ナイジェリア伝統的君主:イジュ王にランレ・スンモヌ王子が承認された模様(2018年9月~10月)“三統迭立”のようです

 ナイジェリア連邦共和国の伝統的君主のひとつ、イジュ王(Oniju of Iju)にランレ・スンモヌ王子(Prince Lanre Sunmonu)が承認された模様です。

※イジュ王と書きましたが、「Oniju of Iju Ogundimu(イジュ・オグンディム王)」や「Oniju of Iju Ogundimu Omolomo(イジュ・オグンディム・オモロモ王)」とも表記されています。長いほうが正式なのか、そのあたりがいまいちよくわからないのと、目がチカチカするので短く書いておきます。

 ランレ・スンモヌ王子ですが、下記二つの記事のうち、上の記事の短い表記から取りました。
 ほかに、
 オランレワジュ・タジュデエン・アディオ・スンモヌ=アグベビ王子(Prince Olanrewaju Tajudeen Adio Sunmonu-Agbebi)、
 アディオ・オランレワジュ・スンモヌ王子(Prince Adio Olanrewaju Sunmonu)、
 下の記事では、
 オランレワジュ・アディオ・タジュデエン・スンモヌ・アグベビ王子(Prince Olanrewaju Adio Tajudeen Sunmonu Agbebi)、
 と表記されています。

 

 (英語)Family Elects Oduaa People's Union General Secretary, Prince Lanre Sunmonu-Agbebi As The Next Oniju Of Iju Ogundimu, To Succeed Late Oba Elijah Olanire –
 (英語)New monarch for Ogun community – The Nation Nigeria

 

 イジュ王ですが、同記事によると、三つの王家が存在し、ローテーションで務めるということになっているようです。
 三つの家は、「Ogundimu(オグンディム)」「Ilupokiki(イルポキキ)」「Aganran(アガンラン)」です。

※Ogundimu(オグンディム)だけ王の称号の長い表記に含まれていますが……。

 上記の下の記事によりますと、2月12日に崩御したイライジャ・オランイレ陛下(His Royal Majesty Oba Elijah Olanire)がオグンディム家であり、今回はイルポキキ家、次はアガンラン家から出る、とイルポキキ家当主の“ハッジ”・ラモン・アデソジ・アサル王子(Hadji Prince Ramon Adesoji Asalu)が語っています。このことからそれぞれの当主が王をローテーションするわけではなく、順番が回ってきたら成員の中から選ぶようです。

 また、“ハッジ”カモルデエン・アデオス・アサル王子(Prince Hadji Kamorudeen Adeosu Asalu)によりますと、今回選出されたランレ・スンモヌ王子はオグン州のオタ王(Olota of Ota)の子孫のようです。また、オタ王の候補に名が挙がったこともある模様(イルポキキ家は全員オタ王の子孫なのかもしれません)。

 

 そもそものイジュ王はどこの州の管轄下なのかですが、ラゴス州のイファコ・イジャイイェ地方行政区が担当しているようです。

※(グーグルマップより画像キャプチャして貼り付け)左側が9月29日にイルポキキ家によって選出がおこなわれたらしい場所、右側が地方行政区:

 ご覧のように州境があります。イジュ王の管轄地域が広いのか(それにしては同族のオタ王という存在もすぐそこにいるようですが)なんなのかわかりませんが、三統迭立状態であることも含めて、ややこしそうではあります。

 

追記:
 複雑な状況ばかり気にしてましたが、よく考えると、一族の複数人が Prince(王子)称号付きで記載されているというのもナイジェリアでは珍しいような気がします。

 

ナイジェリア伝統的君主:イバダン王【90歳】が、王の許諾なしにオヨ州政府に新たに“王”として認められた首長らの一人【80歳以上?】の発言を批判(2018年9月)「80歳を超えても年上を侮辱せずに意見を言えんのか」みたいな年長者有利な理屈も

 すでにお伝えしている、ナイジェリア連邦共和国オヨ州で、イバダン王国内の多数の首長がイバダン王の許諾なしに“王”になった件ですが、

関連:
 ナイジェリア伝統的君主:イバダン王サリウ・アカンム・アデトゥンジ陛下の90歳祝賀式典がおこなわれる(2018年8月)
 ナイジェリア伝統的君主:イバダン王国で昨年【2017年】オヨ州政府に新たに“王”として認められた多数の首長(21人?)が、これを認めた現職州知事らを批判している元・州知事の上院議員(かつ同王国の上位の首長のひとり)を非難「嫉妬だ!」(2018年9月)

