結婚(2018年8月):ウラッハ公子アンゼルム殿下とクララ・フォン・ケンピス。アンゼルム殿下は、一時期「リトアニア王位継承者」を称していた(今も?)イニゴ殿下の次男

 2018年8月の最終週の週末に、ウラッハ公子アンゼルム殿下(His Serene Highness Prince Anselm of Urach : アンゼルム・フュルスト・フォン・ウラッハAnselm Fürst von Urach)とクララ・フォン・ケンピスClara von Kempis)の結婚式がおこなわれたようです。

 

 アンゼルム殿下の系統は、ヴュルテンベルク王室の貴賤結婚の子孫で、1918年に設立が計画されたリトアニア王国の王に選出されたウラッハ公爵ヴィルヘルム・カール殿下(リトアニア王ミンダウガス2世)の子孫でもあります。
 父、ウラッハ公子イニゴ殿下は、(兄の現・ウラッハ公爵カール・アンゼルム殿下の結婚がリトアニア王室法を満たしていないことを理由に)数年前にリトアニア王位継承者であることを宣言して活動を始めましたが、その後、特に情勢が報じられていないようです。

 

 クララ・フォン・ケンピスのほうですが、詳細な系譜はわかりませんが、フランス併合下の1797年の短期間にケルン市長を務めたマクシミリアン・フォン・ケンピスMaximilian von Kempis)という人物の同族かもしれません。
 いずれにせよ、貴族かどうかも確認できていません。

 

カタルーニャ前州知事の弁護士がベルギーでスペイン最高裁判事相手に起こしていた裁判の訴状に文言の捏造疑惑が発生した件で、スペイン王フェリペ6世陛下のスピーチ内容も“操作”されていた疑い(2018年8月)弁護士は「翻訳者のミス」

 (スペイン語)Los abogados de Puigdemont también manipularon palabras de Felipe VI

 

 詳細はあんまり興味ないのですが……。

 スペインのカタルーニャ州の前知事、カルラス・プッチダモン氏(プチデモン元州首相)の弁護士が、ベルギーで、スペインの最高裁判所判事相手に訴訟を起こしていたらしいのですが、上記の Monarquía Confidencial によりますと、 Twitter ユーザ が訴状の文言に捏造疑惑を発見して、その後、スペインの各メディアが確かに変だと確認して疑惑を報道しているようです。

 さらに、スペイン王フェリペ6世陛下(King Felipe VI : His Majesty The King of Spain)のスピーチ内容も“操作”されているということで、 Monarquía Confidencial でも記事になった模様(王室関連のコーナーですので)。

 言い逃れはできないかと思いきや、弁護士は「翻訳者のミス」「どうして起きたか翻訳者に確認する」と説明
 Twitter では、「Google 翻訳を使ってもこんなこと起きねーぞ」とツッコミも入っているようです。

 今のところ、スペインで騒がれている程度で、ベルギーやドイツでの報道を見ていませんが、どういう扱いになるのか気にしておきます。

 

インタビュー記事のさわりだけ【続きは紙媒体で】(ドイツ語):ドイツの BUNTE が、10月に80歳を迎える旧イラン皇妃ファラー陛下へのインタビュー(2018年8月)

 ドイツの BUNTE が、パフラヴィー朝の旧イラン皇妃ファラー・パフラヴィー陛下(Her Imperial Majesty Farah Pahlavi, Shahbanou【Empress】 of Iran)へのインタビューをおこなったようです。

 

 (ドイツ語)Ex-Kaiserin Farah Diba: „Ich trage noch immer den Ehering meines Mannes“ | BUNTE.de

 

 インタビューが掲載されており、例によって続きは紙媒体を買ってね、ということです。

 また、ページでは、過去の映像や最近の写真を掲載した短い動画(子息の旧イラン皇太子レザー・パフラヴィー殿下夫妻や、孫のイラン皇女ファラー殿下が写っています)が視聴できます。

 

関連:
 80歳(2018年10月14日):パフラヴィー朝の旧イラン皇妃ファラー陛下が80歳を迎える

 

