旧ブルガリア王シメオン2世陛下が著書のポルトガル版発行を機に同国を訪問。姪のアレクサンドラ・ナデジダ公女やポルトガル大統領と会見(2018年7月)

 旧ブルガリア王シメオン2世陛下(His Majesty King【Tsar】 Simeon II of the Bulgarians : 元ブルガリア共和国首相シメオン・サクスコブルクゴツキSimeon Saxe-Coburg-GothaSimeon Sakskoburggotski)と旧ブルガリア王妃マルガリータ陛下(Her Majesty The Queen【Tsaritsa】Margarita of the Bulgarians : マルガリータ・サクスコブルクゴツカMargarita Saxe-Coburg-GothaMargarita Sakskoburggotska)は、シメオン2世陛下の著書(自伝)のポルトガル版発行を機にポルトガル共和国を訪問しました。

 姪のアレクサンドラ・ナデジダ公女(Princess Aleksandra Nadejda)や、ポルトガル共和国大統領マルセロ・レベロ・デ・ソウザ教授閣下(マルセロ・ヌノ・ドゥアルテ・レベロ・デ・ソウザ大統領 : His Excellency Prof Marcelo Rebelo de Sousa)と会見した模様。

 シメオン2世陛下は、女系でハンガリー貴族の名門コハーリ家の子孫となっていて、その当主的立場にある、とみなされていたか、本人がそう思っていたか、よくわからないのですが、2012年に出た情報によると、コハーリの称号について、姉のブルガリア王女マリヤ・ルイザ殿下(コハーリ女公 : Her Royal Highness Princess Maria Louise of Bulgaria, Princess of Koháry【Fürstin Koháry】)とその二度目の結婚の子孫に譲ったという状況になっているようです。
 アレクサンドラ・ナデジダ公女はマリヤ・ルイザ殿下の二度目の結婚の第一子で、アレクサンドラ・ナデジダ公女の子供も同じく称号付きで言及されていることがあります。

 

 (英語:旧ブルガリア王シメオン2世公式サイト)THE PRESIDENT OF PORTUGAL H.E. MR. MARCELO REBELO DE SOUSA WAS SPECIAL GUEST TO THE PREMIERE OF THE AUTOBIOGRAPHICAL BOOK OF KING SIMEON IN PORTUGESE « H.M. King Simeon II

 

Vanity Fair(英語)記事:“There’s Nothing Wrong with Falling from Grace”(2018年)君主政復活・王室支持の話と、エチオピア帝室のエルミアス・サーレ=セラシエ皇子殿下とニコライ・トルストイ伯爵子の話題など

 (英語)“There’s Nothing Wrong with Falling from Grace”: The Global Network of Monarchists Helping Deposed Kings and Queens | Vanity Fair
 (英語:上記からニコライ・トルストイ伯爵子に関する部分の一部を抜き出したもの)Count Nikolai Tolstoy on Russian Monarchy and the Romanovs | Royal Russia News

 

 冒頭は、ルーマニア王女マルガレータ殿下(当時)から連絡を受けた人物の話、君主政復活・王室支持の話と、エチオピア帝室のエルミアス・サーレ=セラシエ皇子殿下(His Imperial Highness Prince Ermias Sahle-Selassie)とニコライ・トルストイ伯爵子(Count Nikolai Tolstoy)の話題などが中心となっています。

 

 エルミアス・サーレ=セラシエ皇子殿下は故エチオピア皇帝ハイレ・セラシエ1世陛下の孫ですが、一般的にエチオピア帝室の当主とされていません。
 しかし、この記事のように、帝室の代表者として活動しているとみる立場もあるようです。

 

