インタビュー記事(フランス語):ナポレオン公ジャン=クリストフ皇子殿下へのインタビュー記事(2021年5月)ナポレオン1世崩御200周年

 2021年5月5日、フランス皇帝ナポレオン1世が崩御してからの没後200年となりました。
 フランスでは式典などがおこなわれていますが、ナポレオン1世の弟ジェロームの子孫で、現当主/フランス皇帝位継承者のナポレオン公ジャン=クリストフ皇子殿下(Jean-Christophe : His Imperial Highness The Prince Napoléon)へのインタビュー記事が掲載されています。

 インタビューでは、ナポレオン1世の功績が称えられるべきであることと、一方で治世の暗い部分を取り扱うのも公平なことだと述べています。
 また、現在在住している英国でのナポレオン1世の評価について、英国人によって尊敬されており、ロンドンやセントヘレナでの記念行事が計画されていることにもふれています。
 殿下自身の父であるシャルル殿下は政治活動もおこなっていますが、政治的な野望があるかどうかについて問われ、時事問題やフランスの政治に興味はあるものの、立候補などをする意思はないこと、公的責任を果たすのは様々な形で可能であること、ナポレオンの名はフランスとすべてのフランス人のものであるという答えをしています。

余談1:
 父との当主の座の競合状態ですが、現在統治している欧州の王などが臨席する場では、ジャン=クリストフ殿下が当主として招待されることがほとんどです。

余談2:
 政治的な活動からある程度の距離を置くことで、上記の式典などへの招待などもされやすいのではないかと思います。
 ただ、本人がスピーチが苦手ではないかと思われるフシもあります。

 

 (フランス語)INTERVIEW. Jean-Christophe Napoléon : « Mon nom appartient à la France et à chaque Français »   | Corse Matin

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スペイン貴族/エドゥアルド・チャバッリ・カベスード閣下がモクテスマ侯爵位継承を許可される(2021年2月)アステカ皇帝モクテスマ2世の子孫に叙された称号の一つ

 2021年2月26日、エドゥアルド・チャバッリ・カベスード閣下(Eduardo Chávarri Cabezudo)が、スペイン王よりスペイン貴族のモクテスマ侯爵位の継承を許可されました。第7代モクテスマ侯爵となるようです。

 

 (スペイン語)BOE.es – BOE-A-2021-3502 Orden JUS/197/2021, de 26 de febrero, por la que se manda expedir, sin perjuicio de tercero de mejor derecho, Real Carta de Sucesión en el título de Marqués de Moctezuma a favor de don Eduardo Chávarri Cabezudo.

 

 アステカ皇帝モクテスマ2世Moctezuma II)の子孫に叙されたスペイン貴族称号の一つです。

 第7代侯爵は第5代アギラ・レアル侯爵をすでに継承しており、またローマ教皇貴族の第5代ゴルベア侯爵になるのではないかと思います。

訃報(2021年1月16日):旧ベトナム帝室のフオン・マイ皇女(公主)殿下が薨去(1937~2021)バオ・ダイ帝と阮有氏蘭(南芳皇后)の長女

 2021年1月16日、旧ベトナム帝室のフオン・マイ皇女(公主)殿下(Her Imperial Highness Princess Phương MaiPhuong Mai】)が薨去したようです。
 1937年8月1日生まれの83歳。

 バオ・ダイ帝(保大帝)と阮有氏蘭(南芳皇后)の長女です。

 

 (ベトナム語)Công chúa Phương Mai, con gái lớn cựu hoàng Bảo Đại qua đời | Văn hóa | Thanh Niên

 

 亡夫の第2代アディスアベバ公爵ピエトロ・バドリオ閣下は、エチオピア侵攻時にアディスアベバ公爵号をイタリア王ヴィットーリオ・エマヌエーレ3世から受けたピエトロ・バドリオ(後にバドリオ政権を形成)の孫です。

 殿下と第2代公爵の子息のフラヴィオ・バドリオ閣下(Flavio Badoglio, 3rd Duke of Addis Abeba)が第3代アディスアベバ公爵となっていることになります。

ガーナ伝統的君主:アシャンティ王オトゥムフオ・オセイ・トゥトゥ2世陛下夫妻が、宮殿で新型コロナウイルス感染症【COVID-19】のワクチンを接種(2021年3月)元・摂政のマンポン公も接種

 2021年3月2日、ガーナ共和国の伝統的君主/アシャンティ王オトゥムフオ・オセイ・トゥトゥ2世陛下(アシャンティ皇帝 : His Royal Majesty Otumfuo Osei Tutu II, King【Emperor】 of the Ashanti Kingdom【Empire of Ashanti】【Asantehene of Asante】, Kumasehene of Kumasi)とジュリア・オセイ・トゥトゥ令夫人(Lady Julia Osei Tutu)は、マンヒヤ宮殿【マンヒア宮殿】にて、新型コロナウイルス感染症【COVID-19】のワクチンを接種しました。

 陛下自身の精神を浄める儀式の後に接種したと報道されていますが、ガーナで一斉に接種が始まった日なので、単に日が重なっただけなんでしょうか。

 下記の記事と Facebook の投稿によると、陛下と令夫人の他に重要人物らしき二名の名があります。

Photos have popped up showing Otumfuo, Lady Julia, Mamponhene Daseebre Nana Osei Bonsu II, and Mamponhemaa Nana Agyakoma Difie II, taking turns to take the vaccine

Today, March 2, 2021, Otumfuo Osei Tutu II, Asantehene; Lady Julia Osei Tutu, wife of Asantehene; Daasebre Nana Osei Bonsu II, Mamponghene, and Nana Agyakoma Difie II, Queen mother of Mampong took the covid-19 vaccine at the Manhyia Palace, Kumasi – Ghana.

