訃報(2021年6月24日):ニジェール伝統的君主/カツィナ(=マラディ)のスルタン、アリー・ザキが崩御(1939~2021)

 2021年6月24日、カツィナ(=マラディ)のスルタン、アリー・ザキ(The Honorable Sultan of Katsina / Maradi, Ali Zaki)が崩御したとニジェール共和国のメディアが報じています。
 1939年生まれの82歳(ただしどの月の生まれか表記されていないため、81歳の可能性があります)。

 

 (フランス語)Décès ce jour 24 juin du sultan Ali Zaki de Katsina, Maradi à 82 ans  (gouverneur) | Agence Nigérienne de Presse
 (フランス語)Maradi : obsèques officielles ce vendredi du sultan du Katsina, Ali Zaki | ActuNiger

 

 カツィナはナイジェリア連邦共和国、マラディはニジェール共和国にあります。
 ともあれ、ちょうど国境のあたりということになります。
 カツィナの君主はナイジェリア側にも存在しますが、今回崩御したのはニジェール側の君主のようです。
 細かい情報がないので推測になりますが、もともとのカツィナのスルタンがマラディに逃れて本拠地としたのに対し、後に英仏間で植民地の境界がはっきりしたときに英国側が別の子孫をナイジェリア側に擁立したのではないかと思います。

 葬儀には、ニジェール側から政治家などの要人や伝統的君主、ナイジェリア側からの参列があったようです。

45歳(2021年4月10日):ナイジェリア伝統的君主/イカテ=エレグシ王サヒード・アデモラ・エレグシ陛下【クセンラ3世】が45歳を迎える。君主・セレブ・政財界の大物らが祝宴に参列(コロナ対策せず)

 ナイジェリア連邦共和国ラゴス州の伝統的君主の一人、イカテ=エレグシ王サヒード・アデモラ・エレグシ陛下(His Royal Majesty Alaiyeluwa Oba Saheed Ademola Elegushi, Elegushi of Ikate-Elegushi Kingdom : クセンラ3世Kusenla III)が45歳を迎えました。

 二日間おこなわれた祝宴では、君主・セレブ・政財界の大物らが参列しましたが、要求されている新型コロナウイルス感染症【COVID-19】対策はまったくもっておこなわれなかった模様。君主だけ見ても対策しそうにない方々ばかり来ている感もありますが……。
 ラゴス州はナイジェリアの感染の中心地ですが、ナイジェリア自体の発表感染者数は日本よりはるかに少ないです(信用できるかはわかりませんが)。

 

祝宴の参列者:
 イフェ王【オオニorオニ】オジャジャ2世、“オバ”・アデイェイェ・エニタン・オグンウシ陛下(His Royal Majesty Oba Adeyeye Enitan Ogunwusi, Ojaja II, The Ooni of Ife : His Imperial Majesty Alayeluwa Arole Oduduwa Olofin Adimula, Ọ̀ọni Adeyẹ́yẹ̀ Ẹnitan Bàbátunde Ògúnwusi Ọjàjà II, Ooni of Ife)、
 イウォ王“オバ”・アブドゥルラシード・アデウェール・アカンビ陛下(テル1世 : His Royal Majesty Oba Abdulrasheed Adewale Akanbi, Telu I, The Oluwo of Iwoland【Iwo Land】)
 イル王“オバ”・アブドゥルワシウ・オモグボラハン・ラワル陛下(His Royal Majesty Oba Abdulwasiu Omogbolahan Lawal, The Oniru of Iru : アビソグン2世Abisogun II
 イカテ王“オバ”・ラティーフ・アタンダ・アビオドゥン・アダムス陛下(His Royal Majesty Oba Lateef Atanda Abiodun Adams, the Onikate of Ikate)
 イララ王“オバ”・オルフォラリン・オルカヨデ・オグンサンウォ陛下(His Royal Majesty Oba Olufolarin Olukayode Ogunsanwo, Alara of Ilara : テラデ4世Telade IV
 ナイキ・オクンダイェ首長(Chief Nike Okundaye

 

 (英語)Monarchs, Socialites Ignore Covid-19 Protocols at HRM Saheed Elegushi’s 45th Birthday Party

THEWILL NEWSPAPERさんはTwitterを使っています 「Monarchs, Socialites Ignore Covid-19 Protocols at HRM Saheed Elegushi’s 45th Birthday Party https://t.co/kGQ1cNK3Jh https://t.co/3ShVbDvsV6」 / Twitter

 