ナミビア伝統的君主:ナミビア政府が、ヘレロ人の大首長ヴェクイイ・ルコロの称号を“格下げ”。大首長(元・法務長官?)は「憲法違反」「ドイツ外務省と大使が関わっている」と非難(2018年8月)ドイツ大使館は関与を否定

 (英語)Rukoro fights village chief status – The Namibian

The Namibianさんのツイート: "Paramount chief Vekuii Rukoro vowed to sue the government if it does not change its intentions to confer him the status of just being the chief of the traditional community of Aminuis. https://t.co/gyt7ngBO2c… https://t.co/e6vgbzBRvF"

The Namibian – Paramount chief Vekuii Rukoro yesterday… | Facebook

 

 ナミビア共和国政府が、同国の伝統的君主のひとり、ヘレロ人の大首長ヴェクイイ・ルコロVekuii Rukoro)の称号を“格下げ”したそうです。

 記事によりますと、“ombara otjitambi”という称号を2016年に承認されているようです。
 ヘレロ人は、ナミビアの構成民族で唯一複数の伝統的君主が存在します(これがドイツの植民地政策の結果かどうかはわかりませんが)。
 “ombara otjitambi”という称号を保有することは、おそらくですが、ヘレロ全体の大首長に近い意味合いなのではないかと思いますが、一方で、他の伝統的君主はその下で指揮を受けるわけではないと思われるので、管轄区域があるのではないかと思います。

 そして、政府、というか現在のナミビア共和国大統領ハーゲ・ガインゴブ博士閣下(His Excellency Dr. Hage G. Geingob)は、今回、ルコロの称号をアミヌイスの首長(Aminuis)としたようです。
 記事によればアミヌイスはすごい田舎のようですが、そもそもここを管轄しているのは、ムバンデル大首長なのではという疑問が。

 ルコロの前任者、クアイマ・リルアコは2014年6月2日に薨去していますが、現在の大統領とリルアコ、ルコロの関係があまり良くなかった/良くないのではないかとも思われます。

 また、ルコロはドイツ外務省と大使を非難(ドイツ大使館は関与を否定)、抗議に対して政府関係者が電話に出ず、WhatsAppでも返事をよこさない、としています(WhatsAppで大首長と閣僚が連絡を取るのがナミビアの現状のようです)。

 ともあれ、政府側が撤回しない場合、訴訟がおこなわれるでしょう。
 ルコロがなぜドイツの関与をほのめかしたのかよくわかりませんが、裁判になれば明らかになるかもしれないし、ならないかもしれません。

 

ガッサーン朝後継を称するアル=ヌーマーン8世殿下が、キリスト教/アルメニア使徒教会/キリキア・カトリコスのアラム1世聖下を訪問(2018年8月)

※この記事はキリスト教 高位聖職者のニュースと重複します。

 

 2018年8月22日、ガッサーン王朝の後継を称しているガッサーン王子アル=ヌーマーン8世・ガリオス・エル・シェモル殿下(His Royal Highness Prince Gharios El Chemor of Ghassan Al-Nu’man VIII)は、キリスト教/オリエント正教会/アルメニア使徒教会(アルメニア正教会)のキリキア・カトリコスアラム1世聖下(His Holiness Aram I, Catholicos of Great House of Cilicia)を訪問しました。
 殿下は、アラム1世聖下を、殿下が総長を務める聖大天使ミカエル神聖騎士団(Sacred Order of Saint Michael Archangel)の最高位に叙任したようです(おそらくナイト・グランド・カラー)。
※公式サイトのVIPのページに、おそらくこの最高位を叙任されている人々の写真が掲載されています(「VIP」って……)。ページの下部に、王室関係とキリスト教聖職者関連と国家元首格だけ名前を書いておきます

 この殿下は去年まで“His Imperial and Royal Highness”を称していたのですが、いつのまにやら Imperial を称さなくなっています(が、まだ残っているページもあるようなので、詳細は不明です)。
 この Imperial は、東ローマ皇帝ニケフォロス1世が、ガッサーン朝の後裔であるという記述がされている書物があることによっているのではないかと思っていましたが、理由が記述された箇所を見た覚えはありません。
 殿下のサイトには、「ニケフォロス1世がガッサーン王朝の当主であると宣言したことにより、ガッサーン王朝の構成員は東ローマ皇帝の一族となりその継承権を得た」ととれるような記述がありました(なお、当主であると宣言したというのが本当かどうか知りませんが、そもそもガッサーン朝の後裔かどうかもわからないのでは……)。

