訃報(2021年4月9日):カメルーン伝統的君主/バムン王の妹、ラビアトゥ・ンジョーヤ王女が薨去(1945~2021)“MomaMfon”と呼ばれる王の顧問・共同相続人(?)の地位にあった模様

 2021年4月9日、カメルーン伝統的君主の一人、バムン王イブラヒム・ンボンボ・ンジョーヤ陛下の妹、ラビアトゥ・ンジョーヤ王女(Princess MomaMfon Rabiatou Njoya)が薨去したようです。
 1945年4月9日生まれの75歳。

 モマムフォン(MomaMfon)という称号を有していたようです。
 これは、バムン王の顧問であり、共同相続人とされていますが……王の共同相続人ならその人も王(女王)になるのでは……という疑問がわくところです。
 想像ですが、アフリカの複数地域で、クイーン・マザー(Queen Mother)と英訳されている、必ずしも王の母に限らない王の一族の女性が就く地位と同系統のものなのではないかと思います。

 

 (フランス語)Nécrologie : mort de la sœur du Sultan Mbombo Njoya

 

 (英語)Princess MomaMfon Rabiatou Njoya of Bamoun, Cameroon passes on – THE AFRICAN ROYAL FAMILIES

The African Royal FamiliesさんはTwitterを使っています 「Princess MomaMfon Rabiatou Njoya https://t.co/3zeV2z7KFT」 / Twitter

マレーシア国王アブドゥラ陛下夫妻が、薨去した英国王室/エディンバラ公爵フィリップ王子殿下への弔意を表明(2021年4月)

 マレーシア第16代国王アブドゥラ陛下(His Majesty Al Sultan Abdullah Ri’ayatuddin Al-Mustafa Billah Shah Ibni Sultan Haji Ahmad Shah Al-Musta’in Billah, The Yang di-Pertuan Agong XVI : パハン州スルタン)およびマレーシア王妃“トゥンク”・アジザー・アミナー・マイムナー・イスカンダリアー陛下(Her Majesty Seri Paduka Baginda The Permaisuri Agong Tunku Hajah Azizah Aminah Maimunah Iskandariah Binti Almarhum Al-Mutawakkil Alallah Sultan Iskandar Al-Haj : パハン州スルタン第一夫人)は、薨去した英国王室/エディンバラ公爵フィリップ王子殿下(His Royal Highness The Prince Philip, Duke of Edinburgh)への弔意を表明しました。

 

ISTANA NEGARAはInstagramを利用しています:「9 April 2021 – His Majesty Seri Paduka Baginda The Yang di-Pertuan Agong Al-Sultan Abdullah Ri’ayatuddin Al-Mustafa Billah Shah Ibni…」

 

 (英語)King, Queen convey deepest condolences to Queen Elizabeth II, British royal family over Prince Philip’s passing | The Star

オマーンのスルタン【国王】ハイサム・ビン・ターリク・アル・サイード陛下の妻アハド妃の表記がオマーン通信(英語版)で「Her Highness the Honourable Lady Assayida Spouse of His Majesty the Sultan」とされている模様(2021年4月)

 オマーン通信(英語版)で、オマーン国スルタン【国王】 “サイイド”・ハイサム・ビン・ターリク・アル・サイード陛下(His Majesty Sayyid Haitham bin Tariq Al Said, Sultan of Oman)の妻“サイイダ”・アハド・ビント・アブドッラー・アル・ブーサイーディーヤ妃(Sayyida Ahad bint Abdullah Al Busaidiyah)の表記が、
 見出し(省略形)で「HH Honourable Lady」
 本文で「Her Highness the Honourable Lady Assayida Spouse of His Majesty the Sultan」となっているようです(Spouse以降も含めるかどうかという問題もありますが)。

 

 (英語)HH Honourable Lady Receives Message from Spouse of Turkish President

 

