”元ルーマニア王子”ニコラエ・メドフォース=ミルズ氏夫妻の宗教結婚式に、伯母のルーマニア王室当主/ルーマニア王位守護者マルガレータ陛下や、母のルーマニア王女エレーナ殿下は参列予定なしとの報道(2018年9月)

 ルーマニアの報道によりますと、2018年9月30日に予定されている”元ルーマニア王子”のニコラエ・メドフォース=ミルズ氏(Nicolae Medforth-Millsニコラス・メドフォース=ミルズ氏 : Nicholas Medforth-Mills)とアリナ夫人の宗教結婚式に、伯母のルーマニア王室当主/ルーマニア王位守護者マルガレータ陛下(Her Majesty Margareta, the Custodian of the Crown of Romania : ルーマニア皇太子マルガレータ殿下 : Her Royal Highness Crown Princess Margareta of Romania)や母のルーマニア王女エレーナ殿下(Her Royal Highness Princess Elena of Romania)は参列予定がないとのことです。

 

 (ルーマニア語)Reacţia fostului principe Nicolae, după ce s-a aflat că nimeni din Casa Regală nu va participa la nunta lui. Ce s-a întâmplat cu invitaţia trimisă – Mediafax

 

 妹のエリサベタ・カリナ・デ・ロムニエ・メドフォース=ミルズ嬢(Elisabeta Karina de Roumanie Medforth-Mills)は参列するとのことですが……。

 マルガレータ陛下だけが出ないというのであれば、ニコラエ氏の処遇を最終的に妹に任せるとも取れますが、エレーナ殿下まで参列しないとなると、エレーナ殿下にもニコライ氏の王室成員への再編入という考えはないとも受け取れます。

 一方、このままでは将来的には妹のエリサベタ嬢がルーマニア王室当主となることになりますが、そのような準備がなされているという情報はまったくありません。ほかに次世代でルーマニア王位継承権を保有しているのは兄妹の従妹のエリサベタ・マリア・ビアルネイシ嬢(Elisabeta Maria Biarneix)だけです。

 ルーマニア王室は一体なにがしたいのかわかりませんが……。

 

 しかし、いずれにせよ、ニコラエ氏のいうように、「まだ時間はある」ので、最終的にどうなるかはわかりません。

 

ハワイ王女アビゲイル・キノイキ・ケカウリケ・カワナナコア殿下の資産管理について、判事はファースト・ハワイアン・バンクを管理者にあてることを決定(2018年9月)

 アメリカ合衆国ハワイ州ホノルルの裁判所は、ハワイ王女アビゲイル・キノイキ・ケカウリケ・カワナナコア殿下(Her Royal Highness Princess Abigail Kinoiki Kekaulike Kawānanakoa of Hawaii)の資産管理について、ファースト・ハワイアン・バンクを管理者にあてることを決定したようです。

 

 (英語)Hawaiian princess Abigail Kawānanakoa loses control of $215M trust
 (英語)Judge rules Hawaiian princess unfit to manage $215m trust | US news | The Guardian
 (英語)Judge Tells Hawaiian Princess Abigail Kawananakoa That She's Mentally Incapable of Managing Her $215M Trust

 

 同殿下は、ハワイ王位継承者を考える場合に名前が挙がる一人でもあります。

 今回の騒動は、昨年(あるいは少し前から)殿下の資産管理人と殿下の間に意見の相違などが持ち上がり、資産管理人が裁判所に本人は意思決定が不可能な精神状況にあると申し立て、一方殿下は資産管理人の解任をおこないます。
 これと前後して、殿下は、20年来のパートナーとされるヴェロニカ・ゲイル・ワースVeronica Gail Worth)と同性婚をおこないました(これに伴い、ヴェロニカの姓がカワナナコアとなっているかもしれませんが……)。
 殿下がヴェロニカを資産管理に関わる一人に任命しようとする一方、資産管理人や殿下のケア(?)などをおこなっていた人物がヴェロニカが殿下に暴力をふるっているのを見たと主張するなど、どこかで聞いたことのあるような展開になり、そして判決が出たわけです。
 資産管理人をその地位からはずす一方、殿下側の主張は認めずファースト・ハワイアン・バンクを管理者にあてるということになりました。
 当面のところ、殿下の資産によって運営されている団体は、そのままの方針で活動を続けるものとみられています。

 今回の騒動はこの先があるのかどうかわかりませんが(控訴?の類)、それはそれとして、殿下の遺言書でヴェロニカが相続人に指名されている可能性は高く(指名してなくても結婚相手になってますし)、その場合、またひと悶着あるでしょう。

 

