動画(英語):ヨルダン王アブドッラー2世陛下の第73回国連総会【国際連合総会】でのスピーチ映像(2018年9月)

 第73回国連総会【国際連合総会:UNGA】のためアメリカ合衆国を訪問中のヨルダン・ハシェミット王国国王アブドッラー2世・イブン・アル・フセイン陛下(アブドゥッラー2世アブドラ国王 : King Abdullah II bin Al-Hussein : His Majesty the King of the Hashemite Kingdom of Jordan)は、同総会で(英語で)スピーチをしました。

 

※キャプションはアラビア語です/
RHC JO(ヨルダン王室ハーシム家公式チャンネル):
خطاب جلالة الملك عبدالله الثاني في الجلسة الافتتاحية للدورة 73 للجمعية العامة للأمم المتحدة – YouTube

 (英語)Remarks by His Majesty during the Plenary Session of the 73rd United Nations General Assembly | Royal Hashemite Court

 

 内容は、イスラエル・パレスチナの問題をメインとし、難民問題やテロ対策などを含むグローバルな問題についての共同の対応の必要性を訴えるものです。

 

キリスト教/シリア正教会アンティオキア総主教イグナティウス・アフレム2世聖下が、ローマ教皇聖座駐箚レバノン共和国大使ファリード・エリアス・エル・ハーゼン閣下と会見(2018年8月)ハーゼン家公式サイトによると、同家はフランス王より“プリンス・オブ・ザ・マロナイツ”として言及されていたとのこと

※この記事はキリスト教 高位聖職者のニュースと重複します。

 

 2018年8月22日、キリスト教/オリエント正教会/シリア正教会の首座/アンティオキア・東方全土総主教“モラン”・“モル”・“イグナティウス”・アフレム2世聖下(His Holiness Moran Mor Ignatius Aphrem II, the Patriarch of Antioch and All the East, the Supreme Head of the Universal Syriac Orthodox Church)は、レバノン共和国の総主教邸にて、ローマ教皇聖座駐箚レバノン共和国特命全権大使“シェイフ”・ファリード・エリアス・エル・ハーゼン閣下(His Excellency Cheikh Farid Elias el Khazen)と会見しました。

 

 (英語:シリア正教会アンティオキア総主教庁公式サイト)Meeting with Ambassador of Lebanon to Vatican | Syrian Orthodox Patriarchate of Antioch

قداسة سيدنا البطريرك يستقبل سعادة سفير… – His Holiness Patriarch Mor Ignatius Aphrem II | Facebook

 

 ハーゼン家は、カトリックに属するマロン派の有力家門で(総大司教を複数排出)、同家公式サイト(About Us – Khazen.org)によりますと、

frequently refered as “Prince of the Maronites” by the Kings of France.

 と、フランス王から(元はフランス語の文章で、たぶん英訳でしょうが)プリンス・オブ・ザ・マロナイツ(Prince of the Maronites)として言及されていたとのことです。
※“当主”(いるのかどうかわかりませんけど)がそうなのか、全員がそうなのか、わかりませんが、現在は使用されていないようです。

 

オマーン遺産文化相のハイサム・ビン・ターリク・アル・サイード殿下(スルタンの従弟で、後継候補に名のあがっていた一人)が、キリスト教/シリア正教会アンティオキア総主教イグナティウス・アフレム2世聖下と会見(2018年5月)

※この記事はキリスト教 高位聖職者のニュースと重複します。

 

 オマーン遺産文化大臣の“サイイド”・ハイサム・ビン・ターリク・アル・サイード殿下(His Highness Sayyid Haitham bin Tariq Al Said)が、オマーン国を訪問したキリスト教/オリエント正教会/シリア正教会の首座/アンティオキア・東方全土総主教“モラン”・“モル”・“イグナティウス”・アフレム2世聖下(His Holiness Moran Mor Ignatius Aphrem II, the Patriarch of Antioch and All the East, the Supreme Head of the Universal Syriac Orthodox Church)と会見したようです。

 シリア正教会より、
 コーチン府主教“モル”・グレゴリオス・ヨセフ座下(His Eminence Mor Gregorios Joseph, Metropolitan of Cochin and Secretary of the Regional Holy Synod of India)、
 ベイルート府主教“モル”・クレーミス・ダニエル・クーリエフ座下(His Eminence Mor Clemis Daniel Kourieh, Metropolitan of Beirut)、
 インド教会関連担当総主教補佐“モル”・ティモセオス・マシュー座下(His Eminence Mor Timotheos Matthew, Patriarchal Secretary for Indian Affairs【the Church in India】)、
 が同行した模様。

 

 (英語:シリア正教会アンティオキア総主教庁公式サイト)Meeting with His Royal Highness Sayyid Haitham bin Tariq Al Said | Syrian Orthodox Patriarchate of Antioch

His Holiness Patriarch Mor Ignatius Aphrem II met with His Royal Highness Sayyid Haitham bin Tariq Al Said, the Personal Representative of His Majesty Sultan Qaboos bin Said Al Said, Sultan of Oman, and Minister of Heritage and Culture in the Sultanate of Oman, at the Ministry of Heritage and Culture in Muscat.