ヨルバ系君主の最高権威イフェ王【オオニorオニ】オジャジャ2世、“オバ”・アデイェイェ・エニタン・オグンウシ陛下と:
Oba Elegushi of Ikate Kingdom(@hrmsaelegushi) • Instagram写真と動画

 

ハディザト・アデショラ・エレグシ第二王妃(Queen【Olori】 Hadizat Adeshola Elegushi)と:
Oba Elegushi of Ikate Kingdom(@hrmsaelegushi) • Instagram写真と動画

 

セキナト・アラミデ・エレグシ第一王妃(Queen【Olori】 Sekinat Aramide Elegushi)らと:
Oba Elegushi of Ikate Kingdom(@hrmsaelegushi) • Instagram写真と動画

ナイジェリア伝統的君主:オグワシ=ウク王の姉妹、世界貿易機関【WTO】のンゴジ・オコンジョ=イウェアラ事務局長が、薨去した英国王室/エディンバラ公爵フィリップ王子殿下への弔意を表明(2021年4月)

 世界貿易機関【WTO】のンゴジ・オコンジョ=イウェアラ事務局長(Ngozi Okonjo-Iweala)は、薨去した英国王室/エディンバラ公爵フィリップ王子殿下(His Royal Highness The Prince Philip, Duke of Edinburgh)への弔意を表明しました。

 アースショット賞評議会で同じくメンバーを務めるケンブリッジ公爵ウィリアム王子殿下(Prince William : His Royal Highness The Duke of Cambridge)への弔意も併記されています。

 

Ngozi Okonjo-IwealaさんはTwitterを使っています 「Saddened by the passing of HRH Prince Phillip, Duke of Edinburgh. My condolences to HM the Queen, PM @BorisJohnson, @trussliz and people of the UK. Let me particularly condole HRH Prince William, Duke of Cambridge @KensingtonRoyal, Founder & member of our Earthshot Prize Council.」 / Twitter

 

 同・事務局長は、ナイジェリア連邦共和国デルタ州の伝統的君主の一人、故・オグワシ=ウク王チュクウカ・オコンジョ陛下の娘で、現在は事務局長の兄弟のイフェチュクウデ・チュクウカ・オコンジョ陛下がオグワシ=ウク王となっています。

関連:
 訃報(2019年9月?):ナイジェリア伝統的君主/オグワシ=ウク王チュクウカ・オコンジョ陛下が崩御(?~2019)ンゴジ・オコンジョ=イウェアラ(元)財務相・(元)外務相の父

記事(英語):アフリカで最も裕福な10人の王(2020年12月)定期的に出てくるタイプの記事

 アフリカではいろいろなメディアから定期的に出てくるタイプの記事ですが、アフリカのお金持ちの王様のランキングを発表する記事です。
 細かい信憑性はいささか疑問点があるのと、資産総額か年の収入かなどで結果が変わったり、直近の大きな変化を織り込んでいる可能性もあるため、毎回読んでしまいます。

最近では10月に別記事を取り上げました:
 記事(英語):アフリカで最も裕福な六人の王。モロッコ王、ナイジェリアのウグボ王・イフェ王、エスワティニ王(スワジランド王)、南アフリカのズールー王、ガーナのアシャンティ王(2020年10月)

 なお、国家元首ではない、共和国内の王様も含まれるのが通例です。

 

 (英語)Richest Kings in Africa 2020: Current net worth of the richest monarch

 

 今回の記事では、一番トップの写真の三人が、ナイジェリアの前カノ首長、南アフリカのズールー王、ガーナのアシャンティ王です。
 ナイジェリア中央銀行(元)総裁で、前カノ首長“アルハッジ”・ムハンマドゥ・サヌシ2世殿下は今年【2020年】3月に州政府によって廃位されています(前首長の子息が次に即位)。廃位の理由として、伝統を破っただの州知事との対立だのが挙げられていましたが、この記事のトップに写真が掲載されていたので、「もしやルール外の凄まじい蓄財が明らかになったのか!?」と驚きましたが、なんとランキングには登場しないという驚愕のオチでした。……なんで写真のせたんです??

