今のところまともに受け取られていない噂【追記:深刻になってきている気配があります】:ルクセンブルク大公アンリ殿下に退位の可能性ありとの報道(2020年1月)大公妃マリア・テレサ殿下の行動と政権との衝突

 週刊誌(Lëtzebuerger Land)が、ルクセンブルク大公アンリ殿下(Henri : His Royal Highness The Grand Duke of Luxembourg)に退位の可能性ありと報じた、という記事が出ました。

 その理由は、以前少しだけ記事にした、ルクセンブルク大公妃マリア・テレサ殿下(Maria Teresa : Her Royal Highness The Grand Duchess of Luxembourg)の行動に関する問題と、現在の政権との衝突などです。
関連:
 ルクセンブルク政府が大公室人事問題の調査へ(2019年8月)大公妃マリア・テレサ殿下が人事に大幅に介入していた結果問題が生じているという情報

 

 (英語)RTL Today – Waringo report: Allegations surrounding the Grand Duchess as internal report publication looms

RTL TodayさんはTwitterを使っています: 「As the Waringo report looms, an article in Letzebuerger Land claims no one dares confront the Grand Duchess of #Luxembourg https://t.co/KNoAAivetD」 / Twitter

 文末で、

The weekly paper also speculated on the possibility of Grand Duke Henri’s abdication following the publication of the report, based on internal sources at the Palace. It claimed the Hereditary Grand Duke and his wife, who are expecting their first child this spring, would almost be ready to assume their future responsibilities.

「その週刊誌(Lëtzebuerger Land)は、大公室内部からの情報をもとにした記事の公表に続いて、アンリ大公が退位する可能性について述べている。
 大公世子と大公世子妃は最初の子供が春に生まれるので、彼らの将来の責任を引き受ける準備がほとんどできている、と主張」

 ……大公妃殿下の話に関する本当のことはわかりませんが、もうすぐ子供が生まれるから大公世子のギヨーム殿下が即位してもいいよねというのはムチャな……。

関連:
 懐妊:ルクセンブルク大公世子ステファニー殿下が、ルクセンブルク大公世子ギヨーム殿下との第一子を懐妊との発表(2019年11月)2020年5月誕生予定

 ルクセンブルク大公アンリ殿下、大公世子ギヨーム殿下、大公世子妃ステファニー殿下、大公女アレクサンドラ殿下が新年を祝う催しに臨席(2020年1月)大公妃マリア・テレサ殿下は弟が集中治療室に入ったため公務をキャンセルと発表

 

追記:
 自らの行動に関する暴露本を発表しようとした人物を脅し(暴露本を出そうとした本人は「地獄を見た」というようなことをコメントしたとか)金を払って口止めをしたり、パワハラの結果で職員が自殺したという疑惑もあるようです。

 捜査に当たっているジャノ・ワリンゴJeannot Waringo)が首相に提出する報告書(フランス語で Rapport Waringo 、 英語で Waringo Report とか書かれています)の最終的な結果が待たれます。いや、待たれますなんていうノンキな状態なのかどうか……。
 もし大公殿下の退位があれば、それは政府による事実上の廃位でしょう。

 

追記2:

 (英語)RTL Today – Grand Ducal Court: Waringo report completed and submitted to PM on Friday

 1月24日に報告書はベッテル首相に手渡されたとされています。

 

続報:
 ルクセンブルク大公アンリ殿下がメッセージを公開(2020年1月)大公妃マリア・テレサ殿下に関する否定的な報道を強く非難するもの。フランス語の他、ルクセンブルク語、英語、スペイン語が用意され異例
 ルクセンブルク:ワリンゴ報告書が公開される。全般的に他の君主国と比較したシステムの分析や問題点の洗い出しをする生真面目なもの(2020年1月)劣悪な就業環境に関する言及はあるものの、「退位」とか言い出したメディアも大幅にトーンダウン
 ルクセンブルク大公室が、報告書に対する極めて短いメッセージ(2020年1月)

 

懐妊:ルクセンブルク大公世子ステファニー殿下が、ルクセンブルク大公世子ギヨーム殿下との第一子を懐妊との発表(2019年11月)2020年5月誕生予定

 2019年12月6日、ルクセンブルク大公室は、ルクセンブルク大公世子妃ステファニー殿下(ステファニー皇太子妃Stéphanie : Her Royal Highness The Hereditary Grand Duchess of Luxembourg)が、夫のルクセンブルク大公世子ギヨーム殿下(ギヨーム皇太子Guillaume : His Royal Highness The Hereditary Grand Duke of Luxembourg)との間の第一子を懐妊と発表しました。

 同大公室は継承法として絶対長幼制を採用しており、生まれる子供は性別にかかわらず父に次いでルクセンブルク大公位継承順位第二位となります。

 

 (複数言語:ルクセンブルク大公室公式サイト)Communiqué du maréchalat – Cour Grand-Ducale de Luxembourg – Décembre 2019

Cour Grand-DucaleさんはTwitterを使っています: 「Leurs Altesses Royales le Grand-Duc et la Grande-Duchesse ont l’immense joie d’annoncer que le Grand-Duc héritier et la Grande-Duchesse héritière attendent Leur premier enfant pour le mois de mai. https://t.co/hQFZKLdkB7」 / Twitter

De Grand-Duc an d’Grande-Duchesse hunn… – Cour Grand-Ducale | Facebook

 

続報:
 誕生(2020年5月10日):ルクセンブルク大公子シャルル殿下。ルクセンブルク大公世子ギヨーム殿下夫妻の第一子・長男

関連:
 今のところまともに受け取られていない噂:ルクセンブルク大公アンリ殿下に退位の可能性ありとの報道(2020年1月)大公妃マリア・テレサ殿下の行動と政権との衝突

