レバノン総選挙:アルスラーン家当主タラール・アルスラーン公殿下は再選、閣僚に留任するかどうか(2018年5月)

 2018年5月6日におこなわれたレバノン共和国総選挙で、現職のタラール・アルスラーン公殿下(His Highness Prince【Emir】 Talal Arslan)は再選した模様です。
 閣僚にとどまるかどうか注目です。

 タラール・アルスラーン殿下は、イスラム教系のドゥルーズ派の有力家門アルスラーン家の当主です。

 称号が用いられるときは、報道や政界(対立する政治家からも)ではアラビア語では「アミール」が使用されます。
 この「アミール」は英語で「Emir」または「Amir」とされる「首長」と同じものですが、一方タラール・アルスラーン殿下の場合、英語では「プリンス【Prince】」と書かれることもあります(アミールとプリンスは同義ではありませんが、西欧のプリンスがアミールと呼ばれる場合もあります)。
 タラール・アルスラーン殿下の場合、英語記事では Prince とされているほうが多い(と思う)ので「首長」ではなく「公」と書いています。

 

 称号の混乱(?)ぶりはたとえば、こちらの記事では、
Talal Arslan

Talal Arslan is a Lebanese politician who is better known as Prince Talal Arslan.

 本人は Prince とし、

Talal is the son of the former leader Amir Majid Arslan .

 亡父は Amir となっているなどがあります。

 

 敬称については、「His Highness【殿下】」ですが、報道などではあまり使用されているのを見かけない気がします。

 

婚約(2013年4月):ラヒム・アーガー・ハーン公子とケンドラ・スピアーズ嬢

 公式サイトなどによりますと、2013年4月26日、アーガー・ハーン4世殿下(His Highness Aga Khan IV)の長男ラヒム・アーガー・ハーン公子(Prince Rahim Aga Khan)と、アメリカ人でモデルのケンドラ・スピアーズ嬢(Kendra Spears)の婚約が発表された模様です。
 式の日取りは未定。イスラム式になるようです。

 ラヒム・アーガー・ハーン公子は1971年10月12日生まれの41歳。
 ケンドラ・スピアーズ嬢は1988年8月5日生まれの24歳。

 アーガー・ハーン4世殿下はイスラム教イスマーイール派(ニザール派)のイマームで、イギリス女王エリザベス2世陛下より「殿下(His Highness)」の敬称を受けています。ただしこれは個人的なもので、本人以外は、継嗣のラヒム・アーガー・ハーン公子であっても「殿下」ではありません。

 

記事:
 (英語:アーガー・ハーン4世殿下公式サイト)The Aga Khan announces the engagement of his eldest son | Aga Khan Development Network
 (英語)His Highness the Aga Khan Announces Engagement of His Eldest Son Prince Rahim to Ms Kendra Spears – Ismailimail
 (英語)Peerage News: Son of Aga Khan to wed Kendra Spears