婚約発表(2019年9月):英国在住で近隣住民とのトラブルの報道がされたばかりのロスティスラフ・ロマノフ公子殿下が、フォテイニ・ゲオルガンタと婚約。二人の間には、すでに子息あり

 先頃、近隣住民から「ロシアへ帰れ!」などという暴言や妨害行為を受けて一時的にいずこかへ移ったというニュースが出たばかりのロスティスラフ・ロスティスラヴォヴィチ・ロマノフ公子殿下(His Highness Prince Rostislav Rostislavovich Romanov【Romanoff】)ですが、婚約が発表されました。
 相手は、フォテイニ・ゲオルガンタFoteini Georganta)というギリシャ系の人物で、二人の間には、ロスティスラフ、またはミハイル(マイケル)、レオン、というどれかの名前を持ったり呼ばれたりしている子供がいるようです(2013年誕生)。

 ロスティスラフ殿下は、ニコライ2世の妹クセニア大公女と、一族のアレクサンドル・ミハイロヴィチ大公の間の子孫ですが、途中に貴賤結婚とされるものを含んでいます。しかし、1970年以降に生まれた男系男子では最も年長系統です。
※この問題はややこしく、また、状況に進展がありそうなため、今回は割愛します。

 なお二人の結婚に伴い、息子のロスティスラフは準正され、ロスティスラフ・ロマノフの名を名乗るかもしれません。
 しかし、欧州では伝統的に準正による権利の発生はない場合はほとんであり、この件(ロシア皇帝位継承者)もそうでしょう。
 しかし、にも関わらず、プリンス称号で呼ばれる可能性はそれなりにあり(メディアがそう呼べばそれが一般的になる可能性は高い)、またロシア皇帝位継承者として将来的に扱われる可能性がないわけではありません。
※例えば、両シチリア王室カラブリア系統は、準正された長男に後をつがせようとしているとみられています。

 

 (英語:閲覧できない場合があります)Prince Rostislav Romanoff and Miss F.M.C. Georganta – Engagements Announcements – Telegraph Announcements

 (英語)Peerage News: Romanov [Russia]/Georganta engagement

 

続報:
 結婚(2019年10月27日):ロスティスラフ・ロマノフ公子殿下とフォテイニ・ゲオルガンタ

 

英国在住のロスティスラフ・ロマノフ公子殿下が所有する家への道路を舗装しようとしたところ、近隣の農場主(牧場主?)から「うちの所有地を含んでいる」「村一番の嫌われ者」「環境破壊者」「ロシアへ帰れ」などと妨害され訴訟とのこと(2019年9月)

 現在英国に在住している、ロシア帝室ロマノフ家の貴賤結婚の男系男子ロスティスラフ・ロスティスラヴォヴィチ・ロマノフ公子殿下(His Highness Prince Rostislav Rostislavovich Romanov【Romanoff】)ですが、 Daily Mail Online によりますと、近隣の住民アンドルー・ダンロップ氏(Andrew Dunlop)とトラブルを抱え(というか攻撃され)、一時的によそに移ったようです。

 

 (英語)Farmer tells Tsar's great great nephew to return to Russia over land dispute | Daily Mail Online

 

 このロスティスラフ公子は、1985年生まれの人物で、ロマノフ家の男系男子で一定程度以上若い人物では、もっとも年長系統となります(ひらたくいえば将来的にロシア皇帝位継承者の一人とみなされる可能性が高い)。
 アメリカ合衆国出身で、一時期ロシア連邦に居住し、ロマノフ家協会(Romanov Family Association)の一員として活動していましたが、現在はそちらのほうはどうなっているのかわかりません。

 近隣の住民のダンロップ氏ですが、 farmer と書いてあるので単純に農場主というかそういう職業かと思いましたが、牧羊で表彰されているようなので、正確になにをしているのかはわかりません。

 今回、ロスティスラフ公子は、所有する家への道を舗装しようとしたところ、このダンロップ氏から妨害行為や、「うちの所有地を含んでいる」「村一番の嫌われ者」「環境破壊者」「ロシアへ帰れ」などと暴言を受け、一時的に他所へ移り、提訴をおこなったようです。
※なお、判事の言葉が「They」となっているので、ダンロップ氏と行動を共にする人々がいるのではないかと思います。

 公子の母アムトヒル男爵夫人クリスティア・ラッセル閣下(ティア・ロマノフTia Romanovクリスティア・ロマノフ公子妃殿下 : Her Highness Princess Christia Romanov【Romanoff】)は、この事態を「 absolute nightmare 」(とんでもない悪夢、とでもいうか)とし、息子は M25 のようなものを作ろうとしているわけではない、としています。
※ M25 というのはロンドンのほうにある環状高速道路のようです。余談ですが、外国のこういう表現をみると、どれだけ深刻なのかかえってわからなくなります。

 

 ロスティスラフ公子は、男系では傍系ですが、曽祖父が一族であるクセニア大公女殿下(ニコライ2世の妹)と結婚しているため、その血統で言及されることが多いです。

 また、ロスティスラフ公子には子息があり、誕生の情報が出たときは、「将来のロシア皇帝位継承者だ!」と盛り上がる人もいましたが、どうもその子供を出産した相手と結婚していないのではないかという話も出て(確定していませんが:追記:二人の婚約の発表が出たのでしてなかったということになります)、それであれば一般的にロシア皇帝位の継承者とはなりえません。

 また、その子供の名前も、ロスティスラフ説が有力ですが、ミハイル説というのも過去にあり、また、今回の記事では、

According to Tatler, the prince has one son, Leon, who lives with his mother in Hastings but he has split from the mother.