 このうち、ダアセブレ・ナナ・オセイ・ボンス2世Daasebre Nana Osei Bonsu II, Mamponghene)は20世紀末にアシャンティの摂政を務めていた人物です。
 マンポン(Mampong)というところの伝統的君主で、アシャンティ王の麾下ととらえればマンポン公、アシャンティ皇帝の麾下ととらえればマンポン王となるでしょう。
 
 もう一人のナナ・アグヤコマ・ディフィエ2世Nana Agyakoma Difie II, Mamponhemaa【Queen mother of Mampong】)は片方では Queen mother(クイーン・マザー)と書かれています。
 マンポン公の母ではないと思いますが……。
 アフリカでは一族がクイーン・マザーに就任することもあるので、縁者ではあると思います。
 クイーン・マザーと書かれると、やっぱりマンポンとしたほうが良いのかと思ってしまいますが、その場合はアシャンティ皇帝と書かないとあわなくなりますので、ややこしいですね。

 

 (英語)Asantehene Otumfuo Osei Tutu And Wife Lady Julia Take COVID-19 Vaccine Jab After Soul Cleansing ▷ YEN.COM.GH

 

Today, March 2, 2021, Otumfuo Osei Tutu… – Manhyia Palace Events & Photos | Facebook

記事(英語):アフリカで最も裕福な10人の王(2020年12月)定期的に出てくるタイプの記事

 アフリカではいろいろなメディアから定期的に出てくるタイプの記事ですが、アフリカのお金持ちの王様のランキングを発表する記事です。
 細かい信憑性はいささか疑問点があるのと、資産総額か年の収入かなどで結果が変わったり、直近の大きな変化を織り込んでいる可能性もあるため、毎回読んでしまいます。

最近では10月に別記事を取り上げました:
 記事(英語):アフリカで最も裕福な六人の王。モロッコ王、ナイジェリアのウグボ王・イフェ王、エスワティニ王(スワジランド王)、南アフリカのズールー王、ガーナのアシャンティ王(2020年10月)

 なお、国家元首ではない、共和国内の王様も含まれるのが通例です。

 

 (英語)Richest Kings in Africa 2020: Current net worth of the richest monarch

 

 今回の記事では、一番トップの写真の三人が、ナイジェリアの前カノ首長、南アフリカのズールー王、ガーナのアシャンティ王です。
 ナイジェリア中央銀行(元)総裁で、前カノ首長“アルハッジ”・ムハンマドゥ・サヌシ2世殿下は今年【2020年】3月に州政府によって廃位されています(前首長の子息が次に即位)。廃位の理由として、伝統を破っただの州知事との対立だのが挙げられていましたが、この記事のトップに写真が掲載されていたので、「もしやルール外の凄まじい蓄財が明らかになったのか!?」と驚きましたが、なんとランキングには登場しないという驚愕のオチでした。……なんで写真のせたんです??

 

 さて、本編以外で驚きがありましたが、英語記事を読む暇がない方のために、とりあえずランキング情報だけ書いておきます。

10位:
 南アフリカ共和国の伝統的君主/ズールー王グッドウィル・ズウェリティニ陛下(His Majesty King Goodwill Zwelithini of Zulu)

9位:
 ガーナ共和国の伝統的君主/アキーム・アブアクワ王オサグイェフオ・ナナ・アモアティア・オフォリ・パニン陛下(His Royal Majesty Osagyefuo Nana Amoatia Ofori Panin, Okyenhene【King of Akyem Abuakwa】)

8位:
 ガーナ共和国の伝統的君主/アソグリ国王トグベ・アフェデ14世陛下(His Royal Majesty Togbe Afede XIV, Agbogbomefia【King】 of the Asogli State)

7位:
 ガーナ共和国の伝統的君主/アシャンティ王オトゥムフオ・オセイ・トゥトゥ2世陛下(アシャンティ皇帝 : His Royal Majesty Otumfuo Osei Tutu II, King【Emperor】 of the Ashanti Kingdom【Empire of Ashanti】【Asantehene of Asante】, Kumasehene of Kumasi)

6位:
 ナイジェリア連邦共和国の伝統的君主/ラゴス王“オバ”・リルワン・アキオル陛下(His Royal Majesty Oba Rilwan Akiolu, The Oba Lagos)

5位:
 ナイジェリア連邦共和国の伝統的君主/オニチャ王“オビ”・ンナエメカ・アルフレッド・アチェベ陛下(His Royal Majesty, Obi Nnaemeka Alfred Achebe, Obi of Onitsha)

4位:
 エスワティニ王【スワジランド王】ムスワティ3世陛下(His Majesty King Mswati III of Eswatini)

3位:
 ナイジェリア連邦共和国北部イスラム圏の伝統的君主/ソコト・カリフ庁のスルタン“アルハッジ”・ムハンマド・サアド・アブバカル3世陛下(His Eminence Alhaji Muhammad Sa’ad Abubakar III, The Sultan of Sokoto, Amir al-Mu’minin)

2位:
 ナイジェリア連邦共和国の伝統的君主/ウグボ王“オバ”・フレデリック・オバテル・アキンルンタン陛下(His Royal Majesty Oba Fredrick Obateru Akinruntan, the Olugbo of Ugbo)

1位:
 モロッコ王モハメッド6世陛下(His Majesty the King Mohammed VI of Morocco)