訃報(2021年4月29日?):南アフリカ伝統的君主/ズールー摂政(王妃)マントフォンビ陛下が崩御(1953~2021)ズールー王の崩御の翌月。南ア大統領は弔意を表明。エスワティニ王(スワジランド王)ムスワティ3世陛下の姉

 2021年4月29日、南アフリカ共和国のズールー王国摂政(王妃)マントフォンビ・ドラミニ陛下(Her Majesty Queen Regent Mantfombi Dlamini)が崩御した模様です。
 1953年2月15日生まれの68歳。
 エスワティニ王(スワジランド王)ムスワティ3世陛下(His Majesty King Mswati III of Eswatini)の姉です。
 
 マントフォンビ陛下は、2021年3月12日の南アフリカ共和国の伝統的君主/ズールー王グッドウィル・ズウェリティニ陛下(His Majesty King Goodwill Zwelithini of Zulu)の崩御を受けてもっとも格の高い王妃(Great Wife : 他の王室出身を示す)であったことにより摂政に就任し、次の王の即位まで務める予定でした。
 後継王は、故両陛下の長男であるミスズールー・ズールー王子殿下(His Royal Highness Prince Misuzulu Zulu)が確実視されていましたが、次の摂政も含めて混沌としてきました。
追記:
 マントフォンビ陛下が生前に、ミスズールー王子に摂政を“譲位”したという情報が出ていますが、本当かどうか、有効かどうか、不明です。

 また、故ズールー王と第一王妃(マントフォンビ陛下とは別人)の長男レツクツラ・ズールー王子殿下(His Royal Highness Prince Lethukuthula Zulu)が2020年11月に殺害されたこともあり、一連の経緯について陰謀論なども出始めており、マントフォンビ陛下の死因についても毒殺ではないかとの声もあります。
 もちろん、すべて胡散臭いですが、王の長男と王と摂政が半年も経たずに死んでいくという状況では仕方ないかもしれません。

 また、南アフリカ共和国大統領マタメーラ・シリル・ラマポーザ閣下(Matamela Cyril Ramaphosa)は摂政王妃の崩御に弔意を表明しました。

 

eNCA:
AmaZulu Queen Regent has passed away – YouTube

 

eNCA:
Tributes pour in for AmaZulu regent – YouTube

 

 (英語)Zulu Queen Shiyiwe Mantfombi Dlamini Zulu, Regent of the Zulu Nation, has died | Witness

 (英語)Zulu Queen Mantfombi Dlamini dies a month after becoming regent – BBC News

 (英語)Zulu nation shocked as Queen Shiyiwe Mantfombi Dlamini Zulu dies

 

 (英語:南アフリカ共和国大統領府 公式サイト)President mourns passing of Her Majesty Queen Shiyiwe Mantfombi Dlamini Zulu, Regent of the Zulu nation | The Presidency

Presidency | South Africa 🇿🇦さんはTwitterを使っています 「President mourns passing of Her Majesty Queen Shiyiwe Mantfombi Dlamini Zulu, Regent of the Zulu nation https://t.co/f1q8RgJ3fd」 / Twitter

訃報(2021年4月29日):ヨルダンのムハンマド・ビン・タラール王子殿下が薨去(1940~2021)ヨルダン王の叔父

 2021年4月29日、ヨルダン・ハシェミット王国のムハンマド・ビン・タラール王子殿下(His Royal Highness Prince Muhammed bin Talal)が薨去したようです。
 1940年10月2日生まれの80歳。

 ヨルダン・ハシェミット王国国王アブドッラー2世・イブン・アル・フセイン陛下(アブドゥッラー2世アブドラ国王 : King Abdullah II bin Al-Hussein : His Majesty the King of the Hashemite Kingdom of Jordan)の叔父です。
 アブドッラー2世陛下は、七日間の服喪を指示しました。

 

