崩御した旧ルーマニア王ミハイ1世陛下のスイスの邸宅にマルガレータ殿下らが集う(2017年12月)

 2017年12月5日にスイス連邦オボンヌにて崩御した旧ルーマニア王ミハイ1世陛下(His Majesty King Michael IMihai】 of Romania)の邸宅に、長女のルーマニア皇太子マルガレータ殿下(ルーマニア王位守護者 : Her Royal Highness Crown Princess Margareta of Romania, the Custodian of the Crown of Romania)らが集う様子を報道した映像(をルーマニア王室公式チャンネルが転載したもの)。

 

Rugăciuni la căpătâiul Regelui – YouTube

 

旧ルーマニア王ミハイ1世陛下の崩御で……(2017年12月)

 旧ルーマニア王ミハイ1世陛下(His Majesty King Michael IMihai】 of Romania)の崩御で、ルーマニア王国復活・王政復古の望みはほぼついえたと思いますが、それはそれとして、東欧は田舎なので、長女のルーマニア皇太子マルガレータ殿下(ルーマニア王位守護者 : Her Royal Highness Crown Princess Margareta of Romania, the Custodian of the Crown of Romania)が当主として存命のうちはまだ影響力はあるかと思います。

 ただその下の世代が……。
 エリサベタ・カリナ・デ・ロムニエ・メドフォース=ミルズ嬢(Elisabeta Karina de Roumanie Medforth-Mills)に「ルーマニア王女」の称号を与えることはあるのだろうか……。

 

 ミハイ1世には娘しかおらず、もし息子の王子がいれば、(問題児ではない人物であれば)王政復古の可能性は高かっただけに、世襲制の不安定さをみせられた気がします。

 

訃報(2017年12月5日):旧ルーマニア王ミハイ1世陛下、崩御。ああ、ルーマニア王政復古ならず!(1921~2017)

 2017年12月5日、旧ルーマニア王ミハイ1世陛下(His Majesty King Michael IMihai I】 of Romania)が、スイス連邦オボンヌで崩御した模様。
 1921年10月25日生まれの96歳。
 五女のルーマニア王女マリア殿下(Her Royal Highness Princess MariaMarie】 of Romania)が看取ったようです。

 

 (英語:ルーマニア王室公式サイト)His Majesty King Michael of Romania has died

Familia Regalăさんのツイート: "Regele Mihai I a încetat din viață https://t.co/IF74URsBHH https://t.co/hDT1UkJIYU"

 

 長女のルーマニア皇太子マルガレータ殿下(ルーマニア王位守護者 : Her Royal Highness Crown Princess Margareta of Romania, the Custodian of the Crown of Romania)がルーマニア王室当主およびルーマニア王位継承者となります。
※「ルーマニア女王(Queen of Romania)」の称号を用いると思われますが、まだわかりません。
 また夫のルーマニア王子ラドゥ殿下(His Royal Highness Prince Radu of Romania)は(ルール上では)「Prince Consort」となるはずです。

 

ルーマニア王室新当主マルガレータ殿下のメッセージ映像:
Declaraţia noului Șef al Familiei Regale a României – YouTube

 

 (英語:ルーマニア王室公式サイト)Proclamation to the Nation by the Custodian of the Crown of Romania | Familia Regală a României / Royal Family of Romania

Proclamația Custodelui Coroanei române către țară – YouTube

 

 現在セルビア王室を称するユーゴスラビア皇太子アレクサンダル2世殿下の声明:
 (英語:【旧ユーゴスラビア王室】セルビア王室公式サイト)CROWN PRINCE ALEXANDER SENDS CONDOLENCES ON THE DEATH OF ROMANIAN KING MICHAEL | The Royal Family of Serbia

 

 ルーマニア大統領クラウス・ヨハニス閣下の声明:
 (ルーマニア語:ルーマニア大統領府公式サイト)Mesaj de condoleanțe transmis de către Președintele României, domnul Klaus Iohannis
※「国葬」を執り行うことを表明しています。

ルーマニア大統領クラウス・ヨハニス閣下の会見映像:
Declarație de presă în urma aflării veștii decesului Majestății Sale, Regele Mihai I – YouTube