関連:
 訃報(2022年12月11日):ハワイ王女アビゲイル・キノイキ・ケカウリケ・カワナナコア殿下が薨去(1926~2022)ハワイ州知事は半旗掲揚を指示

ルーマニア王室当主/ルーマニア王位守護者マルガレータ陛下が、キリスト教/ルーマニア総主教ダニエル聖下と会見(2018年9月)

※この記事はキリスト教 高位聖職者のニュースと重複します。

 

 2018年9月15日、ルーマニア王室当主/ルーマニア王位守護者マルガレータ陛下(Her Majesty Margareta, the Custodian of the Crown of Romania : ルーマニア皇太子マルガレータ殿下 : Her Royal Highness Crown Princess Margareta of Romania)は、キリスト教/東方正教会/ルーマニア正教会の首座/ルーマニア正教会総主教ダニエル聖下(ブカレスト大主教 : ムンテニア・ドブロジャ府主教 : カエサレア・カッパドキアエ首座代行 : His Beatitude Daniel, Archbishop of Bucharest, Metropolitan of Muntenia and Dobrudgea, Locum tenens of the throne of Caesarea Cappadociae, Patriarch of the Romanian Orthodox Church)と会見しました。

 夫のルーマニア王子ラドゥ殿下(His Royal Highness Prince Radu of Romania)や、
 ルーマニア正教会の、トゥルゴヴィシュテ大主教ニフォン座下(個人の称号として府主教 : His Eminence Hon Metropolitan Nifon, Archdiocese of Targoviste)、
 プロイェシュティ主教ヴァルラアム座下(His Grace Varlaam, Bishop of Ploiești)、
 らが同席。

 

 (ルーマニア語:ルーマニア王室公式ニュース配信サイト)Custodele Coroanei s-a întâlnit cu Patriarhul Daniel | Familia Regală a României / Royal Family of Romania

 (ルーマニア語:ルーマニア正教会通信)Custodele Coroanei s-a întâlnit cu Patriarhul României – Basilica.ro
 (英語:ルーマニア正教会通信)Crown Princess Margareta meets with Patriarch Daniel of Romania – Basilica.ro

 

Familia Regalăさんのツイート: "Her Majesty had a meeting with the Patriarch of the Romanian Orthodox Church https://t.co/NzhggWWplU… "
https://twitter.com/casamsregelui/status/1041337771657445376

 

Basilica.roさんのツイート: "Întâlnirea a avut loc la Mănăstirea Caraiman cu prilejul evenimentelor religioase şi comemorative desăfăşurate în jud. Prahova, la care a participat Familia Regala a Romaniei. https://t.co/tc2QTx2RTR"

Întâlnirea a avut loc la Mănăstirea… – Agenția de știri Basilica | Facebook

 

45歳(2018年9月15日):スウェーデン王子ダニエル殿下が45歳を迎える

 2018年9月15日、スウェーデン王子ダニエル殿下(ヴェステルイェートランド公爵 : His Royal Highness Prince Daniel of Sweden, Duke of Västergötland)は45歳を迎えました。
 ダニエル殿下は、スウェーデン皇太子ヴィクトリア殿下(ヴェステルイェートランド女公爵 : Victoria : Her Royal Highness The Crown Princess of Sweden, Duchess of Västergötland)の夫です。

 

 (スウェーデン語:スウェーデン王室公式サイト)Prins Daniel 45 år – Sveriges Kungahus

 

Kungahuset – I dag gratuleras Prins Daniel på 45-årsdagen!… | Facebook

 

KungahusetさんはInstagramを利用しています:「Grattis på 45-årsdagen, Prins Daniel! 📷: Erika Gerdemark/Kungahuset.se #prinsdaniel」

 

ガーナ:アナン(元)国連事務総長閣下の国葬に、オランダのベアトリクス前女王陛下(王女殿下)とメイベル妃殿下、ノルウェー皇太子妃メッテ=マリット殿下が臨席(2018年9月)棺が国旗に覆われ遺体の顔すら公開されなかったので議論に「彼は『黄金の剣』だから」説も

 2018年9月13日、ガーナ共和国政府主催で2018年8月18日に薨去した国際連合第7代事務総長コフィー・アナン閣下(His Excellency Mr【Dr?】 Kofi Annan)閣下の国葬がおこなわれたようです。

