デンマーク王子ヨアキム殿下の前妻/フレデリクスボー女伯爵アレクサンドラ閣下が、ヨアキム殿下の子供らの王子称号が取り除かれることについて「青天の霹靂」「子供たちは追放されたと感じている」(2022年9月)

 デンマーク女王マルグレーテ2世陛下が、2023年1月1日より、次男のヨアキム王子殿下の子供たちに王子・王女の称号と殿下の敬称が使用されず、モンペザ伯爵子/モンペザ伯爵女の称号のみと閣下の敬称が使用されることを発表したことについて、ヨアキム殿下の元妻・フレデリクスボー女伯爵アレクサンドラ閣下(Her Excellency Alexandra, Countess of Frederiksborg)は、「青天の霹靂」「子供たちは追放されたと感じている」「彼らはなぜアイデンティティを奪われたか理解できていない」と事実上、非難するコメントをしているようです(ヨアキム殿下の四人の子供のうち二人はアレクサンドラ閣下との間の子供)。
 また、記事によれば、この発言について、ヨアキム殿下と現在の妻のマリー妃殿下の立場をも代理するもののようで、唐突に王室内に深刻な亀裂が発生した感もあります。

 

 (デンマーク語)B.T.'s royale korrespondent om Dronningens reaktion: 'Jeg tror, Dronningen er dybt rystet' | BT Royale – www.bt.dk

 (英語)Prince Joachim’s ex reacts to sons losing their Prince titles

デンマーク女王マルグレーテ2世陛下が、次男ヨアキム王子殿下の子供たちの称号・敬称から王子/王女と殿下を取り除くことを決定、2023年1月から(2022年9月)

 2022年9月28日、デンマーク女王マルグレーテ2世陛下(Margrethe II of Denmark : Her Majesty The Queen)は、2023年1月1日より、次男のデンマーク王子ヨアキム殿下(モンペザ伯爵 : His Royal Highness Prince Joachim of Denmark, Count of Monpezat)の子供たちはモンペザ伯爵子/モンペザ伯爵女の称号のみと閣下の敬称を使用することを決定しました。
※子供たちと書きましたが、男系子孫全体への適用です(まだ今はもちろんその下の世代はいませんが)。

追記:
 王子・王女ではなくなるのか、王子・王女ではあるが称号・敬称が使用されなくなるのかは不透明ではあります。
 モンペザ伯爵称号は2008年にヨアキム殿下および兄のフレデリック皇太子殿下とそれぞれの男系子孫が継承するものとして叙されています。

 これは(欧州)各国の直系のみに称号などを集中する動きと同じ、そして王族の義務からの解放、というような説明をされています。

 また、王位継承権・順位については影響がありません(君主の同意なく結婚すれば失うことになりますが)。

 

 (英語:デンマーク王室 公式サイト)Changes in titles and forms of address in the Royal Family

 

 四人の子供たちは現在はそれぞれ、

  • デンマーク王子ニコライ殿下(モンペザ伯爵子 : His Highness Prince Nikolai of Denmark, Count of Monpezat)
  • デンマーク王子フェリクス殿下(モンペザ伯爵子 : His Highness Prince Felix of Denmark, Count of Monpezat)
  • デンマーク王子ヘンリク殿下(モンペザ伯爵子 : His Highness Prince Henrik of Denmark, Count of Monpezat)
  • デンマーク王女アテナ殿下(モンペザ伯爵女 : Her Highness Princess Athena of Denmark, Countess of Monpezat)

 ですが、
 2023年1月1日からは

  • モンペザ伯爵子ニコライ閣下(His Excellency Count Nikolai of Monpezat)
  • モンペザ伯爵子フェリクス閣下(His Excellency Count Felix of Monpezat)
  • モンペザ伯爵子ヘンリク閣下(His Excellency Count Henrik of Monpezat)
  • モンペザ伯爵女アテナ閣下(Her Excellency Countess Athena of Monpezat)

 となります。

 

関連:
 デンマーク王子ヨアキム殿下の前妻/フレデリクスボー女伯爵アレクサンドラ閣下が、ヨアキム殿下の子供らの王子称号が取り除かれることについて「青天の霹靂」「子供たちは追放されたと感じている」(2022年9月)
 デンマーク王子ヨアキム殿下が、子供らの王子称号が取り除かれることについて「子供たちは傷ついている」(2022年9月)
 デンマーク女王マルグレーテ2世陛下が新たな声明。次男ヨアキム王子殿下の子供たちの称号・敬称についての決定に関して一家が強い失望を表明していることについて(2022年10月)