 さて、ここでこの人物に関してすべてを説明する知識はありませんが、いちおう「こんな感じじゃないの?」と思っていることを書いておきます(責任は持てません)。

  • レバノンにガリオスという名の一族は存在し、同国の混乱で世界中に散らばっています。レバノンには政治家などの有力者もいます。
  • この殿下がこの一族の一員かどうかもよくわからない(ブラジル生まれ?)のですが、当主かどうかはそれ以上にわかりません
  • ガリオスという一族は、シェモルという一族をへて、先祖はガッサーン朝であるという話はあります(が、どこまで信用できるのかはわかりません。殿下の公式サイトでは、歴史学者がそういっているというようなことが書いてありますが、そもそも殿下の公式サイトが信用できない状況では……)
  • 公式サイトなどの主張では、誘導的な記述(Aが承認された、ということを書いて、あたかもBも承認されたかのように思わせるといったようなこと)が多く、はっきりってうさんくさいです。
  • とはいうものの、今回、キリキア・カトリコス庁が「HRH (His Royal Highness)」としたようにレバノン共和国内で「Royal Highness」で書かれる例を複数確認しています。これでいいのか……?

 なお、殿下は、空手、古武道、合気道を学んでいるそうです(なぜますますうさんくさくなるのか……)。

 

 (英語:アルメニア使徒教会キリキア・カトリコス庁公式サイト)HIS HOLINESS ARAM I RECEIVED PRINCE GHARIOS EL-CHEMOR OF GHASSAN AL-NU’MAN VIII | Armenian Church Catholicosate of Cilicia

 (英語:アル=ヌーマーン8世殿下のブログ)Armenian Orthodox Patriarch joins “One Voice for Christians” – THE ROYAL HERALD

 

Armenian Churchさんのツイート: "On August 22nd, 2018, His Holiness Aram I has generously received the #Royal House of Ghassan headed by HRH #Prince Gharios El Chemor of Ghassan Al-Nu’man VIII. #armenianchurch #holyseeofcilicia #stmarymonastery #մեծիտաննկիլիկիոյկաթողիկոսութիւն… https://t.co/H5krukHJCT"

 

Prince Gharios El Chemorさんのツイート: "Latest article!!! https://t.co/t0w2r7lDyv"

 

Prince Gharios El Chemorさんのツイート: "Doing one of my favorite things in life, directing one episode of our series of documentaries “One Voice for Christians” with His Holiness Catholicos Aram I The Armenian Orthodox Patriarch of Cilicia https://t.co/Fj9HrfMa4B… https://t.co/mPUHef3chR"

 

Amazing audience with His Holiness… – Royal House of Ghassan | Facebook

 

 聖大天使ミカエル神聖騎士団(Sacred Order of Saint Michael Archangel)の「VIP」のページに現時点で写真が掲載されている人々の名前を書いておきます。

 なお、同騎士団は、非宗教の世俗騎士団で、おそらく慈善事業をおこなう NGO です。
 騎士団が NGO という例は多いです。集金と節税とイメージアップが同時におこなえます。
 ちなみに誤解している人がたまにいますが、主権実体であるマルタ騎士団はそれらとはまったく別種のものです。マルタ騎士団総長は外交関係を樹立している国々を公式訪問すれば国家元首と同じく日本でいう国賓待遇が取られます(公式訪問を短期間に繰り返せば、国家元首もそうですが、国賓待遇にはなりません)。

 話がそれましたが、掲載されている方々(前職・元職の場合、叙任当時は現職かもしれません):