 余波はまだまだ続いているようです。

 イバダン王“オバ”・サリウ・アカンム・アデトゥンジ陛下(His Royal Majesty【His Imperial Majesty】 Oba Saliu Akanmu Adetunji, the Olubadan of Ibadan)は、文化的活動をおこなっている若者ら(?)との会見で、“王”の一人を批判したようです。

 

 (英語)“You are rude, verbally reckless”, Olubadan tells new kings – Daily Trust
 (英語)CHIEFTAINCY CRISIS: Peace moves stalled as Olubadan tackles Oba Olakulehin – Vanguard News
 (英語)Olubadan attacks Oba Olakulehin over comment – Punch Newspapers

 

※報道関係も、州政府が“王”として認定したのだからと第一級伝統的統治者の “Oba” を彼らに使用するところと、なるべくそれを避けようとしているところがあります。

 

 前回の記事で、イバダン王国の11人の上位首長の称号を並べましたが、

 Otun Olubadan
 Osi Olubadan
 Asipa Olubadan
 Ekerin Olubadan
 Ekarun Olubadan
 Balogun
 Otun Balogun
 Osi Balogun
 Asipa Balogun
 Ekerin Balogun
 Ekarun Balogun

 このうちの「Balogun」、すなわち、
 オウォラビ・オラクレヒン陛下(His Royal Majesty Oba Owolabi Olakulehin, The Balogun of Ibadan【Ibadanland】)、
 が、声明を発表していたようで(ニュースを見逃したかもしれません)、イバダン王に対して「誰か私が言っている英語を“翻訳”して彼に伝えてくれればすべて問題はおさまる」と、イバダン王は(英語では)まともなやり取りもできないと受け取られるような表現を使用していた模様です。
 これに対し、イバダン王は、なにも誰かに翻訳してもらわんでもアメリカにもヨーロッパにも仕事でいったことがあるわい、と、売り言葉に買い言葉の様相を呈してはいますが、反応を返しています。

 前回の記事は主に、新しい王様たちのうち、
 レカン・バログン陛下(His Royal Majesty Oba Lekan Balogun, The Otun Olubadan of Ibadan)、
 による、同じ上位首長である元オヨ州知事・上院議員ラシーディ・アデウォル・ラドジャ(High Chief Rashidi Adewolu Ladoja, The Osi Olubadan of Ibadan)への批判の話でしたが、イバダン王「Olubadan」に次ぐ格式らしい「Otun Olubadan」と「Balogun」が先頭に立って(?)、問題を穏健に解決するつもりはまったくなさそうではありますが、意見を表明しているようにみえます。

 

 なお、今回の記事で気になったのは、イバダン王がオラクレヒン陛下(Balogun of Ibadan)への批判として述べた中に、オラクレヒン陛下がラドジャ上院議員のほかにも、多数の人物と過去に対立しているそうで、その相手の中に、
 アミドゥ・アジバデ陛下(His Royal Majesty Oba Amidu Ajibade, The Ekarun Olubadan of Ibadan【Ibadanland】)、
 の名前もあります。
 (イバダン王はもちろんこの人物を王とは認めていませんが)この方は、今回の騒動で新しく“王”になっており、前回の記事でラドジャ上院議員批判声明に名を連ねていました。
 いつのまにやら仲良くなったようですが、王様になれるならと態度を変えたのか、ほかに複雑な事情でもあるのか。

 

 また、11人の上位首長のうち「Ekerin Olubadan of Ibadan」の地位にあるのがビオドゥン・コラ=ダイシ(High Chief Biodun Kola-Daisi)という名前だという情報もあります。
 この人物は最近オラクレヒン陛下に罵られていたようなので、たぶん“王”になっていないと思いますが……。

 

 そんなわけで11人のうち、

 “王”になった:
 レカン・バログン陛下(His Royal Majesty Oba Lekan Balogun, The Otun Olubadan of Ibadan)、
 アミドゥ・アジバデ陛下(His Royal Majesty Oba Amidu Ajibade, The Ekarun Olubadan of Ibadan【Ibadanland】)、
 エッディー・オイェウォレ陛下(His Royal Majesty Oba Eddy Oyewole, The Asipa Olubadan of Ibadan【Ibadanland】)、
 オウォラビ・オラクレヒン陛下(His Royal Majesty Oba Owolabi Olakulehin, The Balogun of Ibadan【Ibadanland】)、
 タジュデエン・アジボラ陛下(His Royal Majesty Oba Tajudeen Ajibola,The Osi Balogun of Ibadan【Ibadanland】)、
 ラテエフ・グバダモシ・アデビンペ陛下(His Royal Majesty Oba Lateef Gbadamosi Adebimpe, The Asipa Balogun of Ibadan【Ibadanland】)、