デンマーク女王マルグレーテ2世陛下が新型コロナウイルス感染検査で陽性(2022年9月)英国女王エリザベス2世陛下の国葬より帰国後

 2022年9月21日、デンマーク王室は、昨日(9月20日)にデンマーク女王マルグレーテ2世陛下(Margrethe II of Denmark : Her Majesty The Queen)が新型コロナウイルス感染検査で陽性の結果が出ていたことを公表しました。
 今週の女王陛下の公務は取りやめとなったようです。

 

 (英語:デンマーク王室 公式サイト)HM The Queen has tested positive for COVID-19

 

 マルグレーテ2世陛下は、一昨日(9月19日)に英国女王エリザベス2世陛下の国葬に参列しています。
 ウェストミンスター寺院の席配置では、陛下は外国王室区画の最前列左端でした。右には長男で継嗣のフレデリック皇太子殿下となっていましたが、皇太子殿下夫妻は金曜の夜の公務を代行するようなので、濃厚接触者とは判断されていないようです。

参考(ウェストミンスター寺院での位置):
 画像右端がマルグレーテ2世陛下、その隣がフレデリック殿下です。

デンマーク女王マルグレーテ2世陛下の即位50周年記念式典(ジュビリー)(2022年9月)

 デンマーク女王マルグレーテ2世陛下の即位50周年記念式典がおこなわれています。

 北欧君主・国家元首のほか、女王陛下の近親として妹の子供たちになるザイン=ヴィトゲンシュタイン=ベルレブルク公室・(旧)ギリシャ王室、そしてデンマーク王室の貴賤結婚の子孫や、(旧)シャウムブルク=リッペ公室の人々が参列しています。

 

Nordic Royals and many more on Queen Margrethe of Denmark 50 … – YouTube

 

長男のデンマーク皇太子フレデリック殿下のスピーチ/
Det danske kongehus(デンマーク王室 公式チャンネル):
H.K.H. Kronprinsens tale ved gallataffel på Christiansborg Slot den 11. september 2022 – YouTube

 

 (英語:デンマーク王室 公式サイト)Guest list for the command performance at the Royal Theatre at 10 September 2022
 (英語:デンマーク王室 公式サイト)The Royal Family arrives at The Royal Yacht Dannebrog
 (英語:デンマーク王室 公式サイト)Luncheon reception on The Royal Yacht Dannebrog on the ocassion of the 50 years anniversary of HM The Queen’s accession to the throne
 (英語:デンマーク王室 公式サイト)Service at the Cathedral Church of Our Lady on the occasion of the 50 years anniversary of HM The Queen’s accession to the throne
 (英語:デンマーク王室 公式サイト)Flower decorations at Christiansborg Palace on the occasion of the 50 years anniversary of HM The Queen’s accession to the throne
 (英語:デンマーク王室 公式サイト)The Royal Family and Nordic Heads of State arrive at the gala dinner at Christiansborg Palace
 (英語:デンマーク王室 公式サイト)Gala dinner at Christiansborg Palace on the occasion of the 50 years anniversary of HM The Queen’s accession to the throne

ゲストリスト(英語に翻訳されていない部分がありますが):

The Royal Family
Hendes Majestæt Dronningen
Hans Kongelige Højhed Kronprinsen
Hendes Kongelige Højhed Kronprinsessen
Hans Kongelige Højhed Prins Christian
Hendes Kongelige Højhed Prinsesse Isabella
Hans Kongelige Højhed Prins Joachim
Hendes Kongelige Højhed Prinsesse Marie
Hans Højhed Prins Nikolai
Hans Højhed Prins Felix
Hendes Kongelige Højhed Prinsesse Benedikte
Hendes Højhed Prinsesse Alexandra zu Sayn-Wittgenstein-Berleburg
Kammerherre, hofjægermester, greve Michael Ahlefeldt-Laurvig-Bille
Hendes Højhed Prinsesse Nathalie zu Sayn-Wittgenstein-Berleburg
Hendes Majestæt Dronning Anne-Marie
Her Royal Highness Princess Alexia
Don Carlos Morales Quintana
His Royal Highness Crown Prince Pavlos
Her Royal Highness Crown Princess Marie-Chantal
Her Royal Highness Princess Theodora
Mr Matthew Kumar
His Royal Highness Prince Philippos
Her Royal Highness Princess Nina

日本語:
王室
 デンマーク女王マルグレーテ2世陛下(Margrethe II of Denmark : Her Majesty The Queen)

 デンマーク皇太子フレデリック殿下(モンペザ伯爵 : Frederik : His Royal Highness The Crown Prince of Denmark, Count of Monpezat)
 デンマーク皇太子妃メアリー殿下(モンペザ伯爵夫人 : Mary : Her Royal Highness The Crown Princess of Denmark, Countess of Monpezat)
 デンマーク王子クリスチャン殿下(モンペザ伯爵子 : His Royal Highness Prince Christian of Denmark, Count of Monpezat)
 デンマーク王女イサベラ殿下(モンペザ伯爵女 : Her Royal Highness Princess Isabella of Denmark, Countess of Monpezat)

