オーストリア憲法裁判所(VfGH)の9月23日開始の10月会期の審議項目に、ハプスブルク家当主オーストリア大公カール殿下が自身の公式サイトで「フォン(von)」を使用している件が入っている模様(2019年9月)

 オーストリア共和国の憲法裁判所(VfGH)が、9月23日に10月会期を始めるのですが、その審議項目に、オーストリア帝室・ハンガリー王室のハプスブルク家当主【ハプスブルク=ロートリンゲン家当主】のオーストリア大公カール殿下(オーストリア皇子 : ハンガリー王子 : ベーメン王子 : His Imperial and Royal Highness Archduke Karl of Austria, Prince Imperial of Austria, Prince Royal of Hungary and Bohemia : カール・フォン・ハプスブルクKarl von Habsburgカール・ハプスブルク=ロートリンゲンKarl Habsburg-Lothringen)が自身の公式サイトで「フォン(von)」を使用している件が入っている模様です。

※意味が取れているかどうか心配ですが、たぶん、カール大公殿下が、自身への(ウィーン地方裁判所による)判決の撤回と、フォンの使用を禁止する法自体への異議申し立てのようなものではないかと思います。

※オーストリア=ハンガリー帝国崩壊後に、オーストリアでは名前にフォンを入れて自称することは禁止されており、カール大公殿下は公式サイトで「カール・フォン・ハプスブルク」という名前を使用したために提訴されました。

 

※審議項目が並ぶ中、下のほうです。
 (ドイツ語:オーストリア憲法裁判所)Sozialversicherungs-Organisationsreform, Sicherheitspaket und Rauchverbot in Gastronomie auf Tagesordnung der Oktober-Session 2019 – Der Österreichische Verfassungsgerichtshof

Adelszeichen „von“: Karl Habsburg-Lothringen wendet sich gegen Verwaltungsstrafe
Karl Habsburg-Lothringen wurde schuldig erkannt, durch Führung des Adelszeichens „von“ auf der Homepage http://www.karlvonhabsburg.at/ gegen das Adelsaufhebungsgesetz vom 3. April 1919 verstoßen zu haben. Das gegen den Strafbescheid des Magistrates der Stadt Wien angerufene Verwaltungsgericht Wien sah von der Verhängung einer Geldstrafe ab, weil es den – noch in Kronen ausgedrückten – Strafsatz als unanwendbar erachtete. In seiner Beschwerde an den VfGH wendet sich Habsburg-Lothringen sowohl gegen den vom Verwaltungsgericht bestätigten Schuldspruch als auch gegen das Adelsaufhebungsgesetz selbst.

 

 なお、その公式サイトはこちら。

 (ドイツ語:カール・フォン・ハプスブルク公式サイト)Karl von Habsburg: Die offizielle Website von Karl von Habsburg

 

 10月会期で結論が出るかどうかは未定ですが……(審議が11月以降も続く可能性もあります)。

 今までカール大公殿下はこの件について、
まだ捕まっていない
「 von を使ってはならないというのは時代遅れ
 と、(人を食ったような)コメントをしています。

 

 なお、オーストリアで「フォン(von)」を使ってはならないというのは、自称の問題であり、他人が使うことには何の問題もありません。
 カール大公殿下が自分以外のハプスブルク家の一族にフォンをつけて呼んでもなんにも問題はありませんが、自分に付けるとダメだ、という話です。

 

ベルギー王子アメデオ殿下夫妻の第二子・長男の名前は「マクシミリアン」(2019年9月)