 ニコライ・トルストイ伯爵子の話の一部には、“Pretender【プリテンダー】”という用語に関するものがあります。
 いうまでもなくこの言葉は中立的ではないものですが、Wikipedia英語版のせいか、この言葉が使用されるケースが多い気します(上記の記事すらそうなのですが)。
 そのもっともアホらしい例は、リトアニアの王位継承者を称して活動を始めたウラッハ公子イニゴ閣下(His Serene Highness Prince Inigo of Urach)のものらしきサイト(すぐに更新止まりましたけれど)に、イニゴ閣下をリトアニア王位の“legitimate pretender”とする表記があったことです。もちろんこれは、イニゴ閣下を正当な王位継承者と表現したかったのでしょうが、pretenderに「不当」である意味がありlegitimateに「正当」である意味があることを考慮すれば、ギャグのような言葉の並びです。
 中立的というかなんと表現すればいいのかわかりませんが、“Claimant【クレイマント】”という用語がありますが、一般的の人にはなじみがなく、また、正直これが本当に中立な用語なのか首をかしげるときもあります。日本語で“王位請求者”と(訳して)書いている例がありますが……コメントは避けます
 伯爵子は“Heir【エア】”を使っているようですが、当方でも「(王位)継承者」などこの用語を意識して書いています。この用語が実は一番便利です。曖昧さを許容するという意味でも。pretenderはそもそも本人が称していないのにこう書くのは名誉棄損みたいなものですし、claimantも本人が称していない場合はどうなのか、よくわからない部分があります。

 

前ベルギー王アルベール2世陛下が、大動脈弁狭窄症(?)にて検査のため(?)に入院との情報が(2018年4月)

 前ベルギー王アルベール2世陛下(His Majesty King Albert II of Belgium)が、心臓血管の問題、大動脈弁狭窄症(?)で検査のため(?)に入院したという記事が出ています。

※(?)だらけで申し訳ありません。

 

 (フランス語)Le roi Albert II hospitalisé pour un problème cardio-vasculaire
 (フランス語)Albert II souffre d'une pathologie cardio-vasculaire – La Libre

 

 (英語)King Albert II of Belgium to receive treatment for narrowing of heart valve – Royal Central

バルセロナ伯ファン殿下(スペイン王位継承者ファン3世)の没後25周年礼拝。孫のスペイン王フェリペ6世陛下らが参列(2018年4月)

 2018年4月3日、1993年4月1日に薨去したバルセロナ伯/スペイン王子ファン殿下(His Royal Highness Infante Juan of Spain, Count of Barcelona : スペイン王位継承者ファン3世Juan III)の没後25周年の礼拝が王立サン・ロレンソ・デ・エル・エスコリアル修道院大聖堂でおこなわれました。
 スペイン王フェリペ6世陛下(King Felipe VI : His Majesty The King of Spain)、
 スペイン王妃レティシア陛下(Queen Letizia : Her Majesty The Queen of Spain)、
 前スペイン王ファン・カルロス1世陛下(His Majesty King Juan Carlos I of Spain)、
 前スペイン王妃ソフィア陛下(Her Majesty Queen Sofía of Spain)、
 スペイン王女エレナ殿下(ルーゴ女公爵 : Her Royal Highness Infanta Elena of Spain, The Duchess of Lugo)、
 スペイン王女クリスティナ殿下(Her Royal Highness Infanta Cristina of Spain)、
 らが参列。

 キリスト教/ローマ・カトリック教会のファン・デル・リオ・マルティン大司教座下(Archbishop Juan del Río Martín)が司式しました。

 

 (スペイン語:スペイン王室公式サイト)Casa de Su Majestad el Rey de España – Actividades y Agenda – Misa conmemorativa del XXV aniversario del fallecimiento de Su Alteza Real el Conde de Barcelona

 (スペイン語)Homilía de la misa conmemorativa del 25 aniversario del fallecimiento de D. Juan de Borbón oficiada en el monasterio de El Escorial.
 (スペイン語)La infanta Cristina reaparece junto a los reyes un año después
 (スペイン語)Zarzuela recorta a la infanta Cristina de las fotografías de la Misa de Juan de Borbón

 

Embed from Getty Images

 (写真)画像と写真 | Getty Images
 (写真)画像と写真 | Getty Images
 (写真)Spanish Royals Attend 25th Anniversary of King Juan Carlos' Father's Death – Zimbio
 (写真)040318 Spanish Royals El Escorial – Images | jose gegundez | photographer

 

 子孫以外の主な参列者:

 

(旧)両シチリア王室(カラブリア系統):

  • カラブリア公爵未亡人アナ殿下(Her Royal Highness Princess Anne of Orléans, Duchess of Calabria : オルレアン公女アンヌ殿下)
    • ブルボン=両シチリア王女クリスティナ殿下(Her Royal Highness Princess Cristina of Bourbon-Two Sicilies)と夫のペドロ・ロペス=ケサダ氏(Pedro Lopez-Quesada
      • ビクトリア・ロペス=ケサダVictoria Lopez-Quesada
    • 両シチリア王室(カラブリア系統)当主/カラブリア公爵/ブルボン=両シチリア王子ペドロ殿下(Prince Pedro of Bourbon-Two Sicilies : His Royal Highness The Duke of Calabria)とカラブリア公爵夫人ソフィア妃殿下(Sofía : Her Royal Highness The Duchess of Calabria)

