葬儀(2020年1月11日):オマーンのスルタン(国王)カブース・ビン・サイード陛下(カブース国王)の葬儀がおこなわれる

 2020年1月11日、崩御したオマーン国のスルタン カブース・ビン・サイード・アル・サイード陛下(His Majesty Sultan Qaboos bin Said al Said of Oman)の葬儀が執りおこなわれました。

 

Oman Observer – With tears in their eyes and prayers in their hearts, the people of Oman bid adieu to His Majesty Sultan Qaboos, father of modern Oman | Facebook

 

2時間/
OmanTvGeneral:
تشييع جنازة المغفور له حضرة صاحب الجلالة السلطان قابوس بن سعيد – YouTube

 

 (英語)Sultan Qaboos laid to rest; Oman bid farewell to beloved leader – The Arabian Stories News

 

オマーンの新しいスルタン【国王】にオマーン遺産文化相ハイサム・ビン・ターリク・アル・サイード殿下(故カブース陛下の従弟)が即位したとの報道(2020年1月)

 報道によれば、オマーン遺産文化大臣の“サイイド”・ハイサム・ビン・ターリク・アル・サイード殿下(His Highness Sayyid Haitham bin Tariq Al Said)が、新たなオマーン国のスルタン【国王】として即位宣誓をしたとのことです。
 Gulf News は、カブース・ビン・サイード陛下の崩御を受けて、故カブース陛下の後継者指名の文書が開封された結果としているようです。

 

شبكة عُمان | Oman NetworkさんはTwitterを使っています: 「#بالفيديو.. مراسم تنصيب جلالة السلطان #هيثم_بن_طارق آل سعيد سلطانا لعمان https://t.co/9ooY3XBDYC」 / Twitter

 

 (英語)Breaking: His Majesty Haitham bin Tariq sworn in as new Sultan of Oman – Times Of Oman
 (英語)Sultan Haitham Bin Tariq Al Said succeeds Sultan Qaboos of Oman | Gulf – Gulf News
 (英語)I will follow the footsteps of Sultan Qaboos, says His Majesty Haitham – The Arabian Stories News

 (英語)Haitham bin Tariq is Oman’s new Sultan
追記:
 上記、 BNA (Bahrain News Agency)の記事を見る限りでは、統治王族会議は自分たちでは討議をおこなわず、故カブース陛下の指名者を知るために、即座に開封を求めたように取れます。

 

 Gulf News の報道通り、故スルタンによる指名だとすると、一般的な分析としては、外交分野での実績と国際的な知名度によるものだということになるでしょうか。

 下馬評を覆すというほどではありませんが、最有力とみられていたオマーン国副首相(国際関係・協力担当副首相)兼スルタン特別代理“サイイド”・アスアド・ビン・ターリク・アル・サイード殿下(His Hihgness Sayyid Asaad bin Tariq Al Said)親子が外される結果となりました。

 ハイサム陛下の子息らの情報は不明で(子供は4人いるとの報道が出ていますが、男子かどうかはわかりません)、子息がいた場合後継者となるのか。
 また、アスアド殿下親子の処遇がどうなるのかといったところが気になるところです。

 

関連(主に即位後の会見):
 オマーンの新スルタン【国王】ハイサム・ビン・ターリク・アル・サイード陛下が、英国王室のチャールズ皇太子殿下と会見(2020年1月)

 

追加リンク:

 オマーン国王死去 イランと良好関係 “後継者にいとこ“と報道 | NHKニュース

国営メディアはカブース国王の後継者として、いとこのハイサム遺産文化相が選ばれたと伝えています。

安倍総理大臣は「カブース国王の崩御の報に接し、深い悲しみを禁じえない。謹んで哀悼の意を表する。国王は中東地域の平和と安定のために多大な貢献をされ、世界各国から深い尊敬を集めた指導者だった。国王の崩御は国際社会にとって大きな損失であり、オマーン国民の皆様がこの深い悲しみを乗り越えるにあたり、日本は常にオマーンと共にある」という談話を発表しました

 令和2年1月11日 カブース・ビン・サイード・アール・サイード国王陛下の崩御に関する安倍内閣総理大臣の談話 | 令和2年 | 総理の指示・談話など | ニュース | 首相官邸ホームページ
 カブース・ビン・サイード・アール・サイード国王陛下の崩御に関する安倍内閣総理大臣の談話 | 外務省

 

訃報(2020年1月10日?):オマーンのスルタン(国王)カブース・ビン・サイード陛下(カブース国王)が崩御(1940~2020)

 2020年1月10日(11日との報道もあります)、オマーン国のスルタン カブース・ビン・サイード・アル・サイード陛下(His Majesty Sultan Qaboos bin Said al Said of Oman)が崩御した模様です。
 1940年11月18日生まれの79歳。

