オマーン次期スルタンの最有力候補/副首相アスアド・ビン・ターリク・アル・サイード殿下が、ウガンダ大統領特使/トロ王ルキディ4世陛下と会見(2020年1月)トロ王は9月に「世界君主サミット2020」を開催予定

 オマーンの次期スルタンの最有力候補に名前を挙げられている、オマーン国副首相(国際関係・協力担当副首相)兼スルタン特別代理“サイイド”・アスアド・ビン・ターリク・アル・サイード殿下(His Hihgness Sayyid Asaad bin Tariq Al Said)は、ウガンダ大統領特使として同国を訪問したウガンダ共和国の伝統的君主の一人/トロ王“ルキラバサイジャ”・“オヨ・ニンバ”・カバンバ・イグル・ルキデイ4世陛下(Rukirabasaija Oyo Nyimba Kabamba Iguru Rukidi IV, The Omukama of Tooro : オムカマ)と会見しました。

 ルキデイ4世陛下は、ウガンダ共和国大統領ヨウェリ・カグタ・ムセベニ閣下(ムセヴェニ大統領 : His Excellency Mr Yoweri Kaguta Museveni)から、オマーン国のスルタン カブース・ビン・サイード・アル・サイード陛下(His Majesty Sultan Qaboos bin Said al Said of Oman)へのメッセージを携えて来訪した模様。

 ルキデイ4世陛下は、というかウガンダ共和国とトロ王国は、今年【2020年】9月7日~9月11日に「世界君主サミット2020(World Monarchs Summit 2020)」というのを開催予定です(世界君主サミットをご存知ないでしょうが、もちろん初開催です)。
 これはルキディ4世陛下即位25周年に関連しておこなわれるものですが、誰が参加するのかはまったくわかりません
 今回、ルキディ4世陛下は、陛下自身のツイッターアカウントで、アスアド殿下と「We had a fruitful discussion about the #WorldMonarchsSummit2020.(世界君主サミット2020について実りのある話し合いをした)」としていますが、オマーンのニュースではそんな話は出ていません
 また、昨年【2019年】の国際連合総会時において、ルキディ4世陛下はモナコ公アルベール2世殿下(His Serene Highness Prince Albert II, Sovereign Prince of Monaco)を招待した、という記事を出しています。
 (英語)King Oyo meets His Serene Highness Prince Albert II of Monaco – King Oyo

 

 話を元に戻して、今回のアスアド殿下とルキディ4世陛下の会談の記事などへリンクしておきます(上記でリンクしたものを含みます)。

 (英語)HM The Sultan Receives Written Message from President of Uganda

 

وكالة الأنباء العمانيةさんはTwitterを使っています: 「#جلالة_السلطان_المعظم ـ حفظه الله ورعاه ـ يتلقى رسالة خطية من فخامة رئيس جمهورية أوغندا . تسلم الرسالة صاحب السمو السيد نائب رئيس الوزراء لشؤون العلاقات والتعاون الدولي والممثل الخاص لجلالة السلطان أثناء استقباله لجلالة ملك مملكة ترورو مبعوث فخامة الرئيس #الأوغندي. https://t.co/uh67xsliN9」 / Twitter

 

مسقط في 9 يناير / العمانية / تلقى حضرة… – وكالة الأنباء العمانية | Facebook

 

(ONA)(@omannewsagency) • Instagram写真と動画

 

His Majesty King Oyo of Tooro KingdomさんはTwitterを使っています: 「Today in #Muscat I was pleased to be hosted by HH Sayyid Asa'ad bin Tariq Al Said, Deputy Prime Minister and Special Representative of His Majesty the Sultan of Oman. We had a fruitful discussion about the #WorldMonarchsSummit2020. I thank the Royal Court for the warm reception. https://t.co/PaMIViBPhu」 / Twitter

 

関連(アルベール2世殿下の国連総会での演説):
 第74回国連総会一般討論演説(フランス語):モナコ公アルベール2世殿下(2019年9月)

関連(カブース陛下の崩御報道):
 訃報(2020年1月10日?):オマーンのスルタン(国王)カブース・ビン・サイード陛下(カブース国王)が崩御(1940~2020)
 オマーンの新しいスルタン【国王】にオマーン遺産文化相ハイサム・ビン・ターリク・アル・サイード殿下(故カブース陛下の従弟)が即位したとの報道(2020年1月)
 各国君主・王族からの、崩御したオマーンのスルタン(国王)カブース・ビン・サイード陛下(カブース国王)への弔意の表明(2020年1月)

 

インデックスページ:
 世界君主サミット2020【World Monarchs Summit 2020】【#WorldMonarchsSummit2020】 – 世界の王室ニュース

 