 

(旧)ギリシャ王室:

  • ギリシャ・デンマーク王女アレクシア殿下(Her Royal Highness Princess Alexia of Greece and Denmark)

 

(旧)ブルガリア王室:

  • タルノヴォ公妃(未亡人)/ブルガリア王子妃ミリアム殿下(Her Royal Highness Princess Miriam of Bulgaria, Princess of Tarnovo, Princess of Saxe-Coburg and Gotha, Duchess in Saxony)
    • タルノヴォ公/ブルガリア王子ボリス殿下(ザクセン=コーブルク=ゴータ公子 : ザクセン公子 : His Royal Highness Prince Boris of Bulgaria, Prince of Tarnovo, Prince of Saxe-Coburg and Gotha, Duke in Saxony : 旧ブルガリア王位継承順位第1位)
  • パナギュリシテ公/ブルガリア王子クブラト殿下(ザクセン=コーブルク=ゴータ公子 : ザクセン公子 : His Royal Highness Prince Kubrat of Bulgaria, Prince of Panagyurishte, Prince of Saxe-Coburg and Gotha, Duke in Saxony)
  • ヴィディン公/ブルガリア王子コンスタンティン=アセン殿下(ザクセン=コーブルク=ゴータ公子 : ザクセン公子 : His Royal Highness Prince Konstantin-Assen of Bulgaria, Prince of Vidin, Prince of Saxe-Coburg and Gotha, Duke in Saxony)
  • ブルガリア王女カリナ殿下(ザクセン=コーブルク=ゴータ公女 : ザクセン公女 : ムラニー女伯爵 : Her Royal Highness Princess Kalina of Bulgaria, Princess of Saxe-Coburg and Gotha, Duchess in Saxony, Countess of Murany)と夫のキティン・ムニョス氏(Kitín Muñoz

 

スペイン貴族:

  • 第19代アルバ公爵カルロス・フィツ=ハメス・ストゥアルト閣下(Carlos Fitz-James Stuart, 19th Duke of Alba : The Most Excellent The Duke of Alba)

 

その他:

  • テッサ・デ・バビエラTessa de Bavieraマリア・テレサ・デ・バビエラMaria Teresa de Baviera : スペイン王室女系子孫で、スペイン王子の称号を得たバイエルン王子の男系子孫)

追記:
 ムフラニ系ジョージア王室【グルジア王室】当主/ジョージア皇太子ダヴィト殿下が、バルセロナ伯ファン殿下(スペイン王位継承者ファン3世)の没後25周年礼拝に参列(?)していた模様(2018年4月)

ベルギー議会でベルギー王子ロラン殿下の予算減額が可決された模様。ロラン王子殿下と弁護士の対応がどうなるか(2018年3月)

 2018年3月30日、ベルギー王国の連邦議会で、ベルギー王子ロラン殿下(His Royal Highness Prince Laurent of Belgium)への予算減額が可決されたようです。

※ベルギー王国には代議院【下院】と元老院【上院】がありますが、両方なのかどうかは記事からはよくわかりません。
追記:
 投票数からすると代議院しかあてはまりませんが、それでも人数が少ないような?

 今回の採決に至る理由には、ロラン殿下がベルギー王国行政府の意思を無視して外国政府関係者などと面会したり式典に参列したりといったことがあったわけですが、ロラン殿下(の弁護士)は政府がこれを禁止することについては「社会的孤立の強要であり欧州人権条約【ECHR】違反」としていました。
 また、殿下への予算は王室公務のために通常の人生経験を営むことが許されなかったことの対価であるとするととれる主張もでました。

 このままロラン殿下が議会の決定を受け入れるとは思えないですが、しかしベルギー王国の裁判所や欧州人権裁判所への提訴にはさすがに慎重になるのではないかとも感じられます。

 

 (英語)Prince Laurent: €46,000 blow for Belgium's 'cursed prince' – BBC News
 (英語)Wayward Belgian prince’s endowment cut despite plea to MPs | World news | The Guardian
 (英語)Prince Laurent pens emotional letter in a bid to stop pay cut – Royal Central