 デンマーク王子ヨアキム殿下(モンペザ伯爵 : His Royal Highness Prince Joachim of Denmark, Count of Monpezat)
 デンマーク王子妃マリー殿下(モンペザ伯爵夫人 : Her Royal Highness Princess Marie of Denmark, Countess of Monpezat)
 デンマーク王子ニコライ殿下(モンペザ伯爵子 : His Highness Prince Nikolai of Denmark, Count of Monpezat)
 デンマーク王子フェリクス殿下(モンペザ伯爵子 : His Highness Prince Felix of Denmark, Count of Monpezat)

 デンマーク王女ベネディクテ殿下(Her Royal Highness Princess Benedikte of Denmark : ザイン=ヴィトゲンシュタイン=ベルレブルク公妃【未亡人】 : Princess of Sayn-Wittgenstein-Berleburg)
 ザイン=ヴィトゲンシュタイン=ベルレブルク公女アレクサンドラ殿下(Her Highness Princess Alexandra of Sayn-Wittgenstein-Berleburg)
 エーレフェルト・ラウルヴィ・ビル伯爵ミカエル(Michael, Count Ahlefeldt-Laurvig-Bille)
 ザイン=ヴィトゲンシュタイン=ベルレブルク公女ナターリエ殿下(Her Highness Princess Nathalie of Sayn-Wittgenstein-Berleburg)

 デンマーク王女/(旧)ギリシャ王妃アンナ=マリア陛下(Anne-Marie : Her Majesty The Queen of the Hellenes, Princess of Denmark)
 ギリシャ・デンマーク王女アレクシア殿下(Her Royal Highness Princess Alexia of Greece and Denmark)
 カルロス・モラレス・キンタナ氏(Don Carlos Morales Quintana
 旧ギリシャ皇太子パウロス殿下(デンマーク王子 : His Royal Highness Crown Prince Pavlos of Greece, Prince of Denmark)
 旧ギリシャ皇太子妃マリー=シャンタル妃殿下(Her Royal Highness Crown Princess Marie-Chantal of Greece, Princess of Denmark)
 ギリシャ・デンマーク王女セオドラ殿下(Her Royal Highness Princess Theodora of Greece and Denmark)と夫のマシュー・クマー氏(Matthew Kumar
 ギリシャ・デンマーク王子フィリッポス殿下(His Royal Highness Prince Philippos of Greece and Denmark)とニナ妃殿下(Her Royal Highness Princess Nina of Greece and Denmark)

 ここまでが王室となっており、その内訳はデンマーク王室の人々として普段言及される、
 マルグレーテ2世およびその子孫。
 妹のベネディクテ王女殿下とその娘たち。亡夫がドイツのザイン=ヴィトゲンシュタイン=ベルレブルク公のためザイン=ヴィトゲンシュタイン=ベルレブルクの称号を保有し、敬称は(英語では)Her Highness という(ザイン=ヴィトゲンシュタイン=ベルレブルクのものより一段階高い)殿下の敬称が与えられています(デンマークには Serene Highness がないという話もありますが……)。
 (旧)ギリシャ王妃アンナ=マリア陛下とその子供たち夫婦。こちらは明らかにギリシャの称号なのですが通例(?)によってギリシャを示す部分は表記されていません。パウロス皇太子殿下が「Crown Prince」になっている時点で明らかですが。なお、(旧)ギリシャ王室はデンマーク王室男系子孫としてデンマークの称号も用います。

 ちなみに継承法が変わっていなければデンマーク王になっていたはずの、(元デンマーク王子)ローセンボー伯爵インゴルフ閣下夫妻は、

Family
H.E. Greve Ingolf af Rosenborg
Grevinde Sussie af Rosenborg

 北欧国家元首らの下の「Family」という謎の分類になっています。

Nordic Heads of State
Hans Majestæt Kong Carl XVI Gustaf af Sverige
Hendes Majestæt Dronning Silvia af Sverige
Hans Majestæt Kong Harald V af Norge
Hendes Majestæt Dronning Sonja af Norge

 北欧国家元首は、スウェーデン王カール16世グスタフ陛下夫妻とノルウェー王ハーラル5世陛下夫妻、アイスランド大統領、フィンランド大統領らです。

H.E. Alexandra Grevinde af Frederiksborg

 ヨアキム王子殿下の先妻/フレデリクスボー女伯爵アレクサンドラ閣下(Her Excellency Alexandra, Countess of Frederiksborg)

