有識者会議「今上陛下から秋篠宮皇嗣殿下、次世代の悠仁親王殿下という皇位継承の流れをゆるがせにしてはならない」(2021年7月)

 2021年(令和3年)7月26日の 第10回 「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議」に関する有識者会議 の議事次第が公開されています。

※「議事の記録」はまだありません(前回分もまだです)。

 

 「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議」に関する有識者会議|内閣官房ホームページ
 第10回 「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議」に関する有識者会議 議事次第|内閣官房ホームページ

 

 今回の議事次第は、PDFファイル三つで、合計9ページ、文字も大きく見やすい(というかまんま打ち込んだだけというか)内容です。

 資料1(一つ目のPDFファイル)と追加資料(三つ目のPDFファイル)では、




今上陛下から秋篠宮皇嗣殿下、次世代の悠仁親王殿下という皇位継承の流れをゆるがせにしてはならない。

 と、これまでにない強い調子で言い切っています。

 現実的には、悠仁親王殿下の将来の状況を見つつ、生まれながらの女性皇族(内親王・女王)が結婚後も皇室に残る方法や、いわゆる旧宮家の男系男子を皇族の養子とする方法で皇族の人数を確保することについて、政府事務局がメリットやデメリットの調査や研究をするということになったようです。

 

 話が進まないのもともかくとして、いったいいつの間にこんな強く言い切ることに合意が出来たのかもよくわかりませんが……。

動画(1時間ほど):心游舎オンラインセッション「馬があう」。三笠宮家の彬子女王殿下が臨席(2021年5月)

 2021年5月2日の、心游舎オンラインセッション「馬があう」の動画がアップロードされています。
 心游舎総裁の三笠宮家の彬子女王殿下(あきこ : Her Imperial Highness Princess Akiko of Mikasa)が臨席しました。

 

心游舎:
オンラインセッション「馬があう」vol1 – YouTube

 

事前告知の記事:
 5月2日開催 オンライントークセッション「馬があう」のご案内 | 日本の伝統文化を未来へ|一般社団法人心游舎

追記:
 動画中で言及されている彬子女王殿下による連載記事は↓です。
 彬子女王殿下と知る日本の年中行事 | 和樂web 日本文化の入り口マガジン

 現時点で
 「花見」よりも古くからある「桜狩り」とは?彬子女王殿下と知る日本文化入門 | 和樂web 日本文化の入り口マガジン
 端午の節句から感じる、日本文化の多様性とは。彬子女王殿下と知る日本文化入門 | 和樂web 日本文化の入り口マガジン
 の二本が掲載されています。

京都大学などのグループが開発した仏教対話AI「ブッダボット」に青蓮院の 東伏見光晋 執事長が関わる(2021年3月)皇室子孫(男系男子)、天皇(徳仁)陛下のはとこ

 2021年3月26日に、京都大学などのグループが開発した仏教対話AI(人工知能)「ブッダボット」が発表されたということは宗教やIT技術や変な話に興味がある人は御存知かと思います。

 
 
 釈迦ならどう答える? 仏教対話AI「ブッダボット」 京大など開発|文化・ライフ|地域のニュース|京都新聞

 

 当方はその記事を読んで、人工無能という単語を思い浮かべて、さして気にも留めていませんでしたが、どうも青蓮院門跡の東伏見光晋ひがしふしみ こうしん)執事長が関わっていたようで、いきなりこのサイトの扱う内容になりました。
 同執事長は、元皇族の故東伏見慈洽門主の男系の孫で(現在の東伏見慈晃門主の子息)、すなわち皇族子孫・男系男子となります。また故・慈洽門主の姉が香淳皇后であることから、光晋執事長は天皇(徳仁)陛下の はとこ ということになります。

 なお、記事中の記者会見に並ぶ人の中には、お坊さんらしき人物の姿もあり、この方が光晋執事長なのかもしれません。

 

 「AIブッダ」が悩み解決 仏教経典から回答 京大など開発(毎日新聞) – Yahoo!ニュース

青蓮院門跡(京都市東山区)の東伏見光晋(こうしん)執事長は「このブッダボットが、僧侶の仕事を奪うことになるとは思っていない。ただ、これまで仏教に接点を持ち得なかった人にとって、仏教を知るステップになれば」と期待した。

 

