バネアサ農園事件:“自称ルーマニア王子”、ルーマニア王カロル2世男系孫パウル・ランブリノ氏(パウル・ホーエンツォレルン氏)に実刑3年4ヶ月(2020年12月)ポルトガル滞在と思われるため、ブカレスト警察はEUで有効な令状を請求している模様

 ルーマニア王子パウル殿下(ポール王子 : His Royal Highness Prince Paul of Romania)を称するパウル・ホーエンツォレルン氏(パウル=フィリップ・ホーエンツォレルンPaul-Philippe Hohenzollernパウル・ランブリノPaul Lambrinoパウル・アル・ロムニエイPaul al României)を含む六人に対し、ルーマニア高等法院は有罪を宣告しました。

 パウル・ランブリノ氏には実刑3年4ヶ月となっており、上訴はできないようです。
 ブカレスト警察が同氏の自宅に向かったところ、リア・ランブリノ夫人(Lia Lambrino)はパウル氏はポルトガルにいると回答した模様。
 よって、欧州連合【EU】で有効な令状が請求されているようです。
 おとなしくルーマニアに戻って刑に服すのか、逃げるのか。そもそも本当にポルトガルにいるのかわかりませんが……。

 

 (ルーマニア語)BREAKING Verdict final în dosarul Ferma Băneasa: Remus Truică – 7 ani, Benjamin Steinmetz și Tal Silberstein – câte 5 ani, Paul al României – 3,4 ani, toți cu executare/ Dan Andronic – 3 ani cu suspendare

 (英語)Royal Musings: Paul Lambrino has been sentenced to prison.
 (英語)Eurohistory: Paul Lambrino – Who Is in Portugal – Has Been Sentenced to Prison in Romania

 

 さて、この人物が誰なのか知らない方に簡単に説明しますと。

 ルーマニア王カロル2世は(王になる前ですが)最初の結婚を極秘におこないました。これは父フェルディナンド1世らに内密でおこなわれましたが、キリスト教/ルーマニア正教会の神品(聖職者)が立ち合い、教会法上有効であるといわれています。ただし、フェルディナンド1世らはこの結婚を強引に法律上無効としました。
 この結婚から生まれたカロル2世の長男が故カロル・ランブリノ氏(ルーマニア王子ミルチャ殿下を称)で、さらにその長男がパウル・ランブリノ氏です。
  EU や各国の裁判で、父母の結婚(ルーマニア王カロル2世の最初の結婚)は合法でありカロル・ランブリノ氏はカロル2世の合法的な相続人であるとされました(しかしこれはルーマニア王位や王子の称号に関することに踏み込んだものではありません)。この結果により、パウル・ランブリノ氏に対しホーエンツォレルンの姓が用いられたりする例も出ました(ルーマニア王室の男系はドイツのホーエンツォレルン=ジグマリンゲンの系統です)。
 また、この結婚が有効だとすると、二回目の結婚から生まれた故・ルーマニア王ミハイ1世陛下の立場はどうなるのかという面倒な話題もありますが、そこはとりあえずあまり考えられていません

 カロル・ランブリノ氏はルーマニア王室当主を称したりはしませんでしたが、子息のパウル・ランブリノ氏は当主を称し旧ルーマニア王ミハイ1世陛下に対抗します。

 ……とここまでは、逮捕事由と関係ありませんが、このような経緯から、彼が王室当主である・または王の相続人であるとするならば、当然、王室の財産が彼に“返還”されてもよさそうに見えます。
 2006年~2013年に渡って大規模で広範囲な汚職・犯罪がおこなわれ、その中にはバネアサ農園、スナゴヴ森といった王室に属していた財産をパウル・ランブリノ氏のものであると見せかけることによって実現しているものがあります。
 今回の実刑判決はこれに基づくものです。

 

 パウル・ランブリノ氏がポルトガルに滞在している理由は不明ですが、判決を予期し、逃亡した可能性もあります。ポルトガルの裁判所はランブリノ系統の権利を認めています。とはいえ、今回の実刑判決に関連してEU令状が発出された場合になにか手加減してくれるとは考えられませんが……。

 

 パウル氏とリア夫人の間にはカロル・フェルディナンド・ランブリノという一子がいます。
 リア夫人の生年の情報が誤りでなければ60歳での出産ということで、疑問視やら最近の技術やら、そういった話題にもなりますが、とりあえず育つにつれ外見は父親に似てきているという指摘もされています。
 ルーマニア正教会の中にはこの男子を正統なルーマニア王位の継承者と考えているものもわずかとはいえいるようです。

 

続報:
 バネアサ農園事件:ルーマニア警察公式サイトが、実刑3年4ヶ月の判決が出た“自称ルーマニア王子”、ルーマニア王カロル2世男系孫パウル・ランブリノ氏(パウル・ホーエンツォレルン氏、法律上はパウル・フィリップ・アル・ロムニエイの名になっている模様)への令状を掲載(2020年12月)
 逃亡中のルーマニア王カロル2世男系孫パウル・フィリップ・アル・ロムニエイ氏(“ルーマニア王子パウル殿下”)の妻、リア妃と子息カロル・フェルディナンドが居住していた別荘を銀行に接収されたとの報道(2021年7月)
 逃亡中のルーマニア王カロル2世男系孫パウル・フィリップ・アル・ロムニエイ氏(“ルーマニア王子パウル殿下”)がフランスで身柄を拘束された模様(2022年6月)

 

英国王室のウィリアム王子殿下一家のクリスマス・カード(2020年12月)

