インタビュー記事(フランス語):ナポレオン公ジャン=クリストフ皇子殿下へのインタビュー記事(2021年5月)ナポレオン1世崩御200周年

 2021年5月5日、フランス皇帝ナポレオン1世が崩御してからの没後200年となりました。
 フランスでは式典などがおこなわれていますが、ナポレオン1世の弟ジェロームの子孫で、現当主/フランス皇帝位継承者のナポレオン公ジャン=クリストフ皇子殿下(Jean-Christophe : His Imperial Highness The Prince Napoléon)へのインタビュー記事が掲載されています。

 インタビューでは、ナポレオン1世の功績が称えられるべきであることと、一方で治世の暗い部分を取り扱うのも公平なことだと述べています。
 また、現在在住している英国でのナポレオン1世の評価について、英国人によって尊敬されており、ロンドンやセントヘレナでの記念行事が計画されていることにもふれています。
 殿下自身の父であるシャルル殿下は政治活動もおこなっていますが、政治的な野望があるかどうかについて問われ、時事問題やフランスの政治に興味はあるものの、立候補などをする意思はないこと、公的責任を果たすのは様々な形で可能であること、ナポレオンの名はフランスとすべてのフランス人のものであるという答えをしています。

余談1:
 父との当主の座の競合状態ですが、現在統治している欧州の王などが臨席する場では、ジャン=クリストフ殿下が当主として招待されることがほとんどです。

余談2:
 政治的な活動からある程度の距離を置くことで、上記の式典などへの招待などもされやすいのではないかと思います。
 ただ、本人がスピーチが苦手ではないかと思われるフシもあります。

 

 (フランス語)INTERVIEW. Jean-Christophe Napoléon : « Mon nom appartient à la France et à chaque Français »   | Corse Matin

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リヒテンシュタイン公子エマヌエル殿下(1978年生まれで公位継承順位第25位の人物か?)が、ルーマニアで巨大熊を撃ったとして問題となっている模様(2021年3月~5月)

 BBC などの報道によりますと、オーストリア在住のプリンス・エマヌエル・フォン・ウント・ツー・リヒテンシュタイン(Prince Emanuel von und zu Liechtenstein)という人物が、ルーマニアで2021年3月に、人里離れた場所にいた巨大熊を撃って殺したとして環境団体から批判を受けているようです。
 ルーマニアでは、人間に危害を及ぼしている/及ぼす可能性のある個体に関しては事前に申請をおこなえばその個体を撃つことは可能のようで、同地では別の熊に関してそのような訴えがなされていたようです。
 記事内からは訴えを悪用して、無許可な趣味の狩猟(トロフィー・ハンティング)がおこなわれた可能性があるように思えます。また、公的機関によって調査がおこなわれているようです。
 この熊は、環境団体などが動向を把握している個体の中では、ルーマニアで一番大きいのみならず、欧州でもっとも大きい熊の一匹(あるいは欧州連合内でもっとも大きい)ではないかということです。

 件のプリンスが誰なのか確定できませんが(リヒテンシュタイン家にはエマヌエルを名前に含む人物が現在でも複数人いるため)、リヒテンシュタイン家の所有する城があるリーガースブルク(Riegersburg)の居住者ということです。
 おそらくは1978年生まれでリヒテンシュタイン公位継承順位第25位のリヒテンシュタイン公子エマヌエル殿下ではないかとみられています。

 リヒテンシュタイン公世子アロイス殿下の「office」(国家元首を代行しているのでどこのことやらまったくわかりませんが)、今回の“私的で個人的な出来事”の背景については把握していないものの、環境保護はリヒテンシュタイン家がもっとも熱心に取り組んでいる問題のひとつだとしています。

 

 (英語)Prince blamed for shooting one of Europe's biggest bears – BBC News
 (英語)Agent Green: A prince from Austria shot the biggest bear in Romania | Romania Insider

南アフリカ伝統的君主:崩御したズールー王の第一王妃と娘の王女たちが提訴をおこなった模様(2021年5月?)南アフリカ共和国では慣習的な一夫多妻は容認されているものの、民事婚は認めていないため、第一王妃のみが法律上の妻との主張など

 2021年3月12日の南アフリカ共和国の伝統的君主/ズールー王グッドウィル・ズウェリティニ陛下(His Majesty King Goodwill Zwelithini of Zulu)の崩御に続き、2021年4月29日には摂政(第三王妃)マントフォンビ・ドラミニ陛下(Her Majesty Queen Regent Mantfombi Dlamini)が崩御となり、混乱しているズールー王国情勢ですが、報道によれば、故ズールー王の第一王妃シボンギレ・マドラミニ陛下(Her Majesty Queen Sibongile MaDlamini)と娘の二王女が提訴を起こしたようです。