 タトラー誌(Tatler)の情報として、レオンLeon)という名前を出しています。

 

関連:
 婚約発表(2019年9月):英国在住で近隣住民とのトラブルの報道がされたばかりのロスティスラフ・ロマノフ公子殿下が、フォテイニ・ゲオルガンタと婚約。二人の間には、すでに子息あり

 

ルクセンブルク大公アンリ殿下が、中国人民政治協商会議 第13期全国委員会副主席(たくさんいるうちの一人の) 楊伝堂 閣下と会見(2019年9月)

 2019年9月9日、ルクセンブルク大公アンリ殿下(Henri : His Royal Highness The Grand Duke of Luxembourg)は、ルクセンブルク大公国を訪問した中国人民政治協商会議第13期全国委員会副主席楊伝堂閣下と会見しました。

 この15年、欧州の君主の義務として、中国への丁寧な対応というのはすっかり定着した感があります。

 

 (フランス語:ルクセンブルク大公室公式サイト)Audience pour S.E.M. Chuantang Yang lors d'une visite de travail au Grand-Duché de Luxembourg – Cour Grand-Ducale de Luxembourg – Septembre 2019

Cour Grand-DucaleさんはTwitterを使っています: 「S.A.R. le Grand-Duc a reçu en audience, S.E.M. Chuantang Yang, Vice-président du Comité national de la CCPPC et secrétaire du groupe dirigeant du Parti Communiste du ministère du Transport, à l’occasion d’une visite de travail au #Luxembourg. ©CGD / C.Piscitelli #grandduc #chine https://t.co/bzhIvGdr0Y」 / Twitter

Son Altesse Royale le Grand-Duc a reçu… – Cour Grand-Ducale | Facebook

 

ルクセンブルク大公アンリ殿下が、セルビア首相アナ・ブルナビッチ閣下と会見(2019年9月)

 2019年9月9日、ルクセンブルク大公アンリ殿下(Henri : His Royal Highness The Grand Duke of Luxembourg)は、ルクセンブルク大公国を公式訪問したセルビア共和国首相アナ・ブルナビッチ閣下(Her Excellency Ms Ana Brnabić)と会見しました。

 

 (フランス語:ルクセンブルク大公室公式サイト)Audience de S.E.M. Ana Brnabić, Premier ministre de la République de Serbie – Cour Grand-Ducale de Luxembourg – Septembre 2019

Cour Grand-DucaleさんはTwitterを使っています: 「Son Altesse Royale le Grand-Duc a reçu en audience, Son Excellence Madame Ana Brnabić, Premier ministre de la République de Serbie, à l’occasion de sa visite officielle au Grand-Duché de #Luxembourg. © CGD / Claude Piscitelli #grandduc #grandduke #serbie #courgrandducale https://t.co/bsH8m1wJMX」 / Twitter

Son Altesse Royale le Grand-Duc a reçu… – Cour Grand-Ducale | Facebook

 

 (セルビア語キリル文字:セルビア政府公式サイト)Брнабић се у Луксембургу сусрела са великим војводом Анријем

 

ルクセンブルク政府が大公室人事問題の調査へ(2019年8月)大公妃マリア・テレサ殿下が人事に大幅に介入していた結果問題が生じているという情報

 ルクセンブルク大公国首相グザヴィエ・ベッテル閣下(His Excellency Mr Xavier Bettel)は、ルクセンブルク大公室の人事問題の調査のための特別代理を任命したようです。

※ざっくりいうと日本の宮内庁職員のような部署の人々に起こっていることでしょう。

 これは、2015年から30人もの人々が短い勤務期間で解雇もしくは退職しているという状況のほか、ルクセンブルク大公妃マリア・テレサ殿下(Maria Teresa : Her Royal Highness The Grand Duchess of Luxembourg)が(本来権限がないのに)人事に大幅に介入している疑惑の調査、そして税金から予算が組まれているのにこのような問題が生じている以上政府はコントロールを強める責任がある、ということのようです。

 

 (ドイツ語)Regierung kontrolliert Personalpolitik des großherzoglichen Hofes – REPORTER

 

 記事中には、マリア・テレサ妃殿下が、個人的に(妃殿下に)従っているわけではないと表明した者に対して面接をおこなっている、またルクセンブルク大公アンリ殿下(Henri : His Royal Highness The Grand Duke of Luxembourg)がこの人事問題にさしたる興味がないとの証言もあるようです。

 

続報:
 今のところまともに受け取られていない噂:ルクセンブルク大公アンリ殿下に退位の可能性ありとの報道(2020年1月)大公妃マリア・テレサ殿下の行動と政権との衝突
 ルクセンブルク大公アンリ殿下がメッセージを公開(2020年1月)大公妃マリア・テレサ殿下に関する否定的な報道を強く非難するもの。フランス語の他、ルクセンブルク語、英語、スペイン語が用意され異例