 

ルクセンブルク大公世子ギヨーム殿下夫妻がモロッコ王国経済・財務相モハメッド・ベンシャブーン閣下を訪問(2019年9月)

 ルクセンブルク大公世子ギヨーム殿下(ギヨーム皇太子Guillaume : His Royal Highness The Hereditary Grand Duke of Luxembourg)とルクセンブルク大公世子妃ステファニー殿下(ステファニー皇太子妃Stéphanie : Her Royal Highness The Hereditary Grand Duchess of Luxembourg)が、経済ミッションとしてモロッコ王国を訪問、同王国の経済・財務大臣モハメッド・ベンシャブーン閣下(His Excellency Mohamed Benchaaboun)と会見しています。

 

 (フランス語:ルクセンブルク大公室公式サイト)Mission économique au Royaume du Maroc – Cour Grand-Ducale de Luxembourg – Septembre 2019

 (フランス語:モロッコ王国経済・財務省公式サイト)Actualité en détail | MEF | M. BENCHAABOUN, Ministre de l’Economie et des Finances, accueille le Grand-Duc héritier de Luxembourg, SAR le Prince Guillaume

Economie et FinancesさんはTwitterを使っています: 「M. BENCHAABOUN, Ministre de l’Economie et des Finances, accueille le Grand-Duc héritier de Luxembourg, SAR le Prince Guillaume: https://t.co/vyF535568G https://t.co/P0r165GK2A」 / Twitter

M. BENCHAABOUN, Ministre de l’Economie et des Finances, accueille le Grand-Duc héritier de Luxembourg, SAR le Prince Guillaume | Facebook

Ministère de l'Economie et des Finances du Marocさんの投稿 2019年9月23日月曜日

 

ルクセンブルク政府が大公室人事問題の調査へ(2019年8月)大公妃マリア・テレサ殿下が人事に大幅に介入していた結果問題が生じているという情報

 ルクセンブルク大公国首相グザヴィエ・ベッテル閣下(His Excellency Mr Xavier Bettel)は、ルクセンブルク大公室の人事問題の調査のための特別代理を任命したようです。

※ざっくりいうと日本の宮内庁職員のような部署の人々に起こっていることでしょう。

 これは、2015年から30人もの人々が短い勤務期間で解雇もしくは退職しているという状況のほか、ルクセンブルク大公妃マリア・テレサ殿下(Maria Teresa : Her Royal Highness The Grand Duchess of Luxembourg)が(本来権限がないのに)人事に大幅に介入している疑惑の調査、そして税金から予算が組まれているのにこのような問題が生じている以上政府はコントロールを強める責任がある、ということのようです。

 

 (ドイツ語)Regierung kontrolliert Personalpolitik des großherzoglichen Hofes – REPORTER

 

 記事中には、マリア・テレサ妃殿下が、個人的に(妃殿下に)従っているわけではないと表明した者に対して面接をおこなっている、またルクセンブルク大公アンリ殿下(Henri : His Royal Highness The Grand Duke of Luxembourg)がこの人事問題にさしたる興味がないとの証言もあるようです。

 

続報:
 今のところまともに受け取られていない噂:ルクセンブルク大公アンリ殿下に退位の可能性ありとの報道(2020年1月)大公妃マリア・テレサ殿下の行動と政権との衝突
 ルクセンブルク大公アンリ殿下がメッセージを公開(2020年1月)大公妃マリア・テレサ殿下に関する否定的な報道を強く非難するもの。フランス語の他、ルクセンブルク語、英語、スペイン語が用意され異例

 

婚約(2019年1月):ナポレオン公ジャン=クリストフ皇子殿下とアルコ=ツィネベルク伯爵女オリンピアが2019年1月に婚約していたとの情報

 ナポレオン公ジャン=クリストフ皇子殿下(Jean-Christophe : His Imperial Highness The Prince Napoléon)が、アルコ=ツィネベルク伯爵女オリンピア(Countess Olympia of Arco-Zinneberg : オリンピア・グレフィン・フォン・ウント・ツー・アルコ=ツィネベルクOlympia Gräfin von und zu Arco-Zinneberg)と2019年1月にスイスで婚約したという情報が出ています。

 

 (英語)Royal Musings: EXCLUSIVE: Royal engagement: Countess Olympiia to wed Jean Christophe

 

 ジャン=クリストフ殿下は、ナポレオン1世の弟ジェロームの子孫で、現在、フランス帝室当主及びフランス帝位継承者・ナポレオン公の地位について(亡祖父が父シャルル殿下の再婚に関しジャン=クリストフ殿下を後継指名したため)理屈上は争いになっています。
 母親はブルボン=両シチリア王女ベアトリーチェ殿下(Her Royal Highness Princess Béatrice of Bourbon-Two Sicilies)です。

 

 オリンピア伯爵女は、オーストリア、バイエルン、イタリアなどに関連する貴族の家柄で、母親はハプスブルク家出身(現当主カール大公殿下のいとこ)。

 

追記:
 ベルギー紙で記事が出ました。

 (フランス語)Jean-Christophe Napoléon et Olympia d’Arco-Zinneberg: grand mariage en vue! – La Libre

 ジャン=クリストフ殿下が、ベルギー王レオポルド2世陛下の子孫という中見出しです。

 

関連:
 ナポレオン公ジャン=クリストフ皇子殿下との婚約が報じられたアルコ=ツィネベルク伯爵女オリンピアの車から宝石(?)が盗まれたとの報道(2019年4月)フランス皇帝ナポレオン3世陛下の后ウジェニー陛下のティアラにも使用されたものらしく最低でも1億円以上とのこと