 英国王室【イギリス王室】の、
 ケンブリッジ公爵ウィリアム王子殿下(Prince William : His Royal Highness The Duke of Cambridge)、
 ケンブリッジ公爵夫人キャサリン妃殿下(Catherine : Her Royal Highness The Duchess of Cambridge)、
 ケンブリッジ公爵家ジョージ王子殿下(His Royal Highness Prince George of Cambridge)、
 ケンブリッジ公爵家シャーロット王女殿下(Her Royal Highness Princess Charlotte of Cambridge)、
 ケンブリッジ公爵家ルイ王子殿下(His Royal Highness Prince Louis of Cambridge)
 のクリスマス・カードが公開されています。

 

The Duke and Duchess of CambridgeさんはTwitterを使っています 「The Duke and Duchess are delighted to share a new image of their family, which features on their Christmas card this year🎄. 📸 by Matt Porteous https://t.co/fz8ZnrAqbD」 / Twitter

 

Duke and Duchess of Cambridge(@kensingtonroyal) • Instagram写真と動画

 

英国王室のチャールズ皇太子殿下夫妻のクリスマス・カード(2020年12月)

 英国王室【イギリス王室】のウェールズ公チャールズ皇太子殿下(Prince Charles : His Royal Highness The Prince of Wales)とコーンウォール公爵夫人カミラ妃殿下(Camilla : Her Royal Highness The Duchess of Cornwall)の、クリスマス・カードが公開されています。

 

The Prince of Wales and The Duchess of CornwallさんはTwitterを使っています 「Here is this year’s official Christmas card from The Prince of Wales and The Duchess of Cornwall. The photo was taken in the garden at Birkhall, Scotland. https://t.co/rL274Dpw2E」 / Twitter

 

Clarence House(@clarencehouse) • Instagram写真と動画

 

結婚・民事婚(2020年12月12日):ギリシャ・デンマーク王子フィリッポス殿下とニナ・フロアー嬢。スペイン王女クリスティナ殿下が参列

 2020年12月12日、ギリシャ・デンマーク王子フィリッポス殿下(His Royal Highness Prince Philippos of Greece and Denmark)とニナ・フロアー嬢(Nina Flohr)の結婚式がおこなわれたようです。
 フィリッポス殿下は34歳、ニナ嬢は33歳。

 

 (ギリシャ語)Παντρεύτηκε ο πρίγκιπας Φίλιππος την εκλεκτή της καρδιάς του, Δίδα Nina Flohr | Hello Magazine
 (スペイン語)La infanta Cristina y su hija, Irene, entre los invitados a la boda de Philippos de Grecia y Nina Flohr, en ¡HOLA!

 (英語)Peerage News: Prince Philippos of Greece & Denmark weds Nina Flohr

 

 上記の一つ目の記事とその他情報によりますと、結婚式そのものは、新型コロナウイルス感染症【COVID-19】のため、厳しく参列が制限され、新郎の父の(旧)ギリシャ王コンスタンティノス2世陛下(Constantine II of Greece : His Majesty The King of the Hellenes : デンマーク王子 : Prince of Denmark)と新婦の父トーマス・フロアー氏(Thomas Flohrトーマス・フローア)のみの参列のようです。

 ただその後の集まりに、一族は集っているようで、二つ目の記事によれば、スペイン王女クリスティナ殿下(Her Royal Highness Infanta Cristina of Spain)と娘のイレーネ・ウルダンガリン嬢(Irene Urdangarín)が参列したようです。

※コンスタンティノス2世陛下は車椅子に座っており、すでに脚の調子が思わしくないことを感じさせます。

 

関連/

新婦の父トーマス・フロアー氏へのインタビュー記事:
 「ビスタジェット(VistaJet)」創業者トーマス・フローア(Thomas Flohr)に独占インタビュー

 新婦のニナ嬢は一人娘です。

 

インタビュー記事(ドイツ語):ハプスブルク家当主/オーストリア大公カール殿下へのインタビュー記事(2020年12月)

 ハプスブルク=ロートリンゲン家当主のオーストリア大公カール殿下(オーストリア皇子・ハンガリー王子・ベーメン王子 : His Imperial and Royal Highness Archduke Karl of Austria, Prince Imperial of Austria, Prince Royal of Hungary and Bohemia : カール・ハプスブルク=ロートリンゲンKarl Habsburg-Lothringenカール・フォン・ハプスブルクKarl von Habsburg)へのインタビュー記事です。

 もうすぐ60歳になるのを記念した著書「KARL VON HABSBURG」の発刊に関連したもののようです。
 かなり長く、話が飛びますので、はっきりいってよくわからない部分もあります。
「ハプスブルクさん、今でも殿下と呼ばれてるんですか?」から始まり、オーストリアで「フォン」を自称するのが禁止されている話題はもちろん(著書名にも「フォン」が入ってますので)、別居中の妻と実は近年に離婚していて既に別のパートナーがいることを最近明かした話や、いろいろあります。

※ちなみに新しいパートナーのポルトガル人女性は Christian Reid という名前らしいです。ポルトガル人では「Christian」は女に(も?)使われると聞きましたが……。日本語表記というか発音は、クリスティアン・リートになるんでしょうか。

 

 (ドイツ語)Karl Habsburg: "Das ist so spießig, so kleinlich " • NEWS.AT

 

NEWSさんはTwitterを使っています 「Karl Habsburg: "Das ist so spießig, so kleinlich " – https://t.co/IZL9CCYX2X」 / Twitter

 

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