 (京都大学 公式サイト)ブッダで悩みを解決、仏教対話AI「ブッダボット」の開発 -伝統知と人工知能の融合- | 京都大学
(↑記事からリンクされているPDFファイル)210312_kumagai-8e4a29008aeb6ca72bd64b2d244bbedd.pdf

京都大学こころの未来研究センターの熊谷誠慈准教授「 上廣倫理財団研究部門長)は、仏教界の将来を危惧
していた青蓮院門跡「 京都の天台宗の門跡寺院)の東伏見光晋執事長と、日本の仏教の問題点とその潜在性に
ついて議論を重ねました。そして、複数の人間が異なる場所で同時に伝統知を享受できる方法がないかと模索
した結果、仏教開祖ゴータマシッダールタのような存在を人工知能で創造できないかという着想に至りました。

 

関連:
 (当時の各社の訃報記事の掲載は終了しています)訃報(2014年1月1日):東伏見慈洽 青蓮院前門主(元皇族の邦英王殿下、元華族の 東伏見邦英 伯爵) 遷化(1910~2014)

眞子内親王殿下結婚問題:欧州人の困惑「すると日本のプリンセスは皇位継承権がなく、結婚すると称号を失う代わりに結婚は自由なんだね。じゃあ君たちは何を騒いでいるの?」に対する困惑(2020年12月)

 外国のメディアも適当なので「プリンセス・マコが結婚できないのは男女差別な日本の皇室のルールのせい」みたいなことを書きます。
 そういう記事は日本のルールを理解していませんよ、と欧州の王室関連の専門家や興味がある人に説明して回った結果、あちらもこちらも困惑した、という話です。

 みなさんもすでにご存じの通り(というかこういう分野のルールが広範囲に知れ渡るというのも珍しいですが)、日本の内親王・女王に関する婚姻のルールはこれです。

皇室典範第十二条
皇族女子は、天皇及び皇族以外の者と婚姻したときは、皇族の身分を離れる。

 他に特定な文言が皇室典範にないので、従ってとどのつまり、秋篠宮皇嗣殿下(文仁親王 : ふみひと : Prince Fumihito : His Imperial Highness Crown Prince Akishino)の言う通り、日本国憲法の婚姻関連条項に従うことになります。
 これを総合的にまとめると、皇族女子(内親王・女王)は、(皇位継承権はなく)、結婚すると皇族の身分を失う(=欧州では王族というような強固な概念はないので称号を失うととらえられる)が、結婚に憲法が要求する以外の制限はない、と文言通りに取ればそうなります。

 欧州においては、(実は少し前までのことになりますけど)、権利と称号を失う代わりに君主や議会の同意なしに結婚するという、等価交換(?)の例が多数あるため、このルールを説明すると、
「すると日本のプリンセスは皇位継承権がなく、結婚すると称号を失う代わりに結婚は自由なんだね。じゃあ君たちは何を騒いでいるの?」
 ということになります。
 つまり、最初から称号を失うことが決まっている代わりに結婚も自由だと決まっている、そういうルールだからプリンセス・マコが誰を選ぼうが誰も口出しする理由がないじゃないか、という理解になります。

 これははっきりいって難しい問題で、現在のルールが、欧州のそういった例(権利と自由の交換)を参考に決定されたのか、単純に皇族女子が誰かを好きになって周囲を無視して結婚するなどと想定もしていなかったのかは、わかりません。
 しかし前者だとすると、立法趣旨から眞子内親王殿下の結婚は自由(もともと権利がないし、称号を失うから)と考えるのは妥当とも思えます。

「いやそういう話ではなくて、小室氏の母親の金銭トラブルや、本人が説明しないことが問題なのです」
 という話が当然あるでしょう。
 しかし、欧州の人にこれを理解させるのは至難の業です。
 そもそも彼らにとって、結婚というのは、個人と個人がするものであって、「母親の金銭トラブルがなんの関係があるの?」と聞き返される始末。
 ここで、「いや、内親王降嫁の一時金を使って母親の“借金”の穴埋めをすると、税金を使って個人の借金を返したことになり、大問題なんですね」という返答をすると、名探偵の推理を聞いたように感心してくれる人もいないことはないですが、迷探偵のたわごとを聞かされたかのような反応をされます。
「あなたがたは本当にそう思っているの?」
 ……。
 冷静に考えると、母親の“借金”の返済のために、一時金を使おうなどと考える人間がいるのか、という話です。
 従って、そもそも彼らにとって、問題は何もなく、説明する必要も何もない、という結論になります。