 たぶん王になっていない:
 ビオドゥン・コラ=ダイシ(High Chief Biodun Kola-Daisi, The Ekerin Olubadan of Ibadan【Ibadanland】)、

 王になっていない:
 ラシーディ・アデウォル・ラドジャ(High Chief Rashidi Adewolu Ladoja, The Osi Olubadan of Ibadan【Ibadanland】)、

 不明:
 「Otun Balogun」、「Ekerin Balogun」、「Ekarun Balogun」

 です。

 イバダン王も含めて全員高齢だと思うのですが、このような批判というかなんというかを繰り返していて、この問題は一年以上続いているのになぜまだ健康なのか逆に不思議になります(そういう方々が生き残るのか……?)。

 

ナイジェリア伝統的君主:イバダン王国で昨年【2017年】オヨ州政府に新たに“王”として認められた多数の首長(21人?)が、これを認めた現職州知事らを批判している元・州知事の上院議員(かつ同王国の上位の首長のひとり)を非難「嫉妬だ!」(2018年9月)

 ナイジェリア連邦共和国オヨ州の伝統的首長イバダン王“オバ”・サリウ・アカンム・アデトゥンジ陛下(His Royal Majesty【His Imperial Majesty】 Oba Saliu Akanmu Adetunji, the Olubadan of Ibadan)の90歳記念式典を多数の首長が欠席した件ですが、欠席の件はスルーされたまま、次の展開に移るというか、同じことが続いているというか、そういう記事が出ています。

 

 (英語)Ibadan Chieftaincy crisis: New kings tackle Ladoja – Vanguard News

 

 この問題ですが、どこが“本丸”なのかナイジェリアのニュースがどこも教えてくれないので、そもそもなんでこうなっているのかよくわからないのですが……。

 

 いちからいきます

 まずナイジェリア連邦共和国の伝統的首長は州政府レベルで公認されています。
 つまり、わかりやすくいえば、州知事が認めれば、ポンポンと王様が増えます。インチキも起きています(ざっくりいうと、有力者が州知事に金を渡して、存在してもいなかった王国の王になる、といったような)。
 人々が納得しないと、場合によっては暴動が起きます

 イバダン王国では、もちろんイバダン王がいるわけですが、上級の首長も多数います(英語記事では、普通名詞では「High Chief」が用いられることが多く、あるいはそれぞれの個別の称号が用いられます)。
 この上級の首長らは、枢密院に相当するもの(Olubadan-in-council ?)に列席していると思われます。

 さて、騒動ですが、2017年にオヨ州政府が、イバダン王国から21人の首長を王【King】の格相当として認めた、ということがありました(彼らに第一級伝統的統治者をあらわす Oba が使用されはじめます)。
 これに対し、イバダン王自身が冷淡な反応(そりゃ自分の王国から21人の王様が新たに生まれますとかいわれたら……)を示したほか、上記の枢密院に属する元オヨ州知事・上院議員ラシーディ・アデウォル・ラドジャ(High Chief Rashidi Adewolu Ladoja, The Osi Olubadan of Ibadan)がこれを州知事の失政隠しのためと批判しています。「王位バラマキ政策」ということでしょう。

※とはいえ、もともとのイバダン王国にイバダン王以外の“王”がいなかったかどうかはよくわかりません(いないと思っていますが……第二級伝統的統治者は“王”とは言及されません)。
 今回の21人は「His Royal Majesty」の敬称が用いられていますが、彼らはイバダン王に対し「His Imperial Majesty」を使用し(また報道でも使用される場合があり)、イバダン王が上位者であることは変わらないと発言し続けています。

 さて、ラドジャ元州知事・元上院議員ですが、イバダン王に即位するという願望を隠しておらず、また、当時の複数の記事から、彼の血統自体がイバダン王の候補として重要なものであるととれる内容があります(とはいえ、イバダン王国には王統はないという記事もありますが……もしやラドジャ元上院議員を格下げするためにないと報じているのではという疑惑も)。

