デンマーク女王マルグレーテ2世陛下、皇太子フレデリク殿下のアルゼンチン訪問3日目(2019年3月)デンマーク系の人々と交流

 2019年3月20日、デンマーク女王マルグレーテ2世陛下(Margrethe II of Denmark : Her Majesty The Queen)と長男のデンマーク皇太子フレデリク殿下(モンペザ伯爵 : Frederik : His Royal Highness The Crown Prince of Denmark, Count of Monpezat)のアルゼンチン共和国訪問3日目です。

 タンディル市ではデンマーク系の人々との交流があり(陛下は1966年に訪問しているとのこと)、日程の最後はアルゼンチンのデンマーク系の人々の代表者らとの昼食だったようです。

 

Det danske kongehus(デンマーク王室公式チャンネル):
Officielt besøg i Tandil – YouTube

 

 (デンマーク語:デンマーク王室公式サイト)Statsbesøg i Argentina – dag 3 | Kongehuset

 

デンマーク女王マルグレーテ2世陛下、皇太子フレデリク殿下のアルゼンチン訪問2日目(2019年3月)パルケ・デ・ラ・メモリア、ボカ・ジュニアーズ、晩餐会臨席など

 2019年3月19日、デンマーク女王マルグレーテ2世陛下(Margrethe II of Denmark : Her Majesty The Queen)と長男のデンマーク皇太子フレデリク殿下(モンペザ伯爵 : Frederik : His Royal Highness The Crown Prince of Denmark, Count of Monpezat)のアルゼンチン共和国訪問2日目です。

 映像になっているものは、マルグレーテ2世陛下のパルケ・デ・ラ・メモリア訪問、フレデリク皇太子殿下のボカ・ジュニアーズ訪問、そしてアルゼンチン共和国の大統領マウリシオ・マクリ閣下(His Excellency Mauricio Macri)夫妻ら多数出席の晩餐会です。

 

Det danske kongehus(デンマーク王室公式チャンネル):
H.M. Dronningen besøger Parque de la Memoria – YouTube

 

Det danske kongehus(デンマーク王室公式チャンネル):
Besøg hos fodboldklubben Boca Juniors – YouTube

 

Det danske kongehus(デンマーク王室公式チャンネル):
Gallamiddag i anledning af statsbesøget i Argentina – YouTube

 

 (デンマーク語:デンマーク王室公式サイト)Statsbesøg i Argentina – dag 2 | Kongehuset

 

デンマーク女王マルグレーテ2世陛下、皇太子フレデリク殿下のアルゼンチン訪問始まる(2019年3月)

 2019年3月18日、デンマーク女王マルグレーテ2世陛下(Margrethe II of Denmark : Her Majesty The Queen)と長男のデンマーク皇太子フレデリク殿下(モンペザ伯爵 : Frederik : His Royal Highness The Crown Prince of Denmark, Count of Monpezat)のアルゼンチン共和国訪問が始まりました。
 アルゼンチン共和国外務宗務大臣ホルヘ・マルセロ・フォリー閣下(Jorge Marcelo Faurie)と共にホセ・デ・サン・マルティン記念像へ向かい同地で献花、その後に大統領マウリシオ・マクリ閣下(His Excellency Mauricio Macri)夫妻との会見や議会訪問などがあったようです。

 

Det danske kongehus(デンマーク王室公式チャンネル):
Modtagelse i Argentina – YouTube

 

Det danske kongehus(デンマーク王室公式チャンネル):
Netværksreception i Yacht Club Argentino – YouTube

 

Casa Rosada – VISITA OFICIAL DE LA REINA DE DINAMARCA A…

 

 (デンマーク語:デンマーク王室公式サイト)Statsbesøg i Argentina – dag 1 | Kongehuset

 (スペイン語:スペイン大統領府【カサ・ロサダ】公式サイト)El presidente Macri recibió en la Casa Rosada a la reina Margarita II de Dinamarca
 (スペイン語:スペイン外務宗務省公式サイト)Reina de Dinamarca: Ofrenda floral en Plaza San Martín | Ministerio de Relaciones Exteriores y Culto

 

ライニンゲン公子カール・エミッヒ殿下を“ロシア皇帝ニコライ3世”として擁立しているロシアの君主政主義者党の立ち上げた王室情報サイト(2019年3月)“ニコライ3世”ではなく「ロシア公子ニコライ・キリロヴィチ殿下」となっています

