スペイン王フェリペ6世陛下が、母の前スペイン王妃ソフィア陛下を、金羊毛騎士団の騎士に叙任していた模様(2025年1月)

 2025年1月10日のスペイン王国官報に、スペイン王フェリペ6世陛下(King Felipe VI : His Majesty The King of Spain)が、母である前スペイン王妃ソフィア陛下(Her Majesty Queen Sofía of Spain)を金羊毛騎士団の騎士に叙任したという情報が出ています。
 叙任日付は2024年10月29日で、ソフィア陛下の誕生日の少し前。
 発表がこれまでおこなわれていなかったのは、スペインで洪水が起こったためかと思われます。

追記(2025年1月16日):
 金羊毛騎士団は男子がほぼすべてで、女子は、1985年のベアトリクス女王(オランダ)とマルグレーテ2世(デンマーク)、1989年のエリザベス2世(英国)、のほかは、フェリペ6世の長女でスペインの継嗣/アストゥリアス女公レオノール王女(2015年)のみ。
 昔のスペイン女王イサベル2世も総長ではあるものの騎士ではないはずで、オーストリア系では神聖ローマ皇妃マリア・テレジアは総長でも騎士でもありません。

 なのでスペイン王妃ソフィア陛下が騎士に叙されたのは、やや驚きの面もあります。

 

 (スペイン語:スペイン官報)BOE-A-2025-442 Real Decreto 1116/2024, de 29 de octubre, por el que se concede el Collar de la Insigne Orden del Toisón de Oro a Su Majestad la Reina Doña Sofía de Grecia.

 (スペイン語)El rey concede el Toisón de Oro a la reina Sofía
 (英語)The King grants Queen Sofia the Order of the Golden Fleece for her “service to Spain and the Crown”

(旧)ギリシャ皇太子パウロス殿下らが、ギリシャの市民権を回復(2024年12月)

国籍と市民権を混同していたので訂正を入れました。また、曖昧な部分にさらに訂正を入れる可能性があります:

 (旧)ギリシャ王室からの発表および報道によりますと、故ギリシャ王コンスタンティノス2世陛下の五人の子供がギリシャの市民権を回復しました。
 そのうちの一人で現ギリシャ王室当主・(旧)ギリシャ皇太子パウロス殿下(デンマーク王子 : His Royal Highness Crown Prince Pavlos of Greece, Prince of Denmark)の五人の子供は新たにギリシャ国籍を取得しましたギリシャの市民権を取得しました(国籍に関してはよくわかりません)。

 
 1994年に、コンスタンティノス2世と、現在の共和制ギリシャ政府との対立により、(旧)ギリシャ王室の構成員はギリシャの市民権を剥奪されていました。
 その後、コンスタンティノス2世らは、デンマークの外交官パスポートを使用していたようです(コンスタンティノス2世は男系でデンマーク王室子孫、妻のアンナ=マリア陛下はデンマーク王室出身)。
 また、パウロス皇太子の五人の子供は、1994年より後に生まれているため、今回はじめてギリシャの市民権を取得したことになると思われます(国籍は不明)。
※パウロス皇太子の母であるアンナ=マリア陛下は今回の件には興味がないとしてギリシャの市民権を再取得していません。

 現政府との合意の条件の一つは姓を定めることで、デ・グレスDe Grèce)が選ばれたようです。
※そのほかの条件は、現在の共和国憲法に忠誠を誓ったり、王室の権利や称号を主張しないなどです。

 

 (英語版:ギリシャ王室 公式ウェブサイト)Announcement 23/12/2024

 (英語)Greece’s former royal family seeks to reclaim citizenship 50 years after monarchy abolished | AP News
 (英語)Former Greek royal family expresses 'deep emotion' after regaining citizenship – ABC News

訃報(2023年1月10日):旧ギリシャ王コンスタンティノス2世が崩御(1940~2023)

 2023年1月10日、(旧)ギリシャ王コンスタンティノス2世陛下(Constantine II of Greece : His Majesty The King of the Hellenes : デンマーク王子 : Prince of Denmark)が、ギリシャ共和国アテネで崩御しました。
 1940年6月2日生まれの82歳。

 1964年から1973年の王政廃止までギリシャ王として統治。
 妻はデンマーク王室出身の(旧)ギリシャ王妃アンナ=マリア陛下(Anne-Marie : Her Majesty The Queen of the Hellenes, Princess of Denmark)で、コンスタンティノス2世自身もデンマーク王家の男系男子。

 崩御に伴い、長男の(旧)ギリシャ皇太子パウロス殿下(デンマーク王子 : His Royal Highness Crown Prince Pavlos of Greece, Prince of Denmark)が、ギリシャ王位の継承者およびギリシャ王室当主となります。

