訃報(2018年8月20日):ナイジェリア伝統的君主オド・オロ王グバデボ・オグンサキン陛下【オロウォセル1世】がナイフで刺殺された模様(?~2018)

 2018年8月20日、ナイジェリア連邦共和国エキティ州の伝統的君主の一人、オド・オロ王グバデボ・オグンサキン陛下(オロウォセル1世 : Oba Gbadebo Ogunsakin, Onise of Odo Oro, Olowoselu I)がナイフで刺殺された模様です。
 陛下は1986年即位ということです。

 犯人(オモニイ・アデモラ・スティーヴンという名前が出ていますが…… : Omoniyi Ademola Stephen)は精神的な問題を抱えていたり、薬物中毒であったり、また王族の一員で自らが正統な王だと思い込んでいたり(?)したようだという記事が出ています。

 

 (英語)Odo Oro Ekiti Regicide: Drug Addict Who Killed Ekiti King Near His Palace Arrested | NaijaGistsBlog
 (英語)Mad Man Kills King In Ekiti: Onise Of Odo Oro Ekiti Oba Gbadebo Ogunsakin Dies Of Stab Wounds | NaijaGistsBlog

 (英語)Man stabs Ekiti Traditional Ruler To Death ▷ Naija News

※ニュース記事が多くて拾えてません。

 

追加:
 (英語)I killed monarch to cliam his throne, says Ekiti murder suspect

 こちらの記事によると、陛下は80歳だったということです。

 

ナイジェリア伝統的君主:ベニン王エウアレ2世陛下が、上院議員のラビウ・クワンクワソ氏と会見。同氏は、大統領選挙への立候補に関して、王からの支持を求めて訪問したとの観測も(2018年8月)

 ナイジェリア連邦共和国の伝統的君主の中でも有力な一人、ベニン王エウアレ2世陛下(His Royal Majesty Oba Ewuare II, The Oba of Benin)は、同連邦上院議員で、国防大臣やカノ州知事を務めたことのあるラビウ・クワンクワソ氏(ムハンマド・ラビウ・ムサRabiu KwankwasoMohammed Rabi’u Musa)と会見しました。
 同氏は来年【2019年2月】に予定されている大統領選挙への立候補がささやかされており、今回の訪問はベニン王からの支持を求めてとの観測もあるようです。

 

 (英語)Kwankwaso seeks blessings of Benin Monarch over presidential ambition – Independent Television/Radio

 

Independent Television and Radio:
Kwankwaso seeks blessings of Benin Monarch over presidential ambition – YouTube

 

 大統領選挙まで半年を切りました。
 伝統的君主の中でも意思を明確に示す方々が報道されています。

 

ナイジェリア伝統的君主:約70年間空位だったトゥオモ王の選出がおこなわれ、ジョゼフ・ボソン陛下【エスク2世】が戴冠。別勢力が元・最高裁判所裁判官のタバイ判事閣下を選出しこちらも戴冠した模様(2018年8月)

 ナイジェリア連邦共和国デルタ州のトゥオモ王国で、ジョゼフ・ボソン氏(Commissioner Joseph Boson)が、トゥオモ王(Ebenanaowei of Tuomo Kingdom)に選出された模様です。
 記事では、ジョゼフ・ボソン陛下【エスク2世】(His Royal Majesty, Joseph Boson, Esuku II)と記述されています。

 

 (英語)BREAKING: Boson coronated as Esuku II in Tuomo Kingdom, Delta State  – Liberator News  | The Liberator Nigeria
 (英語)​Joy in Tuomo Kingdom as Boson emerges King elect 69 years after – Liberator News  | The Liberator Nigeria

 

 こちらの記事によれば、1949年より空位であり、69年ぶりの君主ということです。

 

 いっぽう、別の勢力(別の地域?)が、元・最高裁判所裁判官フランシス・フェドデ・エモモティミ・タバイ判事閣下(The Honourable Justice Francis Fedode Emomotimi Tabai CON)を選出し、戴冠。こちらを報じる記事は空位期間を72年としているようです(情報がどちらも正しいとすると、その頃から対立があった可能性も)。

GBARAMATU VOICE TELEVISION:
HOW JUSTICE TABAI WAS SELECTED BY KINGMAKERS AS NEW PERE OF TUOMO (WATCH VIDEO) – YouTube

 (英語)Supreme Court Justice emerges Paramount Ruler of Tuomo Kingdom – GbaramatuVoice Newspaper
 (英語)Retired Supreme Court Justice Emerges Paramount Ruler Of Tuomo Kingdom – The Metro Lawyer
 (英語)Delta community without ruler for 72 years gets ex-Supreme Court justice as king – Daily Post Nigeria

