訃報(2025年9月23日):ニュージーランド/マオリのンガーティ・トゥーファレトア大首長サー・トゥム・テ・ヒューヒュー・トゥーキノ8世が薨去(1941~2025)第31回世界遺産委員会議長(2007年)。ニュージーランド総督・首相が弔意を表明

 2025年9月23日、ニュージーランドのマオリの大首長の一人、ンガーティ・トゥーファレトア大首長サー・トゥム・テ・ヒューヒュー・トゥーキノ8世(Sir Tumu te Heuheu Tūkino VIII, Paramount Chief of Ngāti Tūwharetoa)が薨去したようです。
 1941年8月22日生まれの84歳。

 

Te Karere TVNZ:
He maimai aroha – Tā Tumu Te Heuheu Tūkino VIII – YouTube

 

Te Ao Māori News:
Tā Tumu Te Heuheu passes after reigning as Ariki for 28 years | Te Ao Māori News – YouTube

 

 (英語)Ngāti Tūwharetoa chief Sir Tumu Te Heuheu dies | RNZ News
 (英語)Paramount chief, Ariki Sir Tumu Te Heuheu, dies | Stuff
 (英語)'Quietly spoken leader with immense mana' – tributes flow for Sir Tumu Te Heuheu | RNZ News

 

 (英語:ニュージーランド政府)He poroporoaki ki a Ariki Tā Tumu Te Heuheu Tūkino VIII, KNZM | Beehive.govt.nz

 

ニュージーランド総督デイム・シンディ・キロ閣下(Her Excellency The Right Honourable Dame Cindy Kiro, GNZM, QSO)からの弔意の表明:
E, Tā Tumu. Ko te manawa… – Governor-General of New Zealand | Facebook

 

ニュージーランド首相クリストファー・ラクソン閣下からの弔意の表明(The Right Honourable Christopher Luxon MP):
XユーザーのChristopher Luxonさん: 「New Zealand mourns a great leader with the passing of Ngāti Tūwharetoa paramount chief Sir Tumu te Heuheu Tūkino VIII.    Sir Tumu was a fierce and humble leader for his people, their land and their waters including the majestic Tongariro National Park and Lake Taupō which all」 / X

 

 サー・トゥム・テ・ヒューヒュー・トゥーキノ8世は、2007年の第31回世界遺産委員会の議長を務めました。
 当時の公式ウェブサイトでは、肩書が、
 (英語)UNESCO World Heritage Centre – 31st session of the World Heritage Committee

Bureau Members
Chairperson: Mr Tumu Te Heuheu (New Zealand)

 ここで Sir ではなく、 Mr なのは、ニュージーランド・メリット勲章(New Zealand Order of Merit)は、 2000年 から 2008年 までの間には騎士(ナイト)関連のランクを廃止・転換していたため、 2005年に授与された彼には Sir がないまま 2007年 を迎えていることによると思われます。
※その後、 2009年 に Sir になっているようです。

ジョアンヴィル・ポマレがタヒチ王“ポマレ11世”として即位式をおこなう(2023年4月)ニュージーランドのマオリ王ツヘイティア・パキ陛下(ツヘイティア・ポタタウ・テ・フェロフェロ7世)が臨席

 現在のフランス領ポリネシアにあるタヒチ島には、かつてタヒチ王国が存在し、その最後の王はポマレ5世Pōmare V)です。
 その弟のテリイトゥア・トゥアヴィラ・ポマレ王子(ジョアンヴィル公 : Prince Teriitua Tuavira Pōmare, Prince Joinville)をポマレ6世(Pōmare VI)とし(5世より先に薨去)、6世の長男ヒノイ・ポマレ王子(Hinoi Pōmare)をポマレ7世(Pōmare VII)、7世の長男と次男をそれぞれ8世と9世、9世の長男がポマレ10世、この10世が1981年に薨去した後に、弟のレオポルド・ポマレ王子(Léopold Pōmare)がポマレ11世Pōmare XI)として王位継承者となっていたようです。

 しかし、2009年、10世の養子らしき人物(詳細不明)ジョアンヴィル・ポマレ氏(Joinville Pōmare)が自らがポマレ11世であると宣言します。一族からは拒否。血を引いているわけでもないので、当たり前ではあります。

 時を経て、2023年4月17日、同地のヒルトンホテルで、この後者のポマレ11世の即位式のようなものがおこなわれたようです。
 これだけならば、また変な主張をする人物が変なことをおこなっただけなのですが、なぜかニュージーランドのマオリ王ツヘイティア・パキ陛下(Tūheitia Paki : ツヘイティア・ポタタウ・テ・フェロフェロ7世 : Kiingi Tūheitia Potatau Te Wherowhero VII KStJ GCCT KCLJ)がこれに参列。
 マオリ王はニュージーランドでは公的な存在のため(もちろんだからといってフランス領ポリネシアのタヒチに何らかの権限を持つわけではありませんが)、君主が他の人物を君主として承認するということは意味を持つものです。よって、この後者のポマレ11世について以前より正統性のようなものが生じています。

 

 (フランス語)Un roi, Pomare XI, et bientôt une Principauté – La Dépêche de Tahiti %

ニュージーランドのマオリ王ツヘイティア・パキ陛下(ツヘイティア・ポタタウ・テ・フェロフェロ7世)が、薨去した英国王室/エディンバラ公爵フィリップ王子殿下への弔意を表明(2021年4月)

 ニュージーランドのマオリ王ツヘイティア・パキ陛下(Tūheitia Paki : ツヘイティア・ポタタウ・テ・フェロフェロ7世 : Kiingi Tūheitia Potatau Te Wherowhero VII KStJ GCCT KCLJ)は、薨去した英国王室/エディンバラ公爵フィリップ王子殿下(His Royal Highness The Prince Philip, Duke of Edinburgh)への弔意を表明しました。

 

 

 (英語)Prince Philip: Kiingitanga pays tribute at a ceremony at Te Papa o Rotu marae | Stuff.co.nz