“アラウカニア・パタゴニア公【対立公】スタニスラス1世殿下”が、対立していた“アントワーヌ4世”の名(?)を死後の称として認め、融和を求める声明(2018年1月)

 2017年12月に“薨去”した“アントワーヌ4世殿下(Antoine IV)”と対立していたアラウカニア・パタゴニア公スタニスラス1世【スタニスラス・パルビュレスコ】殿下(キディコ子爵 : His Royal Highness Stanislas I【Stanislas Parvulesco】, Prince of Araucania and Patagonia, Viscount of Quidico)が声明を出しています。

 それによりますと、“アントワーヌ4世”を、もちろん正統なアラウカニア・パタゴニア王位継承者としては認めていないものの、死後の称として「アントワーヌ4世」を認めるというようなことが含まれています。
 そのかわりといってはなんですが、融和の呼びかけ=俺をただ一人のアラウカニア・パタゴニア公と認めろと、とれる内容もあります。

 はっきりいって、この内容が(故アントワーヌ4世側へ)どの程度の訴求力があるのかよくわかりません。そして、次の対立者が出るのかも定かではありません(アントワーヌ4世の遺族がこれからもこの“運動”に関わっていきたいのか、ほかに次のアラウカニア・パタゴニア王になりたい人物はいるのか、など)。

 ただ気になるのは、フランス語は詳しくないので理解が間違っているかもしれませんが、スタニスラス1世が認めているのはアントワーヌ4世という名称を使うだけであって、アラウカニア・パタゴニア王位にはこれがなにか関係があるのかについてはまったく述べていないところです。具体的には「Prince」という名称が前置または後置されていません
 つまり、この「アントワーヌ4世」というのはいったいなんなの?、ということです。適当に名乗っていいよというだけなら誰にだって出来る話です
 いっぽう、アントワーヌ4世について、アラウカニア・パタゴニア王位への主張が有効なものであると記述したり、「Prince」号はつけないものの、スタニスラス1世およびアントワーヌ4世の前任者であるフィリップ1世【フィリップ・ボワリー】と併記したりと、微妙な扱いも見られ、どちらにもごまかせるようし、うまく丸め込もうとしたのではないかとも思えます。

 

 (フランス語)Appel du Prince d' Araucanie. – Royaume d'Araucanie et de Patagonie.
 ※記事のURLが変更されたようなのでリンク先を変更しました。

 

追記:
 スタニスラス1世はフランス王ジャン2世の子孫を称しており、系譜の情報も存在します。

モナコ公アルベール2世殿下の新年のメッセージ(2018年1月)

 モナコ公アルベール2世殿下(His Serene Highness Prince Albert II, Sovereign Prince of Monaco)の新年のメッセージが掲載されています。

 

 (フランス語:モナコ公室公式サイト)Palais Princier de Monaco – Voeux de S.A.S. le Prince pour l’année 2018
 (英語:モナコ公室公式サイト)Prince's Palace of Monaco | NEW YEAR’S MESSAGE FROM H.S.H. THE PRINCE FOR 2018

 

訃報(2017年12月30日or31日):オルレアン派フランス王室/クレルモン伯爵フランソワ王子殿下、薨去(1961~2017)パリ伯アンリ殿下の長男

 日付が情報によって違いますが、2017年12月30日または31日に、オルレアン派フランス王室のクレルモン伯爵/フランス王子フランソワ殿下(オルレアン公子 : His Royal Highness Prince François of France, Prince of Orléans, Count of Clermont)が薨去されたようです。
 1961年2月7日生まれの56歳。

 

王室公式サイト:
 (サイト運営が終了しています)(フランス語)Communiqué de Mgr le Comte de Paris | Le Comte de Paris
掲載時URL:http://leblogducomtedeparis.fr/communique-de-mgr-le-comte-de-paris/

 (フランス語:弟:ヴァンドーム公爵ジャン殿下の公式サイト)Prince Jean de France – Décès de S.A.R. le prince François d'Orléans

王党派ブログ:
 (サイト移転により記事の掲載が終了しています)
(フランス語)S.A.R. le prince François de France est décédé cette nuit – Le blog de La Couronne
掲載時URL:http://www.la-couronne.org/actualite-royale/s-a-r-prince-francois-de-france-decede-cette-nuit/
(フランス語)Portrait de S.A.R. le prince François de France, comte de Clermont – Le blog de La Couronne
掲載時URL:http://www.la-couronne.org/actualite-royale/portrait-de-s-a-r-prince-francois-de-france-comte-de-clermont/

一般報道:
 (フランス語)Le prince François d'Orléans est mort à l’âge de 56 ans – Le Parisien

その他:
 (フランス語:ミクロネーション「アラウカニア・パタゴニア王国」“アラウカニア・パタゴニア公スタニスラス殿下”公式ブログ)Communiqué du Prince d' Araucanie. – Royaume d'Araucanie et de Patagonie.
※スタニスラス1世はフランス王ジャン2世の子孫を称しており、系譜の情報も存在します。

 (英語)Prince François of Orléans Dies Aged 56 | The Royal Forums
 (英語)Royal Musings: HRH Prince Francois d'Orléans, Count of Clermont (1961-2017)
 (英語)Royal Musings: Death notice for the Count of Clermont

 

