訃報(2020年11月6日):南アフリカ伝統的君主/ズールー王と第一王妃の長男レツクツラ・ズールー王子殿下が薨去(1970~2020)犯罪に巻き込まれた可能性との報道

 2020年11月7日、マンゴスツ・ブテレジ王子(Prince Mangosuthu Buthelezi)は、前日【2020年11月6日】に南アフリカ共和国の伝統的君主/ズールー王グッドウィル・ズウェリティニ陛下(His Majesty King Goodwill Zwelithini of Zulu)と第一王妃シボンギレ・マドラミニ陛下(Her Majesty Queen Sibongile MaDlamini)の間の第一子・長男レツクツラ・ズールー王子殿下(His Royal Highness Prince Lethukuthula Zulu)が薨去したと発表しました。

 亡くなった王子は1970年生まれの50歳。

 報道によれば強盗などの犯罪の可能性があるようですが、詳細は調査中。
続報:
 南アフリカ伝統的君主/ズールー王と第一王妃の長男レツクツラ・ズールー王子殿下を殺害した疑いで男女5人が逮捕(2020年11月)
 南アフリカ伝統的君主/ズールー王と第一王妃の長男レツクツラ・ズールー王子殿下を殺害した疑いで逮捕された男女5人の保釈の可否の決定が週末に延期(2020年11月)

 

 (英語)ZULU NATION GRIEVES DEATH OF KING'S SON

 (英語)King Zwelithini's eldest son, Prince Lethukuthula Zulu, passes away

 (英語)Prince Lethukuthula Zulu passes on – THE AFRICAN ROYAL FAMILIES

 

 訃報の記事で書くのは不謹慎ですが、おそらくこの薨去でズールー王位の継承者は、第三王妃かつGreat Wife(他の王室出身者のため)のマントフォンビ・ドラミニ陛下(Her Majesty Mantfombi Dlamini, the Great Wife : エスワティニ王室【スワジランド王室】出身)との間の長男でおそらく全体の次男のミスズールー・ズールー王子殿下に確定したのではないかと思います。

 

※発表をしたマンゴスツ・ブテレジ王子についてですが、(年長で有名な)政治家でブテレジ氏族長と同名です。年齢や王との関係から考えると本人であることはなさそうですし、本人はPrince称号を持っていないのではないかと思いますが(妻がズールー王女なので子供たちはPrince・Princessで言及されるため)孫・曾孫だったりするかもしれません。
追記:
 どうも本人ではないかと思われる情報があるので、本人かもしれません。

 

戴冠式10周年(2020年10月31日):ウガンダ伝統的君主/ケル・アルール王フィリップ・オラールケル・ラウニ3世陛下が戴冠から10年。ウガンダMTN(大手の通信会社)が祝福。コンゴ民主共和国にも広がるアルール人の最高権威

 2020年10月31日、ウガンダ共和国の伝統的君主の一人、ケル・アルール王フィリップ・オラールケル・ラウニ3世陛下(His Royal Majesty Phillip Olarker Rauni III, The Ubimo of Ker Alur)が戴冠から10年を迎えました。

 統治開始が2000年、正式即位が2006年、戴冠式が2010年と少しややこしい情報があります。

 ウガンダMTN(大手の通信会社)が祝福との記事が出ていますが、陛下との関係は不明。
 なお、陛下は、現今の新型コロナウイルス感染症【COVID-19】の広がりを踏まえ、「健康的な生活」「常にマスクを正しく着用すること」を述べたようです。

 ケル・アルール王は、コンゴ民主共和国にも広がるアルール人【アルール族】の最高権威のようで、国境を越えるアフリカの伝統的君主の一人ということになりそうです。
 また、アルール人は、ルオ人【ルオ族】の中でも大きな割合を占めているようです。

 

 (英語)Mtn Supports Alur 10th Coronation With Sh20m

 

The New VisionさんはTwitterを使っています 「MTN supports Alur 10th coronation with sh20m MTN Uganda congratulates the Ubimo of Ker Alur, His Royal Majesty, Phillip Olarker Rauni III upon his tremendous decade of leadership. DETAILS: https://t.co/2OrLsFwpW9 | #VisionUpdates https://t.co/Io1WA9obyU」 / Twitter

 

The New Vision – MTN supports Alur 10th coronation with… | Facebook

 

ナイジェリア伝統的君主:オヨ王 ラミディ・オライウォラ・アデイェミ3世 陛下が、政治家たちがヨルバ系君主間の関係を悪化させていると批判(2020年10月)

