8歳(2019年9月27日):ジョージア王子ギオルギ殿下が8歳を迎えた模様。ジョージア【グルジア】のムフラニ系ジョージア王室当主/ジョージア皇太子ダヴィト殿下とグルジンスキー系ジョージア王室継嗣/ジョージア王女アナ殿下の子息

 2019年9月27日、ムフラニ系ジョージア王室【グルジア王室】のジョージア王子ギオルギ殿下(His Royal Highness Prince Giorgi of Georgia : ギオルギ・バグラチオン・バグラチオニ・ムフラン・バトニシュヴィリ王子 : Prince Giorgi Bagration Bagrationi Mukhran Batonishviliギオルギ・バグラチオニ=ムフラネリ公子 : Prince Giorgi Bagrationi-Mukhraneliギオルギ・バグラチオン=ムフランスキー公子 : Prince Giorgi Bagration-Moukhransky)が8歳を迎えたようです。

 

ムフラニ系ジョージア王室【グルジア王室】公式フェイスブック:
უფლისწული გიორგი 8 წლის გახდა! Happy 8th… – საქართველოს სამეფო სახლი – The Royal House of Georgia | Facebook

 

昨年も書いたので人物に関する説明は割愛。

関連:
 ジョージア王女【グルジア王女】アナ殿下が父でグルジンスキー系当主のヌグザル殿下と共に、元夫で対立するムフラニ系当主のダヴィト殿下を「王室の代表者を勝手に名乗るのをやめよ」と提訴(2019年3月)ダヴィト殿下がエリザベス2世陛下に授与した勲章(鳩山(元)総理も授与されているとの噂あり)が一定金額寄付すれば誰でも入手できる説や、ダヴィト殿下側が弁護士がヌグザル殿下を「ジョージア正教会【グルジア正教会】によるDNA検査の結果バグラチオン王朝の一員でないとわかった」(検査機関は否定)とするなど泥沼総決算の予感
 ジョージア王室【グルジア王室】グルジンスキー系当主ヌグザル殿下をはじめとする人々(ムフラニ系含む)が、対立するムフラニ系当主のダヴィト殿下とその弁護士を非難する公式声明を新聞に掲載した模様(2019年4月)

 

婚約発表(2019年9月):英国在住で近隣住民とのトラブルの報道がされたばかりのロスティスラフ・ロマノフ公子殿下が、フォテイニ・ゲオルガンタと婚約。二人の間には、すでに子息あり

 先頃、近隣住民から「ロシアへ帰れ!」などという暴言や妨害行為を受けて一時的にいずこかへ移ったというニュースが出たばかりのロスティスラフ・ロスティスラヴォヴィチ・ロマノフ公子殿下(His Highness Prince Rostislav Rostislavovich Romanov【Romanoff】)ですが、婚約が発表されました。
 相手は、フォテイニ・ゲオルガンタFoteini Georganta)というギリシャ系の人物で、二人の間には、ロスティスラフ、またはミハイル(マイケル)、レオン、というどれかの名前を持ったり呼ばれたりしている子供がいるようです(2013年誕生)。

 ロスティスラフ殿下は、ニコライ2世の妹クセニア大公女と、一族のアレクサンドル・ミハイロヴィチ大公の間の子孫ですが、途中に貴賤結婚とされるものを含んでいます。しかし、1970年以降に生まれた男系男子では最も年長系統です。
※この問題はややこしく、また、状況に進展がありそうなため、今回は割愛します。

 なお二人の結婚に伴い、息子のロスティスラフは準正され、ロスティスラフ・ロマノフの名を名乗るかもしれません。
 しかし、欧州では伝統的に準正による権利の発生はない場合はほとんであり、この件(ロシア皇帝位継承者)もそうでしょう。
 しかし、にも関わらず、プリンス称号で呼ばれる可能性はそれなりにあり(メディアがそう呼べばそれが一般的になる可能性は高い)、またロシア皇帝位継承者として将来的に扱われる可能性がないわけではありません。
※例えば、両シチリア王室カラブリア系統は、準正された長男に後をつがせようとしているとみられています。