 記事内容によると、南アフリカ共和国では、慣習的な一夫多妻は容認されているものの、民事婚では妻は一人のため、第一夫人のみが唯一の正式な配偶者と主張しているようです。そうなると、遺産相続権もそれに従うべきとの見解が出てきますが……。
 現行の南アフリカ共和国憲法が出来てからズールー王の崩御は初であり、主張の正しさはなんともわかりません。ただ、南アフリカには多数の伝統的君主とその一族がおり、一夫多妻が他にないはずもなく、このような主張が通るのであればすでに例があるように思えます。
 そのほか、二王女は、故ズールー王の遺言が歪められていると主張しているようです。

 ただ、第一夫人の子息レツクツラ・ズールー王子殿下(His Royal Highness Prince Lethukuthula Zulu)は2020年11月に薨去しており、他に息子はいないため、(今のところ女王位を要求しているわけではないため)ズールー王位は結局のところ、他の夫人の子息のものとなるはずです。

 それにしても、エスワティニ王(スワジランド王)ムスワティ3世陛下(His Majesty King Mswati III of Eswatini)の姉である第三王妃との結婚が民事では有効ではないとすると、外交問題に発展しかねない気もしますが……。発展しないのであれば、王室の慣習は憲法より上ということで、それはそれでアフリカによくある感覚という気もします。

 

 (英語)King Goodwill Zwelithini’s first wife in succession battle, set to challenge will
 (英語)Report: Zulu royals embroiled in alleged fraudulent will dispute

 

続報:
 南アフリカ伝統的君主:ズールー王ミスズールー陛下が、亡父とその第一王妃の結婚を無効とするよう法的措置を開始した模様(2021年7月)

インタビュー記事(英語):フランス駐箚ハンガリー大使/ハプスブルク家のゲオルク大公殿下へのインタビュー記事(2021年5月)

 フランス共和国駐箚ハンガリー大使/オーストリア大公ゲオルク殿下(オーストリア皇子・ハンガリー王子・ベーメン王子 : His Imperial and Royal Highness Archduke Georg of Austria, Prince Imperial of Austria, Prince Royal of Hungary and Bohemia : ゲオルク・ハプスブルク=ロートリンゲンGeorg Habsburg-Lothringenゲオルク・フォン・ハプスブルクGeorg von Habsburgハプスブルク・ジェルジHabsburg György【Georgy】)へのインタビュー記事です。

 

 (英語)'Hungary is the center of my life' – György Habsburg, Hungary's New Ambassador to France

 

 ゲオルク大公殿下は、ハプスブルク家当主カール大公殿下の弟です。

 また、現在ハンガリーでは、ゲオルク大公殿下のほかに、ハンガリー副王系統から、ローマ教皇聖座駐箚/マルタ騎士団駐箚のハンガリー特命全権大使、オーストリア大公エドゥアルト殿下(オーストリア皇子 : ハンガリー王子 : ベーメン王子 : His Imperial and Royal Highness Archduke Eduard of Austria, Prince Imperial of Austria, Prince Royal of Hungary and Bohemia : エドゥアルト・フォン・ハプスブルクEduard von Habsburgエドゥアルト・ハプスブルク=ロートリンゲンEduard Habsburg-Lothringen)が着任しています。

ジャーナリストが、タイ国王ワチラロンコン陛下【ラーマ10世】に新たに息子が生まれたと報じている模様(2021年4月)

 正式発表でもなんでもないですが、アンドルー・マクグレゴール・マーシャルAndrew MacGregor Marshall)というジャーナリストが、タイ王国のマハ-・ワチラロンコン・プラワチラクラーオチャオユーフア国王陛下(ラーマ10世王 : His Majesty King Maha Vajiralongkorn Phra Vajiraklaochaoyuhua, The King of Kingdom of Thailand : King Rama X)に新たな男子が誕生したとしています。
 ドイツ/バイエルンの“ハーレム”の誰かとの子で、スイスのスティダー王妃陛下(Suthida : Her Majesty The Queen)の元に移ったとのことです。

 タイ王国の王位継承は、(ルール上はともかく)現在の陛下のいい加減な行動もありどうなっているのかはっきりしませんが、離婚や関係解除により現在は五男ティパンコーンラッサミチョト王子殿下(His Royal Highness Prince Dipangkorn Rasmijoti Maha Vajirojtamangkun Sirivibulyarajakumar)が唯一の男子として継承順位第一位でそれ以外の男子は継承権を持っていないというのが一般的な見方です。
 今回、仮に誕生が真実だとして、認知も含めてどのような扱いになるのかも、まったく見通せません。

 

Andrew MacGregor MarshallさんはTwitterを使っています 「EXCLUSIVE—King Vajiralongkorn fathered a son with a member of his harem in Bavaria, and the mother and child were sent to live at Hotel Waldegg in Switzerland where Queen Suthida has been based for years, according to well-placed sources in Engelberg 1/3 https://t.co/zoMjbk19AF」 / Twitter