ロシア皇帝ニコライ2世らがエカテリンブルクに移されて100年、行進がおこなわれる。キリスト教/ロシア正教会/エカテリンブルク府主教キリル座下が礼拝(2018年4月)

※この記事はキリスト教 高位聖職者のニュースと重複します。

 

 1918年4月30日、ソビエト・ロシア共和国(当時の名)によって、ロシア皇帝ニコライ2世陛下(Nicholas II : His Imperial Majesty The Emperor and Autocrat of All the Russias : ニコライ・アレクサンドロヴィチ・ロマノフNicholas Alexandrovich Romanov)、ロシア皇妃アレクサンドラ・フョードロヴナ陛下(Alexandra Feodorovna : Her Imperial Majesty The Empress of All the Russias : ヘッセン大公女アリックス : Princess Alix of Hesse and by Rhine : アレクサンドラ・フョードロヴナ・ロマノヴァAlexandra Feodorovna Romanova)、ロシア大公女マリヤ・ニコラエヴナ殿下(Her Imperial Highness Grand Duchess Maria Nikolaevna of Russia : マリヤ・ニコラエヴナ・ロマノヴァMaria Nikolaevna Romanova)の三人が、トボリスクからエカテリンブルクに移されました。

 2018年4月30日、その100周年の行進がおこなわれました。
 一家はいずれもキリスト教/東方正教会/ロシア正教会及び在外ロシア正教会から列聖されています。

 キリスト教/東方正教会/ロシア正教会のエカテリンブルク・ヴェルホトゥリエ府主教キリル座下(His Eminence Metropolitan Kirill of Yekaterinburg and Verkhoturye)が礼拝を執り行いました。

 

tvsoyuz:
Память о прибытии в Екатеринбург святых Царственных страстотерпцев почтили крестным шествием и архие – YouTube

 

 (英語)Procession Marks 100th Anniversary of Nicholas II’s Arrival in Ekaterinburg | Royal Russia News
 (英語)1,500+ process in Ekaterinburg for 100th anniversary of arrival of Royal Martyrs / OrthoChristian.Com

 (ロシア語:エカテリンブルク教区公式サイト)Свыше полутора тысяч человек прошествовали малым крестным ходом в день 100-летия прибытия государя в Екатеринбург
 (ロシア語:エカテリンブルク教区公式サイト)«Сегодняшний день – день особого нашего внутреннего покаяния»: молитвенное шествие прошло по Екатеринбургскому Пути Скорби
 (ロシア語:エカテリンブルク教区公式サイト)В день столетия прибытия Царской семьи в Екатеринбург в Храме-на-Крови совершена архиерейская Божественная литургия
 (ロシア語:エカテリンブルク教区公式サイト)Митрополит Кирилл: «Там, где Голгофа, там и Воскресение»

 

Vanity Fair(英語)記事:“There’s Nothing Wrong with Falling from Grace”(2018年)君主政復活・王室支持の話と、エチオピア帝室のエルミアス・サーレ=セラシエ皇子殿下とニコライ・トルストイ伯爵子の話題など

 (英語)“There’s Nothing Wrong with Falling from Grace”: The Global Network of Monarchists Helping Deposed Kings and Queens | Vanity Fair
 (英語:上記からニコライ・トルストイ伯爵子に関する部分の一部を抜き出したもの)Count Nikolai Tolstoy on Russian Monarchy and the Romanovs | Royal Russia News

 

 冒頭は、ルーマニア王女マルガレータ殿下(当時)から連絡を受けた人物の話、君主政復活・王室支持の話と、エチオピア帝室のエルミアス・サーレ=セラシエ皇子殿下(His Imperial Highness Prince Ermias Sahle-Selassie)とニコライ・トルストイ伯爵子(Count Nikolai Tolstoy)の話題などが中心となっています。

 

 エルミアス・サーレ=セラシエ皇子殿下は故エチオピア皇帝ハイレ・セラシエ1世陛下の孫ですが、一般的にエチオピア帝室の当主とされていません。
 しかし、この記事のように、帝室の代表者として活動しているとみる立場もあるようです。

 

 ニコライ・トルストイ伯爵子の話の一部には、“Pretender【プリテンダー】”という用語に関するものがあります。
 いうまでもなくこの言葉は中立的ではないものですが、Wikipedia英語版のせいか、この言葉が使用されるケースが多い気します(上記の記事すらそうなのですが)。
 そのもっともアホらしい例は、リトアニアの王位継承者を称して活動を始めたウラッハ公子イニゴ閣下(His Serene Highness Prince Inigo of Urach)のものらしきサイト(すぐに更新止まりましたけれど)に、イニゴ閣下をリトアニア王位の“legitimate pretender”とする表記があったことです。もちろんこれは、イニゴ閣下を正当な王位継承者と表現したかったのでしょうが、pretenderに「不当」である意味がありlegitimateに「正当」である意味があることを考慮すれば、ギャグのような言葉の並びです。
 中立的というかなんと表現すればいいのかわかりませんが、“Claimant【クレイマント】”という用語がありますが、一般的の人にはなじみがなく、また、正直これが本当に中立な用語なのか首をかしげるときもあります。日本語で“王位請求者”と(訳して)書いている例がありますが……コメントは避けます
 伯爵子は“Heir【エア】”を使っているようですが、当方でも「(王位)継承者」などこの用語を意識して書いています。この用語が実は一番便利です。曖昧さを許容するという意味でも。pretenderはそもそも本人が称していないのにこう書くのは名誉棄損みたいなものですし、claimantも本人が称していない場合はどうなのか、よくわからない部分があります。

