前ベルギー王アルベール2世陛下が弁護士を通じて、 DNA 検査の結果はデルフィーヌ・ボエルの生物学上の父がアルベール2世であることを示していることを発表(2020年1月)

 前ベルギー王アルベール2世陛下(His Majesty King Albert II of Belgium)は、弁護士を通じて、 DNA 検査の結果はデルフィーヌ・ボエルDelphine Boël)の生物学上の父親がアルベール2世であることを示していることを発表しました。

※要するに、裁判所が DNA 検査の結果公開を決めたので、浮気でできた子供だと、ようやく完全に認めたということです。

 アルベール2世は今後、法的に何かを争う意思はないとのことです。
 デルフィーヌ・ボエル側は「真実を知りたいだけで、財産や称号が目当てではない」という意思表明をこれまでしてきましたが(みんなとっくの昔から娘なんだろうなと確信してましたけど)、今回の発表を受けて、これで事態を終わりにするかどうかはなんともいえないところです。
 財産に関しては、デルフィーヌ・ボエルには国際的には知名度は大してありませんが、現地やその周辺での知名度や評価はそれなりにある人物であり、すでにアルベール2世よりも多くの財産を保有しているとの観測(追記:法律上の父親であるジャック・ボエルの家は資産家です)もあります。
 また称号(王女など)に関してルール上からデルフィーヌ・ボエルに自動的に与えられるものはありませんが(というのが一般的な解釈ですが違う可能性は常にあることはお断りしておきます)、こんなものは君主が叙せばいいものなので(特にベルギーでは)、異母兄であるベルギー王フィリップ陛下が称号を与えられば得ることはできます。ボエル側は称号目当てではないといっても、(財産もそうですが)「くれるといっても貰わない」とまでは言っていないので、王室側があげたほうがいい気がしたらあげるのではないのでしょうか。

 そのほか、名前(姓)の変更や、王室の一員(ないしは一員に準ずる待遇)があるのかということもあるのですが、デルフィーヌ・ボエルの支持者はいずれもこういう問題に関しては本人が望んでいないとしてきています。しかし、状況が変われば人間の考えは変わるものですし、王室側がなにかを提案することもありえます。

 

 (オランダ語)Koning Albert II geeft toe dat hij vader is van Delphine Boël | Binnenland | Nieuws | HLN

HLN.BEさんはTwitterを使っています: 「Koning Albert II geeft toe dat hij vader is van Delphine Boël https://t.co/pzxyOonyMd https://t.co/YspHHOjdAp」 / Twitter

 

 (オランダ語)Koning Albert II geeft toe dat Delphine Boël zijn dochter is – De Standaard

 

追加リンク:

ANNnewsCH(ANN NEWS):
ベルギー前国王“隠し子騒動”DNA鑑定で「娘」認知(20/01/28) – YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=GaAjo80pAjg

 そして、この度、正式に娘だと認知された女性のデルフィーヌ・ボエルさん(51)です。ボエルさんはアルベール2世が退位したその年に認知を求めて提訴に踏み切ります。裁判で前国王は一貫してボエルさんの主張を否定。しかし、どういう訳か裁判所が求めたDNA鑑定を拒否。

 裁判所は去年5月、前国王に対して「鑑定を拒否すれば一日あたり約60万円の罰金を科す」と通告。その結果、前国王もとうとう鑑定に応じ、そして、言い逃れできない状況を突き付けられた模様です。

 前国王の4番目の子どもであると認められたボエルさん。報道によれば、王位継承権や称号などを得ることはないようです。

 

関連:
 前ベルギー王アルベール2世陛下の娘であることが確定したデルフィーヌ・ボエルが姓を変える(デルフィン・ファン・サクセン=コブルフ or デルフィーヌ・ド・サクス=コブール)つもりだとフランデレン地域のメディアが報道している模様(2020年1月)

 

ルクセンブルク大公アンリ殿下がメッセージを公開(2020年1月)大公妃マリア・テレサ殿下に関する否定的な報道を強く非難するもの。フランス語の他、ルクセンブルク語、英語、スペイン語が用意され異例

 2020年1月26日付で、ルクセンブルク大公アンリ殿下(Henri : His Royal Highness The Grand Duke of Luxembourg)がメッセージ文を出しています。
 大公室 公式ウェブサイトではフランス語で掲載されている他、 PDF ファイルでルクセンブルク語、英語、スペイン語版が用意されており、異例といえます。

 

 (フランス語:ルクセンブルク大公室 公式ウェブサイト)Message de S.A.R. le Grand-Duc – Cour Grand-Ducale de Luxembourg – Janvier 2020

 

 内容は、スイスのジュネーヴにて、ルクセンブルク大公妃マリア・テレサ殿下(Maria Teresa : Her Royal Highness The Grand Duchess of Luxembourg)の弟ルイス・メストレ氏が入っている ICU のベッドサイドでこの文章を書いているということから始まり、首相のグザヴィエ・ベッテル閣下から提案のあった大公妃殿下に関する調査を許したこと、その調査報告書が提出される前に大公妃殿下に関する否定的な報道がなされたことを強く非難するもの、大公妃殿下のこれまでの活動をたたえるもの、これからもあなた方に奉仕し続けること(退位などありえないということでしょう)が書かれています。

