F1オランダGP:ザントフォールト・サーキットの共同所有者オランニェ=ナッサウ公子ベルナルト殿下(オランダ王の従弟)が、オランダGPにてバンドに無料で演奏するように要請して批判を受ける(2021年8月)

 2021年9月5日に決勝が予定されている自動車レース・フォーミュラワン(F1)のオランダグランプリですが、舞台となるザントフォールト・サーキットの共同所有者であるらしいオランニェ=ナッサウ公子ベルナルト殿下(ファン・フォレンホーフェン : His Highness Prince Bernhard of Orange-Nassau, van Vollenhoven)が、 Chef'Special というバンドにグランプリで無料で演奏するように要請して批判を受けているようです。

 

 (オランダ語)Organisatie vroeg Chef'special om gratis bij Formule 1 te spelen | NOS

 (オランダ語)Prins Bernhard heeft spijt van brief aan Chef'Special | RTL Nieuws

RTL NieuwsさんはTwitterを使っています 「Bernhard wil de band ook nog graag eens persoonlijk spreken https://t.co/2n9c0emBUi」 / Twitter

 

 ベルナルト殿下はオランダ王の従弟で、広義のオランダ王室の一員です。
 今回の要請については、すでに反省を述べているようです。

 バンドや音楽業界側からは、厳しい状況下に置かれていることへの理解の欠如、扱いの低さなどの声が出ており、また10万人の観客席のうち7万人をうめる予定のF1オランダグランプリは開催が許可されるのにライブの開催は許可されないということへも疑問が出ています。

 

 そのほか、環境問題の側面から、環境に優しくない自動車レースの開催に関わっている公子への批判が政治家から出ているという話もあります。これは前からですが。

南アフリカ共和国クワズールー=ナタル州政府が、ズールー王位の争いに関して、大統領の介入を要請することを決定(2021年8月)

 2021年8月25日、南アフリカ共和国のクワズールー=ナタル州政府は、ズールー王位の争いに関して、南アフリカ共和国大統領マタメーラ・シリル・ラマポーザ閣下(Matamela Cyril Ramaphosa)の介入を要請することを決定したようです。

 

 (英語:クワズールー=ナタル州 公式サイト)KZNONLINE: Your Government – at the click of a button. – Statement Following Meeting Of The KwaZulu-Natal Provincial Executive Council Sitting

2. UPDATE ON THE ZULU ROYAL FAMILY MATTERS
The Provincial Executive Council received an update on the progress with regard to the dispute over the kingship of the Zulu Royal Family.
The Executive Council supports all efforts of government to resolve the matter as soon as possible. The matter of the Zulu Royal family is now being handled in line with the provisions of the Traditional and Khoi-San Leadership Act No. 3 of 2019.
In terms of this Act, matters related to disputes in the case of a King, Queen, Kingship or Queenship, must be dealt with by the President of the Republic of South Africa.
The President has duly delegated this function to the Minister of Cooperative Governance and Traditional Affairs, Dr Nkosazana Dlamini-Zuma.

 出されている文章によると、2019年の法により、王、女王、王位、女王位に関する争いについては大統領が取り扱うことになっていることと、ンコサザナ・クラリス・ドラミニ=ズマ共生・伝統担当大臣が職掌を委ねられていることが書かれています。
 具体的にこれからどうなるのかわかりませんが……。

 

 とりあえずここまでの経緯を簡単に書くと、

 まず、本年3月12日にズールー王グッドウィル・ズウェリティニ陛下が崩御します。
 訃報(2021年3月12日):南アフリカ伝統的君主/ズールー王グッドウィル・ズウェリティニ陛下が崩御(1948~2021)

 続いて、摂政となっていた第三王妃のマントフォンビ陛下も崩御。
 訃報(2021年4月29日?):南アフリカ伝統的君主/ズールー摂政(王妃)マントフォンビ陛下が崩御(1953~2021)ズールー王の崩御の翌月。南ア大統領は弔意を表明。エスワティニ王(スワジランド王)ムスワティ3世陛下の姉

 そして二人の子供のミスズールー陛下が王になります。
 崩御した南アフリカ伝統的君主/ズールー摂政(王妃)マントフォンビ陛下の遺書が読み上げられ、子息のミスズールー・ズールー王子殿下がズールー王に指名される(2021年5月)

