族・プロテスタント・アーリア人」に限る、としたものです(ただし、完全に詳細な内容は公開されていないはずです)。
 この条件を満たさない結婚をおこなうと即座に財産の相続権を失い、すでに所有している場合それでも失う、というのがこれまでのドイツの判例からほぼ確実視されています。

 先代のリヒャルト殿下は、結局はデンマーク王女と結婚したので、まったく問題なかったのですが、現当主のグスタフ殿下は、庶民のカリーナ・アクセルソン嬢(Carina Axelsson)との結婚を望んだものの、結婚すると財産を相続できなくなります。そして、それは城というか館というか、自分の家を遠い親戚に渡さなければならないことを意味します。

 これが元々の状況で、これに対し、「アーリア人などを条件に含む元々の遺言はナチス時代のものでおかしい」という見解はありました。しかしそれでもドイツの判例からどうにもならないだろうというのがあり、それで二人は結婚せずに一緒に生活していました。

 ところが、2018年あたりからの報道で、リヒャルト殿下の従弟のザイン=ヴィトゲンシュタイン=ベルレブルク公子ルートヴィヒ=フェルディナント殿下が、グスタフ殿下に対し、自分に財産を譲るよう要求しているとの報道がなされます。
 これが、簡単にいえば、「事実婚はもう普通の結婚と同じなのだから、条件を満たさない人物と事実婚をしているあなたは財産の所有権がない(=財産は私のもの)」ということです(ルートヴィヒ=フェルディナント殿下が次の相続人とみられています)。

 第一審は、グスタフ殿下側弁護士にリッペ公室当主/リッペ公シュテファン殿下が立つという展開がありましたが、ともあれグスタフ殿下側が勝訴。
 ルートヴィヒ=フェルディナント殿下は控訴し、第二審は今年【2020年】7月とのことです。

 この問題は、「“アーリア人”を含む遺言は差別ではないか」(ただしこれだけでは遺言を無効にできないだろうとみられている)に「事実婚と普通の結婚を区別するのは差別ではないか」という問題が絡み、これまでのドイツ王室・貴族関連訴訟で最も面倒なものになるのではないかと思われています。
 また、この件が難しいのは、現実の制度を拒否し自分の意思をつらぬく絶対君主政主義者などのめんどうくさい人たちを除けば、いつかわからないがいつかは事実婚と普通の結婚はドイツでも同等に扱われるのではないかという考えは広範囲にあり、仮にそうだとすると、今回の訴訟でグスタフ殿下が勝利しても、遺言が無効化されない限り殿下が生きている間に殿下が財産を所有できなくなる可能性は残るということもあります。

 付言すると、ドイツでは、過去の当主や一族などの子孫のうち、歴代の本拠地となる城と館を所有している人物が当主とみなされるのが一般的です。これは過去の継承権などとは別の問題で、そう思われています。
 なので、ザイン=ヴィトゲンシュタイン=ベルレブルク公位継承ルールはともかく、敗訴すればグスタフ殿下は廃位された公という社会的にはとてつもなくうれしくない立場になってしまいます。

 あと、グスタフ殿下の母、デンマーク王女ベネディクテ殿下がドイツでの生活をやめて完全にデンマークに戻ることになると、デンマークは王室予算は増やさねばならないのではないかという気もします。

 

 (英語)The (In)Famous Sayn-Wittgenstein-Berleburg Will, Round 3: When There Is An Estate Worth Half a Billion Up For Grabs, That's Apparently Where Cordial Family Relations End