ガーナ伝統的君主:アシャンティ王オトゥムフオ・オセイ・トゥトゥ2世陛下に、アトウィマ=クワンウォマ地域の青年団が同地の新しい首長の選出を嘆願(2021年8月)

 ガーナ共和国の伝統的君主/アシャンティ王オトゥムフオ・オセイ・トゥトゥ2世陛下(アシャンティ皇帝 : His Royal Majesty Otumfuo Osei Tutu II, King【Emperor】 of the Ashanti Kingdom【Empire of Ashanti】【Asantehene of Asante】, Kumasehene of Kumasi)に対して、同共和国アシャンティ州アトウィマ=クワンウォマ地域の青年団が、同地の新しい首長の選出を嘆願したようです。

 

 (英語)Kwanwoma youth plead with Asantehene to install Chief for the community | News Ghana

 

 上記記事によりますと、2016年に当時の同地の首長(Odikro : アシャンティのさほど格の高くない首長)ナナ・コフィ・アグイェイ4世Nana Kofi Agyei IV)が薨去したことに伴い、首長は空位に。
 そして、同地の開発は停滞し、何人かの個人(有力者?)や氏族長らが適当に土地を売却した結果、葬儀場や市場がどこの誰とも知らない者の手に渡っていたりする模様。
 また、街灯が少ないため、学生らが武装した強盗の被害にあったりもしているようです(街灯程度でどうなるのかという気もしますが……)。
 ともあれ、アシャンティ王によって新首長が選出されなければもうおしまいだという雰囲気に満ちている記事内容です。

 しかし、そこはガーナ共和国アシャンティ州の一部で、地方自治体のようなものが存在するはずなのですが……。
 国や州に対策を求めず、アシャンティ王に首長の選出を求めるというのも、いったいなんのためのガーナ共和国なのか、と不思議な感を覚えます。

ガーナ伝統的君主:アシャンティ王オトゥムフオ・オセイ・トゥトゥ2世陛下の記念金貨が12月に発行予定(2021年7月)

 ガーナ共和国の伝統的君主/アシャンティ王オトゥムフオ・オセイ・トゥトゥ2世陛下(アシャンティ皇帝 : His Royal Majesty Otumfuo Osei Tutu II, King【Emperor】 of the Ashanti Kingdom【Empire of Ashanti】【Asantehene of Asante】, Kumasehene of Kumasi)の記念金貨が12月に発行予定だそうです。
 これはガーナ中央銀行によって発行されるもので、陛下のものとしては即位時のものがあるので、2回目ということになりそうです。

 発行理由として記事に一番最初に挙げられているのは、同共和国北部のダグボン王国に関する調停団の代表を務めたことです。
※同王国は複数の王家が対立し、暴力沙汰にまで発展したため、かなり収拾を付けるのが難しかったようです。というか本当に収まったのかどうかもよくわかりません。

 

 (英語)Commemorative gold coin honoring Asante King of Ghana launch December

Modern GhanaさんはTwitterを使っています 「Commemorative gold coin honoring Asante King of Ghana launch December https://t.co/P9PZWGkIGF」 / Twitter

ガーナ伝統的君主:アシャンティ王オトゥムフオ・オセイ・トゥトゥ2世陛下夫妻が、宮殿で新型コロナウイルス感染症【COVID-19】のワクチンを接種(2021年3月)元・摂政のマンポン公も接種

 2021年3月2日、ガーナ共和国の伝統的君主/アシャンティ王オトゥムフオ・オセイ・トゥトゥ2世陛下(アシャンティ皇帝 : His Royal Majesty Otumfuo Osei Tutu II, King【Emperor】 of the Ashanti Kingdom【Empire of Ashanti】【Asantehene of Asante】, Kumasehene of Kumasi)とジュリア・オセイ・トゥトゥ令夫人(Lady Julia Osei Tutu)は、マンヒヤ宮殿【マンヒア宮殿】にて、新型コロナウイルス感染症【COVID-19】のワクチンを接種しました。

 陛下自身の精神を浄める儀式の後に接種したと報道されていますが、ガーナで一斉に接種が始まった日なので、単に日が重なっただけなんでしょうか。

 下記の記事と Facebook の投稿によると、陛下と令夫人の他に重要人物らしき二名の名があります。

Photos have popped up showing Otumfuo, Lady Julia, Mamponhene Daseebre Nana Osei Bonsu II, and Mamponhemaa Nana Agyakoma Difie II, taking turns to take the vaccine

Today, March 2, 2021, Otumfuo Osei Tutu II, Asantehene; Lady Julia Osei Tutu, wife of Asantehene; Daasebre Nana Osei Bonsu II, Mamponghene, and Nana Agyakoma Difie II, Queen mother of Mampong took the covid-19 vaccine at the Manhyia Palace, Kumasi – Ghana.

