結婚(2021年11月?):ホーエンツォレルン公世子アレクサンダー殿下が父の許可なしに結婚。ジグマリンゲン系統の継嗣から外れるとの観測

 ホーエンツォレルン公カール・フリードリヒ殿下(Karl Friedrich : His Highness The Prince of Hohenzollern)の唯一の男子で継嗣のアレクサンダー公世子殿下が(His Serene Highness Hereditary Prince Alexander of Hohenzollern)が、当主である父の許諾を受けないまま、アメリカ人女性と結婚したとのことです。

 民事婚については不明ですが、カトリックの宗教婚が2021年11月。

 事情を知る人たちが多くを語ろうとしないので、なにがあったのかよくわかりませんが、アレクサンダー殿下は後継から外れるという観測は一致しています。

 これにより、継承順位を考えればカール・フリードリヒ殿下の長弟アルプレヒト殿下、次弟フェルディナント殿下、フェルディナント殿下の長男アロイス殿下、次男フィデリス殿下、となります。
 仮に年長順に亡くなるとした場合、弟二人が相続していくと相続税が多額になるため、甥のアロイス殿下が直接継ぐという見込みもあります(一家はベルリン在住だと思います)。

 それにしても……。
 分家の(旧)ルーマニア王室の故ミハイ1世に男子がおらず、君主政の復活を望む人々の一部から本家筋のホーエンツォレルン公室から後継者を指名してほしいという要望が出ていた(らしい)のが1990年代。
 その時にはホーエンツォレルン公室は男子が多いため、そのような発想もあったのでしょうが、気づけば若い世代の継承可能な男子は、上記のアロイス殿下とフィデリス殿下の他には二人の はとこ のニコラス殿下の、未婚の三人という状況です。

 また、上記の(旧)ルーマニア王室絡みの話ですが、1938年のルーマニア王国憲法によれば、王室の男系男子が途絶えたときはホーエンツォレルン公室から後継者を迎えることになります。これはルーマニア側から人物を指名するのではなく、年長系統から優先、従って当主から順になりますが、本人が拒否すればその人物は対象になりません。
 カール・フリードリヒ殿下がルーマニアに興味がないと明言しているので(文書をルーマニアに出したわけではないので有効ではないかもしれませんが)その場合、次の候補者はアレクサンダー殿下となります。
 今回の結婚により、アレクサンダー殿下がホーエンツォレルン公室から外れるのか否かがまだよくわかりません。が、そもそもホーエンツォレルン公室のメンバーであることを条件にしていないようにも読める(書かなくても当然という前提かもしれませんが)ので、どうなるのかまったくわかりません。

訃報(2021年11月28日):旧ロシア帝室ロマノフ家当主候補の一人ともされるアンドレイ・アンドレーエヴィチ・ロマノフ公子殿下【アンドルー・ロマノフ公子】が薨去(1923~2021)

 2021年11月28日、(旧)ロシア帝室/ロマノフ家の貴賤結婚の男系男子であるアンドルー【アンドレイ】・アンドレーエヴィチ・ロマノフ公子殿下(His Serene Highness Prince Andrew【Andrei】 Andreevich Romanov【Romanoff】)が薨去したようです。
 1923年1月21日生まれの98歳。

 貴賤結婚の子孫らとされる人物らが主導するロマノフ家協会がかつて主張していた継承順位によれば、現在、ロシア皇帝の継承者となっていた人物です。
 ただし、同団体の現在の考えや、ご本人たちの主張はよくわからなくなっています。

※なお、貴賤結婚規定のないホルシュタイン=ゴットルプ公国のルールに従えば、ロシアはともかく、ホルシュタイン=ゴットルプ公子となります。

 薨去に伴い、長男のピーター【ピョートル】・アンドレーエヴィチ・ロマノフ公子殿下(His Serene Highness Prince Peter Andreevich Romanov【Romanoff】)が後継と擬されますが、子供はおらず、またその弟二人も子供なし・女子のみと、男系はさらに傍系へと移っていく見込みです。

キリスト教/セルビア正教会のモンテネグロ府主教ヨアニキイェ座下の着座式典に、現在セルビア王室を称するユーゴスラビア王室のフィリップ王子殿下夫妻と(なぜか)ムフラニ系ジョージア王室【グルジア王室】当主/ジョージア皇太子ダヴィト殿下夫妻が参列(2021年9月)ダヴィト殿下は副首相と会談も

 2021年9月5日、モンテネグロでは、今年選出された、キリスト教/東方正教会/セルビア正教会のモンテネグロ・沿海府主教ヨアニキイェ座下(His Eminence Metropolitan Joanikije of Montenegro and the Littoral)の着座式とそれに伴い式典がおこなわれました。