 西欧の王室からは、
 前オランダ女王ベアトリクス陛下(オランダ王女ベアトリクス殿下、オランニェ=ナッサウ公女、リッペ=ビースターフェルト公女 : Her Royal Highness Princess Beatrix of the Netherlands, Princess of Orange-Nassau, Princess of Lippe-Biesterfeld)、
 オランニェ=ナッサウ公子妃メイベル殿下(Her Royal Highness Princess Mabel of Orange-Nassau)、
 ノルウェー皇太子妃メッテ=マリット殿下(Crown Princess Mette-Marit of Norway : Her Royal Highness The Crown Princess)、
 が臨席したようです。

追記:
 モロッコ王国から、モロッコ王モハメッド6世陛下の代理として、“ムーレイ”・ラシッド王子殿下(His Royal Highness Prince Moulay Rachid)が参列した模様。
 (英語)Morocco- Prince Moulay Rachid Represents King Mohammed VI at Kofi Annan Funeral | MENAFN.COM
 (フランス語)SAR le Prince Moulay Rachid représente SM le Roi aux funérailles de Kofi Annan | MAP

 

 (写真一覧)Former UN Sec. Gen. Kofi Annan state funeral in Accra, Ghana – 13 Sep 2018 | Editorial Photos, Celebrity, News, & Sports Images | Rex

 

 (特にめぼしい情報なし)アナン元国連事務総長の国葬 ガーナ | NHKニュース

 

 なお、葬儀中、棺がずっと国旗に覆われていて、遺体の公開が顔すらもなかったことが、同地のSNSで話題になったようです。

 (英語)Ghanaians angry that they were not allowed to view Kofi Annan’s body :: Kenya – The Standard
※↑の記事では見出しがいかにもガーナ人が怒っているかのようですが、今までガーナの記事を読んできた経験からすると、ことはそんな簡単な問題ではないと思います。

 これについてのSNSでのやり取りの画像がコピペされており(しかもその内容の意味をはっきり解説していない!)、

What does mean? School me?

Busummuru is one of the state swords of Asante.
Only the Busummuruhene and Asantehene are allowed to hold it.
Woman are not supposed to look at it.
It is a symbol of authority.
So he with that title means he is by the order of the Busummuru.

「なんで? 教えて?」
「ブスムルはアシャンティの剣の一つ
 ブスムル首長とアシャンティ王のみが握ることが許される。
 女はそれを見ることは禁止されている。
 権威の象徴なのだ。
 だから彼がブスムルの称号を帯びていることは、ブスムルのように扱われるということだ」

 ……と事情を知らない人にはなんの回答にもなっていない文章が入っています。

 これを簡単にいうとこういうことでしょう。
 コフィー・アナン閣下は、2002年にアシャンティ王オトゥムフォ・オセイ・トゥトゥ2世陛下(アシャンティ皇帝 : His Royal Majesty Otumfuo Osei Tutu II, King【Emperor】 of the Ashanti Kingdom【Empire of Ashanti】【Asantehene of Asante】, Kumasehene of Kumasi)より神聖なる黄金の剣の名前を称号として受けています。この称号はアナン閣下以外誰も受けたことがないものです。
 その剣の名前が「ブスムル」(上記の文章では Busummuru となっていますが、これまでの報道などでは「Busumuru」ないし「Busumro」)です。上の「Busummuruhene」とブスムルの末尾に「-hene」を付ける表記は初めて見ましたが、これは王や首長の称号を表しており、とりあえず「ブスムル首長」としておきました。
 そして、上の文章が正しいとすると、黄金の剣「ブスムル」は女が見ることは許されないものだということになり、だから「ブスムル」の称号を受けているアナン閣下の遺体を女がいる場で公開することはできないのだ、という二歩くらい跳躍がある理論が展開されているのだと思います。
 死後に称号をもらったならともかく、2002年にもらってそれからずっとアナン閣下は女と会っていないわけでもあるまいし……とを指摘するのは簡単ですが、しかしアシャンティにおける死者というものがどういう扱いを受けるものかは知らない我々には、正否は判断できないわけです。例えば、花の名前を付けてもらったら死後には花と同じに扱われる場所が地球のどこかにあったりしてもおかしくはないですし。

 ……とやや強引に受け入れてみたものの、アシャンティ王の戴冠式で「ブスムル」は使用されるわけで、戴冠式には女はこれまで来ていないのか?、という疑問も生じます。
 また、「ブスムル」と同じとして扱われるということは、牛の血で汚してはならないことを意味し、つまり棺を運んだ人たちはしばらく前から牛肉を食べていない、ということになります。

 このようにアナン閣下は(?)妙な謎を残してこの世を去るわけですが、しかし、アシャンティ王国のほうでまた別の伝統的葬礼がおこなわれるかもしれないという話もあります。そこで堂々と遺体が公開されでもしたら、「ブスムル説」は完全に破綻します。