 アントン・バコフ氏ら君主政主義者党がライニンゲン公子カール・エミッヒ殿下を「ロシア皇帝ニコライ3世」とし、理屈はともかくとして、ちょっとその宣言にはうんざりしながらも注目していた人も多かったのですが、いつの間にか同党関係者が王室情報サイトを立ち上げていました。
 各国の王室情報やロシアの過去の情報に、自分たちの情報を混ぜ込んでしまおうというものかと思われますので、その辺りはご注意を。

 

 さて、そのサイト。
 英語版の「About-his-highness」のところからですが……

 

 About-his-highness

The Heir to the All-Russian Emperorship,
His Highness Prince of the Imperial Blood Nikolay Kirillovich of Russia,
Prince zu Leiningen.

 「ロシア帝位継承者/ロシア公子・ライニンゲン公子ニコライ・キリロヴィチ殿下」、ということでいいでしょう。

 なぜいつのまにかロシア皇帝ニコライ3世を称するのをやめたのかよくわかりませんが、なぜ称したのかもよくわからないので、考えないことにします。

 

 また、同ページですが、殿下に関することと彼らの立場(動機はともかくとして)がまとめて比較的短く説明されており、一読する価値は……興味があればあるのではないでしょうか。

 

 ここで簡単にわかりやすく説明してしまいますと、彼らがロシア皇帝・ロシア帝室当主としているのは、
 ニコライ2世 → (従弟の)キリル大公 → (長男の)ウラジーミル大公
 という順番になるようで(これはある程度知られていると思いますが)、ここまでは現当主のマリヤ女大公殿下と同じです。

 しかしここから先はロマノフ家協会などの理屈、すなわちウラジーミル大公の結婚は同等身分の結婚ではないため、生まれた子供=マリヤ殿下にはロシア帝位継承権はないとするものです。

 一方で、ウラジーミル大公自身が地位を失うわけではないとします。これはオーストリアのハプスブルク家で、フランツ・フェルディナント大公が貴賤結婚をしながらも次期帝位は失わなかったことを考えれば(暗殺されてしまいましたが)ムチャな主張ではありません。

重要なところ書き忘れていたので追記:
 さて、ウラジーミル大公のあとのことですが、男系男子が消滅するため、「再近親の男系女子・またはその男子優先長幼制子孫を考える」というのがセミ・サリカ法の基本の一つです(他の考え方もあります。セミ・サリカ法は極めてよくわからないものであり、最終的には力で決まるシステムと思ったほうが良いかと)。
 これにより、ウラジーミル大公の長姉であるマリヤ大公女(もちろん現当主のマリヤ殿下とは別人)及びその子孫が対象となります。
 1992年のウラジーミル大公薨去時に、マリヤ大公女及び長男のライニンゲン公エミッヒは故人となっていますので、エミッヒの長男ライニンゲン公子カール・エミッヒ殿下が潜在的なロシア帝位継承者となるわけです(潜在的であるのは、東方正教会の信徒でないことと、ロシア帝室法を守ることや当主となることを誓っていないことにあります)。
 カール・エミッヒ殿下は、二回目の結婚が貴賤結婚だったことにより、ライニンゲン公位継承権を失っていますが、上記のウラジーミル大公と同じく、本人のロシア帝位継承権が失われるわけではない、とするのが彼らの立場です。また、ライニンゲンの称号や敬称は失われていないとしていますが、これについては一般的にもそう扱われていることが多いです(他の家にも例はあります)。

 さらに、ウラジーミル大公は長女のマリヤ殿下を“摂政的地位”としたことについては(このあたり詳しくありませんが結局最終的には後継者になっています)、これはロシア帝室法の観点から見て合法ではないものの、当主が存在しない時期には不明確さが残るとします。が、2013年にカール・エミッヒ殿下が東方正教会の信徒となり、ロシア帝室法を守ることを誓い当主となったことにより、なんの意味もないものとなった、という解釈のようです。

 

 それはさておくとして。

 上記ページでは、三回の結婚のうち、

In 1984, Prince Karl Emich zu Leiningen contracted a dynastic marriage with Princess Hohenlohe-Öhringen (1960–1989), in which their daughter, Princess Cecilia zu Leiningen was born in 1988.

in which his second daughter Theresia zu Leiningen was born.

in which their only son Prince Emich zu Leiningen was born in 2010.

