ベルギー王国大審院が前ベルギー王アルベール2世陛下の DNA 検査の結果公開を決定。デルフィーヌ・ボエルとの親子関係に関する真偽についての最終局面に(2019年12月)

 2019年12月13日、ベルギー王国大審院は、前ベルギー王アルベール2世陛下(His Majesty King Albert II of Belgium)の DNA 検査の結果公開を決定した模様です。
 この後、下級審の上訴裁判所のほうでなにか手続きがあるようですが、アルベール2世の私生児であることを主張しているデルフィーヌ・ボエルDelphine Boël)との親子関係に関する真偽に関して結論が出ます(とっくの昔から娘なんだろうなと確信されていることではありますが……)。

 

 大どんでん返し(実は娘ではなかった)がなければ、親子関係が証明されることになります。
 特にこれによっても、デルフィーヌ・ボエルの身分になにかが生じるわけではありませんが、彼女自身が自らの姓(ボエル)を本当の父親に関連したものに変更することを求めることはできるでしょう(ベルギー由来の名称にするのか、ザクセン=コーブルク=ゴータにするのか、などこの段階でもまだまだ面倒ですが)。

 結果が出れば、軽いノリのタブロイドなどは「“デルフィーヌ王女(Princess Delphine)”」と書いたりもしそうですが、親子関係があるだけでは称号がついたりはしません。
 現君主のベルギー王フィリップ陛下(Philippe of Belgium : Philippe de Belgique : Filip van België : Philipp von Belgien : His Majesty The King of the Belgians)は、称号や敬称を叙したりも可能ですが、そういったことがあるのかも注目です。

 

続報:
 前ベルギー王アルベール2世陛下が弁護士を通じて、 DNA 検査の結果はデルフィーヌ・ボエルの生物学上の父がアルベール2世であることを示していることを発表(2020年1月)

 

訃報(2019年11月11日):両シチリア王子アントワーヌ【アントニオ】殿下、薨去(1929~2019)スペイン王室からも称号を得ていた故ガブリエーレ殿下の長男

 2019年11月11日、両シチリア王子アントワーヌ【アントニオ】殿下(His Royal Highness Prince AntoineAntonio】 of Bourbon-Two Sicilies)が薨去した模様です。
 1929年1月20日生まれの90歳。

 

 (英語:両シチリア王室カストロ系統の騎士団の公式サイト)HRH PRINCE ANTOINE OF BOURBON TWO SICILIES' DEMISE – Sito Ufficiale del Sacro Militare Ordine Costantiniano di San Giorgio – Official Site of the Sacred Military Constantinian Order of St George
 (英語)Eurohistory: Death of Prince Antonio of Bourbon-Two Sicilies (1929-2019)

 

 亡父のガブリエーレ殿下は、スペイン帰化によりスペイン王室よりブルボン公子(Prince of Bourbon)及び殿下(Royal Highness)を得ており、長男のアントワーヌ殿下を含むガブリエーレ殿下の子供たちはこの称号と敬称も有効です。

 

 (旧)両シチリア王室は、権利を放棄したとされる年長系統のカラブリア系統(同系統の主張は、権利放棄はスペイン王位を継承した場合に起こるものとのこと)と、その次の年長系統であるカストロ系統の争いが続いていますが、カストロ系統の当主である両シチリア王室当主/カストロ公爵/ブルボン=両シチリア王子カルロ殿下(His Royal Highness Prince Charles【Carlo】 of Bourbon-Two Sicilies, Duke of Castro)は子息がおらず、自身の二人の娘に継承権を与える宣言をしています。なお、これは自身の子孫に関してのみであり、カストロ系統よりも傍系に関しては男系男子限定のルールは変更されていません
 この一件は年来の支持者からも反発を受けているようではあります(どの程度かはよくわかりませんが)。
 娘への継承権付与を無効と考える場合、故ガブリエーレ殿下の系統が権利を持つという考えが一般的で、今回薨去したアントワーヌ殿下は両シチリア王子継承順位第一位だったことになります。
 当人からは生前にコメントはなかったようですが、こういう問題はコロリと状況が変わることもあり、気になるところです。

 

狭義のスウェーデン王室(Royal House)から、カール・フィリップ王子殿下およびマデレーン王女殿下の子供たちがはずされる。殿下「Royal Highness」の称号も使用されず(2019年10月)広義の王室「Royal Family」には留まる