 

 デンマークのアマリエンボー宮殿の国旗は半旗に。
 国際オリンピック委員会(IOC)とギリシャ・オリンピック委員会は、パナシナイコ・スタジアムに旗を掲揚。

 2023年1月16日、アテネの生神女福音大聖堂(Metropolitan Cathedral of the Annunciation : ミトロポリス大聖堂 : Metropolis【Mitropoli】 : 府主教大聖堂 : Metropolitan Cathedral of Athens)にて葬儀がおこなわれ、タトイ宮殿の王室墓地に埋葬されました。
 キリスト教/東方正教会/ギリシャ正教会首座/アテネ・全ギリシャ大主教イエロニモス2世座下(His Beatitude Hieronymos II, Archbishop of Athens and All Greece and Primate of the Autocephalous Orthodox Church of Greece)が司式。

※ここから追記をします。
続きを読む 訃報(2023年1月10日):旧ギリシャ王コンスタンティノス2世が崩御(1940~2023)

デンマーク女王マルグレーテ2世陛下の即位50周年記念式典(ジュビリー)(2022年9月)

 デンマーク女王マルグレーテ2世陛下の即位50周年記念式典がおこなわれています。

 北欧君主・国家元首のほか、女王陛下の近親として妹の子供たちになるザイン=ヴィトゲンシュタイン=ベルレブルク公室・(旧)ギリシャ王室、そしてデンマーク王室の貴賤結婚の子孫や、(旧)シャウムブルク=リッペ公室の人々が参列しています。

 

Nordic Royals and many more on Queen Margrethe of Denmark 50 … – YouTube

 

長男のデンマーク皇太子フレデリック殿下のスピーチ/
Det danske kongehus(デンマーク王室 公式チャンネル):
H.K.H. Kronprinsens tale ved gallataffel på Christiansborg Slot den 11. september 2022 – YouTube

 

 (英語:デンマーク王室 公式サイト)Guest list for the command performance at the Royal Theatre at 10 September 2022
 (英語:デンマーク王室 公式サイト)The Royal Family arrives at The Royal Yacht Dannebrog
 (英語:デンマーク王室 公式サイト)Luncheon reception on The Royal Yacht Dannebrog on the ocassion of the 50 years anniversary of HM The Queen’s accession to the throne
 (英語:デンマーク王室 公式サイト)Service at the Cathedral Church of Our Lady on the occasion of the 50 years anniversary of HM The Queen’s accession to the throne
 (英語:デンマーク王室 公式サイト)Flower decorations at Christiansborg Palace on the occasion of the 50 years anniversary of HM The Queen’s accession to the throne
 (英語:デンマーク王室 公式サイト)The Royal Family and Nordic Heads of State arrive at the gala dinner at Christiansborg Palace
 (英語:デンマーク王室 公式サイト)Gala dinner at Christiansborg Palace on the occasion of the 50 years anniversary of HM The Queen’s accession to the throne

ゲストリスト(英語に翻訳されていない部分がありますが):

The Royal Family
Hendes Majestæt Dronningen
Hans Kongelige Højhed Kronprinsen
Hendes Kongelige Højhed Kronprinsessen
Hans Kongelige Højhed Prins Christian
Hendes Kongelige Højhed Prinsesse Isabella
Hans Kongelige Højhed Prins Joachim
Hendes Kongelige Højhed Prinsesse Marie
Hans Højhed Prins Nikolai
Hans Højhed Prins Felix
Hendes Kongelige Højhed Prinsesse Benedikte
Hendes Højhed Prinsesse Alexandra zu Sayn-Wittgenstein-Berleburg
Kammerherre, hofjægermester, greve Michael Ahlefeldt-Laurvig-Bille
Hendes Højhed Prinsesse Nathalie zu Sayn-Wittgenstein-Berleburg
Hendes Majestæt Dronning Anne-Marie
Her Royal Highness Princess Alexia
Don Carlos Morales Quintana
His Royal Highness Crown Prince Pavlos
Her Royal Highness Crown Princess Marie-Chantal
Her Royal Highness Princess Theodora
Mr Matthew Kumar
His Royal Highness Prince Philippos
Her Royal Highness Princess Nina

日本語:
王室
 デンマーク女王マルグレーテ2世陛下(Margrethe II of Denmark : Her Majesty The Queen)

 デンマーク皇太子フレデリック殿下(モンペザ伯爵 : Frederik : His Royal Highness The Crown Prince of Denmark, Count of Monpezat)
 デンマーク皇太子妃メアリー殿下(モンペザ伯爵夫人 : Mary : Her Royal Highness The Crown Princess of Denmark, Countess of Monpezat)
 デンマーク王子クリスチャン殿下(モンペザ伯爵子 : His Royal Highness Prince Christian of Denmark, Count of Monpezat)
 デンマーク王女イサベラ殿下(モンペザ伯爵女 : Her Royal Highness Princess Isabella of Denmark, Countess of Monpezat)