関連:
 ベルギー王国で治療を受ける予定だったオマーンのスルタン(国王)カブース・ビン・サイード陛下(カブース国王)が帰国。母国での最期を望んでのことと一部報道(2019年12月)

 次期スルタンですが、王族のうち「狭義の王族(統治王族)」の協議がおこなわれる一方、スルタンが意中の候補を封した文書があります(あるはずです)。
 協議で速やかに決まらない場合、文書の公開となるものと思われますが……。
続報:
 オマーンの新しいスルタン【国王】にオマーン遺産文化相ハイサム・ビン・ターリク・アル・サイード殿下(故カブース陛下の従弟)が即位したとの報道(2020年1月)
 葬儀(2020年1月11日):オマーンのスルタン(国王)カブース・ビン・サイード陛下(カブース国王)の葬儀がおこなわれる
更新中:各国君主・王族からの、オマーンのスルタン(国王)カブース・ビン・サイード陛下(カブース国王)への弔意の表明(2020年1月)

 

 (英語)Diwan of Royal Court Issues Obituary
 (英語)Defence Council Issues Statement

 オマーンの国王死去 半世紀近く国家元首 | NHKニュース

 (英語)Sultan Qaboos of Oman dies aged 79 – Al Arabiya English
 (英語)His Majesty Sultan Qaboos passes away: Royal Court statement – Times Of Oman
 (英語)His Majesty Sultan Qaboos passes away: Royal Court statement

Al Arabiya EnglishさんはTwitterを使っています: 「The late Sultan #Qaboos, 79, had ruled the Gulf Arab state of Oman since he took over in a bloodless coup in 1970 with the help of Oman’s former colonial power Britain. https://t.co/hfcTj6658m https://t.co/eWiDm5Pal6」 / Twitter

 

関連:
 オマーン次期スルタンの最有力候補/副首相アスアド・ビン・ターリク・アル・サイード殿下が、ウガンダ大統領特使/トロ王ルキディ4世陛下と会見(2020年1月)トロ王は9月に「世界君主サミット2020」を開催予定

※やや古い記事ですが、↓の時期の後継候補について引用しておきます。
 オマーン遺産文化相のハイサム・ビン・ターリク・アル・サイード殿下(スルタンの従弟で、後継候補に名のあがっていた一人)が、キリスト教/シリア正教会アンティオキア総主教イグナティウス・アフレム2世聖下と会見(2018年5月)
 もともと後継として名前が挙がっていたのは、カブース陛下即位後から現在まで50年近く副首相(閣議担当副首相)を務めているファハド・ビン・マフムード・アル・サイード殿下(His Hihgness Sayyid Fahd bin Mahmoud al Said)です。
 オマーンでは首相などをスルタンを務めるため、副首相はナンバー2。
 そして、ファハド殿下は、カブース陛下の先祖のスルタンの兄の子孫です。

 ここでオマーン王室の中の王族分類について。
 オマーンでは王族に、狭義の王族広義の王族が存在します(ほかの国にもあったりしますが)。
 オマーン関係の資料だと、前者を「統治王族」、後者を「一般王族」と呼んでいたりしますが、ともあれ、スルタンは前者から出ます。
 ここの区別を知らないで、系統もよくわからない事業家の人物を後継者候補などとする記述があったりしますが、上記のルールから考えれば父親が誰かの情報もない人物が継承できると考えるのは無理があります(そもそも広義の王族にすら入っているのかどうかすらわかりませんし)。
※ザンジバルを統治していた系統は後者になります。

 ファハド殿下は、前者の中の年長系の一族の一人であり、そのため、過去の世代の継承問題と関連して後継者として正統とされているのではないかという見方がありました。
 しかし、生まれた年代がカブース陛下とほぼ変わらない(同年という説も)ファハド殿下が本当に後継者なのかという疑問はありました。

 そして、それに次いで名前が挙がっていたのは、カブース陛下の従弟にあたる“三兄弟”、今回の記事のハイサム殿下、前出の弟のアスアド殿下、そして同じく弟の“サイイド”・シハーブ・ビン・ターリク・アル・サイード殿下(His Hihgness Sayyid Shihab bin Tariq Al Said)です。

 スルタンの統治が長くなるにつれ、さらに下の世代が意識され始め、それによりアスアド殿下の子息の“サイイド”・タイムール・ビン・アスアド・ビン・ターリク・アル・サイード殿下(His Hihgness Sayyid Taimur bin Asaad bin Tariq Al Said)の名前が後継候補としてあがってくるようになります。
 他の候補だったファハド殿下、ハイサム殿下、シハーブ殿下らの方面では、その子息らが重要視されたり、要職への起用があったりということもないため、アスアド殿下 → タイムール殿下 という順序でのスルタン位の継承が意識され、そしてアスアド殿下の副首相(国際関係・協力担当副首相)兼国王特別代理への起用がその見方を強めています。