 

修復が間もなく終わるロシアのオラニエンバウム宮殿内部がメディアに公開される(2018年4月)

 ロシア皇帝ピョートル3世などが使用したロシアのオラニエンバウム宮殿の修復が間もなく終わるようで、メディアに内部が公開されています。

 

Moika 78:
Китайский дворец и резиденцию Петра III откроют после реставрации в мае – YouTube

 

 (英語)Restoration of Emperor Peter III’s Palace at Oranienbaum | Royal Russia News

 

シベリアのトボリスクに、ロシア皇帝ニコライ2世陛下一家の博物館がオープンした模様(2018年4月)

 ロシア連邦シベリアのトボリスクに、ロシア革命で処刑されたロシア皇帝ニコライ2世陛下(Nicholas II : His Imperial Majesty The Emperor and Autocrat of All the Russias : ニコライ・アレクサンドロヴィチ・ロマノフNicholas Alexandrovich Romanov)一家の博物館がオープンしたようです。

 

Россия 24:
Отправной точкой "Императорского маршрута" станет музей семьи Николая II в Тобольске – Россия 24 – YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=Y-z-g_l0a14

 

 (英語)Museum of the Family of Emperor Nicholas II Opens in Tobolsk | Royal Russia News

 

※キリスト教/東方正教会/ロシア正教会および在外ロシア正教会により、一家は全員が列聖されています。
在外ロシア正教会は「致命者(Martyrs)」、ロシア正教会は「受難を耐える者(Passion-Bearers)」としています。

 

ガーナ共和国のアシャンティ王オトゥムフォ・ナナ・オセイ・トゥトゥ2世陛下が、汚職などの罪でアチュイマ首長を廃位? 廃位の報を受けてアチュイマ首長支持者のうち三人が倒れこみ死亡……え? なにがなにやら(2018年4月)

※正直、いろいろな意味でなにがなにやらですので、内容には一切責任が持てません。

 

 (英語)Atwima Royals appeal to Asantehene to reinstate their disposed chief | Otec FM Online

 上記記事によりますと、2018年4月16日、ガーナ共和国のアシャンティ王オトゥムフォ・ナナ・オセイ・トゥトゥ2世陛下(アシャンティ皇帝 : His Royal Majesty Otumfuo Nana Osei Tutu II, King【Emperor】 of the Ashanti Kingdom【Empire of Ashanti】【Asantehene of Asante】, Kumasehene of Kumasi)は、マンヒヤ宮殿【マンヒア宮殿】にて、おそらくアシャンティ王の下位に位置するということになっているアチュイマ首長ナナ・アンチュイ・アギエイ・ブレンポン2世(Atwimahene【Atwima Traditional Chief】 Nana Antwi Agyei Brempong II)を廃位したということです。
 理由は正直記事を読んでもよくわからないのですが、汚職や詐欺みたいなことが複数示されているのだと思います

 また、この廃位の報を受けて、(元)アチュイマ首長の支持者三人が倒れこんで死亡したのが確認されたということです。って、え? え?

 そして上記記事は4月21日付けのものなのですが、アチュイマ首長一族と同地区の住民が、廃位の撤回を請願ないしは要求しているとのことです。

↓ 記事中の写真の一つがツイッターにも(これはもしやアフリカでよくある踊ってるだけに見えるやつでは……)。
OTEC FM 102.9MHzさんのツイート: "Atwima Traditional Area Royals appeal to Asantehene to reinstate their disposed chief… "

 

 なにが起きているのがよくわからないのですが、一連の動きについて、アシャンティ王を根本的に批判するブログなどを複数見かけたのですが……前提から事態の認識まで上記記事とは食い違っているところもあり……もちろんガーナのニュースサイトがどこまで信用に足るのかという問題もありますが。

 今回の件にからめたアシャンティ王批判についてどこか全部まとめている人がいればそこへリンクしますが、とりあえず彼らの主張をまとめて整理しますと、

 1. そもそもアシャンティ王の汚職のほうがひどいわ!
 2. そもそもアシャンティ王には(法的には)なんの権限もないわ!(日本語文献でいう文化的指導者というよく考えると謎の単語みたいなことをいいたいのでしょう)
 3. 今回起きているのは請願ではなく、暴動に近いアシャンティ王への抗議行動だ!
 4. アシャンティ王はガーナ共和国大統領ナナ・アド・ダンクワ・アクフォ=アド閣下(His Excellency Nana Addo Dankwa Akufo-Addo)へ“暴徒”鎮圧を要請しているようだが、大統領閣下は法治と民主主義(というか抗議行動の自由)を重んじる方なのでそんなことをするものか!

 ということになりそうです。

 いろいろあるのですが、アシャンティ王がそこまで悪い人物でかつなんの権限もなく、ガーナ大統領がそこまですばらしい方ならば、なぜアシャンティ王が逮捕されていないのか、という根本的な疑問がわきます。
 また、今回の請願だか抗議行動をしている人たちは、なんの権限もないアシャンティ王に対して、なぜそんなことをしているのか、という全般的な構図が無意味となる疑問も出てきます。
 (もちろんこれらについてはガーナに法治が浸透していない結果とみることもできますが、アフリカやガーナの専門家でもなんでもない身にはそうなのかどうか判断できません)

 

 いやそんなことより、三人の死因だけは本気で気になるんですが……。