 デンマーク王子ヨアキム殿下(モンペザ伯爵 : His Royal Highness Prince Joachim of Denmark, Count of Monpezat)
 デンマーク王子妃マリー殿下(モンペザ伯爵夫人 : Her Royal Highness Princess Marie of Denmark, Countess of Monpezat)
 デンマーク王子ニコライ殿下(モンペザ伯爵子 : His Highness Prince Nikolai of Denmark, Count of Monpezat)
 デンマーク王子フェリクス殿下(モンペザ伯爵子 : His Highness Prince Felix of Denmark, Count of Monpezat)

 デンマーク王女ベネディクテ殿下(Her Royal Highness Princess Benedikte of Denmark : ザイン=ヴィトゲンシュタイン=ベルレブルク公妃【未亡人】 : Princess of Sayn-Wittgenstein-Berleburg)
 ザイン=ヴィトゲンシュタイン=ベルレブルク公女アレクサンドラ殿下(Her Highness Princess Alexandra of Sayn-Wittgenstein-Berleburg)
 エーレフェルト・ラウルヴィ・ビル伯爵ミカエル(Michael, Count Ahlefeldt-Laurvig-Bille)
 ザイン=ヴィトゲンシュタイン=ベルレブルク公女ナターリエ殿下(Her Highness Princess Nathalie of Sayn-Wittgenstein-Berleburg)

 デンマーク王女/(旧)ギリシャ王妃アンナ=マリア陛下(Anne-Marie : Her Majesty The Queen of the Hellenes, Princess of Denmark)
 ギリシャ・デンマーク王女アレクシア殿下(Her Royal Highness Princess Alexia of Greece and Denmark)
 カルロス・モラレス・キンタナ氏(Don Carlos Morales Quintana
 旧ギリシャ皇太子パウロス殿下(デンマーク王子 : His Royal Highness Crown Prince Pavlos of Greece, Prince of Denmark)
 旧ギリシャ皇太子妃マリー=シャンタル妃殿下(Her Royal Highness Crown Princess Marie-Chantal of Greece, Princess of Denmark)
 ギリシャ・デンマーク王女セオドラ殿下(Her Royal Highness Princess Theodora of Greece and Denmark)と夫のマシュー・クマー氏(Matthew Kumar
 ギリシャ・デンマーク王子フィリッポス殿下(His Royal Highness Prince Philippos of Greece and Denmark)とニナ妃殿下(Her Royal Highness Princess Nina of Greece and Denmark)

 ここまでが王室となっており、その内訳はデンマーク王室の人々として普段言及される、
 マルグレーテ2世およびその子孫。
 妹のベネディクテ王女殿下とその娘たち。亡夫がドイツのザイン=ヴィトゲンシュタイン=ベルレブルク公のためザイン=ヴィトゲンシュタイン=ベルレブルクの称号を保有し、敬称は(英語では)Her Highness という(ザイン=ヴィトゲンシュタイン=ベルレブルクのものより一段階高い)殿下の敬称が与えられています(デンマークには Serene Highness がないという話もありますが……)。
 (旧)ギリシャ王妃アンナ=マリア陛下とその子供たち夫婦。こちらは明らかにギリシャの称号なのですが通例(?)によってギリシャを示す部分は表記されていません。パウロス皇太子殿下が「Crown Prince」になっている時点で明らかですが。なお、(旧)ギリシャ王室はデンマーク王室男系子孫としてデンマークの称号も用います。

 ちなみに継承法が変わっていなければデンマーク王になっていたはずの、(元デンマーク王子)ローセンボー伯爵インゴルフ閣下夫妻は、

Family
H.E. Greve Ingolf af Rosenborg
Grevinde Sussie af Rosenborg

 北欧国家元首らの下の「Family」という謎の分類になっています。

Nordic Heads of State
Hans Majestæt Kong Carl XVI Gustaf af Sverige
Hendes Majestæt Dronning Silvia af Sverige
Hans Majestæt Kong Harald V af Norge
Hendes Majestæt Dronning Sonja af Norge

 北欧国家元首は、スウェーデン王カール16世グスタフ陛下夫妻とノルウェー王ハーラル5世陛下夫妻、アイスランド大統領、フィンランド大統領らです。

H.E. Alexandra Grevinde af Frederiksborg

 ヨアキム王子殿下の先妻/フレデリクスボー女伯爵アレクサンドラ閣下(Her Excellency Alexandra, Countess of Frederiksborg)