 2019年9月6日に誕生したベルギー王子アメデオ殿下(オーストリア=エステ大公 : オーストリア皇子 : ハンガリー王子 : ベーメン王子 : モデナ公子 : His Imperial and Royal Highness Prince Amedeo of Belgium, Archduke of Austria-Este, Prince Imperial of Austria, Prince Royal of Hungary and Bohemia, Prince of Modena)とベルギー王子妃エリサベッタ殿下(“リリ” : “Lili” : オーストリア=エステ大公妃 : オーストリア皇子妃 : ハンガリー王子妃 : ベーメン王子妃 : モデナ公子妃 : Her Imperial and Royal Highness Princess Elisabetta of Belgium, Archduchess of Austria-Este, Princess Imperial of Austria, Princess Royal of Hungary and Bohemia, Princess of Modena)の間の第二子・長男の名前が「マクシミリアン(Maximilian)」であると、ベルギー王室のツイッター及びインスタグラムのアカウントで明らかになっています。

 

Belgian Royal PalaceさんはTwitterを使っています: 「Le Prince Amedeo et son épouse Elisabetta ont la grande joie de présenter leur fils Maximilian. Prins Amedeo en zijn echtgenote Elisabetta stellen met trots hun zoontje Maximilian voor. #BelgianRoyalPalace #MonarchieBe https://t.co/HGCCZVp0Fj」 / Twitter

 

Belgian Royal Palaceさん(@belgianroyalpalace) • Instagram写真と動画

 

 称号付きで表記すると、オーストリア=エステ大公マクシミリアン殿下(オーストリア皇子 : ハンガリー王子 : ベーメン王子 : モデナ公子 : His Imperial and Royal Highness Archduke Maximilian of Austria-Este, Prince Imperial of Austria, Prince Royal of Hungary and Bohemia, Prince of Modena)ということになります。

 

誕生(2019年9月6日):オーストリア=エステ大公(名前不明)殿下。ベルギー王子アメデオ殿下夫妻の第二子・長男

 2019年9月6日、ベルギー王子アメデオ殿下(オーストリア=エステ大公 : オーストリア皇子 : ハンガリー王子 : ベーメン王子 : モデナ公子 : His Imperial and Royal Highness Prince Amedeo of Belgium, Archduke of Austria-Este, Prince Imperial of Austria, Prince Royal of Hungary and Bohemia, Prince of Modena)とベルギー王子妃エリサベッタ殿下(“リリ” : “Lili” : オーストリア=エステ大公妃 : オーストリア皇子妃 : ハンガリー王子妃 : ベーメン王子妃 : モデナ公子妃 : Her Imperial and Royal Highness Princess Elisabetta of Belgium, Archduchess of Austria-Este, Princess Imperial of Austria, Princess Royal of Hungary and Bohemia, Princess of Modena)の間の第二子・長男となるオーストリア=エステ大公殿下が誕生したとベルギー王室より発表されています。夫妻の間には、第一子・長女となるオーストリア=エステ大公女アナ・アストリッド殿下がいます。

 今回誕生した大公は、将来的にハプスブルク家のエステ系統の当主となるでしょう。

※名前はこの記事記載の時点で未発表。

 

 ベルギー王子アメデオ殿下は、結婚時に許諾を取っておらず、その後ベルギー王フィリップ陛下(Philippe of Belgium : Philippe de Belgique : Filip van België : Philipp von Belgien : His Majesty The King of the Belgians)が議会の同意なしに事後の許諾を与えていますが、これが有効かどうかは見解がわかれているところです。

 

フランス語:
Belgian Royal PalaceさんはTwitterを使っています: 「Le Prince Amedeo et la Princesse Elisabetta ont la grande joie d’annoncer la naissance d’un fils, né le 6 septembre 2019 à 21h05, à l’hôpital Saint-Pierre de Bruxelles. L’ enfant pèse 3.3 kilos et mesure 50 cm. La mère et l’enfant se portent bien.」 / Twitter

オランダ語:
Belgian Royal PalaceさんはTwitterを使っています: 「Prins Amedeo en Prinses Elisabetta hebben de grote vreugde om de geboorte van hun zoon aan te kondigen. Hun zoontje werd geboren op 6 september om 21u05 in het UMC Sint-Pieter Ziekenhuis in Brussel en weegt 3,3 kg en meet 50 cm. Moeder en zoon stellen het goed.」 / Twitter