 

 (英語:閲覧できない場合があります)Prince Rostislav Romanoff and Miss F.M.C. Georganta – Engagements Announcements – Telegraph Announcements

 (英語)Peerage News: Romanov [Russia]/Georganta engagement

 

続報:
 結婚(2019年10月27日):ロスティスラフ・ロマノフ公子殿下とフォテイニ・ゲオルガンタ

 

英国在住のロスティスラフ・ロマノフ公子殿下が所有する家への道路を舗装しようとしたところ、近隣の農場主(牧場主?)から「うちの所有地を含んでいる」「村一番の嫌われ者」「環境破壊者」「ロシアへ帰れ」などと妨害され訴訟とのこと(2019年9月)

 現在英国に在住している、ロシア帝室ロマノフ家の貴賤結婚の男系男子ロスティスラフ・ロスティスラヴォヴィチ・ロマノフ公子殿下(His Highness Prince Rostislav Rostislavovich Romanov【Romanoff】)ですが、 Daily Mail Online によりますと、近隣の住民アンドルー・ダンロップ氏(Andrew Dunlop)とトラブルを抱え(というか攻撃され)、一時的によそに移ったようです。

 

 (英語)Farmer tells Tsar's great great nephew to return to Russia over land dispute | Daily Mail Online

 

 このロスティスラフ公子は、1985年生まれの人物で、ロマノフ家の男系男子で一定程度以上若い人物では、もっとも年長系統となります(ひらたくいえば将来的にロシア皇帝位継承者の一人とみなされる可能性が高い)。
 アメリカ合衆国出身で、一時期ロシア連邦に居住し、ロマノフ家協会(Romanov Family Association)の一員として活動していましたが、現在はそちらのほうはどうなっているのかわかりません。

 近隣の住民のダンロップ氏ですが、 farmer と書いてあるので単純に農場主というかそういう職業かと思いましたが、牧羊で表彰されているようなので、正確になにをしているのかはわかりません。

 今回、ロスティスラフ公子は、所有する家への道を舗装しようとしたところ、このダンロップ氏から妨害行為や、「うちの所有地を含んでいる」「村一番の嫌われ者」「環境破壊者」「ロシアへ帰れ」などと暴言を受け、一時的に他所へ移り、提訴をおこなったようです。
※なお、判事の言葉が「They」となっているので、ダンロップ氏と行動を共にする人々がいるのではないかと思います。

 公子の母アムトヒル男爵夫人クリスティア・ラッセル閣下(ティア・ロマノフTia Romanovクリスティア・ロマノフ公子妃殿下 : Her Highness Princess Christia Romanov【Romanoff】)は、この事態を「 absolute nightmare 」(とんでもない悪夢、とでもいうか)とし、息子は M25 のようなものを作ろうとしているわけではない、としています。
※ M25 というのはロンドンのほうにある環状高速道路のようです。余談ですが、外国のこういう表現をみると、どれだけ深刻なのかかえってわからなくなります。

 

 ロスティスラフ公子は、男系では傍系ですが、曽祖父が一族であるクセニア大公女殿下(ニコライ2世の妹)と結婚しているため、その血統で言及されることが多いです。

 また、ロスティスラフ公子には子息があり、誕生の情報が出たときは、「将来のロシア皇帝位継承者だ!」と盛り上がる人もいましたが、どうもその子供を出産した相手と結婚していないのではないかという話も出て(確定していませんが:追記:二人の婚約の発表が出たのでしてなかったということになります)、それであれば一般的にロシア皇帝位の継承者とはなりえません。

 また、その子供の名前も、ロスティスラフ説が有力ですが、ミハイル説というのも過去にあり、また、今回の記事では、

According to Tatler, the prince has one son, Leon, who lives with his mother in Hastings but he has split from the mother.