ヨハニス閣下からマルガレータ殿下への弔辞:
 (ルーマニア語:ルーマニア王室公式サイト)Scrisoarea Excelenței Sale Președintelui României | Familia Regală a României / Royal Family of Romania

 

 モルドバ共和国大統領イゴル・ドドン閣下の声明:
 (ルーマニア語:モルドバ大統領府公式サイト)Mesaj de condoleanțe adresat Alteței Sale Regale Principesa Moștenitoare a României Margareta — Președinția Republicii Moldova

ドドン閣下からマルガレータ殿下への弔辞:
 (ルーマニア語:ルーマニア王室公式サイト)Scrisoarea Excelenței Sale Președintelui Republicii Moldova | Familia Regală a României / Royal Family of Romania

 モルドバ共和国首相パヴェル・フィリプ閣下の声明:
 (ルーマニア語:モルドバ政府公式サイト)Prim-ministrul Pavel Filip a transmis condoleanțe Casei Regale şi poporului român | GUVERNUL REPUBLICII MOLDOVA

 欧州委員会ジャン=クロード・ユンケル委員長の声明:
 (ルーマニア語:ルーマニア王室公式サイト)Declarația Președintelui Comisiei Europene | Familia Regală a României / Royal Family of Romania
 (英語)Statement by Jean-Claude Juncker, President of the European Commission, on the death of His Majesty King Michael I of Romania

 

 (英語:ルーマニア正教会公式通信)Romania's last King Michael I dies at 96 – Basilica.ro

 

 (英語:東方正教会ニュースサイト)King Michael I of Romania was “symbol of the unity and dignity of the Romanian people” / OrthoChristian.Com

 

関連:
 旧ルーマニア王ミハイ1世陛下の崩御で……(2017年12月)
 崩御した旧ルーマニア王ミハイ1世陛下のスイスの邸宅にマルガレータ殿下らが集う(2017年12月) – 世界の王室ニュース
 崩御した旧ルーマニア王ミハイ1世陛下追悼のルーマニア両院議員総会で、ルーマニア皇太子マルガレータ殿下、ルーマニア総主教、ルーマニア大統領、首相、両院議長らがスピーチ(2017年12月)
 英国王室のチャールズ皇太子殿下が旧ルーマニア王ミハイ1世陛下の葬儀に参列する模様(2017年12月)
 前スペイン王ファン・カルロス1世陛下夫妻が旧ルーマニア王ミハイ1世陛下の葬儀に参列する模様(2017年12月)
 ”元ルーマニア王子”ニコラエ・メドフォース=ミルズ氏は、王室の一員として、旧ルーマニア王ミハイ1世陛下の葬儀に参列する模様(2017年12月)
 スウェーデン王カール16世グスタフ陛下夫妻が旧ルーマニア王ミハイ1世陛下の葬儀に参列する模様(2017年12月)
 崩御した旧ルーマニア王ミハイ1世陛下へのスイスでの最後の礼拝(2017年12月) – 世界の王室ニュース

 

インタビュー記事(英語【訳?】):セルビアの旧ユーゴスラビア皇太子アレクサンダル2世殿下へのインタビュー記事。例によって君主政がうまくいっている例として「Japan」が挙がる(2017年11月)

 現在セルビア王室を称する(旧)ユーゴスラビア王室の、
 ユーゴスラヴィア皇太子アレクサンダル2世殿下(His Royal Highness Crown Prince Alexander II of Yugoslavia / Serbia)、
 ユーゴスラヴィア皇太子妃カタリナ殿下(英語ではキャサリン皇太子妃 : Her Royal Highness Crown Princess Katherine of Yugoslavia / Serbia)、
 へのインタビュー記事が、王室公式サイトに掲載されています。
 もとの記事はセルビアの地方紙かなにかでしょうか。よくわかりません。

 

記事:
 (英語:セルビア王室公式サイト)Crown Prince Alexander and Crown Princess Katherine Interview for Kurir newspaper – We are ready for the return of the monarchy | The Royal Family of Serbia

 

