ブテレジ氏族長マンゴスツ・ブテレジ王子の薨去に伴い空位となっていたブテレジ氏族長に、長男のズジファ・ブテレジ王子殿下(His Royal Highness Prince Zuzifa Buthelezi)が選出されたようです。
ブテレジ氏族長マンゴスツ・ブテレジ王子の薨去に伴い空位となっていたブテレジ氏族長に、長男のズジファ・ブテレジ王子殿下(His Royal Highness Prince Zuzifa Buthelezi)が選出されたようです。
2023年9月9日、南アフリカ共和国のブテレジ氏族長マンゴスツ・ブテレジ王子(Prince Mangosuthu Gatsha Buthelezi, Inkosi of the Buthelezi clan)が薨去したようです。
1928年8月27日生まれの95歳。
南アフリカ内務大臣、国会議員、クワズールー自治区首相を務め、インカタ自由党【IFP】創設者です。
また、先代のズールー王の おじ で、1954年から薨去に至るまで長期に渡ってズールー王国宰相を務めています。
南アフリカ共和国大統領マタメーラ・シリル・ラマポーザ閣下(Matamela Cyril Ramaphosa)より、クワズールー・ナタル州のウルンディで、特別公的葬儀のカテゴリー1での葬儀が宣言されています。
(英語:南アフリカ政府 公式ウェブサイト)President Cyril Ramaphosa declares Special Official Funeral Category 1, to honour Prince Mangosuthu Buthelezi | South African Government
大統領経験者として、ジェイコブ・ズマ、カレマ・モトランテ、タボ・ムベキが、政治家として、ジュリアス・マレマ、フロイド・シヴァンブ、バントゥー・ホロミサなど他党の指導者を含む多数が、ナイジェリアよりオルシェグン・オバサンジョ元大統領が参列。
SABC News:
Prince Mangosuthu Buthelezi | Political stalwart has passed on – YouTube
SABC News:
Funeral Service of Prince Mangosuthu Buthelezi – YouTube
SABC News:
Prince Mangosuthu Buthelezi | Remembering Prince Mangosuthu Buthelezi – YouTube
SABC News:
Prince Mangosuthu Buthelezi | The Life and Times – YouTube
Eyewitness News:
In memory of Prince Mangosuthu Buthelezi (1928-2023) – YouTube
(英語)IFP founder Mangosuthu Buthelezi has died – The Mail & Guardian
(英語)This is how Prince Mangosuthu Buthelezi will be buried on Saturday
(英語)Mangosuthu Buthelezi's burial marks the end of an era | City Press
(英語)Prince Mangosuthu Buthelezi’s death a ‘big loss’ for Africa, says friend and former Nigerian president Olusegun Obasanjo
(英語)IFP Memorial Service – Message by HRH Prince Ntuthukoyezwe Zuzifa Buthelezi on behalf of the Buthelezi Family – The Prince Mangosuthu Buthelezi Foundation
関連:
南アフリカ/ズールー人の新たなブテレジ氏族長に先代の子息ズジファ・ブテレジ王子殿下が選出(2023年12月)
南アフリカ/ズールー王国の宰相にトゥラシズウェ・ブテレジ閣下が任命される(2024年1月)前任の故・マンゴスツ・ブテレジ王子とは血縁関係はない模様
南アフリカ共和国の伝統的君主であるズールー王の一族で側近の、ムボンギセニ・ズールー王子(Prince Mbongiseni Zulu)が暗殺されたと報道されています。
インカタ自由党(IFP)所属で南アフリカ共和国議会の議員も務めていたことがあるようです。
(英語)Police probe murder of Prince Mbongiseni Zulu | eNCA
Police probe murder of Prince Mbongiseni Zuluhttps://t.co/3IhoqD8yrY
— eNCA (@eNCA) November 25, 2022
(英語)Senior Zulu Prince close to King Misuzulu KaZwelithini assassinated in Nongoma
Senior Zulu Prince close to King Misuzulu KaZwelithini assassinated in Nongoma https://t.co/hzMAT0r0yP
— IOL News (@IOL) November 24, 2022
(英語)Zulu adviser who helped King Misuzulu ascend to throne shot dead
Police have been urged to speedily investigate after a senior member of the Zulu royal family close to King Misuzulu KaZwelithini was assassinated. https://t.co/OUVSgOvvYB
