南アフリカ伝統的君主:崩御したズールー王の第一王妃と娘の王女たちが提訴をおこなった模様(2021年5月?)南アフリカ共和国では慣習的な一夫多妻は容認されているものの、民事婚は認めていないため、第一王妃のみが法律上の妻との主張など

 2021年3月12日の南アフリカ共和国の伝統的君主/ズールー王グッドウィル・ズウェリティニ陛下(His Majesty King Goodwill Zwelithini of Zulu)の崩御に続き、2021年4月29日には摂政(第三王妃)マントフォンビ・ドラミニ陛下(Her Majesty Queen Regent Mantfombi Dlamini)が崩御となり、混乱しているズールー王国情勢ですが、報道によれば、故ズールー王の第一王妃シボンギレ・マドラミニ陛下(Her Majesty Queen Sibongile MaDlamini)と娘の二王女が提訴を起こしたようです。

 記事内容によると、南アフリカ共和国では、慣習的な一夫多妻は容認されているものの、民事婚では妻は一人のため、第一夫人のみが唯一の正式な配偶者と主張しているようです。そうなると、遺産相続権もそれに従うべきとの見解が出てきますが……。
 現行の南アフリカ共和国憲法が出来てからズールー王の崩御は初であり、主張の正しさはなんともわかりません。ただ、南アフリカには多数の伝統的君主とその一族がおり、一夫多妻が他にないはずもなく、このような主張が通るのであればすでに例があるように思えます。
 そのほか、二王女は、故ズールー王の遺言が歪められていると主張しているようです。

 ただ、第一夫人の子息レツクツラ・ズールー王子殿下(His Royal Highness Prince Lethukuthula Zulu)は2020年11月に薨去しており、他に息子はいないため、(今のところ女王位を要求しているわけではないため)ズールー王位は結局のところ、他の夫人の子息のものとなるはずです。

 それにしても、エスワティニ王(スワジランド王)ムスワティ3世陛下(His Majesty King Mswati III of Eswatini)の姉である第三王妃との結婚が民事では有効ではないとすると、外交問題に発展しかねない気もしますが……。発展しないのであれば、王室の慣習は憲法より上ということで、それはそれでアフリカによくある感覚という気もします。

 

 (英語)King Goodwill Zwelithini’s first wife in succession battle, set to challenge will
 (英語)Report: Zulu royals embroiled in alleged fraudulent will dispute

 

続報:
 南アフリカ伝統的君主:ズールー王ミスズールー陛下が、亡父とその第一王妃の結婚を無効とするよう法的措置を開始した模様(2021年7月)

ジャーナリストが、タイ国王ワチラロンコン陛下【ラーマ10世】に新たに息子が生まれたと報じている模様(2021年4月)

 正式発表でもなんでもないですが、アンドルー・マクグレゴール・マーシャルAndrew MacGregor Marshall)というジャーナリストが、タイ王国のマハ-・ワチラロンコン・プラワチラクラーオチャオユーフア国王陛下(ラーマ10世王 : His Majesty King Maha Vajiralongkorn Phra Vajiraklaochaoyuhua, The King of Kingdom of Thailand : King Rama X)に新たな男子が誕生したとしています。
 ドイツ/バイエルンの“ハーレム”の誰かとの子で、スイスのスティダー王妃陛下(Suthida : Her Majesty The Queen)の元に移ったとのことです。

 タイ王国の王位継承は、(ルール上はともかく)現在の陛下のいい加減な行動もありどうなっているのかはっきりしませんが、離婚や関係解除により現在は五男ティパンコーンラッサミチョト王子殿下(His Royal Highness Prince Dipangkorn Rasmijoti Maha Vajirojtamangkun Sirivibulyarajakumar)が唯一の男子として継承順位第一位でそれ以外の男子は継承権を持っていないというのが一般的な見方です。
 今回、仮に誕生が真実だとして、認知も含めてどのような扱いになるのかも、まったく見通せません。

 

Andrew MacGregor MarshallさんはTwitterを使っています 「EXCLUSIVE—King Vajiralongkorn fathered a son with a member of his harem in Bavaria, and the mother and child were sent to live at Hotel Waldegg in Switzerland where Queen Suthida has been based for years, according to well-placed sources in Engelberg 1/3 https://t.co/zoMjbk19AF」 / Twitter

旧ネパール王妃コマル陛下が入院、ICUへ(2021年4月)新型コロナウイルス感染症【COVID-19】

 2021年4月28日に、旧ネパール王妃コマル陛下(Her Majesty Queen Komal of Nepal)が入院、集中治療室(ICU)に入ったと報道されています。
 新型コロナウイルス感染症【COVID-19】であるとのこと。

 

 (英語)Covid-19-hit ex-queen Komal Shah in ICU – OnlineKhabar English News

訃報(2021年4月29日?):南アフリカ伝統的君主/ズールー摂政(王妃)マントフォンビ陛下が崩御(1953~2021)ズールー王の崩御の翌月。南ア大統領は弔意を表明。エスワティニ王(スワジランド王)ムスワティ3世陛下の姉

