オマーンのスルタン【国王】ハイサム・ビン・ターリク・アル・サイード陛下の長男、ジーヤザン・ビン・ハイサム・アル・サイード殿下が同国初の皇太子となったとの報道(2021年1月)ただし、実情はいまひとつはっきりせず

 オマーン国のスルタン【国王】となった “サイイド”・ハイサム・ビン・ターリク・アル・サイード陛下(His Majesty Sayyid Haitham bin Tariq Al Said, Sultan of Oman)が、出した勅令に、継承法と皇太子の任命に関するものが含まれています。

 

 (英語)Insights into Royal Decrees 6/2021 and 7/2021

– Setting a specific and stable mechanism for the transfer of power in the Sultanate.

– Sets a mechanism for the appointment of a Crown Prince and outlines his duties, specializations and prerogatives.

 

 これにより長男の文化・スポーツ・青年大臣 “サイイド”・ジーヤザン・ビン・ハイサム・アル・サイード殿下(His Highness Sayyid Theyazin【Dhi Yazan】 bin Haitham al-Said)が同国初の皇太子に任命されたと幅広く報道がなされました。

 

 (英語)Sayyid Dhi Yazan is to be Oman’s crown prince, based on newly-approved mechanism | | AW
 (英語)Oman to get its first crown prince in constitutional overhaul | Oman News | Al Jazeera
 (英語)Dhi Yazan bin Haitham Has Been Appointed as Oman's First Crown Prince
 (英語)Sultan Haitham appoints son Theyazin as Oman’s first Crown Prince | Oman – Gulf News

 

 しかし、一番最初の記事でも出したオマーン公営のオマーン通信(の英語版)配信記事では、ジーヤザン殿下に Crown Prince 表記をする記事が出ず、なんとも落ち着かない状況です。

 2月に入った記事でもこれまでと同様、大臣の肩書の記事が出るのみで、また中東君主家同士の外交上によくある各国の皇太子同士がちょっとしたことで挨拶を送りあうという行動も見られません。

 簡単に言えば、いまだ公式にも周辺国にもジーヤザン殿下を皇太子として扱う動きが見られません。

 これがどういうことなのかよくわかりませんが、すっきりしないことは確かです。

 

 また、気が早い人の中には、ジーヤザン殿下に対して「HRH(His Royal Highness)」表記を使うケースもありますが、いまだオマーン通信ではジーヤザン殿下の敬称表記は「HH(His Highness)」のままです。

オマーンのジーヤザン・ビン・ハイサム・アル・サイード殿下がサッカーのオマーン・カップに臨席(2020年11月)スルタン【国王】ハイサム陛下の長男で8月(?)に大臣に就任

 オマーン国の文化・スポーツ・青年大臣 “サイイド”・ジーヤザン・ビン・ハイサム・アル・サイード殿下(His Highness Sayyid Theyazin【Dhi Yazan】 bin Haitham al-Said)がサッカーのオマーン・カップ(ドファール vs アル・オルーバ)に臨席するという記事が出ています。

 これ自体はさほど大きな出来事ではないのですが(スポーツを担当する大臣がサッカーの試合を見るだけですので)、この殿下に関してと、現在のオマーンの閣僚構成について記事にしていなかったのでついでにしておきます。

 ジーヤザン殿下は、オマーン国のスルタン【国王】となった “サイイド”・ハイサム・ビン・ターリク・アル・サイード陛下(His Majesty Sayyid Haitham bin Tariq Al Said, Sultan of Oman)の長男で、1990年生まれという情報が出ています。
 また、オマーンでは8月~10月に閣僚(スルタンが首相)の構成が変更されており、ハイサム陛下の長男のジーヤザン殿下が閣僚の一員になっています。
 スルタン一族の長老的存在である、閣僚評議会担当副首相ファハド殿下および異母兄弟の国防担当副首相シハーブ殿下は留任しています。
 後継候補にも名が挙がっていたアスアド殿下の子息タイムール殿下は、スルタンが兼任していた中央銀行総裁となったとはいえ、閣僚ではありません。したがって長男のジーヤザン殿下を次のスルタンにしようということでしょう(当然といえば当然ですが)。ただ、タイムール殿下が世代を超えていきなりスルタンになる可能性を囁かれていたことに比べると、ジーヤザン殿下ははるかに知名度が低く、これからの地位固めが必要となります。外交面でたまに名前と肩書を見ることになるかもしれません。

 

 (英語)HH Sayyid Theyazin to Preside Over Final Match of HM Football Cup

 

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オマーンのスルタン【国王】ハイサム・ビン・ターリク・アル・サイード陛下が各国の大使を接受、信任状の捧呈を受ける(2020年11月)ブラジル、ブルネイ、エジプト、トルコ、ハンガリー、カザフスタン、カタール、アメリカ合衆国

 2020年11月4日、オマーン国の新しいスルタン “サイイド”・ハイサム・ビン・ターリク・アル・サイード陛下(His Majesty Sayyid Haitham bin Tariq Al Said, Sultan of Oman)は、以下の各国のオマーン国駐箚特命全権大使を接受、信任状の捧呈を受けました。

 ブラジル連邦共和国
 ブルネイ・ダルサラーム国
 エジプト・アラブ共和国
 トルコ共和国
 ハンガリー
 カザフスタン共和国
 カタール国
 アメリカ合衆国

 カタール国からは、カタール公室サーニー家から、“シャイフ【シェイク】”・ジャーシム・ビン・アブドルラフマン・ビン・ムハンマド・アル・サーニー閣下(His Excellency Sheikh Jassim bin Abdulrahman bin Mohammed al-Thani)が派遣されたようです。

 

 (英語)HM The Sultan Receives Ambassadors' Credentials

 

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旧ザンジバル・スルタン【国王】ジャムシード・ビン・アブドッラー陛下が、同族の統治するオマーンで余生を過ごすことを認められる(2020年9月)

 報道によりますと、今月【2020年9月】、1964年にザンジバル革命で亡命しその後は英国に居住していた旧ザンジバル・スルタン【国王】 “サイイド”・ジャムシード・ビン・アブドッラー・アル・サイード陛下(His Majesty Sultan Sayyid Jamshid bin Abdullah Al Said, Sultan of Zanzibar)が、これまで入国を断られていた同族の統治するオマーン国で余生を過ごすことを認められたようです。
 今年、オマーン国の新しいスルタンとなった、 “サイイド”・ハイサム・ビン・ターリク・アル・サイード陛下(His Majesty Sayyid Haitham bin Tariq Al Said, Sultan of Oman)の意向との観測もあります。

 

 (英語)Former Zanzibar Sultan granted retirement in Oman | Oman – Gulf News
 (英語)Zanzibar’s former sultan arrives in Oman for retirement – The National

 

ヨルダン王アブドッラー2世陛下の一週間(2020年1月12日~1月16日)

 ヨルダン・ハシェミット王国国王アブドッラー2世・イブン・アル・フセイン陛下(アブドゥッラー2世アブドラ国王 : King Abdullah II bin Al-Hussein : His Majesty the King of the Hashemite Kingdom of Jordan)の、この一週間くらいの公務などの様子です。

 

RHC JO(ヨルダン王室ハーシム家公式チャンネル):
جولة عمل إلى بلجيكا وفرنسا في ملخص نشاطات جلالة الملك عبدالله الثاني 12 – 16 كانون الثاني 2020 – YouTube

 

 今回は、

 ……などです。