※引用した部分、ハイサム殿下に“His Royal Highness”が用いられていますが、通常“His Highness”が使用されます。

 

 オマーン国のスルタン カブース・ビン・サイード・アル・サイード陛下(His Majesty Sultan Qaboos bin Said al Said of Oman)は子息がおらず、後継者はいまだ正式には発表されていませんが、現時点ではハイサム殿下のすぐ下の弟で、副首相(国際関係・協力担当副首相)兼国王特別代理となっている“サイイド”・アスアド・ビン・ターリク・アル・サイード殿下(His Hihgness Sayyid Asaad bin Tariq Al Said)が有力となっています。

 

 そこまでにいたる経緯を少し。

 もともと後継として名前が挙がっていたのは、カブース陛下即位後から現在まで50年近く副首相(閣議担当副首相)を務めているファハド・ビン・マフムード・アル・サイード殿下(His Hihgness Sayyid Fahd bin Mahmoud al Said)です。
 オマーンでは首相などをスルタンを務めるため、副首相はナンバー2。
 そして、ファハド殿下は、カブース陛下の先祖のスルタンの兄の子孫です。

 ここでオマーン王室の中の王族分類について。
 オマーンでは王族に、狭義の王族広義の王族が存在します(ほかの国にもあったりしますが)。
 オマーン関係の資料だと、前者を「統治王族」、後者を「一般王族」と呼んでいたりしますが、ともあれ、スルタンは前者から出ます。
 ここの区別を知らないで、系統もよくわからない事業家の人物を後継者候補などとする記述があったりしますが、上記のルールから考えれば父親が誰かの情報もない人物が継承できると考えるのは無理があります(そもそも広義の王族にすら入っているのかどうかすらわかりませんし)。
※ザンジバルを統治していた系統は後者になります。

 ファハド殿下は、前者の中の年長系の一族の一人であり、そのため、過去の世代の継承問題と関連して後継者として正統とされているのではないかという見方がありました。
 しかし、生まれた年代がカブース陛下とほぼ変わらない(同年という説も)ファハド殿下が本当に後継者なのかという疑問はありました。

 そして、それに次いで名前が挙がっていたのは、カブース陛下の従弟にあたる“三兄弟”、今回の記事のハイサム殿下、前出の弟のアスアド殿下、そして同じく弟の“サイイド”・シハーブ・ビン・ターリク・アル・サイード殿下(His Hihgness Sayyid Shihab bin Tariq Al Said)です。

 スルタンの統治が長くなるにつれ、さらに下の世代が意識され始め、それによりアスアド殿下の子息の“サイイド”・タイムール・ビン・アスアド・ビン・ターリク・アル・サイード殿下(His Hihgness Sayyid Taimur bin Asaad bin Tariq Al Said)の名前が後継候補としてあがってくるようになります。
 他の候補だったファハド殿下、ハイサム殿下、シハーブ殿下らの方面では、その子息らが重要視されたり、要職への起用があったりということもないため、アスアド殿下 → タイムール殿下 という順序でのスルタン位の継承が意識され、そしてアスアド殿下の副首相(国際関係・協力担当副首相)兼国王特別代理への起用がその見方を強めています。

 とはいえ、これですべて終わりなのかどうかはわかりません。
 現在のところ、アスアド殿下が有力ではありますが、外務関係の仕事を長く務め、国際的には知名度もあるハイサム殿下の可能性がないわけではありません。
 しかし、ハイサム殿下は60代半ばにさしかかっているはずで、アスアド殿下と違いその後継問題がすぐに俎上にのぼることになるでしょう。

 

関連:
 訃報(2020年1月10日?):オマーンのスルタン(国王)カブース・ビン・サイード陛下(カブース国王)が崩御(1940~2020)
 オマーンの新しいスルタン【国王】にオマーン遺産文化相ハイサム・ビン・ターリク・アル・サイード殿下(故カブース陛下の従弟)が即位したとの報道(2020年1月)

 

サウジアラビアでさらに11王子が逮捕(2018年1月)

 サウジアラビア王国皇太子のムハンマド・ビン・サルマン・ビン・アブドルアジーズ・アル・サウード王子殿下(第一副首相 : 国防大臣 : His Royal Highness Prince Mohammed bin Salman bin Abdulaziz Al Saud, Crown Prince, Vice President of the Council of Ministers and Minister of Defense)による“王族粛清の嵐”(?)が吹き荒れるサウジアラビア王国で、さらに十一人の王子が逮捕されたという報道が出ています。

 もっともサウジアラビアでは「王子」(Prince)といってもピンキリなので、具体的に誰がつかまったのかはっきりしないと重要度もよくわかりませんが。

 

サウジアラビアのタラール・ビン・アブドルアジーズ王子殿下【86歳】が、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子殿下に抗議のハンガーストライキをおこなって入院しているとの報道(2018年1月)

 サウジアラビア王国でムハンマド・ビン・サルマン・ビン・アブドルアジーズ・アル・サウード皇太子殿下(His Royal Highness Crown Prince Mohammed bin Salman bin Abdulaziz Al Saud)の“王族粛清の嵐”(?)が吹き荒れる中、タラール・ビン・アブドルアジーズ・アル・サウード王子殿下(His Royal Highness Prince Talal bin Abdulaziz Al Saud)【86歳】が、息子のアル=ワリード・ビン・タラール・ビン・アブドルアジーズ・アル・サウード王子殿下(His Royal Highness Prince Prince Al-Waleed bin Talal bin Abdulaziz Al Saud)らへの処遇(強引な逮捕、事実上強制的な財産接収など)に抗議して、2017年11月10日からハンガーストライキをおこない、入院しているという報道が出ています。

 

 (英語)EXCLUSIVE: Senior Saudi royal on hunger strike over purge | Middle East Eye