 (英語)Statement by the Royal Hashemite Court | Royal Hashemite Court
 (英語)Statement by the Royal Hashemite Court | Royal Hashemite Court

アルゼンチンの君主政運動(極小勢力)が、オランダ王女アレクシア殿下かアリアーヌ殿下をアルゼンチン女王に推戴したい模様(2021年4月)オランダ王妃マクシマ陛下がアルゼンチン出身のため

 アルゼンチン共和国のアルゼンチン君主政運動(Movimiento Monárquico Argentino : MMA)という極小勢力の方々が、アルゼンチン出身であるオランダ王妃マクシマ陛下(Máxima : Her Majesty the Queen of the Netherlands)(とオランダ王ウィレム=アレクサンダー陛下)の次女/オランダ王女アレクシア殿下(オランニェ=ナッサウ公女 : Her Royal Highness Princess Alexia of the Netherlands, Princess of Orange-Nassau)か三女/オランダ王女アリアーヌ殿下(オランニェ=ナッサウ公女 : Her Royal Highness Princess Ariane of the Netherlands, Princess of Orange-Nassau)殿下をアルゼンチン女王に推戴したいらしいです。もちろん、長女はオランダを継いでね、ということでしょう。

 

 この運動のリーダーの方の主張は世界中でよくあるもので、君主が存在することによって政治家が牽制され、社会が安定するというタイプのもののようです。
 また、君主の予算も、現在、政治家が盗んでいっている金でまかなえるので心配するな、としています。

 記事中では Twitter などのフォロワー数まで記載されていますが、数百人です。
 しかし潜在的には数百人の君主政支持者がいると主張しています。う、うーん……??

 

 (スペイン語)Que la hija de Máxima sea reina de los argentinos, la propuesta para que el país deje el atraso y la corrupción

F.I.MO. Fórum Internacional MonárquicoさんはTwitterを使っています 「Los argentinos que proponen que una hija de Máxima sea “nuestra reina" @MonarquismoArg https://t.co/KXRxYsBuip」 / Twitter

 

 (スペイン語)Proponen que una hija de Máxima de Holanda sea coronada “reina de Argentina” – Radio Suquia

Radio SuquíaさんはTwitterを使っています 「¿Estarías a favor de que haya reyes en Argentina? ¿Quién debería llevar la corona? #Monarquia @MonarquismoArg https://t.co/pRuepc7gOR」 / Twitter

50歳(2021年4月19日):ウガンダ伝統的君主/コキ首長(コキ王)アポロ・サンサ・カブムブリ2世殿下が50歳の誕生日の式典に。宗教指導者らにブガンダ王の健康回復を祈るよう要請

 2021年4月19日、ウガンダ共和国の伝統的君主の一人、コキ首長(コキ王)アポロ・サンサ・カブムブリ2世殿下(His Royal Highness Apollo Ssansa Kabumbuli II, Kamuswaga)は50歳の誕生日を迎え、式典に臨席しました。
 新型コロナウイルス感染症【COVID-19】のパンデミックの影響により、200人を超える程度の少数の参列となったようです。
 式典の中で、ブガンダ王ロナルド・ムウェンダ・ムテビ2世陛下の健康状態への不安が広がっていることに言及し、全宗教指導者らに回復を祈るよう要請しました。
 また、健康問題によって、ブガンダの臣民が分断されるようなことはあってはならず、結束して回復を祈るべきとも述べたようです。