ベルギー王国で治療を受ける予定だったオマーンのスルタン(国王)カブース・ビン・サイード陛下(カブース国王)が帰国。母国での最期を望んでのことと一部報道(2019年12月)

 ベルギー王国で一月ほど滞在し治療(訂正:大腸癌というのも一部報道のようです)を受ける予定だったオマーン国のスルタン カブース・ビン・サイード・アル・サイード陛下(His Majesty Sultan Qaboos bin Said al Said of Oman)が、診断を受けた後、早々に帰国したようです。
 ここまでは多数報道がありますが(オマーン本国の報道もあります)、これに加えて、ベルギーのメディア内を情報源だとする、母国で最期を迎えるため帰国したという一部報道があります。

 

 (オランダ語)’Zieke Sultan Oman halsoverkop terug naar huis om te sterven’ | Buitenland | Telegraaf.nl

 

関連:
 訃報(2020年1月10日?):オマーンのスルタン(国王)カブース・ビン・サイード陛下(カブース国王)が崩御(1940~2020)
 オマーンの新しいスルタン【国王】にオマーン遺産文化相ハイサム・ビン・ターリク・アル・サイード殿下(故カブース陛下の従弟)が即位したとの報道(2020年1月)

 

オマーン・スルタンのカブース陛下が、イスラエル首相ネタニヤフ閣下と会見(2018年10月)

 2018年10月26日、オマーン国のスルタン カブース・ビン・サイード・アル・サイード陛下(His Majesty Sultan Qaboos bin Said al Said of Oman)は、同国を訪問したイスラエル国首相兼外務大臣ビンヤミン・ネタニヤフ閣下(His Excellency Mr Benjamin Netanyahu)と会見しました。

 

Ruptly:
Oman: Netanyahu meets Sultan of Oman in surprise visit – YouTube

 

 イスラエル ネタニヤフ首相がオマーンを極秘訪問 | NHKニュース

 (英語)Netanyahu visits Oman for the first time, meets Sultan Qaboos – Al Arabiya English

 

Al Arabiya Englishさんのツイート: "#Israel|i Prime Minister #BenjaminNetanyahu on Friday ended a visit to the Sultanate of #Oman, the first of its kind, during which he met with Sultan Qaboos bin Said https://t.co/2KThDtrRv7"

 

Al Arabiya Englishさんのツイート: "#Netanyahu’s office said in a statement on Friday that Netanyahu and his wife had been invited by #Oman’s Sultan Qaboos bin Said after lengthy communications. https://t.co/2KThDtrRv7… https://t.co/lAZPsiTcvT"

 

Israeli Prime Minister Benjamin… – Al Arabiya English | Facebook

 

オマーン・スルタンのカブース陛下が、パレスチナ大統領アッバース閣下と会見(2018年10月)

 2018年10月22日、オマーン国のスルタン カブース・ビン・サイード・アル・サイード陛下(His Majesty Sultan Qaboos bin Said al Said of Oman)は、同国を訪問したパレスチナ国大統領マフムード・アッバース閣下(His Excellency Mr Mahmoud Abbas : パレスチナ自治政府長官【大統領】)と会見しました。

 

الرئيس محمود عباس:
الرئيس عباس يلتقي السلطان قابوس خلال زيارة رسمية لسلطنة عُمان – YouTube

 

Times of Oman:
His Majesty the Sultan meets Palestinian President Mahmoud Abbas – YouTube

 

وكالة الأنباء العمانيةさんのツイート: "دور عماني إيجابي ومتواصل من أجل السلام https://t.co/IMMA8qAqK4"

 

الرئيس عباس يلتقي السلطان قابوس التقى… – الرئيس محمود عباس – President Mahmoud Abbas | Facebook

 

オマーン遺産文化相のハイサム・ビン・ターリク・アル・サイード殿下(スルタンの従弟で、後継候補に名のあがっていた一人)が、キリスト教/シリア正教会アンティオキア総主教イグナティウス・アフレム2世聖下と会見(2018年5月)

※この記事はキリスト教 高位聖職者のニュースと重複します。

 

 オマーン遺産文化大臣の“サイイド”・ハイサム・ビン・ターリク・アル・サイード殿下(His Highness Sayyid Haitham bin Tariq Al Said)が、オマーン国を訪問したキリスト教/オリエント正教会/シリア正教会の首座/アンティオキア・東方全土総主教“モラン”・“モル”・“イグナティウス”・アフレム2世聖下(His Holiness Moran Mor Ignatius Aphrem II, the Patriarch of Antioch and All the East, the Supreme Head of the Universal Syriac Orthodox Church)と会見したようです。

