2018年3月31日、ナイジェリア連邦共和国南西部オスン州【オシュン州】のヨルバ人君主の一人/イウォランド王“オバ”・アブドゥルラシード・アデウェール・アカンビ陛下(テル1世 : His Royal Majesty Oba Abdulrasheed Adewale Akanbi, Telu I, The Oluwo of Iwoland【Iwo Land】)は、イスラム教指導者の就任式で、自身の称号を伝統的なイウォランド王(Oluwo of Iwoland)から北部イスラム風の首長(Emir of Iwoland)にすると宣言したようです。
※本人がイスラム教徒なのかどうかはいまいちわかりませんが……それっぽい名前ではありますけど。
声明によれば、ヨルバ人君主たちは内紛続きでこの2年の間は会合を開くことすらままならないありさまなので、自分は北部【イスラム圏】君主を見習いたいというようなことらしいですが……。
州政府の許諾なしでこのような称号変更が可能なのかどうかはわかりません。
ちなみに、ヨルバ人の頂点の二大君主は、英国植民地化前からの争いごとがいまだに片付いていないとはいわれています。
(英語)CONTROVERSY: Yoruba Oba drops title, becomes Emir – Vanguard News
(記事の掲載が終了しています)(英語)AMAZING…..Meet first ever Emir in Yorubaland – ROYAL NEWS
掲載時URL:http://www.royalnews.com.ng/2018/03/31/amazing-meet-first-ever-emir-in-yorubaland/
ところで、南部圏第一級君主は通常“陛下”(His Royal Majesty)が用いられるのに対し、北部圏君主は“殿下”(His Royal Highness)が用いられます。
南部君主称号から北部君主称号に変更すると、敬称が“格下げ”になってしまうのではないかと思いますが、どうなんでしょう。
※そもそも、北部の首長(Emir)に(Royal Highness)はおかしいのではないかという昔からの議論もあります。中東の首長(Emir)は単なる(Highness)です。
※そして、南北で“格差”があるのもおかしいのではないかという話もありますが……。