 ナイジェリア伝統的君主の中でも有力な君主の一人、オヨ王“オバ”・ラミディ・オライウォラ・アデイェミ3世陛下(His Royal Majesty【His Imperial Majesty】 Oba Lamidi Olayiwola Adeyemi III, J.P, CFR, LL.D, The Alaafin of Oyo)は、政治家たちがヨルバ系君主間の関係を悪化させていると批判したようです。

 

 (英語)Division among Yoruba traditional rulers caused by politicians – Alaafin

 

 批判の前提となる詳細がよくわかりませんが……。
 ナイジェリアでは州政府が伝統的君主を公認し、第一級伝統的統治者(First class traditional ruler)や第二級伝統的統治者(Second class traditional ruler)などに認定します。
 これはナイジェリア連邦共和国憲法に規定されていることらしいのですが、詳細がまったくわからず、州知事の意向で適当に決めているとしか思えないケースすらあります。
 今回の批判は、州政府はもちろん州の政治家の意向というか政策というかに左右されますので、政治家たちがこれを悪用(?)して離間の策をおこなっているということになるのでしょうか。

 上記の記事ではイウォ王“オバ”・アブドゥルラシード・アデウェール・アカンビ陛下(テル1世 : His Royal Majesty Oba Abdulrasheed Adewale Akanbi, Telu I, The Oluwo of Iwo)がオヨ王にリーダーシップを発揮するよう要請したりしています。
 この人物も有力な君主らしいですが、変人ではないかと思われる情報が多々あり、いろいろ謎です。
関連:
 ナイジェリア伝統的君主:ヨルバ人君主の一人/イウォランド王アブドゥルラシード・アデウェール・アカンビ陛下が、自身の称号を伝統的な(Oluwo of Iwoland)から北部イスラム圏風の首長(Emir)にすると宣言(2018年3月)
 ナイジェリア伝統的君主:イウォランド王が連邦政府に同国の伝統的君主団が南アフリカのズールー王と会談することを提案(2019年9月)ナイジェリア系住民が南アフリカで大規模な排他的攻撃を受けて両国関係などが極度に悪化している件
 ナイジェリア伝統的君主:イウォランド王が自らのインスタグラムアカウントに、呪文を唱えて降雨を止める映像を公開(2019年9月)空が白くてよくわかりませんが……

 

 それはそれとして、82歳のオヨ王(元ボクサー?)が、サンドバッグでトレーニングする映像を載せている記事があったのでリンクしておきます。

 (英語)ROYAL JABS: Alaafin works out with a punching bag

Vanguard News | Facebook

 

83歳(2020年10月27日):カメルーン伝統的君主/バムン王イブラヒム・ンボンボ・ンジョーヤ陛下が83歳を迎える

 2020年10月27日、カメルーン伝統的君主の一人、バムン王イブラヒム・ンボンボ・ンジョーヤ陛下(His Majesty, Ibrahim Mbombo Njoya, The Sultan King of Bamum【Bamoun】)は、83歳を迎えました。

 

 (英語)Sultan King Ibrahim Mbombo Njoya of Bamoun, Cameroon celebrates 83rd birthday – THE AFRICAN ROYAL FAMILIES

 

※記事の主要な話は UNESCO のリストへの登録に関する話などのようですが、最後に83歳になったことに関する一文があります:
 (フランス語)Patrimoine immatériel de l’humanité : le Nguon dans la course

 

77歳(2020年10月29日):ナイジェリア伝統的君主/ラゴス王リルワン・アキオル陛下が77歳を迎える。ナイジェリア大統領ブハリ閣下が祝福

 2020年10月29日、ナイジェリア連邦共和国の伝統的君主の一人、ラゴス王リルワン・アキオル陛下(His Royal Majesty Oba Rilwan Akiolu, The Oba Lagos)が77歳を迎えました。

※名前の表記が結構色々あるので頭が痛いところですが。

 ナイジェリア連邦共和国大統領ムハンマド・ブハリ閣下(His Excellency Muhammadu Buhari GCFR)から祝福があったようです。

 なお、一週間ほど前に、ラゴス王の宮殿に暴徒だか反・治安警察抗議活動(いわゆる #EndSARS )の一環だかよくわからないのですが、ともあれ多数からなる集団が押し入り、物資やら伝統的な品々を奪い去るという出来事がありました。新型コロナウイルス感染症【COVID-19】対策のための医薬品がこっそり隠されていたという情報も出たりしましたが、正直なにがなにやらです。ともあれ奪われたもののある程度は押収されて戻ったようです。

 

 (英語)Buhari greets Oba of Lagos at 77 [ARTICLE] – Pulse Nigeria
 (英語)Buhari congratulates Oba of Lagos at 77 – Punch Newspapers

“The President recalled his long… – Punch Newspapers | Facebook