  • キリスト教/ローマ・カトリック教会の首座/ローマ教皇聖座およびバチカン市国の絶対君主/ローマ教皇フランシスコ聖下(His Holiness Pope Francis
  • レバノン共和国大統領ミシェル・アウン大将閣下(His Excellency General Michel Aoun
  • ブヤル・ニシャニBujar Nishani)元・アルバニア共和国大統領
  • アルバニア王室当主/アルバニア皇太子レカ2世殿下(His Royal Highness Crown Prince Leka II of the Albanians)
  • キリスト教/東方正教会首席/コンスタンティノープル=新ローマ大主教・全地総主教バルソロメオス聖下(バーソロミュー1世世界総主教バルトロマイ1世ヴァルソロメオス1世 : His All-Holiness Bartholomew, Archbishop of Constantinople-New Rome and Ecumenical Patriarch)
  • キリスト教/オリエント正教会/コプト正教会の首座/アレクサンドリア教皇タワドロス2世聖下(His Holiness Pope Tawadros II of Alexandria)
  • キリスト教/ローマ・カトリック教会/東方典礼カトリック教会/マロン東方典礼カトリック教会の首座/アンティオキア・全レバント総大司教ベカラ・ブートロス・ライ枢機卿座下(His Beatitude and Eminence Moran Mor Béchara Boutros Cardinal Raï, O.M.M. , Patriarch of Antioch and the Whole Levant)
  • キリスト教/オリエント正教会/アルメニア使徒教会(アルメニア正教会)のキリキア・カトリコスアラム1世聖下(His Holiness Aram I, Catholicos of Great House of Cilicia)
  • キリスト教/ローマ・カトリック教会/ローマ教皇庁キリスト教一致推進評議会議長クルト・コッホ枢機卿座下(His Eminence Kurt Cardinal Koch, President of the Pontifical Council for Promoting Christian Unity)
  • キリスト教/東方正教会/アルバニア正教会の首座/ティラナ・ドゥラス大主教アナスタシオス座下(His Beatitude Archbishop Anastasios of Tirana and Durres, Primate of Albania)
  • キリスト教/ローマ・カトリック教会/カンポス司教ロベルト・フランシスコ・フェレリア・パス座下(Bishop Roberto Francisco Ferrería Paz, Bishop of Campos)
  • “シェイフ”・ セリム・エル・シェモル公子(Prince Cheikh Selim El Chemor
  • ローマ教皇庁東方教会省長官レオナルド・サンドリ枢機卿座下(His Eminence Leonardo Cardinal Sandri, Prefect of the Congregation for the Oriental Churches)
  • キリスト教/オリエント正教会/コプト正教会/ドイツのヘクスター主教ダミアン座下(His Grace Damian, Bishop of Höxter)
  • キリスト教/オリエント正教会/コプト正教会/ロンドン大主教【ロンドン大司教】アンゲロス座下(His Eminence Archbishop Angaelos of London)
  • キリスト教/ローマ・カトリック教会/東方典礼カトリック教会/マロン東方典礼カトリック教会/エルサレム名義補佐司教マルーン・エリアス・ニメー・ラハム大司教座下(His Most Reverend Excellency Monsignor Archbishop Maroun Elias Nimeh Lahham, Auxiliary Bishop Emeritus of Jerusalem : メダバ名義大司教 : Titular Archbishop of Medaba)
  • キリスト教/ローマ・カトリック教会/東方典礼カトリック教会/マロン東方典礼カトリック教会/ハイファ・聖地大主教/イスラエル・パレスチナ総司教代理/ヨルダン総司教代理/ムーサ・エル・ハーゲ座下(His Most Reverend Excellency Monsignor Archbishop Moussa El-Hage, O.A.M., Archbishop of Haifa and the Holy Land, Patriarchal Exarch of Jerusalem and Palestine, Patriarchal Exarch of Jordan)
  • キリスト教/ローマ・カトリック教会/東方典礼カトリック教会/マロン東方典礼カトリック教会/ノッサ・セニョーラ・ド・リバノ・エン・サンパウロ司教エドガー・アミーン・マディ座下(Bishop Edgar Amine Madi, Bishop of Nossa Senhora do Líbano em São Paulo)
  • トーマス・シルマッハー教授(Prof. Dr. theol. Dr. phil. Thomas Schirrmacher, PhD, ThD, DD)
  • “シェイフ”・エリー・ガリオス博士(Sheikh Dr Elie Gharios
  • シャリッファ・ブドゥールShariffa Bdour)【ハーシム王室と書いてありますが……?】