※なお、記事内容は、大使を通じて、トルコのエルドアン大統領の妻からアハド妃に書簡が渡されたというものです。

 先代のスルタン、故カブース陛下には妃が存在しなかったので、ハイサム陛下の妻がどのような称号を用いるのかは不明でしたが、今回このような表記となりました。
 この表記のうち「Her Highness」は「殿下」で、オマーンでは殿下は、サイード王朝のうちの統治王族が用いるものです(もちろんスルタンは「陛下」)。アハド妃の生まれは(たぶん)一般王族なので、この敬称を自らのものとして持ちません。ただ、統治王族であるハイサム陛下と結婚しているので、ハイサム陛下即位前からこの敬称を使用していた可能性はあります。中東は(ヨルダンを除いて)報道などで配偶者が登場する機会がほぼなく、敬称と称号について触れられる機会もまた極めて少ないというのが実情です。

 ともあれ、今回、この「殿下」に、「Honourable」と「Lady」を加えて表記してきました。
 「Honourable」は英国などでやや低い敬称として使用されるものです。「Lady」は英国などで貴族の夫人や娘などに用いられることがありますが、これもまた王族称号ではありません。とはいえ、統治王族の女性が単純に「Her Highness」を用いるので、この二つを加えて、単なる統治王族の女性よりも上級であることを示そうとしているように受け取れます。
 「Assayida」ですが、これは尊称であるサイイドの女性形サイイダに“アル”を付加して縮めたアッサイイダということになるのではないかと思いますが……これを表記している理由は正直わかりません。

 全体としてどう翻訳するかですが、もっとも高い敬称である「殿下」を使用しつつ、「Spouse(配偶者)」が(長い方では)用いられていると取れるので、妃殿下が妥当ではないかと思います。ただ、日本語では「王妃」としてしまうのが、簡便ではあります。

 

وكالة الأنباء العمانيةさんはTwitterを使っています 「#السيّدة_الجليلة حرم جلالة السلطان المعظم – حفظها الله ورعاها – تتسلم رسالة خطية من حرم فخامة الرئيس التركي أمينة أردوغان. https://t.co/fXDSJXjcEW」 / Twitter

 

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オマーンのスルタン【国王】ハイサム・ビン・ターリク・アル・サイード陛下が、薨去した英国王室/エディンバラ公爵フィリップ王子殿下への弔意を表明(2021年4月)

 オマーン国スルタン【国王】 “サイイド”・ハイサム・ビン・ターリク・アル・サイード陛下(His Majesty Sayyid Haitham bin Tariq Al Said, Sultan of Oman)は、薨去した英国王室/エディンバラ公爵フィリップ王子殿下(His Royal Highness The Prince Philip, Duke of Edinburgh)への弔意を表明しました。

 

 (アラビア語:オマーン通信)جلالةُ السُّلطان المعظم يعزّي ملكة بريطانيا

 

وكالة الأنباء العمانيةさんはTwitterを使っています 「جلالة السلطان #هيثم_بن_طارق المعظم /أبقاه الله/ يبعث برقية تعزية ومواساة إلى جلالة الملكة إليزابيث الثانية ملكة #المملكة_المتحدة لبريطانيا العظمى وأيرلندا الشمالية ورئيسة الكمنولث في وفاة زوجها صاحب السمو الملكي الأمير فيليب دوق ادنبره. https://t.co/bx6MCfEJ7x」 / Twitter

 

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訃報(2021年3月31日):ハディウィノト王子、薨去(1948~2021)インドネシアのジョグジャカルタのスルタン(ジョクジャカルタ特別州知事)の弟

 2021年3月31日、インドネシア共和国ジョグジャカルタ特別州のハディウィノト王子(Prince Hadiwinoto)が薨去しました。
 1948年8月9日生まれの72歳。

 

 (インドネシア語)Kabar Duka, KGPH Hadi Winoto Tutup Usia

 

 王子は、インドネシア共和国ジョグジャカルタのスルタン(ジョグジャカルタ特別州知事)ハメンクブウォノ10世の弟です。

 スルタンは娘しかおらず、法を無視して長女ペンバユン王女を後継に指名し、マンクブミ(Mangkubumi)という伝統的な呼称を与えました。
 当時、スルタンの弟らはこの動きに反対し、中でもハディウィノト王子は次のスルタンの有力候補と考えられていました。
 結局スルタンの意向がそのまま通る形になってはいますが、ジョグジャカルタ特別州知事の地位も含め、最終的にどうなるかはその時の状況次第ということになるでしょう。