訃報(2021年7月29日):ブルボン=両シチリア王女マリー=クリスティーヌ殿下、薨去(1933~2021)

 2021年7月29日、ブルボン=両シチリア王女マリー=クリスティーヌ殿下(Her Royal Highness Princess Marie-Christine of Bourbon-Two Sicilies)が薨去した模様です。
 1933年3月15日生まれの88歳。

 傍系の人物で、父・祖父は少なくとも両シチリア王室の一員とみなされていなかったようですが(自称はしていた模様)、スペイン王子でもあった両シチリア王室カラブリア系統当主の故カルロス殿下(2015年没)から王女の称号と殿下の継承を与えられたようです。

 

 (フランス語)Avis de décès de Madame Michel DENIZOT née DE BOURBON SICILES paru le 02/08/2021 dans L'Est Républicain – département Paris – Libra Memoria

訃報(2021年7月29日):トンガ王妃の母、ヴァエア男爵夫人トゥプトゥプ・オ・プロトゥ・マアフ・ヴァエア閣下が卒去(1930~2021)

2021年7月29日、ヴァエア男爵夫人トゥプトゥプ・オ・プロトゥ・マアフ・ヴァエア閣下(The Honourable Baroness Tuputupu ‘o Pulotu Ma’afu Vaea)が卒去した模様です。
 1930年10月14日生まれの90歳。
 トンガ王妃ナナシパウウ・トゥクアホ陛下(Queen Nanasipauʻu Tukuʻaho : Her Majesty The Queen of Tonga)の母親です。

 男爵夫人は自身の生まれもトンガ貴族。
 亡夫ヴァエア男爵シアオシ・ツイハラ・アリパテ・ヴァエア・トゥポウ閣下はトンガ王の婚外子で、トンガ王国の首相も務めました(Baron Vaeaと呼ばれるのが通称で、日本の外務省ではバロン・ヴァエア首相となっています)。

 

 (英語)Queen Nanasipau‘u Tuku‘aho’s mother dies aged 90 – Kaniva Tonga | Largest NZ-based Tongan news service
 (英語)Baroness Tuputupu 'o Pulotu Vaea laid to rest at Houma | Matangitonga

 

王室による鎮魂礼拝/
1時間16分/
Paula Moimoi Latu:
III Ouau Failotu: 'Eiki Baroness Tuputupu ‘o Pulotu Ma’afu Tuku'iaulahi Vaea: Royal Prayer Service – YouTube

参列者として、トンガ王妃のほか、
 トンガ王トゥポウ6世陛下(KIng Tupou VI : His Majesty The King of Tonga)
 “プリンセス・ロイヤル”・サーロテ・マフィレオ・ピロレブ・トゥイタ王女殿下(The Princess Royal Her Royal Highness Princess Salote Mafile’o Pilolevu Tuita
 アタ・トゥクアホ王子殿下(His Royal Highness Prince Ata Tuku’aho
 トゥイタ卿閣下(Honourable Lord Tuita)
 フレデリカ・トゥイタ・フィリペ閣下(The Honourable Frederica Tuita Filipe

 

葬儀/
5時間46分/
Paula Moimoi Latu:
Me’afaka’eiki ‘o ‘Eiki Palonesi Tuputupu ’o Pulotu Ma’afu Vaea 14 ‘Okatopa 1930 – 29 Siulai 2021 – YouTube

誕生(2021年7月26日):ハノーファー王女エレノラ殿下。ハノーファー王世子エルンスト・アウグスト殿下夫妻の第三子・次女

 ハノーファー王世子エルンスト・アウグスト殿下(Prince Ernst August of Hanover : His Royal Highness The Hereditary Prince of Hanover : エルンスト・アウグスト・エルププリンツ・フォン・ハノーファーErnst August Erbprinz von Hannover)とハノーファー王世子妃エカテリナ殿下(Ekaterina : Her Royal Highness The Hereditary Princess of Hanover : エカテリナ・エルププリンツェッシン・フォン・ハノーファーEkaterina Erbprinzessin von Hannover)の間の第三子・次女となるハノーファー王女エレオノーラ殿下(Her Royal Highness Princess Eleonora of Hanover : エレオノーラ・プリンツェッシン・フォン・ハノーファーEleonora Prinzessin von Hannover)が誕生したと報じられています。

 

 (ドイツ語)Ernst August jr. & Ekaterina von Hannover: Ihr drittes Kind ist da! | BUNTE.de

 

追記:
 誕生を告知するカードを元にしている下記記事によりますと、名前は Eleanora のようです(英語風の綴り)。

 (英語)Birth of Princess Eleanora of Hanover – RoyalResponses

Born Eleanora Dina Daniela Alexandra on 26th July 2021 to Their Royal Highnesses The Hereditary Prince and Hereditary Princess of Hanover.