 障碍の問題で、継嗣(フランス皇太子)から外されたと(祖父から)宣言されたり、いやそうではないと(父から)宣言されたりといろいろありましたが、今回薨去されました。

PrinceJeandeFranceさんのツイート: "J'ai la tristesse de vous annoncer le décès de mon frère S.A.R. le prince François d'Orléans survenu ce matin. Je le confie à vos prières.… https://t.co/PlydK5Et2H"

 

インタビュー記事(ポルトガル語):ポルトガル王室当主のブラガンサ公爵ドゥアルテ・ピオ殿下へのインタビュー(2017年12月)

 D. Duarte: ″Para muitos espanhóis não faz sentido a independência de Portugal″

 

 「多くのスペイン人にとって、ポルトガルの独立は無意味(?」というようなタイトルが付けられたポルトガル王室(ブラガンサ家)当主のブラガンサ公爵ドゥアルテ・ピオ殿下(His Royal Highness Duarte Pio, Duke of Braganza)へのインタビュー記事です。
 また、ページ下部では、長男で継嗣のベイラ公/バルセロス公爵/ポルトガル王子アフォンソ殿下(Infante Dom Afonso : His Royal Highness The Prince of Beira, The Duke of Barcelos)へもインタビューされています(動画あり)。インタビューは初めてということです。

 

 以下、気になった内容だけ書いておきます(すごいざっくりと書いた部分ありますけど)。

 ドゥアルテ・ピオ殿下:
「ポルトガル共和国の人々の 30% が大統領制より王制を望んでおり、 70% (先の 30% とあわせて?)が国家は王室に公的な地位を与えるべきと考えている」
※どこの調査の数字かはわかりません。

「(ポルトガルの)王政のモデルはベルギーが良い。王は政府が危機に陥った時に良く動いている」

「(EUの統合が進んで各国の主権が失われていっても)王政は続く」

「カタルーニャの件はポルトガルとは違うが注目している」

「あるポルトガルの政治家が、(スペイン王)ファン・カルロスに『今こそイベリア統合国家の時期では?』(スペインとポルトガルの統合)と要望したが、答えは『それよりもスペインの統合を心配している』だった」
※いつの時期か不明。

(子供たちのうちで君主政に否定的なものはいるか?という質問に)
「いない。私の子供たちはみな賢い」

 

 アフォンソ殿下:
「ポルトガル人は政体を選ぶ権利を持つべき」

(王政復古の国民投票を支持するかという質問に)
「もちろん。ポルトガルは民主政国家」

(選挙にいっているかという質問に)
「王は政治に介入すべきとは考えていない(が)、投票にいけるときはいっている。しかし大統領選挙は別だ」

 

訃報(2017年12月29日):スペインのフランコ総統の一人娘/初代フランコ女公爵カルメン・フランコ閣下、薨去(1926~2017)

 2017年12月29日、スペインの故フランシスコ・フランコ総統の一人娘の初代フランコ女公爵カルメン・フランコ閣下(ビリャベルデ侯爵夫人【未亡人】 : Carmen Franco, 1st Duchess of Franco : The Most Excellency The Duchess of Franco : マリア・デル・カルメン・フランコ・ポロMaría del Carmen Franco Polo)が薨去したとの報道が出ています。
 1926年9月14日生まれの91歳。

 フランコ総統死去の1975年に、スペイン王であることを宣言したファン・カルロス1世陛下によってフランコ公爵(グランデ)の称号を叙爵されました。

 

 (英語)Spanish dictator Franco’s only daughter dies – The Local
 (スペイン語)Muere Carmen Franco tras su lucha contra un cáncer terminal. Noticias de Noticias
 (スペイン語)Muere Carmen Franco y Polo a los 91 años
 (スペイン語)Muere Carmen Franco a los 91 años de edad | loc/famosos
 (スペイン語)Muere Carmen Franco, la única hija del dictador, a los 91 años | Gente y Famosos | EL PAÍS
 (スペイン語)La herencia que deja, la hija del dictador, Carmen Franco Polo
 (スペイン語)Familiares y amigos dan su último adiós a Carmen Franco

 (スペイン語:アンジュー公ルイ・アルフォンス殿下中心の記事)Luis Alfonso de Borbón se despide de su abuela con una emotiva carta

 

 薨去に伴い、現在(2006年制定)のスペイン爵位継承ルールに基づき、(なにも措置がされていなければ)長女のカルメン・マルティネス=ボルディウCarmen Martínez-Bordiú)が二代目のフランコ女公爵となりますが、これは自動的には起こらず、自身による継承の申請と、君主、すなわちスペイン王フェリペ6世陛下の裁可が必要です。しかし、めんどくさいので申請をしない不埒な貴族が多発(?)しており、状況の把握もこれまためんどくさいので、このようなケースでは先代の死去をもって二代目として扱うような書き方をする人もいます。
 また、カルメン・マルチネス=ボルディウの法廷推定相続人は、長男は死去しているので次男の、正統派フランス王位継承者ルイ20世Louis XX)ことアンジュー公ルイ・アルフォンス殿下、そしてその法廷推定相続人はルイ殿下の第一子/長女のフランス王女ウジェニー殿下となっているはずです。
 もちろんこれらは生前に所定の措置を取れば他者が襲爵することも可能です。