 このうち、ダアセブレ・ナナ・オセイ・ボンス2世Daasebre Nana Osei Bonsu II, Mamponghene)は20世紀末にアシャンティの摂政を務めていた人物です。
 マンポン(Mampong)というところの伝統的君主で、アシャンティ王の麾下ととらえればマンポン公、アシャンティ皇帝の麾下ととらえればマンポン王となるでしょう。
 
 もう一人のナナ・アグヤコマ・ディフィエ2世Nana Agyakoma Difie II, Mamponhemaa【Queen mother of Mampong】)は片方では Queen mother(クイーン・マザー)と書かれています。
 マンポン公の母ではないと思いますが……。
 アフリカでは一族がクイーン・マザーに就任することもあるので、縁者ではあると思います。
 クイーン・マザーと書かれると、やっぱりマンポンとしたほうが良いのかと思ってしまいますが、その場合はアシャンティ皇帝と書かないとあわなくなりますので、ややこしいですね。

 

 (英語)Asantehene Otumfuo Osei Tutu And Wife Lady Julia Take COVID-19 Vaccine Jab After Soul Cleansing ▷ YEN.COM.GH

 

Today, March 2, 2021, Otumfuo Osei Tutu… – Manhyia Palace Events & Photos | Facebook

ガーナ伝統的君主/ガ王タッキー・テイコ・ツル2世陛下が新型コロナウイルス・ワクチンを接種(2021年3月)

 2021年3月2日、ガーナ共和国グレーター・アクラ州【大アクラ州】の伝統的君主の一人、ガ王タッキー・テイコ・ツル2世陛下(His Royal Majesty King Tackie Teiko Tsuru II, Gã Mantse【King of the Ga State】)が、同州の病院で新型コロナウイルス・ワクチンを接種したようです。

 同共和国では COVAX ファシリティからのワクチン供給が始まっており、アストラゼネカ(AstraZeneca)製ワクチンが60万回分到着しているようです。

 

 (英語)Ga Mantse takes coronavirus vaccine

記事(英語):アフリカで最も裕福な10人の王(2020年12月)定期的に出てくるタイプの記事

 アフリカではいろいろなメディアから定期的に出てくるタイプの記事ですが、アフリカのお金持ちの王様のランキングを発表する記事です。
 細かい信憑性はいささか疑問点があるのと、資産総額か年の収入かなどで結果が変わったり、直近の大きな変化を織り込んでいる可能性もあるため、毎回読んでしまいます。

最近では10月に別記事を取り上げました:
 記事(英語):アフリカで最も裕福な六人の王。モロッコ王、ナイジェリアのウグボ王・イフェ王、エスワティニ王(スワジランド王)、南アフリカのズールー王、ガーナのアシャンティ王(2020年10月)

 なお、国家元首ではない、共和国内の王様も含まれるのが通例です。

 

 (英語)Richest Kings in Africa 2020: Current net worth of the richest monarch

 

 今回の記事では、一番トップの写真の三人が、ナイジェリアの前カノ首長、南アフリカのズールー王、ガーナのアシャンティ王です。
 ナイジェリア中央銀行(元)総裁で、前カノ首長“アルハッジ”・ムハンマドゥ・サヌシ2世殿下は今年【2020年】3月に州政府によって廃位されています(前首長の子息が次に即位)。廃位の理由として、伝統を破っただの州知事との対立だのが挙げられていましたが、この記事のトップに写真が掲載されていたので、「もしやルール外の凄まじい蓄財が明らかになったのか!?」と驚きましたが、なんとランキングには登場しないという驚愕のオチでした。……なんで写真のせたんです??

 

 さて、本編以外で驚きがありましたが、英語記事を読む暇がない方のために、とりあえずランキング情報だけ書いておきます。

10位:
 南アフリカ共和国の伝統的君主/ズールー王グッドウィル・ズウェリティニ陛下(His Majesty King Goodwill Zwelithini of Zulu)

9位:
 ガーナ共和国の伝統的君主/アキーム・アブアクワ王オサグイェフオ・ナナ・アモアティア・オフォリ・パニン陛下(His Royal Majesty Osagyefuo Nana Amoatia Ofori Panin, Okyenhene【King of Akyem Abuakwa】)

8位:
 ガーナ共和国の伝統的君主/アソグリ国王トグベ・アフェデ14世陛下(His Royal Majesty Togbe Afede XIV, Agbogbomefia【King】 of the Asogli State)

7位:
 ガーナ共和国の伝統的君主/アシャンティ王オトゥムフオ・オセイ・トゥトゥ2世陛下(アシャンティ皇帝 : His Royal Majesty Otumfuo Osei Tutu II, King【Emperor】 of the Ashanti Kingdom【Empire of Ashanti】【Asantehene of Asante】, Kumasehene of Kumasi)

6位:
 ナイジェリア連邦共和国の伝統的君主/ラゴス王“オバ”・リルワン・アキオル陛下(His Royal Majesty Oba Rilwan Akiolu, The Oba Lagos)

5位:
 ナイジェリア連邦共和国の伝統的君主/オニチャ王“オビ”・ンナエメカ・アルフレッド・アチェベ陛下(His Royal Majesty, Obi Nnaemeka Alfred Achebe, Obi of Onitsha)

4位:
 エスワティニ王【スワジランド王】ムスワティ3世陛下(His Majesty King Mswati III of Eswatini)

3位:
 ナイジェリア連邦共和国北部イスラム圏の伝統的君主/ソコト・カリフ庁のスルタン“アルハッジ”・ムハンマド・サアド・アブバカル3世陛下(His Eminence Alhaji Muhammad Sa’ad Abubakar III, The Sultan of Sokoto, Amir al-Mu’minin)

2位:
 ナイジェリア連邦共和国の伝統的君主/ウグボ王“オバ”・フレデリック・オバテル・アキンルンタン陛下(His Royal Majesty Oba Fredrick Obateru Akinruntan, the Olugbo of Ugbo)

1位:
 モロッコ王モハメッド6世陛下(His Majesty the King Mohammed VI of Morocco)