 タトラー誌(Tatler)の情報として、レオンLeon)という名前を出しています。

 

関連:
 婚約発表(2019年9月):英国在住で近隣住民とのトラブルの報道がされたばかりのロスティスラフ・ロマノフ公子殿下が、フォテイニ・ゲオルガンタと婚約。二人の間には、すでに子息あり

 

ジョージア王室【グルジア王室】グルジンスキー系当主ヌグザル殿下をはじめとする人々(ムフラニ系含む)が、対立するムフラニ系当主のダヴィト殿下とその弁護士を非難する公式声明を新聞に掲載した模様(2019年4月)

 ジョージア王室【グルジア王室】グルジンスキー系カナダ代表部公式サイトによりますと、「Dynastic Union “House of Bagrations”」の159人のメンバーや学者などが、ムフラニ系ジョージア王室当主/ジョージア皇太子ダヴィト殿下(ムフラニ公 : His Royal Highness The Crown Prince Davit of Georgia, Royal Prince of Kartli (Batonishvili), Prince of Mukhrani and Mukhran Batoni : ダヴィト・バグラチオニ=ムフラネリ公子 : Prince Davit Bagrationi-Mukhraneliダヴィト・バグラチオン=ムフランスキー公子 : Prince Davit Bagration-Moukhransky)とその弁護士を非難する公式声明を新聞に掲載したようです。

 この「Dynastic Union “House of Bagrations”」というのが、王朝の血を引く人々で構成されているのか、支持者を含めているのかわかりませんが、いずれにせよ他の系統のバグラチオン王朝の人物(ムフラニ系の人物も含む)が共同署名者に名を連ねているそうです。

 

 (英語:ジョージア王室【グルジア王室】グルジンスキー系カナダ代表部公式サイト)OFFICIAL STATEMENT BY 159 MEMBERS OF DYNASTIC UNION â??HOUSE OF BAGRATIONSâ?� CONDEMN THE SLANDER CAMPAIGN BY DAVID MUKHRANELI´S LAWYER, Levan Chkheidze.

 

ジョージア王女【グルジア王女】アナ殿下が父でグルジンスキー系当主のヌグザル殿下と共に、元夫で対立するムフラニ系当主のダヴィト殿下を「王室の代表者を勝手に名乗るのをやめよ」と提訴(2019年3月)ダヴィト殿下がエリザベス2世陛下に授与した勲章(鳩山(元)総理も授与されているとの噂あり)が一定金額寄付すれば誰でも入手できる説や、ダヴィト殿下側が弁護士がヌグザル殿下を「ジョージア正教会【グルジア正教会】によるDNA検査の結果バグラチオン王朝の一員でないとわかった」(検査機関は否定)とするなど泥沼総決算の予感

 ジョージア王室【グルジア王室】グルジンスキー系統のジョージア王女アナ殿下(Her Royal Highness Princes Anna of Georgia : アナ・バグラチオニ=グルジンスキー公女 : Princess Anna Bagrationi-Gruzinsky)と父で王室当主のジョージア皇太子ヌグザル殿下(His Royal Highness Crown Prince Nugzar of Georgia : ヌグザル・バグラチオン=グルジンスキー公子 : Prince Nugzar Bagration-Gruzinskyヌグザル・バグラチオニ=グルジンスキー公子 : Prince Nugzar Bagrationi-GruzinskiBatonishviliTsarevich)は、アナ殿下の元夫で、対立しているムフラニ系ジョージア王室当主/ジョージア皇太子ダヴィト殿下(ムフラニ公 : His Royal Highness The Crown Prince Davit of Georgia, Royal Prince of Kartli (Batonishvili), Prince of Mukhrani and Mukhran Batoni : ダヴィト・バグラチオニ=ムフラネリ公子 : Prince Davit Bagrationi-Mukhraneliダヴィト・バグラチオン=ムフランスキー公子 : Prince Davit Bagration-Moukhransky)を提訴した模様です。

 

 (英語)Georgian ‘royal divorcees’ face-off in court over right to the throne

 

 二人は王朝の統合のために結婚し、一子・ジョージア王子ギオルギ殿下(His Royal Highness Prince Giorgi of Georgia : ギオルギ・バグラチオン・バグラチオニ・ムフラン・バトニシュヴィリ王子 : Prince Giorgi Bagration Bagrationi Mukhran Batonishviliギオルギ・バグラチオニ=ムフラネリ公子 : Prince Giorgi Bagrationi-Mukhraneliギオルギ・バグラチオン=ムフランスキー公子 : Prince Giorgi Bagration-Moukhransky)を儲けていますが、その後離婚しています。