Desirée af Rosenborg
Hr. Peter Rindom
Grevinde Karin af Rosenborg
Mikael Warberg
Greve Ulrik af Rosenborg
Grevinde Judith af Rosenborg

 ローセンボー伯爵女デシレ(Countess Desirée of Rosenborg)
 ピーター・リンドム氏(Hr. Peter Rindom
 ローセンボー伯爵子夫人カリン(Countess Karin of Rosenborg)
 ミカエル・ヴァルベルク氏(Mikael Warberg
 ローセンボー伯爵子ウルリク(Count Ulrik of Rosenborg)
 ローセンボー伯爵子夫人ユディト(Countess Judith of Rosenborg)

H.H. Prins Wilhelm zu Schaumburg-Lippe
H.H. Prinsesse Ilona zu Schaumburg-Lippe
Kammerherre, hofjægermester, godsejer Michael Iuel
Kammerherreinde Désirée Iuel [née Princess zu Schaumburg-Lippe

 シャウムブルク=リッペ公子ヴィルヘルム殿下
 シャウムブルク=リッペ公子妃イローナ殿下
 ミカエル・ユール
 デシレ・ユール夫人(シャウムブルク=リッペ公女)

 

 (写真:英語:デンマーク王室 公式サイト)The Royal Family and the Nordic Heads of State arrive at the Royal Theatre

結婚式2回目(2021年9月10日):ティモシー・ヴェスターバーグ氏と、英国王位継承順位 第59位 のフローラ・オギルヴィ嬢が2回目の結婚式

 2021年9月10日、ティモシー・ヴェスターバーグ氏(Timothy Vesterberg)と、フローラ・オギルヴィ嬢(Flora Ogilvy)の2回目の結婚式がおこなわれました。
 フローラ嬢は英国王位継承順位 第59位。
 祖母のアレクサンドラ王女殿下は、英国女王エリザベス2世陛下の従妹にあたります。

 二人は昨年9月26日に挙式していましたが、新型コロナウイルス感染症【COVID-19】のパンデミックの中、非常に制限があったため、今回2回目をおこなったということになるようです。
関連:
 結婚(2020年9月26日):ティモシー・ヴェスターバーグ氏と、英国王位継承順位 第56位 のフローラ・オギルヴィ嬢が結婚

 今回の結婚式は2回目ということになりますが……。
 そもそも宗教的にいえば、去年、規模を大幅に制限したとはいえ、キリスト教/英国国教会の正しい手続きで宗教婚をおこなっているので、今回のものは結婚式ではありません
 日本人の多くの結婚式は、信じてもいないキリスト教の聖堂を模した建物の中で何者だかわからない白人男性の説教を受けておこなう、不思議なイベントです。なので、何回おこなおうとお財布と相談するだけの話ともいえますが、自らをキリスト教信者としている人々や聖職者にとってこの“2回目”の結婚式というのはなんなのかというのは難しい問題です。断言してしまえば、さきほど書いた通り結婚式ではありませんが、それはともかくとして、別にお祝いということでいいんじゃないのかとそういう話でもあります。

※すでに結婚しているので、式前からフローラ・ヴェスターバーグ夫人になりますが、とりあえず今回の記事中ではフローラ・オギルヴィ嬢で通します。

 

 なお、2021年に、英国王位継承順位では上位に三人の子供(リリベット・マウントバッテン=ウィンザーオーガスト・ブルックスバンクルーカス・ティンダル)が生まれ、フローラ嬢の英国王位継承順位は 第56位 から 第59位 に後退しています。

 

 (英語)A royal wedding! Princess Alexandra's granddaughter Flora Ogilvy celebrates nuptials with blessings | Daily Mail Online

 (写真)画像と写真 – Getty Images
 (写真)Flora Ogilvy – Timothy Vesterberg wedding- London – PA Images
 (写真)Queen Elizabeth's Cousin Flora Ogilvy & Timothy Vesterberg Royal Wedding Photos

 

主な参列者:
 アレクサンドラ王女殿下(オギルヴィー令夫人閣下 : Her Royal Highness Princess Alexandra, The Honourable Lady Ogilvy)
 ケント公爵エドワード王子殿下(Prince Edward : His Royal Highness The Duke of Kent)
 ケント公爵家マイケル王子殿下(His Royal Highness Prince Michael of Kent)とマリー・クリスティン妃殿下(Marie Christine : Her Royal Highness Princess Michael of Kent)
 ウェセックス伯爵エドワード王子殿下(Prince Edward : His Royal Highness The Earl of Wessex)とウェセックス伯爵夫人ソフィー妃殿下(Sophie : Her Royal Highness The Countess of Wessex)

※後で少し追記します。