 シリア正教会より、
 コーチン府主教“モル”・グレゴリオス・ヨセフ座下(His Eminence Mor Gregorios Joseph, Metropolitan of Cochin and Secretary of the Regional Holy Synod of India)、
 ベイルート府主教“モル”・クレーミス・ダニエル・クーリエフ座下(His Eminence Mor Clemis Daniel Kourieh, Metropolitan of Beirut)、
 インド教会関連担当総主教補佐“モル”・ティモセオス・マシュー座下(His Eminence Mor Timotheos Matthew, Patriarchal Secretary for Indian Affairs【the Church in India】)、
 が同行した模様。

 

 (英語:シリア正教会アンティオキア総主教庁公式サイト)Meeting with His Royal Highness Sayyid Haitham bin Tariq Al Said | Syrian Orthodox Patriarchate of Antioch

His Holiness Patriarch Mor Ignatius Aphrem II met with His Royal Highness Sayyid Haitham bin Tariq Al Said, the Personal Representative of His Majesty Sultan Qaboos bin Said Al Said, Sultan of Oman, and Minister of Heritage and Culture in the Sultanate of Oman, at the Ministry of Heritage and Culture in Muscat.

※引用した部分、ハイサム殿下に“His Royal Highness”が用いられていますが、通常“His Highness”が使用されます。

 

 オマーン国のスルタン カブース・ビン・サイード・アル・サイード陛下(His Majesty Sultan Qaboos bin Said al Said of Oman)は子息がおらず、後継者はいまだ正式には発表されていませんが、現時点ではハイサム殿下のすぐ下の弟で、副首相(国際関係・協力担当副首相)兼国王特別代理となっている“サイイド”・アスアド・ビン・ターリク・アル・サイード殿下(His Hihgness Sayyid Asaad bin Tariq Al Said)が有力となっています。

 

 そこまでにいたる経緯を少し。

 もともと後継として名前が挙がっていたのは、カブース陛下即位後から現在まで50年近く副首相(閣議担当副首相)を務めているファハド・ビン・マフムード・アル・サイード殿下(His Hihgness Sayyid Fahd bin Mahmoud al Said)です。
 オマーンでは首相などをスルタンを務めるため、副首相はナンバー2。
 そして、ファハド殿下は、カブース陛下の先祖のスルタンの兄の子孫です。

 ここでオマーン王室の中の王族分類について。
 オマーンでは王族に、狭義の王族広義の王族が存在します(ほかの国にもあったりしますが)。
 オマーン関係の資料だと、前者を「統治王族」、後者を「一般王族」と呼んでいたりしますが、ともあれ、スルタンは前者から出ます。
 ここの区別を知らないで、系統もよくわからない事業家の人物を後継者候補などとする記述があったりしますが、上記のルールから考えれば父親が誰かの情報もない人物が継承できると考えるのは無理があります(そもそも広義の王族にすら入っているのかどうかすらわかりませんし)。
※ザンジバルを統治していた系統は後者になります。

 ファハド殿下は、前者の中の年長系の一族の一人であり、そのため、過去の世代の継承問題と関連して後継者として正統とされているのではないかという見方がありました。
 しかし、生まれた年代がカブース陛下とほぼ変わらない(同年という説も)ファハド殿下が本当に後継者なのかという疑問はありました。

 そして、それに次いで名前が挙がっていたのは、カブース陛下の従弟にあたる“三兄弟”、今回の記事のハイサム殿下、前出の弟のアスアド殿下、そして同じく弟の“サイイド”・シハーブ・ビン・ターリク・アル・サイード殿下(His Hihgness Sayyid Shihab bin Tariq Al Said)です。

 スルタンの統治が長くなるにつれ、さらに下の世代が意識され始め、それによりアスアド殿下の子息の“サイイド”・タイムール・ビン・アスアド・ビン・ターリク・アル・サイード殿下(His Hihgness Sayyid Taimur bin Asaad bin Tariq Al Said)の名前が後継候補としてあがってくるようになります。
 他の候補だったファハド殿下、ハイサム殿下、シハーブ殿下らの方面では、その子息らが重要視されたり、要職への起用があったりということもないため、アスアド殿下 → タイムール殿下 という順序でのスルタン位の継承が意識され、そしてアスアド殿下の副首相(国際関係・協力担当副首相)兼国王特別代理への起用がその見方を強めています。

 とはいえ、これですべて終わりなのかどうかはわかりません。
 現在のところ、アスアド殿下が有力ではありますが、外務関係の仕事を長く務め、国際的には知名度もあるハイサム殿下の可能性がないわけではありません。
 しかし、ハイサム殿下は60代半ばにさしかかっているはずで、アスアド殿下と違いその後継問題がすぐに俎上にのぼることになるでしょう。

 

関連:
 訃報(2020年1月10日?):オマーンのスルタン(国王)カブース・ビン・サイード陛下(カブース国王)が崩御(1940~2020)
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