インタビュー記事(ポルトガル語):ポルトガル王室当主のブラガンサ公爵ドゥアルテ・ピオ殿下へのインタビュー(2017年12月)

 D. Duarte: ″Para muitos espanhóis não faz sentido a independência de Portugal″

 

 「多くのスペイン人にとって、ポルトガルの独立は無意味(?」というようなタイトルが付けられたポルトガル王室(ブラガンサ家)当主のブラガンサ公爵ドゥアルテ・ピオ殿下(His Royal Highness Duarte Pio, Duke of Braganza)へのインタビュー記事です。
 また、ページ下部では、長男で継嗣のベイラ公/バルセロス公爵/ポルトガル王子アフォンソ殿下(Infante Dom Afonso : His Royal Highness The Prince of Beira, The Duke of Barcelos)へもインタビューされています(動画あり)。インタビューは初めてということです。

 

 以下、気になった内容だけ書いておきます(すごいざっくりと書いた部分ありますけど)。

 ドゥアルテ・ピオ殿下:
「ポルトガル共和国の人々の 30% が大統領制より王制を望んでおり、 70% (先の 30% とあわせて?)が国家は王室に公的な地位を与えるべきと考えている」
※どこの調査の数字かはわかりません。

「(ポルトガルの)王政のモデルはベルギーが良い。王は政府が危機に陥った時に良く動いている」

「(EUの統合が進んで各国の主権が失われていっても)王政は続く」

「カタルーニャの件はポルトガルとは違うが注目している」

「あるポルトガルの政治家が、(スペイン王)ファン・カルロスに『今こそイベリア統合国家の時期では?』(スペインとポルトガルの統合)と要望したが、答えは『それよりもスペインの統合を心配している』だった」
※いつの時期か不明。

(子供たちのうちで君主政に否定的なものはいるか?という質問に)
「いない。私の子供たちはみな賢い」

 

 アフォンソ殿下:
「ポルトガル人は政体を選ぶ権利を持つべき」

(王政復古の国民投票を支持するかという質問に)
「もちろん。ポルトガルは民主政国家」

(選挙にいっているかという質問に)
「王は政治に介入すべきとは考えていない(が)、投票にいけるときはいっている。しかし大統領選挙は別だ」

 

ルーマニア王室から新年【2018年】へ向けたメッセージ(2017年12月)

 2017年12月5日に旧ルーマニア王ミハイ1世陛下(His Majesty King Michael IMihai I】 of Romania)が崩御したルーマニア王室から、新年【2018年】へ向けたメッセージが公開されています。

関連:
 ミハイ1世陛下の国葬

 

 (ルーマニア語:ルーマニア王室公式ニュース配信サイト)Familia Regală vă urează la mulți ani! | Familia Regală a României / Royal Family of Romania

 

 ルーマニア王室当主となったルーマニア王位守護者マルガレータ陛下(Her Majesty Margareta, the Custodian of the Crown of Romania : ルーマニア皇太子マルガレータ殿下 : Her Royal Highness Crown Princess Margareta of Romania)と夫のルーマニア王子ラドゥ殿下(His Royal Highness Prince Radu of Romania)はもちろんですが、マルガレータ陛下の妹の、エレーナ王女殿下(Her Royal Highness Princess Elena of Romania)、ソフィア王女殿下(Her Royal Highness Princess Sofia of Romania)、マリア王女殿下(Her Royal Highness Princess Maria of Romania)のほか、称号を剥奪されているイリーナ元王女(Irina Walker)の名も並んでいます。
※もともと公式サイトの方でも王室メンバーに含まれています。

 名前の羅列よりメッセージの方が短いですが、ミハイ1世陛下の名がないことが重いといえます。

 来年のルーマニア王室、というかマルガレータ陛下とラドゥ殿下は、ミハイ1世陛下の存在抜きで社会的立場を維持できるかどうかの正念場を迎えることでしょう。

 

ヨルダン王室が、三王子の“自宅軟禁”を否定(2017年12月)

 三王子がクーデター企図の疑いで自宅軟禁となったという情報が出たヨルダンですが、ヨルダン王室がこの情報を否定する声明を出しています。

 

 (英語)Jordan News Agency (Petra) |Royal Hashemite Court issues statement

 

ヨルダン王アブドッラー2世陛下が、三王子(弟二人と従弟)を自宅軟禁にしたとの情報、サウジアラビアとUAEがクーデターをそそのかしたか(2017年12月)※のちに否定

