ウガンダ伝統的君主:ブガンダ王ロナルド・ムウェンダ・ムテビ2世陛下に対し、ウガンダ大統領ムセベニ閣下が、ブガンダ王ムテサ2世(ウガンダ初代大統領)の使用したロールス・ロイスを返還(2020年10月)「大統領は法的な争いを面倒がった」「来年の大統領選挙を考慮」との分析

 ウガンダ共和国大統領ヨウェリ・カグタ・ムセベニ閣下(ムセヴェニ大統領 : His Excellency Mr Yoweri Kaguta Museveni)は、所有権について争っていたロールス・ロイスについて、同国の伝統的君主/ブガンダ王ロナルド・ムウェンダ・ムテビ2世陛下(His Majesty Ronald Muwenda Mutebi II, Kabaka【King】 of Buganda)に返還することを決めたようです。

 このロールス・ロイスは、先代のブガンダ王でありウガンダ共和国初代大統領でもある、ムテサ2世Mutesa II)の使用したものだそうです。
 ムテサ2世は、ブガンダ王であり、かつウガンダ大統領でもあったため、これらの車に対し、王の私有物かウガンダ共和国=国家のものかという対立が大統領とブガンダ王の間であったようですが、最終的にブガンダ王に返還となったようです。

 アナリストは、大統領が煩雑な法的争いを避けたがったことと、来年のウガンダ大統領選挙を見すえている可能性(平たく言えばブガンダ王に事実上の支持を受けて再選の可能性を上げたい)を指摘しています。

 

 (英語)The return of Uganda’s royal Rolls Royce – The Mail & Guardian

The ContinentさんはTwitterを使っています 「The Kabaka of Buganda’s fleet of Rolls-Royces was seized in a coup nearly 60 years ago. Now his successor has brought the only known ‘survivor’ home. https://t.co/gClmAfdnZg」 / Twitter

 

ガーナ伝統的君主:アシャンティ王オトゥムフオ・オセイ・トゥトゥ2世陛下を、「殺人事件の黒幕」「イルミナティとフリーメイソンリーのメンバーの可能性がある」と批判(?)していた自称(?)伝道師が40分以上の謝罪動画(2020年10月)「トレンドに乗りたかった」

 アメリカ合衆国を拠点に活動しているらしいガーナの自称(?)伝道師のエマヌエル・クワメ・アッデEmmanuel Kwame Addai)という人物が、自身がガーナ共和国の伝統的君主/アシャンティ王オトゥムフオ・オセイ・トゥトゥ2世陛下(アシャンティ皇帝 : His Royal Majesty Otumfuo Osei Tutu II, King【Emperor】 of the Ashanti Kingdom【Empire of Ashanti】【Asantehene of Asante】, Kumasehene of Kumasi)に対して述べた事柄がソーシャル・メディアによくある誤りだったと謝罪しました。

※なお、見かけた記事によれば、この自称伝道師さんは有名な人物らしいんですが……誰?

 ともあれ、彼は、アシャンティ王が、「Asamponhene(アシャンティ王の関係者の称号??)が殺された事件の黒幕」「イルミナティとフリーメイソンリーのメンバーの可能性がある」などと言っていたようです。
 動機として、40分以上の動画で「ガーナで最も強力な王について言及してトレンドに乗りたかった」などと供述しており、反省の色はあんまりなさそうです(フリーメイソンリーに対しても謝罪をお勧めします)。

 

 (英語)I just wanted to trend- Evangelist Addai apologises to Otumfuo – GhPage

Kwame EliYAHU:
EVANGELIST ADDAI OFFICIALLY APOLOGIZE TO ASANTEHENE OTUMFOUR OSEI TUTU II – YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=R9TGMwxrwMQ

 

ジンバブエ伝統的君主/結婚式(2020年10月11日):ロズウィ帝国(ロズウィ王国)の後裔、マムボ王マイク・モヨが二人目の妻と結婚。「ロズウィ文化では王は結婚し続けるのを止めてはいけない。来年も結婚する」

 2020年10月11日、ジンバブエ共和国の伝統的君主で、ロズウィ帝国【ロズウィ王国】の後裔であるマムボ王マイク・モヨ(King Mambo : Mike Moyo)が二人目の妻ンドロウカズィ王妃(Queen Ndlovukaziプリシラ・パーシー・ンドロヴPriscilla Percy Ndlovu)との結婚式を挙げたようです。

 マムボ王は昨年【2019年】即位したはずですが、ジンバブエ共和国は憲法・法律上に伝統的君主を認める条文を保有しておらず、公的地位は持っていない模様。
 来賓した議員は、共和国内に複数の君主を持つための議論を開始すべきと発言したようです(アフリカではそれなりの数の国が、なんらかの形で公的な地位を自国内の複数の伝統的君主に与えています)。

 マムボ王は、「ロズウィ文化では王は結婚するのは止めてはいけない」とし、来年も挙式することを宣言。
 また、エイズ【HIV】との戦いにも一夫多妻の伝統が役立つと述べています。
 加えて、離婚の増加による伝統の崩壊を心配し、文化を守ることを要求しているようです。