GbaramatuVoice Newsさんのツイート: "HOW JUSTICE TABAI WAS SELECTED BY KINGMAKERS AS NEW PERE OF TUOMO (WATCH VIDEO) https://t.co/jBJroSJdV5 via @GbaramatuVoice Newspaper"

The Metro Lawyerさんのツイート: "Retired Supreme Court Justice Emerges Paramount Ruler Of Tuomo Kingdom https://t.co/Yhx6cWSV4M… "
https://twitter.com/themetrolawyer/status/1029451000246149121

Daily Post Nigeriaさんのツイート: "Delta community without ruler for 72 years gets ex-Supreme Court justice as king https://t.co/nwJdRzgCG7… "

 

 これらはいずれもローカルの組織(というか集団というか)が「正しい手続きにのっとって王を選んだ」と主張しているものであり、デルタ州知事の承認が必要です。
 また、もちろんのことですが、その判定に対し、関連法に基づいて司法へ提訴することが可能です。
 前者のほうの記事によると、裁判までいくことを想定しているようなので、長い戦いになるかもしれません。

 

 また、これもまた前者の記事からですが、トゥオモ王国関係者の中に Chief (首長としておきましょう)が数名(Chief David Ebikeme、Chief Gilbert Mezeh、Chief S.O Emokpo)いる中に、
 ジョニー・オクパンベニ王子閣下(The Honourable Prince Johnny Okpanbeni)、
 と Prince の称号で言及されている人物がいます(とりあえず王子と書きましたが、本当にプリンスなのかも含めて詳細不明:ぶっちゃけ「プリンス」という名前の可能性もあります)。
 約70年空位だったことから、前の王の子供ということは考えにくいのではないかと思います。
 また、二人の候補に関して(今までの王との)系譜関係に関する言及がまったくないことから、トゥオモ王国は王統というような概念がない場所のように思えますが、だとすると、この Prince 称号がなんなのか気になります。
 また、敬称に The Honourable (閣下)が使われていますが、これが Prince とセットのものなのか(違和感はありますが)、他の地位に付随するものなのかもよくわかりません。

 

訃報(2018年8月12日):カメルーン伝統的君主/バロンド人の首長イトー・エソー殿下が、銃撃され薨去(?~2018)

 カメルーンの報道によりますと、2018年8月12日、カメルーン共和国南西州エコンド・ティティのバロンド人の首長、イトー・エソー殿下(His Royal Highness Itoh Esoh)が、教会を出たところで銃撃され薨去したとのことです。
 犯人(複数)は不明。

 カメルーンでは、ナイジェリアと同じく、身代金目当てで伝統的君主が誘拐されたり、動機は事件ごとに違うものの襲撃を受けたり、ということが連続して起こっているようです。

 

 (英語)Gunmen kill traditional ruler in Ekondo Titi – Journal du Cameroun

Journal du Camerounさんのツイート: "Gunmen kill traditional ruler in #Ekondo Titi. Read more 👉https://t.co/wPv1e9Io5i #Cameroon #AnglophoneCrisis… "

 

※バロンド人の首長は他にも存在するかもしれません。

 

ナイジェリア伝統的君主:ベニン王エウアレ2世陛下が、イフェ王オジャジャ2世陛下を訪問(2018年4月)

 ナイジェリア連邦共和国の伝統的君主で、有力な人物の一人、ベニン王【オバ】エウアレ2世陛下(His Royal Majesty Oba Ewuare II, The Oba of Benin)が、ヨルバ系君主の中で最大の影響力を持つ二人(皇帝格の“His Imperial Majesty”が使用されているケースがあります)のうちの一人とされるイフェ王【オオニorオニ】オジャジャ2世、“オバ”・アデイェイェ・エニタン・オグンウシ陛下(His Royal Majesty【His Imperial Majesty】 Oba Adeyeye Enitan Ogunwusi, Ojaja II, The Ooni of Ife)を訪問したようです。
 おそらくヨルバ系君主のイーラ王“オバ”・ワッハーブ・オイェドトゥン(Orangun of Ila, Oba Wahab Oyedotun)も出迎えに現れた模様(調べてみたところ、名前の表記がものすごく多くて、本当のところがよくわかりません)。

 

 (英語)Oba of Benin visits Ooni – Punch Newspapers