 現在の“ズールー問題”は三つにわかれていますが、一つはミスズールー陛下の継承は無効とし、他の王子が王位を継承するべきとするものです。

※当面のところミスズールー陛下としますが、大統領なり大臣なりによって遡って継承が無効とされる可能性もあります。

 これまで(他の)有力候補として挙げられているのが、故・グッドウィル陛下の庶子(婚外子)ながら最年長の男子らしいシマカデ王子(Prince Simakade)です。
 この王子を支持しているのが、テンビ・ズールー=ンドロヴ王女(Princess Thembi Zulu-Ndlovu)とムボニシ・ズールー王子(Prince Mbonisi Zulu)ですが、この二人がどれくらいの有力者なのかはよくわかりません。
 また、シマカデ王子の母親や一族もよくわからないのと、他に王の候補となる王子はいないのかどうかもよくわかりません。
 ただ、一度はミスズールー陛下に予算額を提示したクワズールー=ナタル州政府が大統領の介入を要請したということは、このままでは収拾がつかないと判断したのでしょう。

 

 上記の問題とは独立していますが、二つ目の問題は、故・グッドウィル陛下と王妃の中で唯一民事婚の関係にあったらしい第一王妃シボンギレ・マドラミニ陛下が、遺産の半分を要求していること。
 これに関して、ミスズールー陛下は亡夫と第一王妃の民事婚を無効にするよう法的手続きを開始したという話が出ています。
 南アフリカ伝統的君主:ズールー王ミスズールー陛下が、亡父とその第一王妃の結婚を無効とするよう法的措置を開始した模様(2021年7月)

 三つめは、第一王妃の二人の娘、ンタンドイェンコシ・ズールー王女(Princess Ntandoyenkosi Zulu)とントンビゾスス・ズールー=ドゥマ王女(Princess Ntombizosuthu Zulu-Duma)が、故グッドウィル陛下の遺言に改竄があったと主張しているものです。故マントフォンビ陛下が摂政となったのは、この改竄によるものだとの主張ですが、これの目的というか動機はよくわかりません。

訃報(2021年8月?):クウェートのバドリアー・アル・アハマド・アル・ジャービル・アル・ムバーラク・アル・サバーハが薨去(~2021)クウェート首長の姉妹?

 2021年8月23日に、クウェート公室が“シャイハ”・バドリアー・アル・アハマド・アル・ジャービル・アル・ムバーラク・アル・サバーハSheikha Badriah Al-Ahmad Al-Jaber Al-Mubarak Al-Sabah)が薨去したと発表しています。
 名前表記と、アラブ首長国連邦【UAE】からの弔意表明報道がいつも(他の人物の訃報時)より多いことを考えると、故クウェート首長アハマドの娘の一人で、現クウェート首長ナッワーフ殿下ら三人の首長および皇太子ミシュアル殿下の姉妹ではないかと思われます。

 弔意を表明しているのは(確認した限りでは)、
 アラブ首長国連邦の七首長およびアブダビ皇太子ムハンマド・ビン・ザーイド殿下とその母“シャイハ”・ファティマ・ビント・ムバーラク殿下
 オマーン・スルタンハイサム陛下
 バーレーン王ハマド陛下
 バーレーン皇太子サルマン殿下
 サウジアラビア王サルマン陛下
 サウジアラビア皇太子ムハンマド・ビン・サルマン殿下

 

 (英語)KUNA : Amiri Diwan mourns Sheikha Badriah Al-Ahmad – diwan – 23/08/2021
 (英語)KUNA : Amiri Diwan mourns Sheikha Badriah Al-Ahmad – diwan – 23/08/2021
 (英語)KUNA : Kuwait Amir receives condolences from UAE President for Sheikha Badriah passing – diwan – 24/08/2021
 (英語)KUNA : Kuwait's Amir receives condolences from Qatar Amir over demise of Sheikha Badriah – diwan – 23/08/2021
 (英語)KUNA : Kuwait's Amir receives condolences from Sultan of Oman over demise of Sheikha Badriah – diwan – 23/08/2021
 (英語)KUNA : Kuwait's Amir receives condolences from Saudi King over demise of Sheikha Badriah – diwan – 23/08/2021
 (英語)KUNA : Kuwait's Amir receives condolences from Saudi Crown Prince over demise of Sheikha Badriah – diwan – 23/08/2021