 また、アナ殿下はその前の結婚により二女を儲けているとされます(追記:ヌグザル殿下系のサイトでは二女子とも王女となっています)。
 ヌグザル殿下は現在、当主は後継者を指名できるとしています。ムフラニ側が立場を譲らないならば、アナ殿下の後は、殿下の二人の娘のどちらか(なにせすでに王女にしているので)を後継者と指名するだろうことを示唆しています。

 

 今回の提訴は、長年の対立の末ではありますが、「ヌグザル殿下側の許可なしにダヴィト殿下が王室の代表者であるようなことをいっているのをやめるよう要求する」もののようです。

 

 記事で取り上げられている件のひとつは(前々から話の出ている)、ダヴィト殿下が英国女王エリザベス2世陛下に授与(グロスター公爵リチャード王子殿下夫妻が代理で受け取ったもの)したジョージア鷲騎士団のグランド・カラーが、約3000ポンド(=約44万円)の寄付をすれば誰にでも手に入る疑惑です。

 なお、記事とは関係なく、また日本の鳩山由紀夫(元)総理など政治家が同騎士団の叙任を受けているという話もあります(階級や、買ったのか無料で貰ったのかなどまったくわかりません)。

 

 さらに、ダヴィト殿下側弁護士が、「ジョージア正教会【グルジア正教会】がおこなったDNA検査」によって、ヌグザル殿下らはバグラチオン王朝の一員でない(男系でない)ことが証明されたという主張をしているようですが、これに対し、検査機関がこれを否定(そもそもその検査機関は教会と関係ないとのコメント)。
 DNAによる否定をしてくるというのは、王室関連では一番のタブーですが、提訴直後でこの状況では、どこまで泥沼化するのかわかったものではありません。

 

 はたして、キリスト教/東方正教会/ジョージア正教会【グルジア正教会】の首座/全ジョージアのカトリコス=総主教イリア2世聖下(イリヤ2世 : His Holiness Catholicos-Patriarch Ilia II of All Georgia)が夢見る王政復古はこれで潰えてしまうのか。聖下の健康状態を含めて予断を許さない状況となってきました。

 

追記:
 上記以外にも、ダヴィト殿下によるアナ殿下への暴力疑惑(DV疑惑)など、ダヴィト殿下の個人的な信頼感の失墜は避けられない状況です(追記:ダヴィト殿下はジョージアを出国したようです)。

 ムフラニ系男系男子による王政復古は、不可能となった感があり、ギオルギ殿下の成人を待たずして、もはや大部分の人々の熱は冷めてしまっています。

 しかしグルジンスキー系の主張通りに、いきなりの女子→女系可能(アナ殿下の長女イリナ・バグラチオニ=グルジンスキー嬢)による継承はバグラチオン王朝の復古とも受け止めにくいという前提もあります。

 東方正教会自体が、コンスタンティノープルのいい加減な行動により教会分裂に突入しており、王政復古を支援するどころではなくなっています。ジョージア正教会もイリア2世聖下を最後に王政復古に積極的な首座を迎えることはないでしょう。

 以上のことから、ジョージア王政復古の可能性は潰えたのではないかと判断していいでしょう。

 とはいえ、王政復古がなかろうと、王室は一定の権威を持つものであり、その王室当主としての役割は将来的に誰が担うことになるのか。
 ダヴィト殿下がジョージア国内に戻らないとするならば、グルジンスキー系統が正統な王室とされていくでしょう。ヌグザル殿下、アナ殿下の次は、アナ殿下の一回目の結婚の第一子・長女のイリナ・バグラチオニ=グルジンスキー嬢、第二子・次女のマリアム・バグラチオニ=グルジンスキー嬢、二回目の結婚で長男のギオルギ殿下の誰かということになりますが、イリナ嬢もまだ未成年であり、本人がどの程度興味を持っているかということすらわかりません。