 コキ首長(コキ王 : Kamuswaga という称号)は、現代のウガンダ共和国の中では少しややこしい存在です。
 コキ王国はかつてブガンダ王国によって征服され、英国の影響もあり、コキ王はブガンダ王の下位の存在となりました。ゆえにこの時点で王(King)と表記するより首長(Chief)とするべきなのでしょう( Kamuswaga は Kamuswaga のままだったでしょうが)。
 後にウガンダ共和国の成立でブガンダ王国は消滅しますが、時を経てブガンダはウガンダ共和国内の王国として復活します。
 この時、コキ首長の地位がどうなったのかはっきりとしませんが、ブガンダ王国内で一定の地位のあるものとして公的な存在となったのではないかと思います。もちろんのことですが、これはブガンダ王より下位の存在としてということです。
 一方、近年、コキ首長はウガンダ共和国内で、ブガンダ王国からコキ王国が独立したことを宣言しているようです。
 これはもちろん承認されてはいないようですが、かといってウガンダ共和国政府から処罰があったり、ブガンダ王との間の深刻な関係悪化という情報もありません。

 今回の記事では、コキ首長(王)への敬称を殿下(His Royal Highness (HRH))としており、これは王に対する陛下(His Majesty)ではありません。
 一方、記事中では、コキ首長とブガンダ王を counterpart とも記述しており、これは伝統的君主として同格としているようにも思えます。

 

 (英語)Kamuswaga turns 50, calls for divine intervention over Kabaka’s health – Daily Monitor

 

Daily MonitorさんはTwitterを使っています 「Kamuswaga turns 50, calls for divine intervention over Kabaka’s health https://t.co/MJkXNuPNIe #MonitorUpdates」 / Twitter

 

ウガンダ伝統的君主:ブガンダ王ロナルド・ムウェンダ・ムテビ2世陛下の健康状態に不安が広がる。ブガンダ王国首相は「強いアレルギー」と説明。ウガンダ議会議長が懸念を表明。過激派の若者はブガンダ王国首相の辞任と王の解放・適切な医療を要求するビラ撒き(2021年4月)

 2021年4月13日に66歳を迎えたばかりのウガンダ共和国の伝統的君主/ブガンダ王ロナルド・ムウェンダ・ムテビ2世陛下(His Majesty Ronald Muwenda Mutebi II, Kabaka【King】 of Buganda)ですが、式典での動作が弱々しかったことから、にわかに健康問題について不安が広がっています。
 これについて、式典にも参列していた同王国の首相的役職(Katikkiro)にあるチャールズ・ピーター・マイガ閣下(Charles Peter Mayiga)は「強いアレルギー」とコメントしましたが、納得していない人々が多くいるという状況のようです。同首相が、野党派勢力に接近しているという政治的な背景から不信感が生まれているという指摘もあります。
 要人としては、ウガンダ共和国の議会の議長レベッカ・アリトゥワラ・カダガ閣下(The Right Honourable Rebecca Alitwala Kadaga)が懸念を表明する事態となっています。
 また、過激派の一部若者が、ブガンダ王国首相の辞任と、ブガンダ王を解放して適切な医療を受けられるようにすることを要求するビラを撒き始めたという報道もされています。この若者集団がどれくらいの規模なのかわかりませんが、王を支持する若者らが暴徒化して大統領を慌てさせたこともあり、今回のビラ撒きはさほどの規模を推測させるものではありませんが、剣呑ではあります。

 それにしても、健康問題なのに、新型コロナウイルス感染症【COVID-19】を疑う声を見ないのは不思議にも思いますが……。

 

 (英語)Parliament to engage Buganda Kingdom over Kabaka’s health – 93.3 KFM

 (英語)Kabaka’s Health Becomes Lightning Rod for Protests Against Mayiga | ChimpReports

ChimpReportsさんはTwitterを使っています 「Kabaka Mwenda Mutebi’s Health Becomes Lightning Rod for Protests Against Charles Peter Mayiga #ChimpReportsNews #Uganda @BugandaOfficial @cpmayiga #News https://t.co/n62ZNU94uI https://t.co/yTC0mYZ97g」 / Twitter

 

関連:
 50歳(2021年4月19日):ウガンダ伝統的君主/コキ首長(コキ王)アポロ・サンサ・カブムブリ2世殿下が50歳の誕生日の式典に。宗教指導者らにブガンダ王の健康回復を祈るよう要請