— Times LIVE (@TimesLIVE) November 25, 2022
南アフリカ共和国の伝統的君主であるズールー王には、ミスズールー陛下が先月戴冠、戴冠式に参列したラマポーザ大統領より王位の承認証明書も手渡されていました。
関連:
戴冠式(2022年10月29日):南アフリカ伝統的君主/ズールー王ミスズールー陛下の戴冠式。4万人。大統領・州首相・エスワティニ王(スワジランド王)ムスワティ3世陛下・ケープタウン大主教らが参列
一方、先代の王の庶長子らしい、シマカデ・ズールー王子(Prince Simakade Zulu)という人物が、自分こそ正統な継承者と主張するなど、ミスズールー陛下の戴冠までにいろいろとあり、ムボンギセニ王子らの即位に向けた尽力があったということです(なお争いは継続中)。
また、9月と10月にも王の側近が暗殺されているようです。
2022年10月29日、南アフリカ共和国の伝統的君主の一人、ズールー王ミスズールー・シンコビレ・カズウェリティニ陛下(His Majesty King Misuzulu Sinqobile kaZwelithini of Zulu)の戴冠式がおこなわれました。
4万人の参列との数字が出ていますが、スタジアムが埋まっているのは映像からわかります。
戴冠式中、南アフリカ共和国大統領マタメーラ・シリル・ラマポーザ閣下(Matamela Cyril Ramaphosa)より伝統的君主としての承認証明書が渡され、署名がおこなわれました。
同共和国、クワズールー・ナタール州首相ノムサ・デュベ・ヌクベ閣下(The Honourable Nomusa Dube-Ncube MPL)の挨拶があり、キリスト教/アングリカン・コミュニオンの南部アフリカ聖公会ケープタウン大主教タボ・マゴバ座下(The Most Reverend【His Eminence】 Dr Thabo Makgoba, Archbishop of Cape Town, Primate of the Anglican Church of Southern Africa)による陛下への聖別がおこなわれ、エスワティニ王ムスワティ3世陛下(His Majesty King Mswati III of Eswatini)の臨席と挨拶もありました。
その他、多数の要人らの参列があり、報道も多いのですが、国営の SABC のYouTube公式チャンネルより映像を(多数)貼っておきます。
短い報道の映像/
SABC News:
King Misuzulu kaZwelithini officially coronated as AmaZulu king – YouTube
追記:
euronews 系の africanews が報道していたのでリンクしておきます。
South Africa recognises King Misuzulu kaZwelethini – YouTube
延々と続いているこの問題ですが、軽くまとめたという感じの英語記事がありました。
内容自体は既出のものばかりですが(既出のものが混乱しているという問題はありますけれど)、以下の部分は注目に値すると思います。
(英語)Battle for Modjadji Rain Queen crown is ongoing | Letaba Herald
When asked if Mosalanabo is interested in becoming the Rain Queen, Motshekga said that she does not have a choice as it is her bloodline.
「マサラナボ(王女)が雨の女王になることに興味があるかどうか尋ねられた時に、モツェクガ議員(モチェハ)は彼女の血統がそうなので彼女に選択に余地はないと言った」。
なぜそこで「もちろんだ。彼女は常にそう望んできた」と言えないのか、と困惑させられます。
王女本人は興味がないと白状しているようなものなのでは。
南アフリカ共和国は国内の伝統的君主の承認をしているとはいえ、それぞれは一市民であるという前提も当然あります。
各部族の王族かどうかという基準もあるようです(はっきりとしたことはわからないのですが、「王として認めろ」と主張して「王族ですらない」と判決を受けていた例もあるので、なにかあるのだと思ってます)。
マサラナボ王女は王族として承認されている範囲でしょうし、継承者として認められていましたが、本人が望んでいない状況ではどうするのか。
未成年女子(現在17歳)に女王になるのを強制するような発言が国会議員から出るようでは、民主主義の共和国ではなく、なんだかよくわからない国です。いやもう、なんだかよくわからない国なんですが。
兄のレクケラ王をたてたモジャジ王室評議会の(動機の根本はともかくとしても)政治家に引き取られたマサラナボ王女が地元にずっとおらず、儀式についても学んでおらず、その状態で来年から女王です、では伝統的でもなんでもないというのは理解できるところです。
とはいうものの、公平に言って、王女は、兄やおじを含む相手と争いになっているような状況で、あえて興味があるとも言いにくいのだという可能性もあります、
プレトリアにある高等裁判所が彼女自身が(他の関係者を除いて)相談をできる弁護士を選出するよう求めているのも現時点での彼女の考えを早く引き出さないとこの件を終わらせられないからでしょう。
王女が女王になることを望んでいると回答した場合、モジャジ王室評議会との法廷闘争に入ります。「伝統的指導権と政府の間の枠組みに関する法律」から考えると、王室評議会による君主に関する事項を一方的に変更した決定は同法に違反している可能性は高いので、レクケラ王即位は無効と判断されるかもしれません。
いずれにせよ、王女がどう考えているか、になるんですが……。
関連:
(インデックス)(2021年)南アフリカ伝統的君主:ロベドゥ人の君主モジャジ(雨の女王)にレクケラ王子殿下が選出された件に関する記事