 誕生は2021年7月26日。
 全名はエレノラ・ディーナ・ダニエラ・アレクサンドラEleanora Dina Daniela Alexandra)。
※ドイツ人である両親がどう発音しているかは不明ですが……。

ベルギー王室継嗣/ブラバント女公/ベルギー王女エリザベート殿下が、三日間の特別訓練を経て王立軍事学園を修了(2021年7月)

 ベルギー王室継嗣/ブラバント女公/ベルギー王女エリザベート殿下(Princess Elisabeth of Belgium : Her Royal Highness The Duchess of Brabant)は、三日間の特別訓練を終え、昨年からの王立軍事学園での学習を修了したようです。

 

Belgian Royal PalaceさんはTwitterを使っています 「Fin d’une superbe année à l’ERM au Centre d’entrainement Commando à Marche-les-Dames. Ce stage de 3 jours, qui comprend de l’escalade sur rocher, descentes en rappel, death ride et dinghy, permet aux élèves d’apprendre à repousser leurs limites et à passer des épreuves en groupe. https://t.co/LMDaE81uaG」 / Twitter

 

 

Belgian Royal Palace(@belgianroyalpalace) • Instagram写真と動画

 

 

Royal Military Academy Belgium(@royal_military_academy) • Instagram写真と動画

南アフリカ伝統的君主:ズールー王ミスズールー陛下が、亡父とその第一王妃の結婚を無効とするよう法的措置を開始した模様(2021年7月)

 南アフリカ伝統的君主の一人、ズールー王ミスズールー・シンコビレ・カズウェリティニ陛下(His Majesty King Misuzulu Sinqobile kaZwelithini of Zulu)は、亡父グッドウィル・ズウェリティニ陛下とその第一王妃シボンギレ・マドラミニ陛下(Her Majesty Queen Sibongile MaDlamini)の結婚を無効とするよう法的手続きを開始したようです。

 

 (英語)Zulu King Misuzulu in legal bid to nullify his father's marriage to first wife

 

 なにをどうすれば無効にできるのかさっぱりわかりませんが、ここまでの経緯を整理しておきます。

 まず、本年3月12日にグッドウィル・ズウェリティニ陛下が崩御します。
 訃報(2021年3月12日):南アフリカ伝統的君主/ズールー王グッドウィル・ズウェリティニ陛下が崩御(1948~2021)

 続いて、摂政となっていた第三王妃のマントフォンビ陛下も崩御。
 訃報(2021年4月29日?):南アフリカ伝統的君主/ズールー摂政(王妃)マントフォンビ陛下が崩御(1953~2021)ズールー王の崩御の翌月。南ア大統領は弔意を表明。エスワティニ王(スワジランド王)ムスワティ3世陛下の姉

 そして二人の子供のミスズールー陛下が王になります。
 崩御した南アフリカ伝統的君主/ズールー摂政(王妃)マントフォンビ陛下の遺書が読み上げられ、子息のミスズールー・ズールー王子殿下がズールー王に指名される(2021年5月)

 これに対し、第一王妃のシボンギレ・マドラミニ陛下が、王の選出が適切におこなわれなかったことと、民事婚上の妻が自分ひとりであることからズールー王の遺産の半分を要求します。
 南アフリカ伝統的君主:崩御したズールー王の第一王妃と娘の王女たちが提訴をおこなった模様(2021年5月?)南アフリカ共和国では慣習的な一夫多妻は容認されているものの、民事婚は認めていないため、第一王妃のみが法律上の妻との主張など

 以上の経緯からすると、今回、ミスズールー陛下が、亡父とその第一王妃の結婚を無効にするよう法的手続きを開始したのは、この民事婚を有効としてしまうと遺産の半分を持っていかれるのは避けられないという結論からではないかとも思われますが……。
 しかし、50年以上前の結婚を無効にするというのが可能なのかどうか、大いに疑問がわくところです。
※それ以前に、いろいろと妙な話だなあ、という感がぬぐえませんが。

 これに加え、南アフリカ共和国全域での騒乱と、エスワティニ王国(スワジランド王国)での騒乱がズールーへの影響を与えるでしょう。
 ミスズールー陛下は母方からエスワティニ王ムスワティ3世陛下の甥であり、ざっくり言ってしまえば、ムスワティ3世陛下が国内を収めきればミスズールー陛下に有利であり、逆であれば不利になるということです。
 南アフリカ共和国の役所や裁判所の判断如何では、暴動が発生する可能性も高く、クワズールー・ナタール州はひりひりした状況が続きそうです。

※なお、同州政府はすでにミスズールー陛下に、文化的保護のための予算額を提示しており、同陛下が王だと認めています。
続報:
 南アフリカ共和国クワズールー=ナタル州政府が、ズールー王位の争いに関して、大統領の介入を要請することを決定(2021年8月)