 2021年4月29日、南アフリカ共和国のズールー王国摂政(王妃)マントフォンビ・ドラミニ陛下(Her Majesty Queen Regent Mantfombi Dlamini)が崩御した模様です。
 1953年2月15日生まれの68歳。
 エスワティニ王(スワジランド王)ムスワティ3世陛下(His Majesty King Mswati III of Eswatini)の姉です。
 
 マントフォンビ陛下は、2021年3月12日の南アフリカ共和国の伝統的君主/ズールー王グッドウィル・ズウェリティニ陛下(His Majesty King Goodwill Zwelithini of Zulu)の崩御を受けてもっとも格の高い王妃(Great Wife : 他の王室出身を示す)であったことにより摂政に就任し、次の王の即位まで務める予定でした。
 後継王は、故両陛下の長男であるミスズールー・ズールー王子殿下(His Royal Highness Prince Misuzulu Zulu)が確実視されていましたが、次の摂政も含めて混沌としてきました。
追記:
 マントフォンビ陛下が生前に、ミスズールー王子に摂政を“譲位”したという情報が出ていますが、本当かどうか、有効かどうか、不明です。

 また、故ズールー王と第一王妃(マントフォンビ陛下とは別人)の長男レツクツラ・ズールー王子殿下(His Royal Highness Prince Lethukuthula Zulu)が2020年11月に殺害されたこともあり、一連の経緯について陰謀論なども出始めており、マントフォンビ陛下の死因についても毒殺ではないかとの声もあります。
 もちろん、すべて胡散臭いですが、王の長男と王と摂政が半年も経たずに死んでいくという状況では仕方ないかもしれません。

 また、南アフリカ共和国大統領マタメーラ・シリル・ラマポーザ閣下(Matamela Cyril Ramaphosa)は摂政王妃の崩御に弔意を表明しました。

 

eNCA:
AmaZulu Queen Regent has passed away – YouTube

 

eNCA:
Tributes pour in for AmaZulu regent – YouTube

 

 (英語)Zulu Queen Shiyiwe Mantfombi Dlamini Zulu, Regent of the Zulu Nation, has died | Witness

 (英語)Zulu Queen Mantfombi Dlamini dies a month after becoming regent – BBC News

 (英語)Zulu nation shocked as Queen Shiyiwe Mantfombi Dlamini Zulu dies

 

 (英語:南アフリカ共和国大統領府 公式サイト)President mourns passing of Her Majesty Queen Shiyiwe Mantfombi Dlamini Zulu, Regent of the Zulu nation | The Presidency

Presidency | South Africa 🇿🇦さんはTwitterを使っています 「President mourns passing of Her Majesty Queen Shiyiwe Mantfombi Dlamini Zulu, Regent of the Zulu nation https://t.co/f1q8RgJ3fd」 / Twitter

アルゼンチンの君主政運動(極小勢力)が、オランダ王女アレクシア殿下かアリアーヌ殿下をアルゼンチン女王に推戴したい模様(2021年4月)オランダ王妃マクシマ陛下がアルゼンチン出身のため

 アルゼンチン共和国のアルゼンチン君主政運動(Movimiento Monárquico Argentino : MMA)という極小勢力の方々が、アルゼンチン出身であるオランダ王妃マクシマ陛下(Máxima : Her Majesty the Queen of the Netherlands)(とオランダ王ウィレム=アレクサンダー陛下)の次女/オランダ王女アレクシア殿下(オランニェ=ナッサウ公女 : Her Royal Highness Princess Alexia of the Netherlands, Princess of Orange-Nassau)か三女/オランダ王女アリアーヌ殿下(オランニェ=ナッサウ公女 : Her Royal Highness Princess Ariane of the Netherlands, Princess of Orange-Nassau)殿下をアルゼンチン女王に推戴したいらしいです。もちろん、長女はオランダを継いでね、ということでしょう。

 

 この運動のリーダーの方の主張は世界中でよくあるもので、君主が存在することによって政治家が牽制され、社会が安定するというタイプのもののようです。
 また、君主の予算も、現在、政治家が盗んでいっている金でまかなえるので心配するな、としています。

 記事中では Twitter などのフォロワー数まで記載されていますが、数百人です。
 しかし潜在的には数百人の君主政支持者がいると主張しています。う、うーん……??

 

 (スペイン語)Que la hija de Máxima sea reina de los argentinos, la propuesta para que el país deje el atraso y la corrupción

F.I.MO. Fórum Internacional MonárquicoさんはTwitterを使っています 「Los argentinos que proponen que una hija de Máxima sea “nuestra reina" @MonarquismoArg https://t.co/KXRxYsBuip」 / Twitter

 

 (スペイン語)Proponen que una hija de Máxima de Holanda sea coronada “reina de Argentina” – Radio Suquia

Radio SuquíaさんはTwitterを使っています 「¿Estarías a favor de que haya reyes en Argentina? ¿Quién debería llevar la corona? #Monarquia @MonarquismoArg https://t.co/pRuepc7gOR」 / Twitter