関連(キリスト教 高位聖職者のニュース):
 着座式(2021年9月5日):キリスト教/セルビア正教会/モンテネグロ府主教ヨアニキイェ座下の着座式がおこなわれる
※ヨアニキイェの名を持つモンテネグロ府主教が二人目のため、ヨアニキイェ2世Joanikije II)としている表記があります。今のところ、教会公式サイトなどでは見かけていません。

 着座式そのものではなく、その後の大規模な式典に、
 現在セルビア王室を称する(旧)ユーゴスラヴィア王室のユーゴスラビア王子【セルビア王子】フィリップ殿下(His Royal Highness Prince Philip of Yugoslavia / Serbia : フィリプ・カラジョルジェヴィッチFilip Karađorđević)とユーゴスラビア王子妃【セルビア王子妃】ダニカ殿下(Her Royal Highness Princess Danica of Yugoslavia / Serbia : ダニカ・カラジョルジェヴィッチDanica Karađorđević
 ムフラニ系ジョージア王室【グルジア王室】当主/ジョージア皇太子ダヴィト殿下(ムフラニ公 : His Royal Highness The Crown Prince Davit of Georgia, Royal Prince of Kartli (Batonishvili), Prince of Mukhrani and Mukhran Batoni : ダヴィト・バグラチオニ=ムフラネリ公子 : Prince Davit Bagrationi-Mukhraneliダヴィト・バグラチオン=ムフランスキー公子 : Prince Davit Bagration-Moukhransky)と、ジョージア皇太子妃イリナ殿下(Her Royal Highness Crown Princess Irina of Georgia)
 が参列した模様です。

 着座式前の時期には、反セルビアの集団による抗議活動なども起き、非常に剣呑な雰囲気となっていました。
 王室とは関係ありませんが、着座式前にヘリコプターでツェティニェ修道院前に到着して兵士に護衛されながら修道院に向かうポルフィリイェ総主教とヨアニキイェ府主教の映像/
Novosti:
Patrijarh Porfirije i mitropolit Joanikije stigli na Cetinje – YouTube

 式典は着座式がおこなわれた修道院ではなく、ポドゴリツァのハリストス復活大聖堂でおこなわれました。
 フィリップ王子殿下のソーシャルメディアのアカウントには今回の参列の話は直接はなく(すでに8月に訪問はしていますが)、動画から取り込んだと思われる画像を掲載した第三者のツイートがリツイートされたのみです。モンテネグロの反セルビア派を刺激することを避けたのかとも思われますが、よくわかりません。

(おそらくですが)一番右奥のマスクの男女がジョージア皇太子ダヴィト殿下夫妻。
そしてその手前の二人がフィリップ王子殿下夫妻です。
なお、左の手前の白髪の人物はモンテネグロ首相クリヴォカピッチ閣下/
мさんはTwitterを使っています 「Краљевић Филип са супругом Даницом на дочеку патријарха у Подгорици https://t.co/wb8uf4aXJp」 / Twitter

 

 一方、提訴を受けて本国ジョージアには近寄れない状況と見られているジョージア皇太子ダヴィト殿下は自身の公式サイトに記事をたくさん掲載

 (英語:ムフラニ系ジョージア王室 公式サイト)NEWS | INVESTITURE OF METROPOLITAN JOANIKIJE IN PODGORICA MONTENEGRO

 着座式前より前の日のようですが、以前に議論を呼んだ、ジョージア鷲騎士団のうちの、グランド・クロス(大十字)をヨアニキイェ府主教に授与したようです。
関連:
 ジョージア王女【グルジア王女】アナ殿下が父でグルジンスキー系当主のヌグザル殿下と共に、元夫で対立するムフラニ系当主のダヴィト殿下を「王室の代表者を勝手に名乗るのをやめよ」と提訴(2019年3月)ダヴィト殿下がエリザベス2世陛下に授与した勲章(鳩山(元)総理も授与されているとの噂あり)が一定金額寄付すれば誰でも入手できる説や、ダヴィト殿下側が弁護士がヌグザル殿下を「ジョージア正教会【グルジア正教会】によるDNA検査の結果バグラチオン王朝の一員でないとわかった」(検査機関は否定)とするなど泥沼総決算の予感
※なお、ダヴィト殿下はいろいろとばらまく人なので、いろいろな人がなにかを貰っています。西村経済再生担当大臣もなにか貰っていたはずです。

 

 (英語:ムフラニ系ジョージア王室 公式サイト)NEWS | SOLEMN WELCOME OF THE SERBIAN PATRIARCH PORFIRIJE IN PODGORICA

 こちらは式典の記事です。
 補足に、

1. His Eminence Metropolitan Joanikije gave an interview for the main State TV channel of Serbia, (RTS1), especially emphasizing the presence of HRH Crown Prince Davit: https://youtu.be/ykx8lG5r7QE

