ルクセンブルク大公妃マリア・テレサ殿下と大公室職員が口論、この職員は異動、別職員一人も異動(2022年12月)

 (ややはっきりしない記事ですが)報道によりますと、ルクセンブルク大公妃マリア・テレサ殿下(Maria Teresa : Her Royal Highness The Grand Duchess of Luxembourg)が、大公室職員と口論をし、その後、その職員が(自分の安全のために)異動しているそうです。
 要するにパワハラの類を受けたという感じの記事ですが……。

 

 (英語)RTL Today – Grand Ducal Court: Employee transferred after verbal altercation with Grand Duchess Maria Teresa

 

 政府側の担当者は、この出来事について「受け入れられない」としています。
 また、異動は「for her own protection.」となっているので、職員は女性のようです。

 これに加え、別の従業員一名が異動を求めて許可されているようですが、詳細は不明。

 ワリンゴ報告書が出てから3年近く経過しています。
 今回、こういう報道が出ているということは、この期間の状況などの情報公開がおこなわれてもおかしくありません。

 

関連:
 ルクセンブルク:ワリンゴ報告書が公開される。全般的に他の君主国と比較したシステムの分析や問題点の洗い出しをする生真面目なもの(2020年1月)劣悪な就業環境に関する言及はあるものの、「退位」とか言い出したメディアも大幅にトーンダウン

婚約発表(2022年11月):ルクセンブルク大公女アレクサンドラ殿下と、ニコラ・バゴリー氏。結婚式は来年【2023年】春の予定

 2022年11月7日、ルクセンブルク大公女アレクサンドラ殿下(ナッサウ公女 : ブルボン=パルマ公女 : Her Royal Highness Princess Alexandra of Luxembourg, Princess of Nassau, Princess of Bourbon-Parma)とニコラ・バゴリー氏(Nicolas Bagory)の婚約が発表されました。
 結婚式は来年【2023年】の春の予定です。

 アレクサンドラ殿下は、1991年生まれの31歳。
 ルクセンブルク大公アンリ殿下夫妻の第4子でただ一人の娘。
 2022年11月7日現在、ルクセンブルク大公位継承順位は第6位です。

 

 (フランス語:ルクセンブルク大公室 公式サイト)Fiançailles de la Princesse Alexandra avec M. Nicolas BAGORY | Cour grand-ducale

 

Cour Grand-DucaleさんはTwitterを使っています: 「💍 Leurs Altesses Royales le Grand-Duc et la Grande-Duchesse ont la très grande joie d’annoncer les fiançailles de Leur fille, Son Altesse Royale la #PrincesseAlexandra, avec Monsieur Nicolas BAGORY. 📅 Le mariage aura lieu au printemps. ©MGD/S.Margue https://t.co/SjwcoAGXKs」 / Twitter

 

💍 Leurs Altesses Royales le Grand-Duc… – Cour Grand-Ducale | Facebook

 

追記(2022年12月30日):

– Le mariage civil aura lieu le 22 avril 2023, à la Mairie de la Ville de Luxembourg.
– Le mariage religieux sera célébré le 29 avril 2023 en l’église Saint Trophyme de Bormes-les-Mimosas.

 民事婚は2023年4月22日。
 宗教婚は2023年4月29日の予定と発表されました。

ルクセンブルク大公アンリ殿下夫妻が新型コロナウイルスワクチンを接種(2021年4月)

 2021年4月22日、ルクセンブルク大公アンリ殿下(Henri : His Royal Highness The Grand Duke of Luxembourg)とルクセンブルク大公妃マリア・テレサ殿下(Maria Teresa : Her Royal Highness The Grand Duchess of Luxembourg)は、新型コロナウイルスワクチンを接種したようです。

 

 (フランス語:ルクセンブルク大公室 公式サイト)Le Grand-Duc et la Grande-Duchesse vaccinés contre la COVID-19 | Cour grand-ducale

 (英語)RTL Today – Limpertsberg: Grand Duke and Grand Duchess attend vaccination appointment

 

Cour Grand-DucaleさんはTwitterを使っています 「Le Couple grand-ducal a été vacciné contre la Covid au centre de vaccination du Limpertsberg. LL.AA.RR. remercient tous ceux qui s'investissent pour faire aboutir la campagne vaccinale, un effort de solidarité qui nous permettra un retour graduel vers la normalité. ©MGD/S.Margue https://t.co/CA9w1ixkxo」 / Twitter

 

 