 マムボ王の本拠地はジンバブエ共和国/南マタベレランド州/ウムジングワネ地区のマワベニという村のようなところらしいですが、影響力がどの程度あるのかは不明。

 参列者として、上記議員の他、国全体から80人の首長が来たとのことです。
 ここで首長というのは、さほど大きくない村の村長くらいではないかと思うのですが、それにしても80人というのはかなりの数です。
 下記記事で名前が挙がっているのは、シロベラ首長マリサ(Chief Malisa of Silobela)、ルサペ首長マコニ(Chief Makoni of Rusape)、といった人たちですが、このうちマリサ首長は(複数の)君主の地位を認める憲法改正への議論の必要性を述べています。

 

 (英語)Royal wedding in Mawabeni | The Chronicle

 

The ChronicleさんはTwitterを使っています 「Royal wedding in Mawabeni https://t.co/eTWRTLTNys」 / Twitter

 

The ChronicleさんはTwitterを使っています 「A traditional dancer entertains guests during King Mambo's wedding ceremony held in Mawabeni in uMzingwane District on Sunday. https://t.co/TpxBQ9BzSc」 / Twitter

 

The skies were overcast the whole day… – Chronicle Zimbabwe | Facebook

 

記事(英語):アフリカで最も裕福な六人の王。モロッコ王、ナイジェリアのウグボ王・イフェ王、エスワティニ王(スワジランド王)、南アフリカのズールー王、ガーナのアシャンティ王(2020年10月)

 たまにあるタイプの特集記事ですが、アフリカで最も裕福な(収入の多い)六人の王の紹介というものです。
 例によって、国家元首だろうがそうでなかろうが、さして気にされていません。

 六人は金持ち順に、

  1. モロッコ王モハメッド6世陛下(His Majesty the King Mohammed VI of Morocco)
  2. ナイジェリア連邦共和国の伝統的君主/ウグボ王“オバ”・フレデリック・オバテル・アキンルンタン陛下(His Royal Majesty Oba Fredrick Obateru Akinruntan, the Olugbo of Ugbo)
  3. ナイジェリア連邦共和国の伝統的君主/イフェ王【オオニorオニ】オジャジャ2世、“オバ”・アデイェイェ・エニタン・オグンウシ陛下(His Royal Majesty【His Imperial Majesty】 Oba Adeyeye Enitan Ogunwusi, Ojaja II, The Ooni of Ife)
  4. エスワティニ王ムスワティ3世陛下(His Majesty King Mswati III of Eswatini)
  5. 南アフリカ共和国の伝統的君主/ズールー王グッドウィル・ズウェリティニ陛下(His Majesty King Goodwill Zwelithini of Zulu)
  6. ガーナ共和国の伝統的君主/アシャンティ王オトゥムフオ・オセイ・トゥトゥ2世陛下(アシャンティ皇帝 : His Royal Majesty Otumfuo Osei Tutu II, King【Emperor】 of the Ashanti Kingdom【Empire of Ashanti】【Asantehene of Asante】, Kumasehene of Kumasi)

 このうち、ナイジェリアの二人は同じくヨルバ人に属します。
 また、(上記の収入ランクでは下になっている)イフェ王はヨルバ系君主最高権威の二人のうちの一人で、こちらのほうが格上です。
 イフェ王とガーナのアシャンティ王は、皇帝として称されることもあります。

 

 (英語)Meet the 21st-century filthy rich kings of Africa [ARTICLE] – Pulse Ghana

 

Pulse GhanaさんはTwitterを使っています 「Meet the 21st-century filthy rich kings of Africa https://t.co/9nqOZeVSx9 https://t.co/AwGyHvrzMe」 / Twitter

 

Pulse Ghana – Here are the wealthiest Kings in Africa and… | Facebook

 

旧ザンジバル・スルタン【国王】ジャムシード・ビン・アブドッラー陛下が、同族の統治するオマーンで余生を過ごすことを認められる(2020年9月)

 報道によりますと、今月【2020年9月】、1964年にザンジバル革命で亡命しその後は英国に居住していた旧ザンジバル・スルタン【国王】 “サイイド”・ジャムシード・ビン・アブドッラー・アル・サイード陛下(His Majesty Sultan Sayyid Jamshid bin Abdullah Al Said, Sultan of Zanzibar)が、これまで入国を断られていた同族の統治するオマーン国で余生を過ごすことを認められたようです。
 今年、オマーン国の新しいスルタンとなった、 “サイイド”・ハイサム・ビン・ターリク・アル・サイード陛下(His Majesty Sayyid Haitham bin Tariq Al Said, Sultan of Oman)の意向との観測もあります。

 

 (英語)Former Zanzibar Sultan granted retirement in Oman | Oman – Gulf News
 (英語)Zanzibar’s former sultan arrives in Oman for retirement – The National