 セルビアのテレビ局によるインタビューで、ヨアニキイェ府主教がダヴィト殿下の臨席を強調していた、と書いています。
 30分以上のセルビア語のインタビュー映像を見て(聴いて)判断する能力がありませんので、チェックしていませんが、そのことについて一言ふれたのは確かなんだろうと思います。

RTS Oko – Zvanični kanal:
Joanikije o ustoličenju na Cetinju, patrijarhu Porfiriju, Amfilohiju, Milu Đukanoviću, Kosovu – YouTube

 

 (英語:ムフラニ系ジョージア王室 公式サイト)NEWS | VISIT TO THE PARLIAMENT OF MONTENEGRO

 そしてこれも着座式より前の日のようですがモンテネグロ議会を訪問との記事。

 

 (英語:ムフラニ系ジョージア王室 公式サイト)NEWS | MEETING WITH THE DEPUTY PRIME MINISTER OF MONTENEGRO

 さらにはモンテネグロ副首相ドリタン・アバゾヴィッチ閣下(Dritan Abazović)と会談しています。
 失礼ながら捏造を疑いましたが……。

 

 ダヴィト殿下の今回の参列の理由は不明です。
 自分から勝手にやってきて副首相と会えるとも思えないので、セルビア正教会かモンテネグロ現政権から要請があったのでしょう。
 ともあれ、外国でまだ要人と会見できる人物だという情報を発信することは立場の(再)強化につながるはずです。

 なお、ジョージア正教会(グルジア正教会)は今回の着座式及びその後の礼拝・式典に主教以上の聖職者を派遣していません。
 (状況を細かく書くと長くなりますが)ジョージア正教会は今回の式典に主教以上の聖職者を送りたくはなかったはずなので、ダヴィト殿下の行動を迷惑に思うか、あるいは教会の聖職者を送らない代わりに参列してもらったのか、単純に何も知らないのか、なかなか難しいところです。
 追記:ダヴィト殿下に同行しているように見える聖職者がセルビア正教会の人物なのかジョージア正教会の人物なのかわかりませんが、前者ならばセルビア正教会が今回の訪問に強くかかわっており、後者であればジョージア正教会側がダヴィト殿下の訪問を了承・協力していたことになるでしょう。

 最後に一つ気になるのは、イリナ妃殿下の表記が

Her Royal Highness Princess Irina

 と、 Crown Princess ではない表記になっていることです。
 特に意味はない省略(か雑な書き方)にも思えますが、不思議ではあります。

モナコ公アルベール2世殿下がアイルランドを訪問、アイルランド大統領マイケル・D・ヒギンズ閣下と会談など(2021年9月)ジャック公世子殿下とガブリエラ公女殿下が同行

 2021年9月3日、モナコ公アルベール2世殿下(His Serene Highness Prince Albert II, Sovereign Prince of Monaco)は、アイルランドを訪問しました。
 アイルランド大統領マイケル・D・ヒギンズ閣下(His Excellency Mr Michael D. Higgins)と会談したり、各地を訪れたりしています。

 子供の、ボー侯爵/モナコ公世子ジャック殿下(ジャック皇太子 : Prince Jacques : His Serene Highness The Hereditary Prince of Monaco, Marquis of Baux : Crown Prince Jacques)とカルラデス女伯爵/モナコ公女ガブリエラ殿下(Her Serene Highness Princess Gabriella of Monaco, Countess of Carladès)が一部の日程に同行しているようです(同行していない時に何をしているのかはわかりません)。

 

 

 

 (英語:アイルランド大統領府 公式サイト)Diary | President Welcomes Prince Albert Ii Of Monaco | President of Ireland

 

President of IrelandさんはTwitterを使っています 「President Higgins welcomed HSH Prince Albert II of Monaco to Áras an Uachtaráin. https://t.co/cTbpuRyiKP Chuir an tUachtarán Ó hUigínn fáilte roimh a Shoilse Ríoga, Prionsa Albert II Mhonacó chuig Áras an Uachtaráin. https://t.co/6OYoZoCBhw https://t.co/itT6taZ1yZ」 / Twitter

 

President of IrelandさんはTwitterを使っています 「HSH Prince Albert II today signed the Distinguished Visitors Book at Áras an Uachtaráin. https://t.co/cTbpuRyiKP https://t.co/NfujFAYsQR」 / Twitter

 

President of IrelandさんはTwitterを使っています 「Chuir an tUachtarán Ó hUigínn fáilte roimh a Shoilse Ríoga, Prionsa Albert II Mhonacó chuig Áras an Uachtaráin. https://t.co/6OYoZoCBhw https://t.co/RPrpvxFWw7」 / Twitter

 

President Michael D. Higgins(@presidentirl) • Instagram写真と動画

 

 

結婚式(2021年9月4日):リヒテンシュタイン公女マリア・アヌンチャータ殿下とエマヌエーレ・ムジーニ氏の結婚式がおこなわれる。殿下の伯父のルクセンブルク大公アンリ殿下ら多数が参列