Cour grand-ducale Luxembourg (@courgrandducale) • Photos et vidéos Instagram

ルクセンブルク大公室が、報告書に対する極めて短いメッセージ(2020年1月)

 2020年1月31日付で、ルクセンブルク大公室が、報告書に対する極めて短いメッセージを出しています。
 ジャノ・ワリンゴ氏(Jeannot Waringo)からベッテル首相に提出された報告書によって提案されている、より一層の透明性と近代化の実現に協力するよということです。
 あまりに短いので、ページの読み込みが途中で止まっているのかと思いました。

 

 (フランス語:ルクセンブルク大公室 公式ウェブサイト)Communiqué relatif au rapport de M. Jeannot Waringo – Cour Grand-Ducale de Luxembourg – Janvier 2020

 

関連:
 ルクセンブルク大公アンリ殿下がメッセージを公開(2020年1月)大公妃マリア・テレサ殿下に関する否定的な報道を強く非難するもの。フランス語の他、ルクセンブルク語、英語、スペイン語が用意され異例
 ルクセンブルク:ワリンゴ報告書が公開される。全般的に他の君主国と比較したシステムの分析や問題点の洗い出しをする生真面目なもの(2020年1月)劣悪な就業環境に関する言及はあるものの、「退位」とか言い出したメディアも大幅にトーンダウン

 

ルクセンブルク:ワリンゴ報告書が公開される。全般的に他の君主国と比較したシステムの分析や問題点の洗い出しをする生真面目なもの(2020年1月)劣悪な就業環境に関する言及はあるものの、「退位」とか言い出したメディアも大幅にトーンダウン

 ジャノ・ワリンゴ氏(Jeannot Waringo)からベッテル首相に提出された報告書が公開されました。
  PDF ファイルで44ページ(フランス語)のもので、全般的に他の君主国と比較したシステムの分析や問題点の洗い出しをおこなっています。学術論文みたいなものです。
 劣悪な就業環境に関する言及もあり、それをルクセンブルク大公妃マリア・テレサ殿下(Maria Teresa : Her Royal Highness The Grand Duchess of Luxembourg)と結びつけることも可能である書き方ではありますが、基本的に大公妃本人に直接言及するようなところはほとんどありません(というか、むしろ特定個人に言及することを避けている感すらあります)。
 要するにシステムを改善して問題点を解消することを目指しており、「特別捜査官が大公妃の悪事をあばく」とかそういうものではありませんでした

 

 ……こんな生真面目な報告書からどうやったら大公が退位するという話が生まれるのか……。

 

 もちろんざっと読んだだけなので、見逃しているか勘違いしているかもしれませんが……。
 首相が議会に制度改正をはかって、可決されて終わる話なのでは。

 

 報道したメディアのひとつ RTL は大幅にトーンダウンし、そこをコピペしてちょっと変えて記事にしていた他のメディアは、上記の劣悪な就業環境の部分のみを報じたり、今までのことを完全に忘れて報告書のポイントを記事にしたり(ありがたいっちゃありがたいですけど)と、対応は様々です。

 もちろん、すでにふれたように、劣悪な就業環境についてしっかりと記述されています。つまり、根本的なスキャンダルの存在が否定されたわけではないので、今後タブロイドがなにかまた引き起こす可能性はあるかもしれませんが、それにしても退位がどうとかいっておいてこのオチではなにを言い出しても信用されないのでは……。
 また、以前に公開されたアンリ殿下のメッセージに対して、ルクセンブルクの報道関係者が報道の自由や公共の利益などの観点から大公に批判的な声明を出していたようです。このオチでは彼らの面目も丸つぶれですのでこれから頑張る可能性があります。

 

 (フランス語:ルクセンブルク政府 公式ウェブサイト)Rapport du représentant spécial du Premier ministre auprès de la Cour grand-ducale — gouvernement.lu // Le gouvernement luxembourgeois
 (フランス語:ルクセンブルク政府 公式ウェブサイト)Rapport du représentant spécial du Premier ministre auprès de la Cour grand-ducale — gouvernement.lu // Le gouvernement luxembourgeois

 

 (英語)RTL Today – Waringo report officially made public: "The monarchy's functioning must be reformed"
 (英語)RTL Today – RTL exclusive – WARINGO: Unrest at the Grand Ducal Court as Waringo report looms

 

続報:
 ルクセンブルク大公室が、報告書に対する極めて短いメッセージ(2020年1月)

 

続報(2022年):
 ルクセンブルク大公妃マリア・テレサ殿下と大公室職員が口論、この職員は異動、別職員一人も異動(2022年12月)