 今回、彼を「嫉妬だ!」などと非難しているのは、レカン・バログン陛下(His Royal Majesty Oba Lekan Balogun, The Otun Olubadan of Ibadan)で、こちらの方も元・上院議員のようです(ややこしい!)。
 これまでの経緯からして、この“陛下”が、新規量産された諸王のボス格のようです。

 そのほか、上記の記事から、
 オウォラビ・オラクレヒン陛下(His Royal Majesty Oba Owolabi Olakulehin, The Balogun of Ibadan【Ibadanland】)、
 タジュデエン・アジボラ陛下(His Royal Majesty Oba Tajudeen Ajibola,The Osi Balogun of Ibadan【Ibadanland】)、
 エッディー・オイェウォレ陛下(His Royal Majesty Oba Eddy Oyewole, The Asipa Olubadan of Ibadan【Ibadanland】)、
 ラテエフ・グバダモシ・アデビンペ陛下(His Royal Majesty Oba Lateef Gbadamosi Adebimpe, The Asipa Balogun of Ibadan【Ibadanland】)、
 アミドゥ・アジバデ陛下(His Royal Majesty Oba Amidu Ajibade)、
 といった方々の名前がありますが、このうち最後の方を除くと、このたくらみ(?)に関する記事でよく名前を見ます。
※最後のアミドゥ・アジバデ陛下が枢密院のメンバーかどうかはわかりません。

 イバダン王国の枢密院のメンバー(11人)の称号は(下記の名称の末尾に「of Ibadan」か「of Ibadanland」が付けられます)、
 Otun Olubadan
 Osi Olubadan
 Asipa Olubadan
 Ekerin Olubadan
 Ekarun Olubadan
 Balogun
 Otun Balogun
 Osi Balogun
 Asipa Balogun
 Ekerin Balogun
 Ekarun Balogun
 となっており(注意:間違っているかもしれないし、最近の情勢で根本的に変わっているかもしれません)、このうち先頭の「Otun Olubadan」と、単独名称の「Balogun」が、イバダン王「Olubadan」に次ぐものとなっているそうで、二人とも21人に入っています。
 おそらく Olubadan が末尾についている称号と、Balogun 系統の称号が、イバダン王国の伝統的二集団からそれぞれ出ているのだと思います。

 先にいったとおり、首謀者のバログン陛下は、イバダン王が彼らの上位者であることは変わらないといい続けていますが、これは、自身が将来イバダン王になる可能性を考えてのことかもしれません。

 

 21人が王となったということは、ラドジャ元上院議員を除いた枢密院のメンバー10人が全員そうなっているとしても、残り11人はより下位の首長か、あるいは首長ではないが有力者の人々ということになると思われます。
 妙にもほどがある話ですが、記事からは、オヨ州では他でも王位バラマキがおこなわれていることが示されています。
 州内部でも納得しない人はいくらでもいるでしょうが、複数の州にまたがる民族の中で、ひとつの州だけ中ボス連中が大ボスに昇格というのは、民族集団内部でもいろいろ複雑な感情が渦巻いていそうですが……。

 

追記:
 記事をまたひとつ見かけたので。

 (英語)Olubadan: Obas accuse Ladoja of fueling chieftaincy crisis– The Sun News

 だいたい同じ内容なのですが、こちらによりますと、アミドゥ・アジバデ陛下が「Ekaarun Olubadan」となっています(「Ekarun Olubadan」のスペルミスか、異表記でしょう)。

 また、こちらの記事に掲載された批判によりますと、そもそも2005年に、今批判を受けているラドジャ元州知事・元上院議員が似たようなことをたくらんだと書かれています(当時は彼自身が州知事です)。
 「Jagun Balogun of Ibadanland」という上記の枢密院のメンバーよりは下位であろう首長や、「Baale」と呼ばれている「Onijaye of Ijaye」「Baale of Lalupon」「Onikereku of Ikereku」「Baale of Erunmu」も含めて47人を第一級統治者にしようとしたが、臆病で無惨に失敗したとのこと。
 これが本当なら、彼自身が実現して将来のイバダン王への確実な布石にしたかったことを、「やっぱまずいかな……」と尻込みした後、長い時を経てレカン・バログン陛下らが今回おこなってしまったので反発しているという可能性もあり、もしそうなら「嫉妬だ!」というのもあながち間違いではないでしょう(「嫉妬」と指摘しているのは、あるいは彼自身が王になれなかったことだけではなく、彼自身が主導できなかったということも含んでいるのかもしれません)。