 内容ですが、まずは、アレクサンダル殿下と先妻の間の次男、フィリップ王子殿下(His Royal Highness Prince Philipフィリプ・カラジョルジェヴィッチFilip Karađorđević)と、ダニカ・マリンコヴィッチ嬢(Danica Marinković)の結婚。
 今年(2017年)10月にベオグラードの聖天使首ミハイル大聖堂にて挙式。
 例によって、キリスト教/東方正教会/セルビア正教会(当然のことながら発言などではセルビア王室構成員を称号・敬称つきで言及しています)のセルビア総主教イリネイ聖下(ペーチ大主教 : ベオグラード・カルロヴツィ府主教 : His Holiness Irinej, Serbian Patriarch, Archbishop of Peć, Metropolitan of Belgrade and Karlovci)が司式。
 なお、ダニカ妃殿下の懐妊も伝えられています。
 関連して、カタリナ皇太子妃殿下の前夫との二人の子供、デイヴィッド・アンドルーズDavid Andrews)・アリソン・アンドルーズAlison Andrews)もそれぞれ子供がおり、今回の結婚に至るまで、アリソンが気をまわしたらしいようなコメントがあります(なお、アリソン・アンドルーズは、王室関連行事への出席がそれなりに多いです)。
 さらに家族が増えることを喜んでいるようです。
 また記事中にはありませんが、セルビア王室近親以外の王室関連出席者として

  • スウェーデン皇太子ヴィクトリア殿下
  • 前スペイン王妃ソフィア陛下
  • カラブリア公爵未亡人アナ殿下(オルレアン家出身で(旧)両シチリア王室カラブリア系に嫁ぎ、夫はスペイン王子の称号を保有していた)

 らが参列した模様。

 また、アレクサンダル皇太子殿下は、セルビアのEU加盟を重視しているようなのと、西欧へのあこがれのようなもので若者がセルビアを捨てていっている現状への強い警戒も示しています。

 白宮殿【White Palace】にかかわること、ペータル2世アレクサンダル1世マリア王妃トミスラヴ王子アンドレイ王子などへも言及があります。

 そして、セルビア共和国のほか、ボスニア・ヘルツェゴビナのスルプスカ共和国【セルビア人共和国】への言及。セルビアは現体制・現政権、セルビア正教会、旧ユーゴスラビア王室、とあらゆる分野を通じてスルプスカ共和国への影響を強めていますが、今回は特にさほどその話は出ていません。

 やはり出てきたのは、君主政復活と、「~のような国々はうまくいっているじゃないか」という話。

The most successful states are constitutional monarchies, the Scandinavian countries are an excellent example of this, and not forget Japan.

適当訳:「もっとも成功している国々は立憲君主制国家、北欧の各国はそのすばらしい成功例だ、日本も忘れてはいけない
 ということなのですが、日本とセルビアでは……状況が違いすぎて……。

 そのほか、英国のエリザベス2世陛下と夫のエディンバラ公爵フィリップ王子殿下の結婚70周年式典に出席予定の話(なお、無事出席があり、もう式典は終わりました)。
 ここでジョージ6世の名前も言及されています。

 そのほか、ミハイロ王子殿下(1985年生まれの方)とリュビツァ・リュビサヴリェヴィッチ妃殿下の名前や、ペータル3世王世子殿下の名前も少し出ています。

 

ルーマニア皇太子マルガレータ殿下が名誉博士号を受ける(2015年5月)

 2015年5月29日、(旧)ルーマニア王室のルーマニア皇太子マルガレータ殿下(ルーマニア王位守護者 : マルガレータ王女 : Her Royal Highness Crown Princess Margareta of Romania, Custodian of the Romanian Crown : ルーマニア語/Alteța Sa Regală Margareta, Principesa Moștenitoare a României, Custode al Coroanei României)が、名誉博士号を受けたようです。
 「Universitatea de Științe Agricole și Medicină Veterinară a Banatului din Timișoara(英語/Banat University of Agricultural Sciences and Veterinary Medicine)」という大学からで、この大学は元々は1945年にマルガレータ殿下の父ルーマニア王ミハイ1世陛下の勅令によって設立されたものが母体となっており、今年が70周年のようです。

 

Principesa Margareta, Doctor Honoris Causa – YouTube

 

動画より/
マルガレータ殿下:

肩書き表示は「Principesa Moștenitoare Margareta a României」(ルーマニア皇太子マルガレータ)。
皇太子の称号は近年に父ミハイ1世陛下より授けられたものですが、メディアの多くがこの表記を使い、ルーマニア大統領府サイトなどもこの称号で表記するなどしています。