 興味深いのは、2010年に生まれた子息エミッヒ公子殿下について、ロシアに関連する称号の表記がないことが挙げられます。未成年であり、両親が望めば東方正教会への改宗も問題ないことを考えると、三回目の結婚が同等身分間でないことから、ロシアの称号を与えるのを躊躇しているのではないかとも思われます(“ニコライ3世”を躊躇してほしかったですが)。

 二回目の結婚で生まれた次女については、 Princess 表記がなく、母親が貴族ですらないということで問題外扱いなのかもしれません。単にタイプ時に抜けただけかもしれませんが……。

 しかし、一回目の結婚については、これはメディアタイズド・ハウス【シュタンデスヘル】同士の結婚であり、ロシア帝室とライニンゲン家の結婚が同等身分なのであれば、こちらもまた同等身分であるといえます。
 つまり、この結婚で生まれた子供は、(潜在的には)ロシア帝室の一員としての権利を持つ子供、ということになるでしょう。
 ライニンゲン公女ツェツィーリエ殿下(Her Serene Highness Princess Cäcilie of Leiningen)は30歳になっており、もしこのロシア話に興味があれば加わるでしょうし、そうであればロシア公女(Princess of Russia)の称号付きで記述されている可能性が高いでしょう。
 ですが、そのような称号は併記されておらず、残念ながら(?)このようなうさんくさい話には興味がないということかと。

 

※「ロシア公子」「ロシア公女」について

 ロシア帝室では、英語で「Prince」「Princess」にあたる称号を持つのは、皇帝から曾孫以降の(遠縁の)成員であり、大公や大公女より明確にランクが低いものです(敬称も「Imperial Highness」を用いず「Highness」「Serene Highness」を用います)。
 よって「皇子」や「皇女」としてしまうと、そのランクの低さが伝わらないため、当サイトでは「公子」「公女」としています。

 

関連:
 ロシア帝室ロマノフ家当主/ロシア女大公マリヤ殿下が、ロシア帝位継承法の変更の承認を、キリスト教/ロシア正教会モスクワ総主教キリル聖下に求めている模様(2019年1月)

 

スペイン王妃レティシア陛下が、英国王室のチャールズ皇太子殿下とともに、画家ホアキン・ソローリャ(1863~1923)のナショナル・ギャラリー(ロンドン)での展示会開始に臨席(2019年3月)

 スペイン王妃レティシア陛下(Queen Letizia : Her Majesty The Queen of Spain)は、英国王室【イギリス王室】のウェールズ公チャールズ皇太子殿下(Prince Charles : His Royal Highness The Prince of Wales)とともに、ロンドンにあるナショナル・ギャラリー【国立美術館】での画家ホアキン・ソローリャ・イ・バスティダJoaquín Sorolla y Bastidaホアキン・ソロージャ)の展示会開始に臨席したようです。

 英国でのホアキン・ソローリャの大規模な展示会は初めてだということです。

 

casarealtv(スペイン王室公式チャンネル):
Doña Letizia inaugura junto al Príncipe de Gales la exposición del pintor español Joaquín Sorolla – YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=mm8a-tJYUYo

 

 (スペイン語:スペイン王室公式サイト)Inicio – Actividades y Agenda – Inauguración de la Exposición “Sorolla: Spanish Master of Light”

 

Casa de S.M. el Reyさんのツイート: "La Reina, en Londres para inaugurar la primera gran exposición en el Reino Unido del pintor español, Joaquín Sorolla. https://t.co/nPz0g8nsas… https://t.co/eWUgalaZOY"

 

Casa de S.M. el Reyさんのツイート: "La Reina inaugura, junto al Príncipe de Gales, la exposición “Sorolla: Spanish Master of Light” en la National Gallery de Londres. https://t.co/sIVrdLTqG9… https://t.co/obflKbrE5B"

 

Casa de S.M. el Reyさんのツイート: "Fin de la inauguración de la Exposición “Sorolla: Spanish Master of Light” https://t.co/nPz0g8nsas… "

 

Clarence Houseさんのツイート: "Tonight The Prince of Wales and Queen Letizia of Spain toured @NationalGallery’s new exibition: ‘#Sorolla: Spanish Master of Light.’ It is the first major Sorolla exhibition in the UK for over a century and includes portraits and scenes of Spanish life.… https://t.co/KbyMl6hMTm"

 

National Galleryさんのツイート: "We are delighted to welcome The Prince of Wales, Patron of the National Gallery, and Her Majesty Queen Letizia of Spain to the opening of #Sorolla: Spanish Master of Light.… https://t.co/qi3WXqwqpR"