 2019年10月7日付の発表で、スウェーデン王室より、スウェーデン王子カール・フィリップ殿下(ヴェルムランド公爵 : His Royal Highness Prince Carl Philip of Sweden, Duke of Värmland)とスウェーデン王子妃ソフィア殿下(ヴェルムランド公爵夫人 : Her Royal Highness Princess Sofia of Sweden, Duchess of Värmland)の子供たち、およびスウェーデン王女マデレーン殿下(ヘルシングランド・イェストリークランド女公爵 : Her Royal Highness Princess Madeleine of Sweden, Duchess of Hälsingland and Gästrikland)とクリストファー・オニール氏(Christopher O’Neill)の子供たちが狭義のスウェーデン王室(Royal House)からはずされたことが発表されました。

 

 (英語:スウェーデン王室公式サイト)Communiqué on changes to The Royal House – Sveriges Kungahus

 

 はずされた五人は、広義の王室「Royal Family」には留まり王子・王女ではあるものの、もはや殿下「His/Her Royal Highness【HRH】」は使用されません。

  • スウェーデン王子アレクサンダー(セーデルマンランド公爵 : Prince Alexander, Duke of Södermanland)
  • スウェーデン王子ガブリエル(ダーラナ公爵 : Prince Gabriel of Sweden, Duke of Dalarna)
  • スウェーデン王女レオノール(ゴットランド女公爵 : Princess Leonore, Duchess of Gotland)
  • スウェーデン王子ニコラス(オンゲルマンランド公爵 : Prince Nicolas of Sweden, Duke of Ångermanland)
  • スウェーデン王女アドリエンヌ(ブレーキンゲ女公爵 : Princess Adrienne of Sweden, Duchess of Blekinge)

 

 今回の決定は、将来的な公務への関与の可能性の低さからおこなわれたもののようです。

 

 なお、ベルナドッテ王朝開祖のカール14世ヨハン陛下は、もともとポンテコルヴォ公として殿下「His Serene Highness」の敬称を使用していましたが、男系子孫がこの敬称を使用できる可能性は今のところ指摘されていません。

 

天皇(徳仁)陛下の「即位礼正殿の儀」に、スウェーデン王夫妻、スペイン王夫妻、ベルギー王夫妻、ルクセンブルク大公、デンマーク皇太子夫妻、が参列との報道(2019年9月)

 スペインの「Monarquía Confidencial」によりますと、2019年10月22日におこなわれる天皇陛下(徳仁なるひと : Emperor Naruhito : His Majesty【His Imperial Majesty】 The Emperor)の「即位礼正殿の儀」に、
 スウェーデン王カール16世グスタフ陛下(Carl XVI Gustaf of Sweden : His Majesty The King)及びスウェーデン王妃シルヴィア陛下(シルビア王妃 : Queen Silvia of Sweden : Her Majesty The Queen)、
 スペイン王フェリペ6世陛下(King Felipe VI : His Majesty The King of Spain)とスペイン王妃レティシア陛下(Queen Letizia : Her Majesty The Queen of Spain)、
 ベルギー王フィリップ陛下(Philippe of Belgium : Philippe de Belgique : Filip van België : Philipp von Belgien : His Majesty The King of the Belgians)とベルギー王妃マティルド陛下(Queen Mathilde of Belgium : Her Majesty The Queen of the Belgians)、
 ルクセンブルク大公アンリ殿下(Henri : His Royal Highness The Grand Duke of Luxembourg)、
 デンマーク皇太子フレデリック殿下(フレデリク皇太子 : モンペザ伯爵 : Frederik : His Royal Highness The Crown Prince of Denmark, Count of Monpezat)とデンマーク皇太子妃メアリー殿下(モンペザ伯爵夫人 : Mary : Her Royal Highness The Crown Princess of Denmark, Countess of Monpezat)、
 が参列の予定だそうです。

 

 (スペイン語)Felipe VI estará con el Príncipe de Gales, los reyes de Bélgica y el Duque de Luxemburgo en Japón

 

 なお、上記記事にはありませんが、いくつかの場で、
 ブータン王ジグミ・ケサル・ナムゲル・ワンチュク陛下(Jigme Khesar Namgyal Wangchuck : His Majesty The King of Bhutan)及びブータン王妃ジェツン・ペマ陛下(Her Majesty Queen Jetsun Pema)、
 の参列の情報が出ています。