 なお、報道では(とこのタイミングで書くとなんですが)、調査にあたっていたジャノ・ワリンゴ氏(Jeannot Waringo)から首相へは報告書が先週の金曜日に提出されており、その後週末にアンリ殿下にその内容が伝わるはずだなどとなっていますが、今回の文章では報告に関しては触れられておらず、伝わっているかはわかりません。

 

Cour Grand-DucaleさんはTwitterを使っています: 「Message de S.A.R. le Grand-Duc. Retrouvez le texte en version anglaise, espagnole et luxembourgeoise : https://t.co/TBNFGR1aSl https://t.co/Xgydy4Rsbx」 / Twitter

 

Message from HRH the Grand Duke : "I… – Cour Grand-Ducale | Facebook

 

Message de S.A.R. le Grand-Duc :… – Cour Grand-Ducale | Facebook

 

Mensaje de S.A.R. el Gran Duque : "Me… – Cour Grand-Ducale | Facebook

 

関連:
 今のところまともに受け取られていない噂【追記:深刻になってきている気配があります】:ルクセンブルク大公アンリ殿下に退位の可能性ありとの報道(2020年1月)大公妃マリア・テレサ殿下の行動と政権との衝突
 ルクセンブルク:ワリンゴ報告書が公開される。全般的に他の君主国と比較したシステムの分析や問題点の洗い出しをする生真面目なもの(2020年1月)劣悪な就業環境に関する言及はあるものの、「退位」とか言い出したメディアも大幅にトーンダウン
 ルクセンブルク大公室が、報告書に対する極めて短いメッセージ(2020年1月)

 

アンドラ共同統治公/ウルヘル司教ジュアン=エンリク・ビベス・イ・シシリア大司教座下が、アンドラ公国で選出された市長らと会見(2020年1月)

※この記事はキリスト教 高位聖職者のニュースと重複します。

 

 2020年1月21日、キリスト教/ローマ・カトリック教会のウルヘル司教で、個人として大司教に叙されているジュアン=エンリク・ビベス・イ・シシリア座下(Archbishop Joan-Enric Vives i Sicília, Bishop of Urgell)は、2019年12月にアンドラ公国で選出された市長(Cònsols Majors)・副市長(Cònsols Menors)らと会見しました。

※ウルヘル司教は、フランス国家元首(現在は大統領)とともにアンドラ公国の共同国家元首であるアンドラ共同統治公(Co-Prince of Andorra)を務めます。

 

 (カタルーニャ語:ウルヘル司教区 公式ウェブサイト)El Copríncep Episcopal rep els Cònsols dels Comuns d'Andorra

Bisbat d'Urgell – Bisbat d'Urgellさんがリンクをシェアしました。 | Facebook

 

8歳(2012年1月24日):デンマーク王女アテナ殿下が8歳を迎える

 2012年1月24日、デンマーク王女アテナ殿下(モンペザ伯爵女 : Her Highness Princess Athena of Denmark, Countess of Monpezat)が8歳を迎えました。
 アテナ王女殿下は、デンマーク女王マルグレーテ2世陛下の次男/デンマーク王子ヨアキム殿下(モンペザ伯爵 : His Royal Highness Prince Joachim of Denmark, Count of Monpezat)とデンマーク王子妃マリー殿下(モンペザ伯爵夫人 : Her Royal Highness Princess Marie of Denmark, Countess of Monpezat)の第四子(一人娘)で、現在デンマーク王位継承順位第10位です。

 

 (デンマーク語:デンマーク王室 公式ウェブサイト)Nye billeder | Kongehuset

 

🇩🇰 Hendes Højhed Prinsesse Athena har… – Det danske kongehus | Facebook

 

DET DANSKE KONGEHUSはInstagramを利用しています:「🇩🇰 I dag er det Hendes Højhed Prinsesse Athenas otteårs fødselsdag. Prinsessen er Hendes Majestæt Dronningens yngste barnebarn, og i…」

 

モロッコ王 モハメッド6世 陛下の時計36個を盗んだ一味に犯罪組織結成と強盗で有罪。主犯格のメイドと男は15年の実刑(2020年1月)

 2013年に遡る話らしいのですが、モロッコ王モハメッド6世陛下(His Majesty the King Mohammed VI of Morocco)の時計36個をマラケシュの王宮から盗んだ一味に犯罪組織結成と強盗で有罪が出たそうです。
 主犯格のメイドと男は15年の実刑とか。

 どうも記事の表記が曖昧ですが……。

 

 (英語)Suspects Handed Prison Sentence for Stealing King Mohammed VI’s Watches

The two main defendants, a maid and a 46-year-old man, received a 15-year prison sentence.

a 46-year-old maid and a man accused of stealing 36 watches from the Royal Palace in Marrakech.

 見出しでは、「メイドと46歳の男」を主犯としていますが、本文では「46歳のメイドと男」になっています(注意:訂正が入るかもしれません)。
 人数も最初の方では15人となっていますが、下の方の数を足し合わせると「???」となってしまいます。ともあれ、記事によると14人は「時計の出所を知らなかった」と主張していたようです(それは「絶対知ってたな」と思われてしまうのでは……)。