 とはいうものの、事実に関する内容が正しいのかどうかもわからないし、愚かなことをやった人間と思いとどまった人間のどちらがマシか、という問題なら、答えはいうまでもありません。

 いずれにせよ、ラドジャ元州知事・元上院議員はともかくとして、イバダン王自身が新たな王たちを受け入れていない以上(そして王たちが失礼な振る舞いをした以上)、少なくとも代替わりまでは膠着状態が続くのではないでしょうか。

 

ナイジェリア伝統的君主:イバダン王サリウ・アカンム・アデトゥンジ陛下の90歳祝賀式典がおこなわれる(2018年8月)

 2018年8月、ナイジェリア連邦共和国オヨ州の伝統的君主のひとり、イバダン王“オバ”・サリウ・アカンム・アデトゥンジ陛下(His Royal Majesty【His Imperial Majesty】 Oba Saliu Akanmu Adetunji, the Olubadan of Ibadan)の90歳記念式典がおこなわれたようです。
 1928年8月26日生まれ。

 

 (英語)Celebrations as Olubadan turns 90 – Daily Trust

Daily Trustさんのツイート: "Celebrations as #Olubadan turns 90 https://t.co/Hrs3vOG6Lw #dailytrust @oyostategovt @AAAjimobi… "

 

 いくつか気になったことや、気になっていることを。

 まず称号は、「Olubadan of Ibadan」と英語では書かれていることが多いのですが、「Olubadan」自体に「Ibadanの統治者」のような意味合いがあるらしいので、意味上は重複しているかと思います。とはいえ、現在のナイジェリアでは普通の書き方になっていますね。

 また、イバダン王ですが、王統のようなものはなく、イバダン王国の二集団から交互に選ばれる、ということのようですが……(詳細未確認)。
 陛下自体は2016年即位との情報があります(いくらなんでももっと若い人にしませんか……??)。

 また、今回の式典ですが、事前にかなり大袈裟な報道がされていたものの、イバダン王国枢密院の枢密顧問官を含む多数の首長が無断で欠席したとの情報があります(州政府主催行事との話もありますが……)。
 訪問が予想されていた大物は、上記記事からは、イフェ王【オオニorオニ】オジャジャ2世、“オバ”・アデイェイェ・エニタン・オグンウシ陛下(His Royal Majesty【His Imperial Majesty】 Oba Adeyeye Enitan Ogunwusi, Ojaja II, The Ooni of Ife)の名前しか見当たりません。

 参列者として以下の方々の名前が挙がっています。

 元オヨ州知事・上院議員ラシーディ・アデウォル・ラドジャ(High Chief Rashidi Adewolu Ladoja, The Osi Olubadan of Ibadan)、イバダン王国枢密顧問官の一人で、「The Osi Olubadan of Ibadan」はイバダン王を補佐する上位の伝統的首長かと思われます(“High Chief”なので)、

 ナイジェリア一の大金持ちこと、ウグボ王“オバ”・フレデリック・オバテル・アキンルンタン陛下(His Royal Majesty Oba Fredrick Obateru Akinruntan, the Olugbo of Ugbo)

 エルワ王“オバ”・サミュエル・アデバヨ・アデグボラ陛下(His Royal Majesty Oba Samuel Adebayo Adegbola, the Eleruwa of Eruwa)、

 など。

 

ナイジェリア伝統的君主:ベニン王エウアレ2世陛下が、イフェ王オジャジャ2世陛下を訪問(2018年4月)

 ナイジェリア連邦共和国の伝統的君主で、有力な人物の一人、ベニン王【オバ】エウアレ2世陛下(His Royal Majesty Oba Ewuare II, The Oba of Benin)が、ヨルバ系君主の中で最大の影響力を持つ二人(皇帝格の“His Imperial Majesty”が使用されているケースがあります)のうちの一人とされるイフェ王【オオニorオニ】オジャジャ2世、“オバ”・アデイェイェ・エニタン・オグンウシ陛下(His Royal Majesty【His Imperial Majesty】 Oba Adeyeye Enitan Ogunwusi, Ojaja II, The Ooni of Ife)を訪問したようです。
 おそらくヨルバ系君主のイーラ王“オバ”・ワッハーブ・オイェドトゥン(Orangun of Ila, Oba Wahab Oyedotun)も出迎えに現れた模様(調べてみたところ、名前の表記がものすごく多くて、本当のところがよくわかりません)。

 

 (英語)Oba of Benin visits Ooni – Punch Newspapers