Desirée af Rosenborg
Hr. Peter Rindom
Grevinde Karin af Rosenborg
Mikael Warberg
Greve Ulrik af Rosenborg
Grevinde Judith af Rosenborg

 ローセンボー伯爵女デシレ(Countess Desirée of Rosenborg)
 ピーター・リンドム氏(Hr. Peter Rindom
 ローセンボー伯爵子夫人カリン(Countess Karin of Rosenborg)
 ミカエル・ヴァルベルク氏(Mikael Warberg
 ローセンボー伯爵子ウルリク(Count Ulrik of Rosenborg)
 ローセンボー伯爵子夫人ユディト(Countess Judith of Rosenborg)

H.H. Prins Wilhelm zu Schaumburg-Lippe
H.H. Prinsesse Ilona zu Schaumburg-Lippe
Kammerherre, hofjægermester, godsejer Michael Iuel
Kammerherreinde Désirée Iuel [née Princess zu Schaumburg-Lippe

 シャウムブルク=リッペ公子ヴィルヘルム殿下
 シャウムブルク=リッペ公子妃イローナ殿下
 ミカエル・ユール
 デシレ・ユール夫人(シャウムブルク=リッペ公女)

 

 (写真:英語:デンマーク王室 公式サイト)The Royal Family and the Nordic Heads of State arrive at the Royal Theatre

結婚式2回目(2021年9月10日):ティモシー・ヴェスターバーグ氏と、英国王位継承順位 第59位 のフローラ・オギルヴィ嬢が2回目の結婚式

 2021年9月10日、ティモシー・ヴェスターバーグ氏(Timothy Vesterberg)と、フローラ・オギルヴィ嬢(Flora Ogilvy)の2回目の結婚式がおこなわれました。
 フローラ嬢は英国王位継承順位 第59位。
 祖母のアレクサンドラ王女殿下は、英国女王エリザベス2世陛下の従妹にあたります。

 二人は昨年9月26日に挙式していましたが、新型コロナウイルス感染症【COVID-19】のパンデミックの中、非常に制限があったため、今回2回目をおこなったということになるようです。
関連:
 結婚(2020年9月26日):ティモシー・ヴェスターバーグ氏と、英国王位継承順位 第56位 のフローラ・オギルヴィ嬢が結婚

 今回の結婚式は2回目ということになりますが……。
 そもそも宗教的にいえば、去年、規模を大幅に制限したとはいえ、キリスト教/英国国教会の正しい手続きで宗教婚をおこなっているので、今回のものは結婚式ではありません
 日本人の多くの結婚式は、信じてもいないキリスト教の聖堂を模した建物の中で何者だかわからない白人男性の説教を受けておこなう、不思議なイベントです。なので、何回おこなおうとお財布と相談するだけの話ともいえますが、自らをキリスト教信者としている人々や聖職者にとってこの“2回目”の結婚式というのはなんなのかというのは難しい問題です。断言してしまえば、さきほど書いた通り結婚式ではありませんが、それはともかくとして、別にお祝いということでいいんじゃないのかとそういう話でもあります。

※すでに結婚しているので、式前からフローラ・ヴェスターバーグ夫人になりますが、とりあえず今回の記事中ではフローラ・オギルヴィ嬢で通します。

 

 なお、2021年に、英国王位継承順位では上位に三人の子供(リリベット・マウントバッテン=ウィンザーオーガスト・ブルックスバンクルーカス・ティンダル)が生まれ、フローラ嬢の英国王位継承順位は 第56位 から 第59位 に後退しています。

 

 (英語)A royal wedding! Princess Alexandra's granddaughter Flora Ogilvy celebrates nuptials with blessings | Daily Mail Online

 (写真)画像と写真 – Getty Images
 (写真)Flora Ogilvy – Timothy Vesterberg wedding- London – PA Images
 (写真)Queen Elizabeth's Cousin Flora Ogilvy & Timothy Vesterberg Royal Wedding Photos

 

主な参列者:
 アレクサンドラ王女殿下(オギルヴィー令夫人閣下 : Her Royal Highness Princess Alexandra, The Honourable Lady Ogilvy)
 ケント公爵エドワード王子殿下(Prince Edward : His Royal Highness The Duke of Kent)
 ケント公爵家マイケル王子殿下(His Royal Highness Prince Michael of Kent)とマリー・クリスティン妃殿下(Marie Christine : Her Royal Highness Princess Michael of Kent)
 ウェセックス伯爵エドワード王子殿下(Prince Edward : His Royal Highness The Earl of Wessex)とウェセックス伯爵夫人ソフィー妃殿下(Sophie : Her Royal Highness The Countess of Wessex)

※後で少し追記します。