 今回色々やり取りをして知ったのですが、(あくまで聞いた範囲の人々からの反応ですが)そもそも小室圭氏に彼らはかなりの好感を抱いています(映像とか写真見ただけでしょうが)。
 英語はできるだろうし、外国の学校でプリンセスのためにがんばっており、将来的には収入も期待できるんじゃないのか。見映えも悪くないし、欧州のプリンスと並んで立っていても違和感は感じない、とまあそんな感想です。

 欧州でも身内の金の無心による迷惑はあるはずなのですが、なぜか彼らは今回の話題についてはそれを考えないようです。結婚時には考えないのが普通なのか、あるいは小室氏が信頼できるように見えたのかはよくわかりませんが……。

 とまあ、ここまでは欧州の話でしたが、これを読んで「なるほどそうか、問題は何もなかったのか、いやあ、めでたいめでたい」などと考える日本人は一人もおらず、親が借金抱えている人と結婚するのはやっぱりちょっととか、そもそも皇族女子の結婚がそんなにも自由ならこれは恵まれすぎではないのか(要するに人々は皇族女子に対して「税金で生活は保障されているけど、自由に恋愛できなくてかわいそうだな」とか勝手に思っていたら、そんなことはなかったので驚いている)とか、欧州の意見はまったく関係なくやはり違和感は続くでしょう。

 

関連:
 2020年【令和2年】11月:1947年【昭和22年】の11宮家皇籍離脱以来、皇室のもっとも不思議なひと月
 秋篠宮皇嗣(文仁親王)殿下の11月30日報道の記者会見(11月20日収録)に残る疑問。殿下は皇室典範や関連法規の改正・変更の可能性をカケラも想像していないのではないか(2020年12月)

 

2020年【令和2年】11月:1947年【昭和22年】の11宮家皇籍離脱以来、皇室のもっとも不思議なひと月

 2020年【令和2年】11月は、1947年【昭和22年】の11宮家の皇籍離脱以来、皇室のもっとも不思議なひと月となってしまったように思います。

 以下、時系列を確認の上、なにがどうなってしまったのかということを考えていきましょう。

 

2020年11月8日:「立皇嗣の礼」
関連:
 立皇嗣の礼(2020年11月8日):「立皇嗣宣明の儀」「賢所皇霊殿神殿に謁するの儀」「朝見の儀」がおこなわれる。秋篠宮皇嗣(文仁親王)・同妃(紀子)両殿下は今後は宮中祭祀で宮中三殿の殿舎にあがって拝礼する模様

 「立皇嗣の礼」がおこなわれ、秋篠宮皇嗣(文仁親王)殿下が、伝統的な皇太子と同じ立場となりました。

 

2020年11月10日 と 12日:「超党派の議員連盟が男系維持(旧11宮家の男系男子の皇室復帰)を求める」
 個別記事を出しませんでしたが、各報道によりますと、11月10日に加藤官房長官に、12日に菅(すが)内閣総理大臣に提言・申し入れをおこなったようです。
 おこなったのは、古屋圭司衆議院議員を代表とする超党派の議員連盟だそうですが、一部報道では日本会議国会議員懇談会とされています(ただし日本会議国会議員懇談会の有志議員とも)。

 

2020年11月13日:「お気持ち」
 個別記事を出しませんでしたが、秋篠宮家の眞子内親王殿下が「お気持ち」を公表。

 

2020年11月20日:収録日
 後述の秋篠宮皇嗣(文仁親王)殿下による記者会見の収録日。

 

2020年11月23日:「新嘗祭」
関連:
 天皇(徳仁)陛下が新嘗祭に臨む(2020年11月)秋篠宮皇嗣(文仁親王)殿下も「神嘉殿」の殿舎に上がり拝礼との報道

 天皇(徳仁)陛下が新嘗祭に臨みました。
 宮内庁が映像を公開していないため詳細までは断言できませんが、報道から推測すれば、秋篠宮皇嗣(文仁親王)殿下は歴代の皇太子と同じ役割を担ったと思われます。

 

2020年11月24日:「皇女」創設案の報道
 政府内で「皇女(こうじょ)」という呼称で国家公務員として公務をおこなってもらうという案があるとの報道(2020年11月)