 

 (オランダ語)Belgische prins Amedeo vader geworden van zoon

 

続報:
 ベルギー王子アメデオ殿下夫妻の第二子・長男の名前は「マクシミリアン」(2019年9月)

 

結婚予定(2019年12月31日):オルシーニ=ローゼンベルク伯子コンラート殿下とゾフィー・フライイン・フォン・マルトツァーン

 2019年12月31日に、オルシーニ=ローゼンベルク伯子コンラート殿下(His Illustrious Highness Count Konrad of Orsini-Rosenberg : コンラート・グラーフ・フォン・オルシーニ・ウント・ローゼンベルクKonrad Graf von Orsini und Rosenberg)とゾフィー・フライイン・フォン・マルトツァーンSophie Freiin von Maltzahn)が、ウルリッヒシューゼン城(Schloss Ulrichshusen)で結婚の予定だということです。

 

 (ドイツ語)Sophie von Maltzahn spricht über den heimlichen Heiratsmarkt des Adels – B.Z. Berlin
※主にゾフィー嬢が出した本、ルルド巡礼とその内容、結婚に関する記事

 

 オルシーニ=ローゼンベルク家はメディアタイズド・ハウス(シュタンデスヘル)の名門。
 マルトツァーン家も長い歴史を持ち、様々な縁組でより上級の家門と結びついています。

 コンラート殿下は1982年生まれ。
 ゾフィー嬢は1984年2月14日生まれの模様。マルトツァーン家のヴァルテンベルク=ミリチ系統だと思いますが、違うかもしれません。

 

訃報(2019年7月12日):ヴィンディシュ=グレーツ公女シュテファニー殿下が薨去(1939~2019)オーストリア皇太子ルドルフの子孫。ベルギー王レオポルド2世から絶対長幼制ならベルギー女王になっていたとの記事も

 2019年7月12日、ヴィンディシュ=グレーツ公女シュテファニー殿下(Her Serene Highness Princess Stephanie of Windisch-Graetz : シュテファニー・プリンツェッシン・ツー・ヴィンディシュ=グレーツStephanie Prinzessin zu Windisch-Graetz)が薨去した模様です。
 1939年7月17日生まれの79歳(1月17日生まれとの情報は誤りのようです)。

 名族ヴィンディシュ=グレーツ家の一員で、先祖にはオーストリア皇太子ルドルフ殿下やベルギー王レオポルド2世陛下がいるようです。

 

 (フランス語)Cousine d’Albert II, la princesse Stéphanie de Windisch-Graetz est décédée – La Libre

 葬儀には、ベルギー王子ロラン殿下(His Royal Highness Prince Laurent of Belgium)が参列したとのことです。
 アルベール2世の私生児であることを主張しているデルフィーヌ・ボエルDelphine Boël)も姿を見せたようです。

 

 また下記の記事では、シュテファニー殿下はベルギー王レオポルド2世陛下から継承法が絶対長幼制になっていたならベルギー女王になっていたと言及されています。

 (オランダ語)Stéphanie de Windisch-Graetz, de prinses die koningin der Be… – Het Nieuwsblad

 こういう話は言い出したらキリがありませんが……。

追記:
 継承順を書いておきますと、
 ベルギー王レオポルド2世陛下
 → 第一子・長女のベルギー王女ルイーズ殿下(1858年生まれ)
  → 第二子のザクセン=コーブルク=ゴータ公女ドロテア殿下
 → 第三子・次女のベルギー王女シュテファニー殿下がすでに薨去し(オーストリア皇太子ルドルフ殿下との子供の)オーストリア大公女エリザベート殿下(1883年生まれ)もすでに薨去しているためその第一子のヴィンディシュ=グレーツ公子フランツ殿下(1904年生まれ) → そしてその第一子が今回薨去したシュテファニー殿下となります。