訃報(2023年10月6日):エステルハージ・デ・ガランタ伯爵子夫人クリスタが薨去(1928~2023)

 2023年10月6日、エステルハージ・デ・ガランタ伯爵子夫人クリスタ(Countess Christa of Esterházy de Galántha : クリスタ・エステルハージChrista Esterházy)が薨去したようです。
 1928年1月23日生まれの95歳。
 エステルハージ家の伯爵系統の称号を持つ人物と結婚。

 カトリックの女性運動で有名だったそうです。
 また、1990年代のカンボジアの選挙に、国連から監視員として派遣された一人とも記されています。

 

 (ドイツ語)Christa Esterházy – presente! | AG Globale Verantwortung

訃報(2023年1月10日):旧ギリシャ王コンスタンティノス2世が崩御(1940~2023)

 2023年1月10日、(旧)ギリシャ王コンスタンティノス2世陛下(Constantine II of Greece : His Majesty The King of the Hellenes : デンマーク王子 : Prince of Denmark)が、ギリシャ共和国アテネで崩御しました。
 1940年6月2日生まれの82歳。

 1964年から1973年の王政廃止までギリシャ王として統治。
 妻はデンマーク王室出身の(旧)ギリシャ王妃アンナ=マリア陛下(Anne-Marie : Her Majesty The Queen of the Hellenes, Princess of Denmark)で、コンスタンティノス2世自身もデンマーク王家の男系男子。

 崩御に伴い、長男の(旧)ギリシャ皇太子パウロス殿下(デンマーク王子 : His Royal Highness Crown Prince Pavlos of Greece, Prince of Denmark)が、ギリシャ王位の継承者およびギリシャ王室当主となります。

 

 デンマークのアマリエンボー宮殿の国旗は半旗に。
 国際オリンピック委員会(IOC)とギリシャ・オリンピック委員会は、パナシナイコ・スタジアムに旗を掲揚。

 2023年1月16日、アテネの生神女福音大聖堂(Metropolitan Cathedral of the Annunciation : ミトロポリス大聖堂 : Metropolis【Mitropoli】 : 府主教大聖堂 : Metropolitan Cathedral of Athens)にて葬儀がおこなわれ、タトイ宮殿の王室墓地に埋葬されました。
 キリスト教/東方正教会/ギリシャ正教会首座/アテネ・全ギリシャ大主教イエロニモス2世座下(His Beatitude Hieronymos II, Archbishop of Athens and All Greece and Primate of the Autocephalous Orthodox Church of Greece)が司式。

※ここから追記をします。
続きを読む 訃報(2023年1月10日):旧ギリシャ王コンスタンティノス2世が崩御(1940~2023)

クリスマスメッセージ(2022年):オランダ王ウィレム=アレクサンダー陛下による降誕祭(クリスマス)のスピーチ映像(2022年12月)

 オランダ王ウィレム=アレクサンダー陛下(Willem-Alexander : His Majesty The King of the Netherlands)による降誕祭(クリスマス)のスピーチ映像が投稿されています。

 

Koninklijk Huis(オランダ王室 公式ウェブサイト):
Kersttoespraak 2022 – YouTube

 (オランダ語:オランダ王室 公式ウェブサイト)Kersttoespraak van de Koning, 25 december 2022 | Toespraak | Het Koninklijk Huis

誕生(2022年12月7日):ルイ・ナポレオン皇子殿下が誕生。ナポレオン公ジャン=クリストフ皇子殿下夫妻の第一子・長男

 いくつかのサイトが、2022年12月7日に、ルイ・シャルル・リプラン・ヴィクトル・ジェローム・マリー・ナポレオン皇子殿下(His Imperial Highness Prince Louis Charles Riprand Victor Jérôme Marie Napoleon)の誕生したことを伝えています。
 ナポレオン公ジャン=クリストフ皇子殿下(Jean-Christophe : His Imperial Highness The Prince Napoléon)とオリンピア妃殿下(Her Imperial Highness Princess Olympia Napoléon : アルコ=ツィネベルク伯爵女 : Countess Olympia of Arco-Zinneberg : オリンピア・グレフィン・フォン・ウント・ツー・アルコ=ツィネベルクOlympia Gräfin von und zu Arco-Zinneberg)の第一子・長男です。

※新しい情報を見つけたら追加します。

 

 (フランス語)La princesse Napoléon a donné naissance à un héritier impérial
 (フランス語)L'Empire à un Aiglon

 (英語)Eurohistory: The French Imperial Family Welcomes Birth of a Prince!