 

 さて、本編以外で驚きがありましたが、英語記事を読む暇がない方のために、とりあえずランキング情報だけ書いておきます。

10位:
 南アフリカ共和国の伝統的君主/ズールー王グッドウィル・ズウェリティニ陛下(His Majesty King Goodwill Zwelithini of Zulu)

9位:
 ガーナ共和国の伝統的君主/アキーム・アブアクワ王オサグイェフオ・ナナ・アモアティア・オフォリ・パニン陛下(His Royal Majesty Osagyefuo Nana Amoatia Ofori Panin, Okyenhene【King of Akyem Abuakwa】)

8位:
 ガーナ共和国の伝統的君主/アソグリ国王トグベ・アフェデ14世陛下(His Royal Majesty Togbe Afede XIV, Agbogbomefia【King】 of the Asogli State)

7位:
 ガーナ共和国の伝統的君主/アシャンティ王オトゥムフオ・オセイ・トゥトゥ2世陛下(アシャンティ皇帝 : His Royal Majesty Otumfuo Osei Tutu II, King【Emperor】 of the Ashanti Kingdom【Empire of Ashanti】【Asantehene of Asante】, Kumasehene of Kumasi)

6位:
 ナイジェリア連邦共和国の伝統的君主/ラゴス王“オバ”・リルワン・アキオル陛下(His Royal Majesty Oba Rilwan Akiolu, The Oba Lagos)

5位:
 ナイジェリア連邦共和国の伝統的君主/オニチャ王“オビ”・ンナエメカ・アルフレッド・アチェベ陛下(His Royal Majesty, Obi Nnaemeka Alfred Achebe, Obi of Onitsha)

4位:
 エスワティニ王【スワジランド王】ムスワティ3世陛下(His Majesty King Mswati III of Eswatini)

3位:
 ナイジェリア連邦共和国北部イスラム圏の伝統的君主/ソコト・カリフ庁のスルタン“アルハッジ”・ムハンマド・サアド・アブバカル3世陛下(His Eminence Alhaji Muhammad Sa’ad Abubakar III, The Sultan of Sokoto, Amir al-Mu’minin)

2位:
 ナイジェリア連邦共和国の伝統的君主/ウグボ王“オバ”・フレデリック・オバテル・アキンルンタン陛下(His Royal Majesty Oba Fredrick Obateru Akinruntan, the Olugbo of Ugbo)

1位:
 モロッコ王モハメッド6世陛下(His Majesty the King Mohammed VI of Morocco)

 

誕生(2020年11月18日):ナイジェリア伝統的君主/イフェ王オジャジャ2世陛下に長男が誕生した模様

 公式発表とそれを参照した報道によりますと、2020年11月18日、イフェ王【オオニorオニ】オジャジャ2世、“オバ”・アデイェイェ・エニタン・オグンウシ陛下(His Royal Majesty Oba Adeyeye Enitan Ogunwusi, Ojaja II, The Ooni of Ife : His Imperial Majesty Alayeluwa Arole Oduduwa Olofin Adimula, Ọ̀ọni Adeyẹ́yẹ̀ Ẹnitan Bàbátunde Ògúnwusi Ọjàjà II, Ooni of Ife)とナオミ・シレクノラ妃(Queen Naomi Silekunola)の間に、イフェ王の長男が誕生したようです。
 名前はまだ発表されていません。

 イフェ王は、ヨルバ人の君主の中の最高権威です(ヨルバ系君主の中で対立は多々ありますが)。

※イフェ王の他の子供は、他の女性との間に生まれたアデオラ王女だけではないかと思います。

 

Ooni Enitan OgunwusiさんはTwitterを使っています 「To God be the glory great things he has done. Hearty congratulations to the entire House of Oduduwa and Olori Silekunola who today birthed a Prince to the Royal throne of Oduduwa. Mother and child are doing well to the glory of God Almighty. https://t.co/ulcywahBrT」 / Twitter

 

THE HEIR TO THE THRONE OF ODUDUWA IS… – Ooni Adeyeye Enitan Ogunwusi, Ojaja ll | Facebook

 

 (英語)Ooni of Ife, his wife, Queen Silekunola, welcome newborn prince
 (英語)Ooni of Ife welcomes son with wife – Punch Newspapers
 (英語)Ooni Oba Adeyeye Enitan Ogunwusi and Queen Silekunola Naomi welcome their first child. – THE AFRICAN ROYAL FAMILIES

 

関連:
 結婚(2018年10月):ナイジェリアの伝統的君主でヨルバ人最高権威のイフェ王が、キリスト教系団体の女指導者(? Prophetessと書いてあります)を三人目の妻に迎えた模様

 

追記:
 信頼性はわかりませんが、下記記事によると、イフェ王自身は、ヨルバ系君主の伝統により、三ヶ月間は自分の長男に会わないのではないかとのことです。

 (英語)Ooni Of Ife May Not See His Newly Born Baby Till February 2021, See Why