 2021年9月4日、リヒテンシュタイン公女マリア・アヌンチャータ殿下(Her Serene Highness Princess Maria Annunciata of Liechtenstein)とエマヌエーレ・ムジーニ氏(Emanuele Musini)の結婚式がおこなわれました。
 なお、民事婚は8月中(6月26日?)におこなわれたようです。

 殿下の母方の伯父、ルクセンブルク大公アンリ殿下(Henri : His Royal Highness The Grand Duke of Luxembourg)ら多数が参列。
※参列者は後で末尾に追記します。

 なお、ベルギー王フィリップ陛下夫妻が自主隔離状態のため9月6日まで公務を取り止めており、これに伴って結婚式の参列も取りやめになったのではないかと思われます。
追記:
 フィリップ陛下の妹のベルギー王女アストリッド殿下が前日【9月3日】に脊椎骨折したと発表されていたようです。夫のローレンツ大公殿下はこの結婚式に参列していますので、アストリッド殿下の参列の予定もあったのではないかと思われます。

 

 (フランス語:ルクセンブルク大公室 公式サイト)Mariage de S.A.S. la Princesse Annunciata avec M. Musini | Cour grand-ducale

 (ドイツ語:写真)Prinzessin Maria-Anunciata hat geheiratet | Fotogalerien – Vaterland online

 (英語)Princess Maria- Anunciata of Liechtenstein, 36, walks down the aisle for the second time | Daily Mail Online
 (ルクセンブルク語)RTL – Fotogalerie: D'Prinzessin Maria Anunciata vu Liechtenstein gouf zu Wien bestuet
 (スペイン語)Anunciata de Liechtenstein se casa con Emanuele Musini en una espectacular ceremonia

RTL LuxembourgさんはTwitterを使っています 「D'Prinzessin Maria Anunciata vu Liechtenstein gouf e Samschdeg zu Wien bestuet. Mat dobäi waren ë.a. de Grand-Duc Henri an d'ierfgroussherzoglech Koppel. #Fotoen elo op https://t.co/GA8BZJPUaO @CourGrandDucale #Wedding #princess #LUXPRESS https://t.co/hLLkUUOvI1」 / Twitter

 

Le Piu Affascinanti Di MilanoはInstagramを利用しています:「ESCLUSIVA DI LEPIUAFFASCINANTIDIMILANO! Il matrimonio a Vienna della Principessa Maria Anunciata of Liechtenstein con l’italiano Emanuele…」

 

European Royalties 👑はInstagramを利用しています:「09.04.2021 🇱🇮 First Pictures from the wedding of Princess Maria Anunciata of Liechtenstein and Emanuele Musini, which is taking place in…」

 

Le Piu Affascinanti Di MilanoはInstagramを利用しています:「ESCLUSIVA DI LEPIUAFFASCINANTIDIMILANO! Il matrimonio a Vienna della Principessa Maria Anunciata of Liechtenstein con l’italiano Emanuele…」

 

Le Piu Affascinanti Di MilanoはInstagramを利用しています:「ESCLUSIVA DI LEPIUAFFASCINANTIDIMILANO! Beatrice Borromeo e il marito Pierre Casiraghi al matrimonio a Vienna della Principessa Maria…」

 

参列者:
リヒテンシュタイン公室/

ルクセンブルク大公室/
 ルクセンブルク大公アンリ殿下(Henri : His Royal Highness The Grand Duke of Luxembourg)

ベルギー王室/
 オーストリア=エステ大公/ベルギー王子ローレンツ殿下(ロレンツ大公 : オーストリア皇子 : ハンガリー王子 : ベーメン王子 : モデナ公 : His Imperial and Royal Highness Prince Lorenz of Belgium, Archduke of Austria-Este, Prince Imperial of Austria, Prince Royal of Hungary and Bohemia, Duke of Modena)

ヨルダン王室/

モナコ公室とその近親/
 タチアナ・カシラギ夫人(Tatiana Casiraghiタティアナ・サント・ドミンゴTatiana Santo Domingo
 ピエール・カシラギ氏(Pierre Casiraghi)とベアトリーチェ・カシラギ夫人(Beatrice Casiraghiベアトリーチェ・ボロメオBeatrice Borromeo

(旧)オーストリア帝室(ハプスブルク家)/

(旧)イタリア王室/

ヘッセン家/

ザイン=ヴィトゲンシュタイン=ザイン家/

メディアタイズド・ハウス/
 トゥルン・ウント・タクシス公アルベルト殿下(Albert : His Serene Highness the Prince of Thurn and Taxis : アルベルト・フュルスト・フォン・トゥルン・ウント・タクシスAlbert Fürst von Thurn und Taxis

その他/