オランダ世論調査(2022年9月):オランダでの王政継続を支持するのは51%まで低下。18歳~54歳では43%

 (オランダ語)Peiling Ipsos: slechts 51 procent van Nederland steunt monarchie

 

 オランダでの王政継続を支持するのは 51% まで低下し、 18 歳~ 54 歳では 43% であると、オランダの公営放送 NOS が報じています。
 この世論調査は共和政支持者団体が、イプソス(Ipsos)という有名な調査会社に委託したものらしく、依頼元はともかくとしても数値は信頼できるでしょう。

 

 記事によれば今年(2022年)の春には支持は 58% であり、低下の原因はわかりませんが、調査元の共和政支持者団体は、調査日について、予算関連の日に近く、王室予算について意識された(ことがマイナスにつながった)のではないかという指摘をしています。
(つまり、特に問題が起きなければ、次の世論調査ではわずかに上がるのは確実だろうと思います)

 

 また(いまさら意図がよくわからない設問ですが)、君主の長子が自動的に次の君主となるという、継承法についての支持が、 51% だったものが 47% に低下しています。
 これについては「ではなにを望むのか」という回答がない限り判断しようがなく、また、誤差とみてもいいレベルではないかという気もします。
 個人的には気にしていません。

 

 一方、共和政への支持は 24% から 26% への増加にとどまっており、これも誤差の範囲でしょう。
 つまり 25% 程度の人は、「どちらでもない」類の回答をしていることになりますが、その具体的な表現はわかりません。
 (なお、高齢層でも共和制支持がわずかずつ高まってきているというのは近年指摘されています)

 もし共和政になった場合にどのような政体を取るかですが、
  32% が、特に意見はなし
  30% が、ドイツ連邦共和国のような儀礼的大統領
  20% が、大統領のいない共和国(スイス連邦のような、と書かれていますが、スイスにも大統領はいます。ただローテーション制の特殊なものであるのと、国家元首としての規定がありません。外交上、他国の国家元首と同等になる機会は多々ありますが)
  17% が、アメリカ合衆国のような実権を持った大統領
 と回答しています。

 

 オランダの王政支持は、かつては 90% 近くあり、2020年でも 75% 程度あったのですが、
 国民に厳しい新型コロナウイルス【COVID-19】対策を課す中、
 オランダ王ウィレム=アレクサンダー陛下がギリシャで秋の休暇開始→激しい反発で数時間で帰国発表(2020年10月)
 という事件があったのが低下の主原因はないかと思われています。
 とはいえ、ゆるやかな長期的低下にあったことも事実ですし、 COVID-19 から現在のインフレまで社会が大きく揺らいでいるという事情もあるでしょう。

 

 継承法を男女の性別を問わない絶対長幼制にし、王室自体の人数を減らすことによって予算とスキャンダルを減らす、という方針は、ある程度は欧州の(モナコとリヒテンシュタインは除く)君主国にとっての共通方針になりつつあります(スペインは絶対長幼制ではありませんが)。

 しかし、これは成功の秘訣といえるほどのものでもありません。他にもう案がないという現実もあります。

 また、
 オランダ王室のオランニェ女公(オランダ皇太子)カタリナ=アマリア王女殿下が、警備上の理由から学生寮を離れた模様(2022年10月)
 という出来事がありました(世論調査はこれより前)。
 継嗣に対して、攻撃的な行動が(ソーシャルメディアを含め)継続的におこなわれており、同王女を守ることができていない状況です。