 (英語)HM King condoles with Kuwait Amir
 (英語)HRH the Crown Prince and Prime Minister condoles with the Amir, the Crown Prince, and the Prime Minister of the State of Kuwait
 (英語)HM The Sultan Condoles Emir of Kuwait
 (英語)Emirates News Agency – UAE leaders offer condolences to Kuwaiti Emir on death of Sheikha Badriah
 (英語)Emirates News Agency – RAK Ruler offers condolences to Kuwaiti Emir on death of Sheikha Badriah
 (英語)Emirates News Agency – Sharjah Ruler offers condolences to Kuwaiti Emir on death of Sheikha Badriah
 (英語)Emirates News Agency – Ajman Ruler offers condolences to Kuwaiti Emir on death of Sheikha Badriah
 (英語)Emirates News Agency – Umm Al Qaiwain Ruler offers condolences to Kuwaiti Emir on death of Sheikha Badriah
 (英語)Emirates News Agency – Fujairah Ruler offers condolences to Kuwaiti Emir on death of Sheikha Badriah
 (英語)Emirates News Agency – Sheikha Fatima bint Mubarak mourns death of Sheikha Badriah
 (英語)The Death of Sheikha Badriya Al-Ahmad Al-Jaber Al-Mubarak Al-Sabah – Arabs and the World – The Arabian Gulf | Algulf

訃報(2021年8月22日):明石松平家(直良系越前松平家)第15代当主 松平直晃 氏が死去(?~2021)

 2021年8月22日、旧・明石藩主の家、明石松平家(直良系越前松平家)第15代当主松平直晃氏(まつだいら なおあき)が、静岡県静岡市で死去したようです。
 86歳。

 

 旧明石藩主、越前松平家15代当主の松平直晃さんが死去 86歳|明石|神戸新聞NEXT

神戸新聞明石総局さんはTwitterを使っています 「旧明石藩主、越前松平家15代当主の松平直晃さんが死去 86歳 https://t.co/3djoUQZwbk @kobeshinbun #明石市 #神戸新聞」 / Twitter

インタビュー記事(イタリア語):アフガニスタン王の女系孫ソラヤ・マレク女史(王女との表記あり)アフガン情勢について「もう手遅れ」「サイゴンよりひどい。アメリカ人はニワトリ泥棒のように逃げた」(2021年8月)

 イタリアの複数のニュースサイトが、初代アフガニスタン王アマーヌッラー・ハーンの女系孫であるソラヤ・マレク女史(Her Royal Highness Princess Soraya Malek of Afghanistan)へのインタビュー記事などを掲載しています。
 なお、同女史は、アマーヌッラー・ハーンとソラヤ王妃の娘ヒンディア王女(インディア王女)の娘ですが、下記記事では王女の称号が使用されています。これについて、王女の娘にも称号があるという話もありますが、詳細は不明(欧州の言語で同じになっていても、現地では使う単語が違うというケースもアジアではよくありますので、称号があっても親と同じかはわかりません)。
 ともあれ以後、ソラヤ王女と表記します。

 アマーヌッラー・ハーンは本国の騒乱により、イタリアへ亡命しました。今回インタビューに答えているソラヤ王女もローマで育っているはずです。

 

 (イタリア語)Il grido di dolore della principessa Soraya: "Sono angosciata per le mie sorelle afghane. La situazione era già tragica, ora coi talebani la partita è chiusa". – Luce

 (イタリア語)La nipote dell'ultimo Re illuminato: ecco perché l'Afghanistan si è ridotto così. Intervista esclusiva a Soraya Malek
 (イタリア語:動画)Afghanistan, le dure parole della principessa Soraya Malek a La7
 (イタリア語)Afghanistan, principessa Soraya/ “Talebani? Non mi fido, gente ha paura: Occidente…”

 

 内容ですが、「もう手遅れ」「タリバンは女性市長を殺す(注:マイダーンシャーというところに29歳の女性市長がいたらしいですが、飛行機で出国した模様)」「これから出国したいアフガン人はパキスタンへ歩いていくだろう」「サイゴンよりひどい。アメリカ人はニワトリ泥棒のように逃げた」「20年で何も達成できなかった」といった、悲観的というか現実的というか、そんな内容です。