 複数のメディアが、2020年11月24日の加藤官房長官のはっきりしない発言を引きつつなんとも珍妙な政府案があることを報道をしました。
 報道関係の内容は最終段階の記事で分かれていて、政府はいわゆる女性宮家を断念したかどうかということになります。

 

2020年11月29日:「議会開設百三十年記念式典」
 天皇(徳仁)・皇后(雅子)両陛下と秋篠宮家の眞子内親王殿下が、議会開設百三十年記念式典に臨席しました。

関連:
 天皇(徳仁)・皇后(雅子)両陛下、秋篠宮家の眞子内親王殿下が、議会開設百三十年記念式典に臨席(2020年11月)

 

2020年11月30日:「記者会見に関して報道」
関連:
 55歳(2020年11月30日):秋篠宮皇嗣(文仁親王)殿下が55歳を迎える。11月20日収録の記者会見で眞子内親王殿下の結婚について言及

 11月20日収録の記者会見の内容が報道され……残念ながら評判は芳しくありません。

 


 

 さて、以上がだいたいの出来事です(他にもあるのですが、他は不思議ではないように思うので割愛)。

 

 1. 秋篠宮皇嗣(文仁親王)殿下は皇太子になった
 まず最初に不思議なのは、秋篠宮皇嗣(文仁親王)殿下に関する「立皇嗣の礼」と「新嘗祭」の役割において、殿下は完全に伝統的な皇太子の役割を継承したことが挙げられるでしょう。
 これをいつ誰がはっきりと決めたのかさっぱりわからないのですが、立太子の儀式をおこなってからすぐに廃太子するなどという個人攻撃をおこなう必要などない以上、秋篠宮皇嗣(文仁親王)殿下が次の天皇に決まったと示されたように思えます(あるいは当面の間、これを変更することはないと)。
 東京大学の御厨教授は、「これで皇室の新体制が整ったのでこれからの議論を開始すべき」と発言していましたが、いやその……。
 そもそもの議論のポイントは、男系男子継承の維持でいくのか、敬宮(愛子内親王)殿下を女帝にするのかというところだったはずで、秋篠宮皇嗣(文仁親王)殿下を次の天皇に決めたと示した後で議論すると言われましても……。
 何を議論すべきなんでしょうか。
 まずそこから曖昧になりました。

 

 2. 超党派議員連盟による旧11宮家の男系男子の皇室復帰要求
 秋篠宮皇嗣(文仁親王)殿下が次の天皇になるなら、その次は悠仁親王殿下となりますし、常陸宮(正仁)親王殿下が高齢な以上、旧11宮家の男系男子の復帰は「皇位の安定的継承」に必要、というのは当たり前の結論になります。
 いやもちろん、敬宮(愛子内親王)殿下を女帝にするという案が生きているならば、対抗案はあるのですが、1.によりその可能性が事実上しぼんでいます。
 とすると、旧宮家男系男子の皇籍復帰か、あるいは一部報道にあった、悠仁親王殿下までは男系男子でそのあとは女子・女系にも、というセミ・サリカ法的な案になるでしょう。
 ちなみにセミ・サリカ法は非常にややこしく争いの種にしかなりません。やるべきではありません

 

 3. 眞子内親王殿下による「お気持ち」の発表
 結婚したいというのは非常によくわかりましたが、結婚に反対する人々への苛立ちもはっきりと感じられ、これはマズい…というのが当時の感想です。

 

 4. 秋篠宮皇嗣(文仁親王)殿下の会見収録とその後の「皇女」創設案
 一部報道では、秋篠宮皇嗣(文仁親王)殿下が11月20日の収録時に結婚反対を明言しなかったために、政府は女性継承を諦めて(珍妙なる)案に走ったとの見方もあります。
 その場合、政府に主体性はないのか、という大問題もあります。
 2017年~2018年に、安倍政権は内親王と女王が結婚した後も称号を保持する案を宮内庁に提示し、宮内庁(の誰?)が内親王(当時の天皇(明仁)陛下の孫)のみにするべきと反論し、その後に眞子内親王の一件が問題となり、止まっていたという話もあります(詳細は知りません)。
 今回、「皇女」という単語が採用されたことで、対象は眞子内親王殿下と佳子内親王殿下、それに敬宮(愛子内親王)殿下と見るべきでしょう。「女王」から「皇女」は昇格になりますのでこれは宮内庁案が通ったと見ていいでしょう。政府の主体性は……。とはいえ政府が対象を適当に考えている可能性もあります。別に昇格させてもいいじゃないか、と。
 そして、眞子内親王殿下が対象からはずれることも確実に思えます。
 そうすると、なんのことはない、佳子内親王殿下と敬宮(愛子内親王)殿下の二人しか対象にならないのでは。
 しかも二人とも、残ってくれる可能性が保証されているわけではありません(本人が望まなかったり、結婚相手が……だったりで)。
 不安定限りない案です(誰も対象者が出ないかもしれません)。
 じゃあどうするんだと言われると困りますが。