 

 「即位礼正殿の儀」の王室関係者の参列については、すでに、
 英国王室のウェールズ公チャールズ皇太子殿下(Prince Charles : His Royal Highness The Prince of Wales : (英国女王エリザベス2世陛下の名代))、
 オランダ王室のオランダ王ウィレム=アレクサンダー陛下(Willem-Alexander : His Majesty The King of the Netherlands)とオランダ王妃マクシマ陛下(Máxima : Her Majesty the Queen of the Netherlands)
 ノルウェー皇太子ホーコン殿下(Crown Prince Haakon of Norway : His Royal Highness The Crown Prince)
 が明らかになっていました。

 

関連:
 オランダ王ウィレム=アレクサンダー陛下夫妻が、天皇(徳仁)陛下の「即位礼正殿の儀」に参列と発表(2019年8月)
 ノルウェー皇太子ホーコン殿下が、天皇(徳仁)陛下の「即位礼正殿の儀」に参列と発表(2019年9月)

 

婚約発表(2019年9月):英国王室のベアトリス王女殿下(ヨーク公爵家)とエドアルド・マペッリ・モッツィ氏。挙式は2020年

 英国王室のヨーク公爵家ベアトリス王女殿下(Her Royal Highness Princess Beatrice of York)と、エドアルド・マペッリ・モッツィ氏(Edoardo Mapelli Mozzi)の婚約が発表されました。

続報:
 結婚式(2020年7月17日):英国王室のベアトリス王女殿下(ヨーク公爵家)とエドアルド・マペッリ・モッツィ氏が結婚

※いくつかの報道ではエドアルド氏または父に Count (伯爵【子】)の称号を使用しています。イタリア貴族のマペッリ家のなかで、モッツィを姓に追加している系統ではないかと思われます。

 また、エドアルド氏には、ウォルフィーWolfie)という名前の子供がいるようです。

 

 (英語:英国王室公式サイト)Her Royal Highness Princess Beatrice of York and Mr. Edoardo Mapelli Mozzi are engaged to be married | The Royal Family

The Royal FamilyさんはTwitterを使っています: 「The Duke and Duchess of York are delighted to announce the engagement of Princess Beatrice to Mr Edoardo Mapelli Mozzi. Read the full announcement here: https://t.co/E7VRBC7H96 https://t.co/7sSIVy8Kmj」 / Twitter

The Royal FamilyさんはTwitterを使っています: 「@TheDukeOfYork Princess Beatrice and Mr. Edoardo Mapelli Mozzi said; “We are extremely happy to be able to share the news of our recent engagement. We are both so excited to be embarking on this life adventure together and can’t wait to be married." 📷 © Princess Eugenie https://t.co/dEfVQPjFNh」 / Twitter

The Duke and Duchess of York are… – The Royal Family | Facebook

 

 (英語:ヨーク公爵アンドルー王子殿下公式サイト)HRH PRINCESS BEATRICE OF YORK AND MR. EDOARDO MAPELLI MOZZI ARE ENGAGED TO BE MARRIED | The Duke of York

The Duke of YorkさんはTwitterを使っています: 「The Duke and Duchess of York are delighted to announce the engagement of Princess Beatrice to Mr Edoardo Mapelli Mozzi. Her Royal Highness and Mr Mapelli Mozzi became engaged while away for the weekend in Italy earlier this month: https://t.co/HQ2DDObVWY 📷Princess Eugenie https://t.co/oMvVdBWj5H」 / Twitter
https://twitter.com/TheDukeOfYork/status/1177163970756657154

The Duke of YorkさんはTwitterを使っています: 「@yorkiebea “We share so many similar interests and values and we know this will stand us in great stead for the years ahead, full of love and happiness.” – Princess Beatrice and Edo Mapelli Mozzi.」 / Twitter
https://twitter.com/TheDukeOfYork/status/1177164103808356357

 

妹のユージェニー王女殿下のアカウント:
Princess EugenieさんはInstagramを利用しています:「Beabea – wow! I'm so happy for you my dearest big sissy and dear Edo. It's been a long time coming and you two are meant to be. 📷 by me!!…」

 

 (英語)Princess Beatrice has become engaged to tycoon Edoardo Mapelli Mozzi | Daily Mail Online