 とはいえ、これですべて終わりなのかどうかはわかりません。
 現在のところ、アスアド殿下が有力ではありますが、外務関係の仕事を長く務め、国際的には知名度もあるハイサム殿下の可能性がないわけではありません。
 しかし、ハイサム殿下は60代半ばにさしかかっているはずで、アスアド殿下と違いその後継問題がすぐに俎上にのぼることになるでしょう。

 

 オマーンの新しいスルタン【国王】にオマーン遺産文化相ハイサム・ビン・ターリク・アル・サイード殿下(故カブース陛下の従弟)が即位したとの報道(2020年1月)

 

イタリア王室(直系)継嗣ヴェネツィア公エマヌエーレ・フィリベルト殿下が、英国王室のサセックス公爵ヘンリー王子殿下【ハリー王子】夫妻の“離脱”宣言を支持するコメント(2020年1月)

 英国王室のサセックス公爵ヘンリー王子殿下(Prince Henryハリー王子 : Prince Harry : His Royal Highness The Duke of Sussex)とサセックス公爵夫人メーガン妃殿下(Meghan : Her Royal Highness The Duchess of Sussex)が、王室の「‘senior’ members」(中心メンバー?)から離れると宣言した件、

関連:
 英国王室のサセックス公爵ヘンリー王子殿下【ハリー王子】夫妻が王室の「‘senior’ members」(中心メンバー?)から離れると発表(2020年1月)他の王室メンバーに相談なしでの宣言の模様

 騒動は冷めやらぬ状況ですが、イタリア王室継嗣のヴェネツィア公/ピエモンテ公/サヴォイア公子エマヌエーレ・フィリベルト殿下(His Royal Highness Prince Emanuele Filiberto of Savoy, Prince of Venice and Piedmont)が、ヘンリー王子夫妻の宣言を支持するコメントをしているようです。

 

 (イタリア語)Harry e Meghan, parla Emanuele Filiberto di Savoia: "Sono una macchina da soldi, hanno fatto bene" – IlGiornale.it

※「彼らは良く稼いでいる」みたいな意味の表題?

 

 殿下によれば、夫妻は「王室の“外”でもこれまで活動しているし、収入もあるし、私が知っている限り登録しているブランドもある」「私も同じ立場なら同じように退くだろう」「王位を継承する見込みのない大きな王国の六位(王位継承順位)であるよりも、“自分の小さな王国”のナンバーワンのほうが良い」というようなことを述べています。

 

Emanuele Filibertoさんがリンクをシェアしました。 – Emanuele Filiberto | Facebook

 

マルタ騎士団総長殿下が外交団と会見(2020年1月)

※この記事はキリスト教 高位聖職者のニュースと重複します。

 

 2020年1月10日、第80代マルタ騎士団総長“フラー”・ジャコモ・ダッラ・トッレ・デル・テンピオ・ディ・サングイネット殿下(His Most Eminent Highness The Prince and Grand Master, Fra’ Giacomo Dalla Torre del Tempio di Sanguinetto)は、マルタ騎士団を駐箚する各国の特命全権大使など外交団と会見しました。

 

 (英語:マルタ騎士団 公式ウェブサイト)Speech of the Grand Master Fra' Giacomo Dalla Torre del Tempio di Sanguinetto to the Diplomatic Corps accredited to the Sovereign Order of Malta – Order of Malta

 

Order of Malta | Official Channel(マルタ騎士団 公式チャンネル):
DIRE – Speech of the Grand Master to the Diplomatic Corps accredited to the Sovereign Order of Malta – YouTube

DIRE – Discorso del Gran Maestro al Corpo Diplomatico accreditato presso il Sovrano Ordine di Malta – YouTube

 

Order of Malta | Official Channel(マルタ騎士団 公式チャンネル):
ANSA – Speech of the Grand Master to the Diplomatic Corps accredited to the Sovereign Order of Malta – YouTube

ANSA – Discorso del Gran Maestro al Corpo Diplomatico accreditato presso il Sovrano Ordine di Malta – YouTube

 

Order of MaltaさんはTwitterを使っています: 「Speech of the Grand Master Fra’ Giacomo Dalla Torre del Tempio di Sanguinetto to the Diplomatic Corps accredited to the Sovereign #OrderofMalta. https://t.co/5mNemyg4lq」 / Twitter

 

Order of Malta – The Grand Master, Fra’ Giacomo Dalla… | Facebook

 

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