続報:
 ヨルダン王室が、三王子の“自宅軟禁”を否定(2017年12月)

 

 ヨルダン・ハシェミット王国国王アブドッラー2世・イブン・アル・フセイン陛下(アブドゥッラー2世アブドラ国王 : King Abdullah II bin Al-Hussein : His Majesty the King of the Hashemite Kingdom of Jordan)が、
 弟のファイサル・ビン・アル・フセイン王子殿下(His Royal Highness Prince Faisal bin Al-Hussein)、
 弟のアリー・ビン・アル・フセイン王子殿下(His Royal Highness Prince Ali bin Al-Hussein)、
 従弟のタラール・ビン・ムハンマド王子殿下(His Royal Highness Prince Talal bin Muhammad)、
 の三人を自宅軟禁にしたとのニュースです(ファイサル王子殿下は同母弟、アリー王子殿下は異母弟)。
 サウジアラビア王国のムハンマド・ビン・サルマン・ビン・アブドルアジーズ・アル・サウード皇太子殿下(His Royal Highness Crown Prince Mohammed bin Salman bin Abdulaziz Al Saud)およびアラブ首長国連邦軍副最高司令官/アブダビ皇太子“シャイフ【シェイク】”・ムハンマド・ビン・ザーイド・アル・ナヒヤーン殿下(モハメド皇太子 : His Highness Sheikh Mohammed bin Zayed Al Nahyan, Crown Prince of Abu Dhabi and Deputy Supreme Commander of the UAE Armed Forces)がクーデターをそそのかしたとの情報機関からの警告によるものだと記事には出ています。

 

 (英語)Jordan’s King arrests brothers and cousin in suspected Saudi-led coup | Al Sura English

 

訃報(2017年12月29日):スペインのフランコ総統の一人娘/初代フランコ女公爵カルメン・フランコ閣下、薨去(1926~2017)

 2017年12月29日、スペインの故フランシスコ・フランコ総統の一人娘の初代フランコ女公爵カルメン・フランコ閣下(ビリャベルデ侯爵夫人【未亡人】 : Carmen Franco, 1st Duchess of Franco : The Most Excellency The Duchess of Franco : マリア・デル・カルメン・フランコ・ポロMaría del Carmen Franco Polo)が薨去したとの報道が出ています。
 1926年9月14日生まれの91歳。

 フランコ総統死去の1975年に、スペイン王であることを宣言したファン・カルロス1世陛下によってフランコ公爵(グランデ)の称号を叙爵されました。

 

 (英語)Spanish dictator Franco’s only daughter dies – The Local
 (スペイン語)Muere Carmen Franco tras su lucha contra un cáncer terminal. Noticias de Noticias
 (スペイン語)Muere Carmen Franco y Polo a los 91 años
 (スペイン語)Muere Carmen Franco a los 91 años de edad | loc/famosos
 (スペイン語)Muere Carmen Franco, la única hija del dictador, a los 91 años | Gente y Famosos | EL PAÍS
 (スペイン語)La herencia que deja, la hija del dictador, Carmen Franco Polo
 (スペイン語)Familiares y amigos dan su último adiós a Carmen Franco

 (スペイン語:アンジュー公ルイ・アルフォンス殿下中心の記事)Luis Alfonso de Borbón se despide de su abuela con una emotiva carta

 

 薨去に伴い、現在(2006年制定)のスペイン爵位継承ルールに基づき、(なにも措置がされていなければ)長女のカルメン・マルティネス=ボルディウCarmen Martínez-Bordiú)が二代目のフランコ女公爵となりますが、これは自動的には起こらず、自身による継承の申請と、君主、すなわちスペイン王フェリペ6世陛下の裁可が必要です。しかし、めんどくさいので申請をしない不埒な貴族が多発(?)しており、状況の把握もこれまためんどくさいので、このようなケースでは先代の死去をもって二代目として扱うような書き方をする人もいます。
 また、カルメン・マルチネス=ボルディウの法廷推定相続人は、長男は死去しているので次男の、正統派フランス王位継承者ルイ20世Louis XX)ことアンジュー公ルイ・アルフォンス殿下、そしてその法廷推定相続人はルイ殿下の第一子/長女のフランス王女ウジェニー殿下となっているはずです。
 もちろんこれらは生前に所定の措置を取れば他者が襲爵することも可能です。