 

 5. 議会開設百三十年記念式典
 天皇(徳仁)・皇后(雅子)両陛下と秋篠宮家の眞子内親王殿下が臨席しました。
 すでに政府は翌11月30日に「爆弾」が落ちるとわかっているはずですが、なぜ眞子内親王殿下の臨席を決定したのか。
 もう公務をしていただくのは難しくなってきたから有終の公務ということなのか。

 

 6. 秋篠宮皇嗣(文仁親王)殿下の会見の内容が報道される
 なぜ事前に誰も殿下に発言内容を助言しなかったのか……。あるいはしてもこうなってしまったのか……。
 世の中には「演出」というものが必要で、同じことを言っても表現次第で結果は変わるものです。

 


 

 以上のように、なぜこんなことになってしまったのか、と首を傾げる状況です。

 敬宮(愛子内親王)殿下は(短期的には)皇位の継承者とされる可能性はなくなり(本人がしたかったかどうかはともかく)、またどちらにせよ結婚相手に関しては相当な素行調査がおこなわれ、面倒なことになるでしょう。
 佳子内親王殿下もそうなるでしょうが、それよりも姉の運命のほうがこれまでよりもさらに気がかりになるのではないかと思います。
 また、秋篠宮皇嗣(文仁親王)殿下は、伝統的な皇太子になったとはいえ、評判を落とし、また頼りない印象を与えてしまったようにも思います。
 そして、(女性宮家断念=女系継承断念が本当だとすると)もはや政府の議論とは、旧11宮家の男系男子を復帰させるか、せずにこれ以上は(「皇女」創設案以外は)何もしないか、ということくらいしかやることがありません。そして、前者は皇室費の増大が必要なので当面はなんにせよ無理です。旧11宮家の男系男子の皆さんには、相当な年数をお待ちいただいた上で検討します、ということになるでしょう。

 ……と、これはあくまで当方の見解にすぎませんが、「皇女」創設案があまりに珍妙(繰り返しますが、誰が「皇女」の任命権者になるのですか?)に思えたので、政府内のアイディアは枯渇し、もうできることは何もないのではないのかと思ってしまっています。

 

関連:
 立皇嗣の礼(2020年11月8日):「立皇嗣宣明の儀」「賢所皇霊殿神殿に謁するの儀」「朝見の儀」がおこなわれる。秋篠宮皇嗣(文仁親王)・同妃(紀子)両殿下は今後は宮中祭祀で宮中三殿の殿舎にあがって拝礼する模様
 天皇(徳仁)陛下が新嘗祭に臨む(2020年11月)秋篠宮皇嗣(文仁親王)殿下も「神嘉殿」の殿舎に上がり拝礼との報道
 政府内で「皇女(こうじょ)」という呼称で国家公務員として公務をおこなってもらうという案があるとの報道(2020年11月)
 天皇(徳仁)・皇后(雅子)両陛下、秋篠宮家の眞子内親王殿下が、議会開設百三十年記念式典に臨席(2020年11月)
 55歳(2020年11月30日):秋篠宮皇嗣(文仁親王)殿下が55歳を迎える。11月20日収録の記者会見で眞子内親王殿下の結婚について言及
 秋篠宮皇嗣(文仁親王)殿下の11月30日報道の記者会見(11月20日収録)に残る疑問。殿下は皇室典範や関連法規の改正・変更の可能性をカケラも想像していないのではないか(2020年12月)
 眞子内親王殿下結婚問題:欧州人の困惑「すると日本のプリンセスは皇位継承権がなく、結婚すると称号を失う代わりに結婚は自由なんだね。じゃあ君たちは何を騒いでいるの?」に対する困惑(2020年12月)